アイデア投稿ページにようこそ!
こちらではリサイクルコンテストに使用する記事原案を掲載できます。このページはWikidot IDがQ~Z、数字から始まる方のアイデア掲載ページです。対応する見出しの下に自身のアイデアをのせてください。
注意: 記事原案は折りたたんでしまうのですが、現状折りたたみの中に折りたたみを設定する(入れ子にする)ことが構文の都合上不可能になっております。お手数おかけしますが、記事中に折り畳みがある方はその構文を無効にしてから投稿してください。
掲載テンプレート
(黒塗りを消すと構文が働きます)
[[█*user 自分のWikidot ID]]
[[█collapsible show="記事のタイトル" hide="閉じる"hideLocation="both"]]
<ここに記事原案>
[[█/collapsible]]
記事のタイトル:
付与する予定だったタグ:("人型""Euclid""ゲーマーズアゲインストウィード"など)
主要な異常性:("このオブジェクトは人を襲って、キャンディーに変えてしまいます"など)
記事の簡単な要約、オチ: ("三度も収容違反を起こし、その度に大慌てで対処しますが、最後には財団に従順になります"など)
その他アピールポイントなど:("コメディ調の作品です、笑えるネタが書きたい人はどうぞ!"など)
Q
R

SCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、サイト-81██内の標準的小型アイテム収容ロッカーに、密閉及び遮光をしたうえで鍵をかけて保管してください。
説明: SCP-XXX-JPは約25cmの乾燥した動物の肉です。見た目は鰹節に酷似していますが、遺伝子検査の結果、カツオ(学名 Katsuwonus pelamis)などの魚類とは明らかに異なり、哺乳類と共通点が見られるDNA配列を持っていることが判明しています。SCP-XXX-JPの一部が欠損すると光合成に似たプロセスで自己再生することが分かっています。このプロセスは、光と空気中の水分と二酸化炭素を必要とするため、密閉か遮光すると行われません。
SCP-XXX-JPの異常性は、人間を含む類人猿がSCP-XXX-JPを摂食した際に発現します。SCP-XXX-JPの一部を類人猿が摂食すると(摂食した類人猿をSCP-XXX-JP-Aと指定)、SCP-XXX-JPの細胞は消化されずに小腸まで到達します。小腸に到達した細胞は、分解されないまま血管内に侵入し、全身へと拡散します。拡散したSCP-XXX-JPの細胞は、SCP-XXX-JP-Aの細胞に自身のDNAを書き加え、徐々に遺伝情報を発現させます。免疫細胞には遺伝情報が発現しないことが確認されており、これが原因で重度の自己免疫疾患様の症状が発生します。SCP-XXX-JP-Aは、全身の炎症による苦しみを和らげようと水に浸かろうとしますが、水に触れた部分からDNAの転写、翻訳が活発化し、全身の細胞で完全に遺伝情報が発現します。(遺伝情報が完全に発現したSCP-XXX-JP-AをSCP-XXX-JP-Bと指定)
SCP-XXX-JP-Bには、両脚が癒合し下半身に鱗、及び鰭が発生します。両脇の下に切れ込みができ、肺を鰓のように使用して水中での呼吸が可能になり、空中での呼吸はできなくなります。SCP-XXX-JP-Aが何の霊長類だったかによらず論理的思考能力はほとんど失われ、本能によってのみ行動するようになると見られています。SCP-XXX-JP-Bは、食事を取らずに生存可能であることが確認されていますが、餓死以外の方法によっては死亡する様です。

撮影者に襲いかかる人間のSCP-XXX-JP-B(D-89██) この後終了された
回収記録: 19██/██/██、██県██市内の██寺で、約███年前に奉納されたとされる「人魚の肉」が盗難被害に遭いました。その5日後、同市内の民家で変死体と上述の人魚の肉が発見されたことから回収されました。この変死体にはSCP-XXX-JP-Bの特徴が見られ、気管内に異物が見られないにもかかわらず風呂の脱衣所の床で窒息死していました。これを受けて、██県警に潜伏していたエージェントによってSCP-XXX-JPが回収され、カバーストーリー「硫化水素自殺」が流布されました。
記事のタイトル: 鰹不死
付与する予定だったタグ: 未定
主要な異常性: このオブジェクトは霊長類、主に人間を人魚に変えてしまうオブジェクトです。
記事の簡単な要約、オチ: オチらしいオチを考えつく前にお蔵入りしてしまいました。このオブジェクトは、今の異常性にする前は「使ってもなくならず、通常の鰹節よりはるかに美味しいが、摂食すると体重が数キロ減るほどの下痢になる(出汁は無問題)」という異常性でした。
その他アピールポイントなど: しょうもない駄洒落から思いついたオブジェクトで、コメディ調にするつもりでした。笑えるような作品にしてくださる方、ぜひリサイクルしてください!
