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「私たちは彼らと同じホモ・サピエンスでありながら、私たちはねずみよりも酷い迫害に遭っている」。現実歪曲者・ヘルマ=タウベの自伝『緑の十字架』の一節は、ヴェールが捲られる以前に現実歪曲者が残忍に迫害され、道具作りのために捕殺された恐ろしい過去を痛烈に指摘しています。
しかしメキシコ湾体制3が支配するこの社会では、この自伝は殆どの国において加害者や傍観者によって発禁図書リストに「当然のこと」として入れられ、言及されたイカボッド作戦4の人道に反する罪には口をつぐみました。国際レベルでは異常性保持者の非人道的拘禁、記憶の改竄、奇跡術の禁令などに対する移行期正義5運動の勢いが盛んな中、現実歪曲者についての進歩には二の足を踏んでいるといって良いでしょう。
台湾へ目線を戻せば、世界オカルト連合は1979年の台米断交の際に台湾から撤収し、この島はイカボッド作戦による蹂躙を免れました。しかし、これは決してここが現実歪曲者にとっての楽天地となったことを意味するものではなく、焚書者による虐殺を免れたとしても異能者の組織的狩猟や心を苦しめる誤導から逃れることは出来ませんでした。これら権力者による迫害は台湾の現実歪曲者に悪い影響を与えてきましたが、様々な隠ぺいのために、当地の現実歪曲者への謝罪と補償は進んでいません。
白色テロ時代の人狩り
中華民国国家安全局第八処6、みなさんはこの名前にあまりなじみがないかもしれません。この組織は民異署7成立以前、中華民国の最も主要な超常行政機関であり、そののち派閥争いに敗れたために基底現実より逃亡しました。2000年、今では人の知るところの「復光自治政府」の名称で新たに中華民国に属し、殖民州の豊富な異常資源によってこの国に空前の経済的盛況をもたらしました。しかしその編入が経済にどれほどの利益をもたらそうと、それ以前に彼らがもたらした傷害──白色テロ8時代に1,000人以上の現実歪曲者が恣意的に逮捕され、その上で強制労働のために殖民州に移送された──を帳消しにできるというわけではありません。
昨年の『異常に関する国家機密保護法』の改正以降、少なくない機密文書が相次いで解禁され、その中には第八処の分離時に残された文書が少数含まれています。文書によれば、白色テロ時代に、現実歪曲者と見なされた少なくとも2,000人の民間人が当時の情勢を利用してひそかに捏造された罪名によって逮捕され、その上狩り込みの初期に使用された旧式カント計数機の精度が悪かったために、逮捕者のうち500人前後が一般市民であると推定されています。これら民間人は殆ど保護装備や指導無しに、先行部隊の苦力や坑夫、果ては探路者として直接様々な異常位面へと放り込まれました。その内一般人は到着後3日以内に内部現実性異常9のために死亡した可能性があり、現実歪曲者も様々な未知の環境要因が存在する殖民州開発での強制労働の中で続々と不測の災難で命を落としました。最終的な生存者数は移送された人数の内約1%に過ぎない可能性があり、その上生き残った強制労働者のほぼ全てが外界と通信する機会を持たずにその場所で余生を過ごすこととなりました。
今日に至るまで蛇の手と主要な人権団体は、被害者数とその詳細を確認し当時迫害された人々の名誉回復と然るべき賠償を行うように、直接あるいは台湾政府を通じて、弛まず復光政府へ圧力をかけ続けています。しかし復光府は依然として私たちの訴えに無関心なままであり、いまなお全くいかなる返答をも出していません。
財団の反現実歪曲者環境
台湾最大の正常性維持機関であるSCP財団も、現実歪曲者を極めて敵視しています。現実を制御困難な危険な状況にさせる現実性オーバーシュート環境10を異常な手段によって作り出しているのにもかかわらず、政府への影響力を利用して押し進められた差別的術策は大衆並びに現実歪曲者にとって深大な被害をもたらしました。
イベント・ペルセポネ11以後、現実歪曲者の存在も世間に暴露されましたが、財団は現実歪曲者のアイデンティティについて大衆に説明することはせず、危険な犯罪者という汚名を彼らに着せ、いくつかの市民団体が彼らを「魔女」や「悪魔」と卑しめることを看過しました。加えて、隠れた現実歪曲者をふるい出すために期間中の内部Hm値測定を健康診断に含める事を義務化し、これによってヴェール崩壊後当初3年間に、台湾の現実歪曲者集団(特に能力が未発達な者)は以前にも増して迫害を受け、悪意ある非難を避けるために、超常都市へ一家で移住する事例も少なくありませんでした。こうした状況はハドソン川協定12の締結・調印の後、ようやく少し緩和されました。その証が当局の発行する緑色の身分証によって認められる「人間」国民身分です。しかしこうした措置は決して市民の間での差別問題を取り除くことはなく、かえってこの身分証の差異によって現実歪曲者は就職や就学の面で重大な差別に遭い、社会に溶け込むことを難しくしました。
2007年に開校された「財団立現実改変者学校」は新たに目覚めた現実歪曲者に基礎的な現実歪曲理論の知識と訓練を提供し、彼らが「能力を思いのままに制御し成長」させ、民間人に危害を与えないようにしているなどと主張しています。実際には、そのカリキュラムは反人道的な収容措置の延長に過ぎず、半洗脳的な教化によって現実歪曲能力の使用に対する嫌悪感を植え付けることで能力の抑制を達成しています。さながら同性愛の転向療法13のようなこれらの圧迫により、少なくない学生が度合いの差こそあれ自己嫌悪に陥っています。その結果、同年齢の学生の3倍以上の自殺率をもたらしており、この数値は他の教育法を使用する私立の現実歪曲者学校の30倍以上です。
これら財団が推進する差別的・抑圧的な教育政策は現実歪曲者の一層の社会融和を助力せず、むしろ一般大衆の彼らに対するわだかまりを深めています。その結果、現実歪曲者が制御不能になる複数の事件を更にもたらしており、再考しなければならないでしょう。こうした政策は次第に取り消されつつありますが、依然として財団は被害を受けた人々にいかなる補償も行っていません。
展望
移行期正義を求める道は極めて長く、特にそれを認めたがらない権力者たちによって迫害されてきた人々にとっては一層困難です。しかし台湾社会における人権意識は近年ますます進展し、反殖民州運動や反教育綱領14運動などこのような人権と真実のための社会運動が自発的に行われています。その上教育綱領の書換えや異常性保持者の身分平等のような現実歪曲者に友善的な政策が広く実行されており、私たち台湾蛇の手は推進に注力するとともに、近い将来に、現実歪曲者も台湾でも世界でも、人類一同で移行期正義の道を歩むことができると深く信じています。
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