提出日付: 2017/12/13
タイトル: Security Theater / セキュリティ・シアター
必要素材:
- 200米ドル、続き番号になっていない20ドル札で
- 200ドルの報酬で空港の検問所に小包を持ち込んでくれる低所得者 1名
- ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港、ヴァージニア州アーリントン所在 (DCA)
- 厚さ1cmの鉛の内張りを施した40cm×30cm×15cmの革のブリーフケース 1点
- 3.5mmステレオジャックを備えたメディアプレーヤー 1点
- ジョン・フィリップ・スーザ作曲 “星条旗よ永遠なれ”のコピー、製作者がミーム効果を付与済
- 最低90デシベルの音声送出機能があるバッテリー駆動スピーカー 1点
- 120から0までカウントするように設定したデジタルタイマー 1点
- C4プラスチック爆薬 1kg
- 工業用雷管 1点
- 紙吹雪300gを封入した長さ10cmの圧縮空気缶 1点
- 遠隔操作用アンテナ 1点
要旨: ワシントンDCのホームレスコミュニティに属する人物が、200ドルの提供と引き換えに、この芸術作品を所定のターゲットへ運ぶ役として選抜される。開けられると — 恐らくそれはTSAの職員によって行われるだろうが — 音声ファイルが再生され、可聴域のあらゆる制服を着用した人物に対して、自分たちは喜劇の上演に積極的に参加しているという妄想を吹き込むだろう。通常想定される役割はサーカスのピエロだが、作者は収録スタジオにおいて3人組のドタバタコメディを観測している。
同時に、ブリーフケース内の120秒タイマーがカウントダウンを開始する。このタイマーが0に達した時の結果は、傍観者の反応を基に、空港の入口から結果を見届けた作者自身が決定、執行する。民間人の傍観者が空港から避難し、影響を受けたTSA職員たちが作品の近くに取り残された場合、雷管が発火する。これはプラスチック爆薬本体には接続されていないので、大きな音と少量の煙が生じるだけである。民間人が傍にいるTSA職員の命を守るために何らかの対策を講じることを選んだ場合、紙吹雪が放出される。
意図: “セキュリティ・シアター”は運輸保安庁(TSA)の職員を一連のミームに曝し、その結果として生じる民間人の反応を例示するためのパフォーマンス・アートだ。俺はTSAによる空港検問所の仕組みを逆転させて、その無用さを証明したいと思う。政府高官たちによる大々的なプライバシー侵害を通したにわか作りの保安体制がまかり通っている現在の流れの中で、俺の作品は、民間人の危機意識こそが安全を保障しているという現実を示す。
“星条旗よ永遠なれ”はサーカスで何らかの非常事態が起こった時、観客にはそれと悟らせずに従業員に警告するために使われてきた歴史があるから音声ファイルに選んだ。これは、アメリカ政府による監視の効果の無さを風刺するのと同時に、一般大衆による行動の力を高く評価する意図がある。
日付: 2017/12/30
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件名: Re: 提出作品
実演中にエージェントの1人が爆薬をパイの形に整えて同僚の顔に叩き付けたことによる第3の予想外の結果を見て、我々は是非とも君の作品を2018年春の展覧会で公開したいと考えている。保安映像のコピーを持参してほしい — 君の今後の作品に喜んで資金提供したいというパトロンが大勢来ているぞ。
日付: 2017/12/31
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件名: Re: Re: 提出作品
なんで俺はこんな世界に生まれちまったんだろうな。
了解した。