S
アイテム番号: SCP-[未設定]-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-[未設定]-JPはサイト-8154特別物品収容室内の金庫い-5に保管されています。実験の為にSCP-[未設定]-JPを使用する際は、レベル3以上の職員の許可を得てください。
説明: SCP-[未設定]-JPは異常性のあるバーコードリーダーです。外見は通常のUSB接続型バーコードリーダーと変わりありません。形状はバッテリーなどが入っていると思われる箇所があり、電源に接続せずとも█時間使用できます。
SCP-[未設定]-JPの異常性は購入済みの商品を読み取った時に発現します。読み取られた商品はSCP-[未設定]-JP-1に変化します。SCP-[未設定]-JP-1は読み取った商品の購入時の価格で誰かに買われようとします。SCP-[未設定]-JP-1は購入時の価格で買われるために自身を変化させ、買われるまで異常性を持っています。変化後のSCP-[未設定]-JP-1は様々で、大きさも重さも一様ではありません。
詳細は実験記録[未設定]-JP-1を参照してください。
変化規則 |
---|
購入した本人でしか変化しない |
購入してない物は変化しない |
購入者が死亡している場合、親族が使用できる(どのようにしてデータを入手しているか不明) |
記憶処理で購入した記憶を消去すると変化しない |
購入した本人でなくても「購入した記憶」があり、その記憶が不自然でなければ変化する |
50%以上の損傷があると変化しない。50%未満は損傷度に合わせて価格が下がる |
主に金などの貴金属に変化する。その商品をほしい人がいた場合、見た目に変化がないがSCP-[未設定]-JP-1に変化している |
SCP-[未設定]-JPをパソコンなどのインターネットへの接続が可能かつUSBの挿入口が存在する端末に接続するとドルや元などとの他通貨で購入した商品をSCP-[未設定]-JP-1に変化させることができるようになる |
実験記録[未設定]-JP-1〜4 - 日付20██/██/██
対象: 税込360円の単3電池10本
実施方法: 購入した林博士がSCP-[未設定]-JPを使用
結果: 見た目に変化がないがSCP-[未設定]-JP-1に変化。その後██博士が360円で購入
分析: ██博士は電池がないのに気づきちょうどそこに電池があったから買ったと言っています。██博士は値段を聞き、即決で買いました。これは偶然なのかSCP-[未設定]-JPの効果なのか調べる必要があります-林博士
対象: 税込360円のハサミ
実施方法: 購入した林博士がSCP-[未設定]-JPを使用
結果: 見た目に変化がないがSCP-[未設定]-JP-1に変化。その後███博士が購入
分析: ちょうど実験時███博士の周辺にあったハサミの刃が一斉にこぼれた。そこに██本ものハサミがあったのにも関わらず。購入されなさそうだと、確実に購入させようとするみたいです-林博士
対象: 財団の購買で2600円で売っていたUSBメモリー
実施方法: 購入した林博士がSCP-[未設定]-JPを使用
結果: 24金約1gに変化。その後買取業者が半強制的に購入していった
分析: 当時24金は、1g=2613円くらいでした。変換レートは正しいようです。-林博士
対象: 購入時2万6000円だった林博士の使用できないスマホ
実施方法: 購入者である林博士がSCP-[未設定]-JPを使用
結果: 24金約9gに変化。その後買取業者が購入
分析: 10gになると思っていたのですが9gになりました。欠損があると価格が下がってしまうようです。-林博士
補遺: SCP-[未設定]-JPは名古屋県[編集済み]市の[データ削除済]工場で発見されました。[データ削除済]工場は東弊重工の工場とみられます。財団が工場の存在を確認したころ、大規模な爆発が発生し、SCiPの暴走が疑われたため財団が突入しました。[データ削除済]工場からは通信記録[未設定]-JP-2が発見されています。
通信記録[未設定]-JP-2
Communication start…
ガルフ: よろしく!
ゴッタ: よろー
工場超: こら!ここはSNSじゃないんだぞ!
ゴッタ: 工場長!漢字間違えてますw
工場超: あっほんとだ。とにかくここで雑談を行なわないこと!
ガルフ: はーいCommunication end…
<以下無関係のため割愛>
Communication start…
工場長: くそっ!財団に気づかれたかもしれんな。
ガルフ: お早いですねー
工場長: 早く実験[文字化けのため解読不能]を終わらせろ!
ゴッタ: 了解!僕のアイディアいいすか?
工場長: ああ!なんでもいい!お前のアイディアはいつもヘンなやつばっかだが今は時間がないからな。
ゴッタ: やったー!これで[文字化けで解読不能]だ!
工場長: このSCP1は金儲けのためでなく商品なんだからな!悪巧みするなよ!あと報告書くらいはここに置いとくように!Communication end…
Communication start…
ゴッタ: SCP-[文字化けのため解読不能]実験記録-G1
対象: 僕が[文字化けのため解読不能]した5000█円
実施方法: [文字化けのため解読不能]した
Impact occurs!
Restart……
kekka:hanbussituitiguramudata lost…
saving data…
Plant manager: Select Japanesechange language…
change!
工場長: 財団のみなさまへ
ゴッタの発案により生まれたSC[文字化けのため解読不能]険なものであり、また、私たちの求める商品ではありませんでした。ご覧の通りここは壊滅です。どうぞこのSCPを回収してください。—東弊重工社 [編集済み]地区工場長
この記録からSCP-[未設定]-JPはeuclidへの割り当てが提案されましたがO5-0█によって却下されsafeに割り当てられました。
██博士により生物実験を提案されましたが予算不足のため却下します。人体実験も却下です。—O5-0█
今後実験を行う場合、林博士と岩田研究員の許可を取ってください。
記事のタイトル: 価値の変化
付与する予定だったタグ: 未定
主要な異常性: このSCPはバーコードリーダーで、これで購入済みの商品を読み取ると同等の価値の貴金属か物品に変えてしまうオブジェクトです。
記事の簡単な要約、オチ: オチは思いつきませんでした…思いついたアイディアをつらづらなるままに書き連ねていたら変な文章になってしまって飽きてしまいました。価値つながりでSCP-150-JPとのクロステストとかを考えてましたが容易に想像できるものだったので却下になっていたり。
その他アピールポイントなど:SCPの記事を書こうと思い立った初めての作品(?)なので拙い所だらけですがどうぞリサイクルしてください!
