SCP-CN-574(記録用:巨大原子核 / 巨大原子)
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アイテム番号: SCP-CN-574

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 現在軌道上に存在する6基の財団光学大気観測衛星が常時大気圏内のSCP-CN-574実体を監視しており、1つ以上のSCP-CN-574実体が地球の大気圏に突入或いは地球の大気圏内で発生した場合、機動部隊葵戌-5が出動し回収に当たります。回収されたSCP-CN-574実体は磁気閉じ込め容器内に固定し、容器内には1台のカメラを設置し監視を行ってください。SCP-CN-574実体同士の間には最低10m以上の距離を置いてください。SCP-CN-574の兵器転用プロジェクトの進行には須らくL4以上のセキュリティクリアランス保持者の許可が必要ですが、それ以外の通常の研究を行うだけであればL2以上のセキュリティクリアランス保持者の許可を持って行うことができます。

説明: SCP-CN-574は直径約25cmのヘリウム3原子です。3次元空間上において、SCP-CN-574実体は高い透明性を持った球体の形状を取っており、実体を光が通過する際僅かに湾折します。このため、実体は光学的手段を用いて探査し収容することが可能です。SCP-CN-574実体はその大きさを除けば、通常のヘリウム3原子と同一の性質を示します。

注目すべき点として、SCP-CN-574はその明らかに巨大なサイズにも関わらず、実体の挙動は通常の原子と同様に量子効果に従います。具体的には観察者が存在しない場合実体は確率雲的状態にあり、その体積は[削除済み]に向かって緩やかに増加していき、確率雲的状態にあるSCP-CN-574が外部の観察者によって観測された瞬間に崩壊し元の大きさまで縮減します。しかしこの時、実体が分布していた領域のどの座標に収束するかは完全にランダムであり、確率雲的状態においてはあらゆる物理的及び非物理的な阻害を受けません。また、確率雲的状態に無い場合でも、物理的な阻害を受けません。但しこの時磁場の作用だけは受けることが判明しています。

単独のSCP-CN-574はいかなる物質にも影響を与えず無害です。しかし、2個以上のSCP-CN-574実体が秒速███m以上の速度で相互に衝突する場合、衝突の中心点で核融合反応を誘発します。この反応の際、█████K以上の熱および強烈な光放射を周囲に放ち、更に痛烈な衝撃波が発生します。この時の影響半径と爆発威力は反応に参与したSCP-CN-574実体の数量に比例します。反応後の爆心周辺にSCP-CN-574実体及び類似した性質を示す実体は確認できず、この点において我々の世界の通常存在するヘリウム3による核融合反応と異なっています。

SCP-CN-574の由来は依然として判然としませんが、これまでの観測資料から鑑みて、SCP-CN-574は月軌道内でランダムに発生しランダム軌道を描いて無規則的に動き回り、それが地球の大気圏に侵入していると推測されています。その性質上SCP-CN-574そのものの完全な収容は不可能です。SCP-CN-574実体の発生は非常に稀であり、現在財団は7█████個の実体を保管しています。SCP-CN-574の兵器転用プロジェクト及びSCP-CN-574を用いた核融合炉の建造計画は現在審議中です。

補遺:
実験記録CN-975-a
日時:████/██/██
実験対象:SCP-CN-574実体1個
実験方法:██Hzから███Hzの電磁波を照射する。
結果:電磁波はSCP-CN-574を貫通し何の影響も与えませんでした。観測された周波数と波長は発射時と同一です。
実験前に気付いて然るべきだった。そもそも電磁波が干渉できるならばそれの発見はもっと容易だったはずなのだから - ██████博士

日時:████/██/██
実験対象:SCP-CN-574実体1個
実験方法:可視領域の光線を実体に照射する。
結果:可視光線がSCP-CN-574実体を通過後、僅かに湾折が発生しましたが、その屈折角は0.██°となりました。
これほどまでに屈折角が小さいとほとんど判別することができず、判別には非常に繊細な注視が必要だ。少し背景光が強くなっただけで全く見えなくなってしまった。 - ██████博士

日時:████/██/██
実験対象:SCP-CN-574実体1個
実験方法:██AT/mの電磁場を用いて、加速・減速及び方向変更を試みる。
結果:実体は電磁場を用いることで完璧に動きをコントロールすることが可能となりました。
この結果が1つの操作手段を与えてくれたが、依然として実体は他の物質に何の作用も及ぼさない。実体同士をぶつけた場合は何が起こるだろうか? - ██████博士

日時:████/██/██
実験対象:SCP-CN-574実体2個
実験方法:2基の電磁的加速射出機を用いて実体2個を秒速██mで衝突させる。
結果:2個のSCP-CN-574実体は互いに干渉せず通過し、何も発生しませんでした。
もう少し速度を速めるべきではないだろうか? - ██████博士

日時:████/██/██
実験対象:SCP-CN-574実体2個
実験方法:2基の電磁的加速射出機を用いて実体2個を秒速████mまで加速して衝突させる。
結果:[データ削除]、この事故でSite-CN-12はほぼ全壊しまし、周囲にはカバーストーリー"ガス爆発"を流布しました。██████博士は重傷を負い、厳重注意の上権限をL1まで剥奪、一般研究員に降格されました。
死者が出なかった事は本当に奇跡としか言いようがない - O5-CN-██

日時:████/██/██
実験対象:SCP-CN-574実体20個
実験方法:2基の電磁的加速射出機を用いて実体2個を秒速████mまで加速して衝突させ、更に4個,6個,8個と数を増やしていく。
結果:前回の実験により発生した事故を鑑みて、本実験は██省のゴビ熱核爆弾試験場で行われました。本実験により参与したSCP-CN-574の数量が反応の程度と継続時間にどのような関係にあるのかが測定されました。この結果を鑑みて、現在SCP-CN-574の兵器転用プロジェクトが審議されます。
影響半径と爆発威力は数量と比例関係にあるようです。 - ██████博士

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