SCP-PL-080(記録用:Grobowiec Miloxi / ミロクシ族の墓)
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scp-pl-080

SCP-PL-080-1を写した唯一の写真

アイテム番号: SCP-PL-080

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-PL-080はポズナン郊外の仮設収容サイト13に収容されています。オブジェクトのある施設の地下室には、常に2人の警備員が常駐しています。SCP-PL-080に関する研究プロジェクトは、管理人であるBladzinskiego博士の承認を受けなくてはなりません。研究プロジェクトの提案は、少なくともレベル2クリアランスの職員の承認を受けることで、科学技術職員が提出することができます。

オブジェクトの探査中は(入り口からの距離にかかわらず)、内部を照らすための中央のリフレクタの電源をオンにしてください。ヘッドライトは、収容室から入場した全ての職員が退出したことが確認された後に消灯してください。

石棺を結ぶロープを解くことは絶対にしないでください。被験者を用いた実験は、プロジェクト責任者が必ず監督している必要があります。

説明: SCP-PL-080はミロキシ族のものと思われる遺跡です。建築物の入り口は、ポズナン郊外の民家の地下に存在します。建築物は地下15mの深さに達し、西に向かって30mの廊下を形成しています。

財団の歴史専門家の評価によると、この建物は城に住んでいた裁判官のために建築された墓地でした。しかし、遺跡内部の調査の結果得られた情報によれば、謎の人物が地下墓地に埋葬されており、その後ミロキシ族の「ゴーストハンター」に敗れたと記録されています。

2007~2009年に掛けて、[編集済]によって、居住している民家の地下で地鳴りがするという報告が繰り返しなされました。その訴えに対して派遣された建設検査官が地下の床下で、この遺跡への入り口を発見しました。最初の考古学者たち(そのうち1人は財団のエージェントでした)の検査の後、建築物は異常効果を保有していると考えられました。建築物の、建築学的研究を行ったあと、この建物を財団が買収し、その考古学的価値について、国家と所有者である[編集済]に対して納得させました。

詳細: 墓に入り、西に向かうと、壁が麻のロープでつながれており、そこには碑文の彫刻された石の飾り板が設置されています。内容は、財団の言語学者によると:

"われらの墓を侮辱し、われらが兄弟を殺害せしものの町は、凶悪な毒と地獄の業火、そして謎の人物[死をもたらす人物の意]によって、致命的な効果がもたらされるだろう。願わくば全ての人々の霊が輝き、子孫の子孫の代まで災いが遠ざけられるよう。"

廊下を照らすと、西側に約30mの回廊が現れます。その石壁には愚か者[これは解読のためにアポストロフィーをおいて解釈したものです]と13回書かれています。

オブジェクトの異常性質は内部が照らされていないときに発現します。被験者は碑文とロープを通り抜け、理論的には無限に回廊を進み続けます。オブジェクトが照らされたとき、被験者が入り口から物理的に30m以上離れている場合、粉砕され死亡します。しかし、照明を再び切る事によって粉砕された体は元に戻ります。この効果は、墓を取り巻く岩壁の中に体が突然転移することに相当します。墓の入り口から30m以上進んだところで被験者が内部を照らす行動をしても、同様の効果が発現します。

入り口から30mを越えた後、被験者は徐々に心地いい感覚を体験します。空気中に花のいい香りを感じ、楽しいものを幻視し、歌とハープの音色を聞き取ります。被験者が境界線を横切った場合、彼は草むらを歩いていると確信し、暖かな夏の空気を感じます。この効果は明らかに被験者の潜在的意識には無関係ですが、被験者に暗視カメラを装備して行った実験の結果が示すとおり、被験者の知覚にのみ影響を与えます。

上記の効果は、被験者に対する時間膨張効果もある可能性が考えられています。実験後のインタビューによると、被験者は「美しい場所」で何年も過ごしたと思っていたようです。彼らは愛する人を見つけ家族を作ったと主張しています。観測者にとっては約5分間である時間は、被験者にとっては約2週間に膨張します。全ての証言に共通して、彼らがあった全ての「人々」とともに、ある場所に引き寄せられていった、というものがあります。

しかし、約1200mを過ぎたあたりで、被験者のこれらの認識は全て消失します。彼らは墓の湿った石の壁の中からうなり声を感じ、不気味に感じ始めます。彼の感じる現実に初めて夜が訪れ、それほど快適でない光景が被験者の眼前に広がります。最終的に完全な「暗闇」となり、被験者は自分が見捨てられたと結論付けます。

墓地内の仮想空間の終点(入り口から約1600m)に達した後、もはや実験に参加していたことを覚えていない被験者は、44本の麻のロープで縛られた石棺を発見します。被験者は石棺を開くと、現実世界へ戻ることができると確信しているため、通常墓を縛っている縄を切断したり、破壊しようと試みます。しかし、一部の被験者(SCP-PL-080-1(添付の写真を参照のこと)の目撃者)は石棺の解放はその解決策にならないと確信しています。

ビデオ記録の一つは、石棺に近づき、手でロープの一つを引き裂こうとする被験者を記録しています。何度かその試みに失敗した後、その男は「このようなことをしても何も起こらない」と大声で叫び始めました。その後、カメラはSCP-PL-080-1が石棺の上に存在することを示します。オブジェクトは両肩を広げ、被験者は(不明な性質の)恐怖を経験し、ロープを切ることを強制されます。被験者の意志力が恐怖に耐えることができた場合、オブジェクトは突然彼の保持しているプレートを打ち付けます。最後に記録されたフレームは、突然のフラッシュライトに似たものでした。次回探査時の調査によって、SCP-PL-080-1が回廊を照らした結果として、被験者は岩石に押しつぶされたことが確認されました。

現在のところ、被験者は12本の縄を切断していますが、石棺は依然32本の縄で結ばれています。石棺を開放しようと試みた被験者は、石棺の解放がどのような利益または問題をもたらすかどうか不明なため、財団によって終了されました。現在の目標は、なるべく侵襲性のない方法を使用してオブジェクトをより調べることに焦点が当てられています。

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