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは、サイト-8141の標準人型収容室に収容します。SCP-XXXX-JPを担当する職員は、SCP-XXXX-JPと握手することを避けなければなりません。また、SCP-XXXX-JPが自殺したいという考えを起こさないようにするため、定期的にSCP-XXXX-JPの異常性を把握したカウンセラーによるカウンセリングを月に3回行わなければなりません。
SCP-XXXX-JPの標準人型収容室の内部は監視カメラ1台にて常時監視しなければなりません。その時、SCP-XXXX-JPが自らに対して異常性を発動しようとしているのが確認された場合、担当職員がそれを阻止しなければなりません。
説明: SCP-XXXX-JPはごく一般的な日本人男性です。SCP-XXXX-JPの異常性は、SCP-XXXX-JPと握手を交わした時にのみ発現します。
SCP-XXXX-JPと握手を交わした被験者は、SCP-XXXX-JPを完全に認識できなくなります。他者からSCP-XXXX-JPの存在を伝えられた場合も、被験者はそこには誰もいないと報告します。SCP-XXXX-JPを認識できなくなった被験者が、これまでSCP-XXXX-JPと面識があった場合、被験者の記憶からSCP-XXXX-JPに関係する事全てが消去されます。認識できなくなった後、SCP-XXXX-JPについて聞いたところ、「そのような人物は知らない」と報告するようになります。
またSCP-XXXX-JPは現在、収容以前に受けた精神的なストレスでうつ病を発症しているため、オブジェクトの異常性を把握したカウンセラーによる定期的なカウンセリングが必要となります。
補遺XXXX-JP-1: SCP-XXXX-JPは、██県の某所に位置する観覧者の入り口にて発見されました。発見当時、SCP-XXXX-JPと交際関係にあった女性と思われる人物が困惑しながら叫んでいるのを現地エージェントが発見し、財団が駆け付け保護されました。
以下はSCP-XXXX-JPを保護した翌日に行われたインタビュー記録です。
対象: SCP-XXXX-JP
インタビュアー: ██博士<録音開始>
██博士: こんにちは、SCP-XXXX-JP。
SCP-XXXX-JP: こんにちは・・・、博士。
██博士: 今日はあなたにいくつか質問してもよろしいでしょうか。
SCP-XXXX-JP: 私にこたえられる物であれば・・・。
██博士: ではまず始めに、あなたのその異常性が発現したのはいつ頃でしょうか。
SCP-XXXX-JP: 初めて起きたのは高校生の時での甲子園の予選試合の時です・・・。相手チームとの握手した瞬間、私と握手したプレイアーが突然「なぜ相手チームは8人しかいなんだ? 欠席ならベンチから一人連れて来いよ。」と言ったんです。でも他の選手は仲間は、「ちゃんと9人いるじゃないか」と言って騒動となったんです。
██博士: それでその後はどうしましたか?
SCP-XXXX-JP: 握手した相手がベンチの選手と交代して、騒動は終わりました。その時はこの現象が握手のせいだとは気づきませんでした。
██博士: 高校時代で、あなたのその異常性に疑問を持った人物は存在していましたか?
SCP-XXXX-JP: そんな人はいませんでした・・・。その事ですら公にはならなかったので・・・
██博士: なるほど、ありがとうございます。そして、その後の事ですが・・・。
SCP-XXXX-JP: その後は大学卒業までは何も起きませんでした・・・。次に握手したのは就職活動の時です。ある会社の一対一の面接に行きました。そこで名刺をもらい、あいさつ代わりに握手しました。すると面接官は困惑した様子で、次の人を呼びました。 私は邪魔にならないように部屋を退出しました。次の人は疑問に思っていましたね。
██博士: その後就職先はどうしましたか?
SCP-XXXX-JP: あるIT系企業に就職しました。そこでは握手することはありませんでした。
██博士: ありがとうございます。それで、我々があなたを見つけた時の事ですが・・・。
SCP-XXXX-JP: [沈黙]
██博士: 答えたくないのであれば構いませんが・・・。
SCP-XXXX-JP: いえ・・・大丈夫です。あの時私は彼女に結婚のプロポーズをしていました。近くの宝石店で結婚指輪を買って・・・。30万程度のですが。 その後彼女を夜の観覧車に誘いました。あそこは海が見えるので、いいプロポーズの舞台になると思いました。 私達は観覧者に乗り、頂点に来たところで指輪を渡しました。彼女は泣きながら喜んでくれました。 私は「末永くよろしくお願いします。」と言い握手をしました。・・・悲劇でした。彼女が突然「この指輪は何?」 「何でここにいるの?」 「なんで泣いているの?」と言い始めたのです。 私は目の前が真っ暗になりました。 観覧者から出ても彼女は騒ぐばかりでした。
██博士: そして近くにいた我々に発見された・・・と。
SCP-XXXX-JP: はい・・・。 あの、博士・・・。 私はどうなるんですか? 私に生きる資格はあると思いますか・・・?
