アイテム番号: SCP-6620
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 財団エージェントは現在、SCP-6620の存在に関する知識が公になるのを阻止するため、複数の宇宙機関と連携しています。財団異常宇宙望遠鏡は接近するSCP-6620を常時監視し、サイト-19のIT課は顔認識ソフトウェアを使用してSCP-6620-1個体を特定する責務を負います。
機動部隊パイ-205 (“コメット・チェイサーズ”) は地球に帰還したSCP-6620-1個体を監視します。
説明: SCP-6620は太陽系内で発見された異常な天体です。SCP-6620は類似天体よりも顕著に小さく、核は直径12m、尾の長さは10,000kmほどです。望遠鏡による観測で、SCP-6620は異様に明るいことが判明しており、現在は未知の方式で自ら光を生成していると考えられています。
SCP-6620の地表面には、三脚に設置された400mm焦点距離の望遠鏡と、白いクッションが敷かれたプラスチック製の芝生椅子が存在します。これらの物体は静止しており、SCP-6620の引力が極めて微弱であることから影響を受けていないように見受けられます。
SCP-6620の軌道周期は7.14年で、定期的に地球から100,000km以内の距離まで接近します。近地点1に到達すると、1人の生きた人間 (SCP-6620-1と指定) が現在地から消失し、SCP-6620の地表に出現します。SCP-6620-1個体は温度、真空、放射線曝露の影響を全く受けません。
SCP-6620-1個体の選択基準は完全に無作為のようですが、その後の背景調査は、全ての個体が次の基準を満たしていることを示します。
- 自己肯定感が低い
- 強い不安やストレスを感じている
- 仕事に不満を抱いている
- 社会的関係の形成と維持が困難である
SCP-6620-1個体は通常、SCP-6620の地表に60~90分ほど留まります。地球から300万km以上遠ざかると、SCP-6620-1個体は本来の居場所に突然再出現しますが、それまでの出来事の回想記憶を保持していません。
SCP-6620-1個体だと確証された人物らを数ヶ月間、個別に監視したところ、性格や行動の緩やかな変化が確認されました。これらの変化には自信の高まり、リスク回避傾向の低下、社交性の向上、天文学への関心などが挙げられます。