██博士: ・・・我々がなんとかしましょう。
SCP-XXXX-JP: ・・・よろしくお願いします。 どうして、こうなってしまったんだろう・・・。
<記録終了>
終了報告書: SCP-XXXX-JPは自殺したい傾向があるように見られます。またSCP-XXXX-JPは、自分で自分と握手することで消滅しようという考えを持っているため、監視している職員は注意が必要です。
補遺XXXX-JP-2: 20██/██/██、収容後の定期的なカウンセリングによりSCP-XXXX-JPのうつ病が大きく解消しました。しかし、その翌日SCP-XXXX-JPの収容室の前を通った███博士が転倒しそうになった所、SCP-XXXX-JPが咄嗟の判断で手を掴んで███博士を助けた所異常性が発現しました。███博士は助けられた事をただの偶然と判断しました。SCP-XXXX-JPはこの事件で再度うつ病が発病し、以前よりも自殺したいという傾向が強くなりました。
記事のタイトル: さようならの握手
付与する予定だったタグ: scp-jp safe 人間型
主要な異常性: オブジェクトと握手した被験者はオブジェクトを完全に認識できなくなる。
記事の簡単な要約、オチ: オブジェクトが手に入れた能力によってオブジェクトによる絶望感を感じさせたい。
その他アピールポイントなど: オブジェクトの絶望をひしひしと伝わらせたいと思ってまし
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8190の15実験室に収容されています。SCP- XXX-JPを監視している西村研究員が睡眠している間は西村研究員から依頼を受けた上で、他の研究員がSCP-XXX-JPを代わりに監視して下さい。
西村研究員のSCP-XXX-JPに対する実験を終わらせてはいけません。そのため、SCP-XXX-JPに対する実験は禁止されています。
説明: SCP-XXX-JPは黄色人種の8歳くらいの男児の見た目をしています。日焼けをしたような肌の色をしており、身長は約1.20mです。
SCP-XXX-JPは20██/██/██に行方不明になった██ ██氏とDNAと外見が一致しています。SCP-XXX-JPは食事を必要としません。SCP-XXX-JPは物質を転移させる能力を持ち、自身も転移することが出来ます。具体的な能力の及ぶ範囲は未判明ですが、SCP- XXX-JPへのインタビューにより、SCP- XXX-JPは財団の内部情報は理解しておらず、オブジェクトやオブジェクトを研究する研究員のいる位置を察知し、それを転移に利用することが分かっています。しかしSCP- XXX-JPが虚言している可能性もあるので注意して下さい。
SCP-XXX-JPはオブジェクトの研究をする財団研究員の前に転移し、研究員に鍵のかかった箱に研究中のオブジェクトを入れ、その結果からクラスを判断する実験を行うことを提案し、提案を受けた研究員は実験に対する強い意欲を持つようになります。その後、鍵のかかった箱を提案した場所から最も近い使用者が誰もいない実験室に転移させ研究員と共にそこへ向かいます。SCP-XXX-JPは研究員が実験の録画などの用意が終えたのを確認すると箱の中にオブジェクトを転移させます。研究員に実験の結果から判断したオブジェクトクラスを尋ね、答えを得るとSCP-XXX-JPは箱と共に転移します。また、SCP-XXX-JPは答えを得るまで研究員を危険から守ります。実験対象のオブジェクト、またはそのオブジェクトの特性によって発生した現象以外が実験を妨げようとする試みは必ず失敗します。研究員は答えると実験に対する意欲がなくなります。
事件記録XXX-1
20██/██/██にサイト-81██で発生したSCP-███-JPの大規模な収容違反です。██人の死傷者が出ました。当時SCP-███-JPを研究していた███博士へのインタビューと映像記録によって、SCP-XXX-JPの存在が発覚しました。日本支部はSCP- XXX-JPが事件記録XXX-1のような収容違反を引き起こす可能性からSCP-XXX-JPを暫定的にKeterクラスに分類、O5-█によって日本支部、財団本部、他国支部に注意を呼びかけられました。注意は違うオブジェクトを研究する2つの研究チームが互いに監視しながら研究を行い、どちらかのチームが実験を行おうとするならば即座に機動部隊に通報しSCP- XXX-JPを捕獲、収容することと、研究中のオブジェクトがある施設にSCP-XXX-JPの研究員を派遣すること、といった内容のものでした。
事件記録XXX-2
事件記録XXX-1の1週間後である20██/██/██にサイト-8190でSCP-XXX-JPが出現し、SCP-███-JPを研究する███博士らに実験を提案しました。14実験室で実験は行われましたが、SCP-███-JPの特性上、収容違反は起こりませんでした。サイト-8190に派遣されていた西村研究員が実験室に駆けつけるとSCP-XXX-JPは西村研究員に実験を提案しました。西村研究員はそれを容認し隣の15実験室に向かいました。箱はその際に14実験室から15実験室に転移しました。西村研究員が実験の用意を終えるとSCP- XXX-JPが箱の中に転移しました。以下のインタビュー記録はその約30分後にサイト-8190に駆けつけた███博士によって西村研究員に行われたものです。
インタビュー記録XXX-1
対象: 西村研究員
インタビュアー: ███博士
付記: 西村研究員は実験中でありSCP-XXX-JPの入った箱から目を離そうとしない。そして、異常性の影響下にある。
<録音開始>
███博士: お疲れ様です、西村研究員。実験を一度中断してこちらを見て頂けませんか。
西村研究員: すみません、それはできません。
███博士: なぜですか?かれこれ30分もあなたは実験を続けていますが、SCP- XXX-JPは定期的にあなたに話しかける以外は特に何も行いません。あー、実験を終えろと言っているのではなく、中断です。あくまでも中断。西村研究員: SCP-XXX-JPが私を欺くために何もしていない可能性があります。私が目を離した瞬間に何かしたら大変じゃないですか!
███博士: なるほど。ですが西村研究員がしっかり監視したとしていても、SCP- XXX-JPが箱から出て転移してしまったら何もできないのではないですか。
西村研究員: いや、出来ますよ!その時点でSafeではないと判断できます!実験における大きな一歩です!
███博士: [5秒間の沈黙]なるほど。では西村研究員がSafeだと判断するのはどういう時ですか。
西村研究員: すみません。今の私には分かりませんが、未来の私ならわかるでしょう。私はまだ経験が足りず、2判断しかねます。早とちりしてSafe、と判断して間違えてしまうのは良くないので。それなら例え時間が掛かってもEuclidやKeterと判断できるような行動をSCP-XXX-JPが起こすまで、監視すべきだと私は思います。
███博士: 確かに間違いを起こしてしまったらたくさんの命が失われてしまうかもしれませんしね。
西村研究員: いえ。間違えたら解雇されたり、セキュリティクリアランスを下げられたりするじゃないですか。
<録音終了>
記事のタイトル: 鍵のかかったままの箱テスト
付与する予定だったタグ: 未定
主要な異常性: いわゆる鍵のかかった箱テストを財団職員に強制させる人型オブジェクト。
記事の簡単な要約、オチ: オブジェクト自体が鍵のかかった箱に入れられてテストを行うことになります。鍵のかかった箱テストの盲点?というかただの屁理屈によって永遠にテストは終わらず、オブジェクトを収容できたよ!というオチ。
その他アピールポイントなど: なんだこの怪文!?と思わせる文だと思います(笑)。私/俺ならもっとわかりやすく、かつ面白くリサイクルできるぞ!という方、どうぞ。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-xxx-JPはサイト-81██のSafeクラス標準収容ロッカーに収容されます。ロッカーは電子ロックで施錠し、セキュリティクリアランス3以上の職員にのみアクセスが許可されます。実験にはクリアランス3以上の職員2名以上の同意が必要です。
実験室への輸送には自走式ドローンを使い、人間が直接SCP-xxx-JPを持ち歩くことの無いようにして下さい。SCP-xxx-JP-1には原則イエイヌ (Canis lupus familiaris)を用いるものとし、即座に沈静化できるように麻酔注入機構付きの首輪を装着させて下さい。
説明: SCP-xxx-JPは神社で一般的に販売されているものと同一のお守り袋です。お守り袋と内容物には異常な物質は含まれていないことが確かめられています。
SCP-xxx-JPを所持している人間が異性と会話を行おうとした際にSCP-xxx-JPの異常特性が発現します。このときSCP-xxx-JPの半径約20m内の人間以外の生物はこの会話を積極的に妨害するようになります。この状態になった生物をSCP-xxx-JP-1に指定します。SCP-xxx-JP-1は基本的にSCP-xxx-JP の所持者に対して妨害行動を仕掛けますが、1分ほどで不活性化し以前の状態に戻ります。SCP-xxx-JPが所持者や会話する相手の性別をどのように判別しているかは明らかになっていません。3 (SCP-xxx-JP-1のとる行動についての詳細は実験ログを参照)
SCP-xxx-JPは██県██市で”ペットがいきなり襲ってきた”という通報が相次いだ際に財団の注目を引きました。県警の調査で被害者の大半が市内の██神社で「恋愛成就のお守り」を購入・所持していることが判明しました。県警の潜伏エージェントからの連絡を受けた財団が被害者の証言を元にオブジェクトの性質を推測し、男性エージェントのみからなる回収チームを出動させました。オブジェクトの回収と被害者・警察関係者への記憶処理によって事態は収拾しています。
実験ログ(抜粋)
実験ログ-1 SCP-xxx-JP 20██/██/██
対象: イエイヌ
手法: SCP-xxx-JP を持たせた男性Dクラス (D-xxx-1、所持者とする)と相手役の女性Dクラス (D-xxx-2)、実験対象 (特に表記しない限り基本1体とする)を同じ部屋に配置し、D-xxx-1から D-xxx-2に話しかける。
結果: SCP-xxx-JP-1はD-xxx-1の発話と同時に激しく吠えたてた。続けて所持者に対し飛びかかって引っ掻く、咬みつくなど攻撃的な行動をとった。
分析: SCP-xxx-JPは回収時の推測通り、男女の会話に反応することが確かめられた。
追記: SCP-xxx-JP をD-xxx-2に持たせた場合はD-xxx-2が攻撃される。所持者の性別は選ばないようだ。
実験ログ-4 SCP-xxx-JP 20██/██/██
対象: イエイヌ10匹、イエネコ(Felis silvestris catus)20匹
結果: SCP-xxx-JP-1群は所持者の逃げ場を塞ぐように取り囲み、執拗に攻撃を行った。
分析: SCP-xxx-JP-1は明らかに高度な知識を獲得している。変異するSCP-xxx-JPの数は範囲内であれば上限はないようだ。
追記: 追加の実験で最大80匹のイヌをSCP-xxx-JP-1に変異させることを確認。
実験ログ-5 SCP-xxx-JP 20██/██/██
対象: イエイヌ、ウマ(Equus caballus)、モルモット(Cavia porcellus)
付記: 大きさの異なる複数種類の動物による実験。
結果: ウマのみがSCP-xxx-JP-1へ変化。イヌ・モルモットに異常な挙動は見られなかった。
分析: 生物に大きなサイズ差がある場合、小さい生物の方は切り捨てられるようだ。4
実験ログ-9 SCP-xxx-JP 20██/██/██
対象: モンシロチョウ (Pieris rapae)
結果: SCP-xxx-JP-1は所持者の顔の周りを飛び回ることで対象を妨害した。
分析: 鳴かない生物・攻撃的でない生物でもSCP-xxx-JP-1に変化させる。
実験ログ-10 SCP-xxx-JP 20██/██/██
対象: クロヤマアリ(Formica japonica)
付記: 人間の目による視認の困難な微小な生物による実験。
結果: SCP-xxx-JP-1は体長██cm程度に肥大化。所持者の手に咬みつこうとするが、その前に所持者が悲鳴を上げながら払いのけたため、壁に激突して死亡した。
分析: 鳴かない生物で、視認が困難な場合は肉体の改変が行われる模様。
追記: SCP-xxx-JP-1の死骸は時間経過で元に戻ることは無かった。追加の実験で生きた個体は不活性化時に元に戻り、死亡した個体は戻らないことが確かめられた。
あのお守りは生き物を操れるが、死体はそうはいかないようだ。
実験ログ-13 SCP-xxx-JP 20██/██/██
対象: イエイヌ
付記: SCP-xxx-JPが対象の会話をどのように認識しているか調査する実験。
方法: SCP-xxx-JPを防音用素材で包んだ状態で実験ログ-1と同様に会話を行う。
結果: 反応なし。
分析: 音声によって会話を認識している模様。
結果: 追加での実験の結果、SCP-xxx-JPが会話を認識するには最低45db5程度の音量が必要と判明。
実験ログ-14 SCP-xxx-JP 20██/██/██
対象: イエイヌ、モルモット
付記: 対象の会話が聞こえていない生物がSCP-xxx-JP-1に変化するか調査する実験。
室内にモルモットを、防音壁で隔てられた隣室にイエイヌ1体を配置した状態で会話させる。
結果: イエイヌがSCP-xxx-JP-1に変化、即座に吠えたて始める。吠え声の音量が███dbに達した後、吠え声の周波数が急激に増加。録音機器は███Hzから0.███Hzまでの広範な周波数を記録。SCP-xxx-JP-1が麻酔で沈静化されるまでに実験室の内装が共振現象による損傷を受けた。
追記: SCP-xxx-JP-1は脳内出血により死亡。解剖によって声帯が[データ削除済]であると確認された。
補遺 xxx-JP-1: 事案発生の数日前、██市内の大学のプログラミングサークルから「変な生き物に襲われた」と市警に通報がありました。SCP-xxx-JP絡みの事案と考えられたため調査したところ、部室に複数のSCP-xxx-JPがあったにも関わらずサークルの部員がお守りを購入した形跡が無いことが判明しました。詳細な調査の結果部長の███氏の銀行口座への不審な振り込みを発見したことからSCP-xxx-JPへの関与が疑われました。以下は███氏に対するインタビューとなります。
インタビューログ: XXX-JP-1
インタビュアー: 飛田博士(警察関係者を装っています)
インタビュー対象: █ ██(プログラミングサークルの部長)
<インタビュー開始>
(まず飛田博士がお守りを購入した部員のいないことや銀行口座への振り込みについて追及し、█はSCP-xxx-JPへの関与を認めた。)
飛田博士: “動物を凶暴化させるお守り”を作ったことを認めますね。なぜあのようなものを作ったのですか?
█: バイトだよ。ネットの求人サイトにで簡単なプログラムの仕事って出てた。
飛田博士: お守り袋にプログラミングをするのですか?そんな話は聞いたことがありませんが。
█: その時はアプリの開発って言ってたんだ。マンガの”あるある”を再現するゲームを作ってくれっていう話だった。バイト代が結構な額だったからきな臭かったけど、結局受けたよ。6
飛田博士: ということはあのお守りが引き起こす現象も”あるある”ということですか?
█: そう。マンガだと主人公とヒロインが二人きりになって、二人の仲が進展するかも…ていうときに限って決まって邪魔が入るもんなんだよ。この前部室で読んだマンガでも、主人公がわざわざヒロインを体育館裏に呼び出して告白しようとしたのに、あと一歩のところで通りがかりの野良犬に邪魔されてた。そういうの、どっかで見たことない?
飛田博士: 告白に限らず、登場人物が何か重大な事実を打ち明けようとするときに横槍が入るシチュエーションは漫画だけの話ではないですね。しかし、それはあくまでゲームの話でしょう?なぜ話が現実にまで拡がっているのですか?
█: しばらくして「デバッグを頼む」つって部室にお守りが送られてきた。何のことだ?って話してたら、窓ガラスにカラスがぶつかってきて大騒ぎになった。外に出てもネコに引っ掻かれるわ、ハチに追いかけられれるわ。信じられなかったが、アレが「俺たちの作った」お守りだと考えるしかなかった。
飛田博士: 災難だったようですね。邪魔させるだけならば、そこまで凶暴化させなければよかったと思いますが。
█: 俺は邪魔するようにプログラムを書いただけだ。あそこまで手が付けられなくなることはアレで初めて分かったんだ。
飛田博士: それでデバッグ、ですか。具体的にどのようなことを?
█: まず際限なくいろんな生き物を暴れさすワケにはいかないってのがあったからな。反応すんのは犬や鳥位にして、虫とかが反応するならプログラムを書き直す必要があった。それから無闇に人を襲わないように邪魔の仕方ってのも考えないといけなかった。
飛田博士: しかし、そのデバッグの内容は実際には反映されていませんね。何かトラブルがあったのですか。あなた達が警察に通報した件と関係していますか?
█: あの時は周りに虫の子一匹すらいなくて、本当にカップル二人だけ、って状況でどうなるかを実験してた。そういう本来想定してないところからバグってのは出るから。周りに何もいなけりゃ当然何もないと思ったが、それが間違いだった。部屋を密閉して殺虫剤撒いて、それからあのお守りを使ったんだ。そしたら変な白いのがうねうね出てきて—1匹2匹じゃねえ、体にまとわりつくように何十匹、いや何百匹も—それでパニクって逃げてきた。
飛田博士: 周囲に生物はいないはずだったのでは?その白い生物が何だったのか心当たりはありますか?
█: あのお守りがどっかからワープさせてきたんじゃないか?そんな仕様にしたわけじゃないから分からないけどな。悪いがもうアレとは関わりたくない。あのお守りに興味があんなら全部やるからさ、あとはあんたらの方で何とかしてくれ。
<インタビュー終了>
飛田博士はインタビューから実体の正体を推定し、それを立証するために█氏の実験を再現することを提案しました。申請は承認されました。
追加実験ログ-19 SCP-xxx-JP 20██/██/██
対象: なし
付記: █氏の証言を元に”SCP-xxx-JP-1となり得る生物のいない状況での実験”を再現する。
結果: 所持者にまとわりつくように白く縦長の体をした実体が大量に出現。実体はあらかじめ実験エリア内に配備されていた保安部隊によって終了・捕獲された。
追記: █氏に写真を見せて確認したところ、彼らを襲ったものと同一の生物であると確認されました。DNA検査の結果、ニキビダニ(Demodex folliculorum)7であることが判明しています。
分析: SCP-xxx-JPは範囲内で最も大きな生物を選ぶ。周囲から人間以外の生物を排除したように見えても、目に見えぬほど小さい生き物が人間の顔に残っていたのである。
実験で発生したSCP-xxx-JP-1は通例通り1分ほどで不活性化し、終了した個体を除いて元のサイズに縮小したと考えられます。8部室に出現した実体も同様に消失したと考えられること、幸い実体の目撃者がサークルの部員以外にいなかったことから、隠蔽工作は不要と判断されました。
補遺xxx-JP-2: サークルから押収した、SCP-xxx-JPの開発に使われたプログラミングソフトの解析中、動物の凶暴化事案が再び発生しました。調査の結果、ソフトの内容を更新する度に██神社にあるお守りに新たに異常性が付与されることが判明しました。サークルの部員達にこの件について尋問したものの「何も知らない」という回答以上のものは得られず、実際にこの異常性がソフトの方に由来するものか神社やお守りの方に由来するものかは不明です。部員達からこれ以上有用な情報を聞き出すのは困難と判断されたため、記憶処理ののち解放されました。
補遺xxx-JP-3: 制限された条件下で意図的に特定の能力を持ったSCP-xxx-JP-1を生み出す実験は倫理委員会の承認待ちです。
記事のタイトル: マンガの世界じゃあるまいし
付与する予定だったタグ: safe 強制力 道具 進化 外部エントロピー
主要な異常性: 恋愛成就のお守りの形をしていますが、実態は男女の会話に反応して近くの動物をけしかける、つまり邪魔をするオブジェクトです。ラブコメマンガのお約束を現実で再現しようという目的で作られました。
記事の簡単な要約、オチ: オブジェクトの開発に関わった連中が近くに適当な生物がいない状況で異常性を発動させる実験をした結果、人間の体表に住んでいるダニに異常性が適用されて巨大ダニが生まれました。財団はお守りを使った生物の改良に乗り出す…かも。
その他アピールポイントなど: プログラミングの素人故に大きな瑕疵を指摘されている状態であるため(下記折り畳みを参照)、プログラミングに詳しい人はリサイクルしやすいかもしれないですね。自分は「マンガでよくある展開の再現」の方に拘りたいですが、お守りにプログラミングをするというアイデアだけ使っていただいても構いません。全くの別物にしてくださって結構です。
尚、納得のいくメタタイトルを付けられなかったため、改稿の際はお好きにメタタイトルを変えてくれるとありがたいです。
「あるあるシチュエーションを再現するアプリ開発」を一派的なプログラミングサークルへ依頼されたのですから、これは当初は少なくともスマホ上で動作するゲーム的なアプリとして納品されているはずです。そうなると、アプリ上で展開するあるあるシチュエーションはアプリ上でのスクリプトで再現されることになります。「どういう状況の時に」「なにがジャマしてくるか」を指定するだけです。たとえば「異性と会話する際」「犬 or ネコが」「ジャマしてくる」という指定になりますね。ここで重要なのは、「指定していない対象は対象にならない」という当たり前のことです。つまり、「ニキビダニが巨大化して襲ってくる」ということは「何がジャマしてくるか」に「ニキビダニ」を指定されていない限りあり得ません。
「何がジャマしてくるか」部分が非常に曖昧に指定されている可能性もあり得なくも無いですが、スクリプトであることを考えると処理能力やデバッグのしづらさから通常あり得ないです。可能ではあるが運用上あり得ないと言うことです。「反応すんのは犬や鳥位にして、虫とかが反応するならプログラムを書き直す必要があった」などの記述もおかしいことが分かると思います。
アイテム番号: SCP-1500-JP-J
オブジェクトクラス: Safe

SCP-1500-JP-J外観
特別収容プロトコル: SCP-1500-JP-Jは東京都の防災基地として偽装されます。警備員を入り口に常駐させ、部外者の立ち入りを禁止してください。SCP-1500-JP-Jの内部はクラスF社会性希薄領域となっているため、人員の常駐は推奨されていません。
説明: SCP-1500-JP-Jは東京都江東区有明に位置する建造物です。元々は財団日本支部が建造した大規模収容サイト-81██でした。しかし、施設の稼働直後に後述のインシデント1500-JP-Jが発現したため、SCPとして収容されるに至りました。
インシデントログ1500-JP-J
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インシデント1500-JP-J
8月10日午前0時、SCP-1500-JP-Jの全ての出入り口が突如開かなくなり、内部との一切の通信が寸断されました。また、SCP-1500-JP-J周辺において大規模なヒューム値の変動が発生し、多数の異常実体が出現。機動部隊と-18"青少年"が事態の対処にあたりましたが、実体の数があまりにも膨大であったため、収容は難航。二次被害を招く恐れもあることから、O5命令により実体への干渉は取りやめられました。特筆すべきことに、民間人はこれらの異常存在を視認9した途端、避けるような素振りを見せ、その直後に認識した事実を忘却します。このミーム的影響により、規模の割に隠蔽工作の負担は非常に軽微なものとなりました。
午前10時、SCP-1500-JP-Jの出入り口が開放されました。SCP-1500-JP-J内部では大規模なイベントが開かれており、自主制作作品の売買が行われていました。作品はいずれも財団が所有するアノマリーを題材とした内容となっており、長期間接触していると精神・肉体に悪影響を及ぼすミームが含まれています。
インシデントSCP-1500-JP-Jのタイムライン:
19/08/11 イベント1日目
[00:00]
SCP-1500-JP-J正門前に複数の実体が出現。数分のうちに長い行列を形成する。
[10:05]
人気ブースにおいて、早々に商品の完売が告げられる。完売と同時に、一部参加者の内部ヒューム値が原因不明の急上昇を始め、身体組織が周囲に拡散し始めるが、巡回していた救護スタッフによるヒューム値操作により、参加者の現実性は安全水準にまで回復した。
[15:32]
会場外に設けられた仮装エリアにおいて、実体の一部が仮装者への[編集済]を試みた所[データ削除]。

事案発生直前の仮装エリアの様子
仮装を謳っているにも関らず、モチーフがよく分からない奴らばかりだったが……正体を現した時のあの蒼白な顔、鋭く尖った角を見るに、彼奴らは人間に偽装し、精気を吸い取る「淫魔」の類に違いない。隊員はより慎重に行動せよ。 - 石原機動部隊隊長
19/08/12 イベント2日目

日生研が投入した生物オブジェクト
[10:03]
東第3地区の雑貨ブースにおいて、マーシャル・カーター&ダークのバイヤーが枕カバーのまとめ買いを要求。販売者が1人1点限りであることを説明すると、バイヤーはその場で在庫分の人数に分裂したため、後列の客と口論になる。
[13:10]
日本生類総研による生物テロが勃発。生物兵器は腐食性の液体を撒き散らしながら群衆に接近したが、到達する前に自壊し、無力化した。テロ発生時、日生研の職員が「かわいいハーピィ本を書いたのに落とされた」と叫んでいたものの、詳細は不明。
[17:00]
閉場。潜入エージェントが撤収中、正門前広場にてサーキック・カルトの勧誘に遭遇。

広場では要注意団体の勧誘合戦が繰り広げられた
そこのガタイの良い貴方!私達”サーキック・カルト”の会員になりませんか?サーキシズムは崇高なるカルキスト・イオンが真の肉欲を追求するために創り出した、伝統ある宗教なんです!これを見てください![大腸を引きずり出す]修行を積めば、1人触手プレイだってできるんですよ![編集済]なんか目じゃありませんって! - サーキシズム信者
19/08/13 イベント3日目
この日は男性向けの漫画作品の取引が中心となった。1日の来場者数は最多を記録した。

早朝、会場前にて
[06:03]
SCP-1500-JP-J上空にヘリコプターや輸送機、円盤等、様々な飛翔体が集結し、異常実体の空挺降下が行われる。
[10:00]
開場。入場時の混雑は過去最大の激しさを見せ、怪我人が続出する。機動部隊わ-61”走り屋”は混乱を避けるために全力で群衆を突破し、販売エリアへの早期到着を試みたが、通路終端で待ち受けていたスタッフに鎮圧される。その後、機動部隊は主催者と見られる実体に追放処分を言い渡され、会場外へ転移させられた。
[13:14]
3日間に渡る調査の結果、最も多かった創作作品の題材は「艦隊司令部」で、「酩酊街」「偶像」が続いた。この3カテゴリで全体のおよそ半分を占めた。

衝角攻撃でSCP-1264を責め立てるSCP-162-JP。艦隊画集「女装巡洋艦」より
[15:17]
会場での口コミにて、当日販売されていた漫画”ワンダーテインメント博士で楽しもうね!”の盗作疑惑が浮上。潜入エージェントが該当のブースを捜索したところ、東6地区において「博士」とワンダーテインメント博士が取っ組み合っている場面に遭遇。10分もの死闘の末、ワンダーテインメント博士の目潰しにより「博士」は無力化、そのまま博士に担がれ、何処へと連れ去られた。
[16:00]
イベント終了。閉会宣言の後、全ての実体が消失し、内部も元通りに変化した。
残念ながら、この世界の先進文化は滅びつつあります。奇特な趣味を嗜む者は異常な存在とみなされ、長らく財団による弾圧を受けました。しかし、我々は諦めません。これは反抗の第一歩であり、財団への宣戦布告でもあります。足並みは揃いませんでしたが。…人類は世間の目から逃げ隠れした時代に逆戻りしてはなりません。愛する文化を守るため、共に立ち上がりましょう。 - 世界otacult連合事務総長
O5からのメッセージ:
この社会的要注意団体が作り出す退廃芸術は、見る者を堕落させ、職務効率を低下させるKeterクラスのミームドラッグだ。我々の所有するオブジェクトは勿論の事、君達を含む財団職員も様々な形で描かれているが、タチの悪いことに、その特徴は実物と恐ろしいまでに一致している。彼らの情報網を見くびっていたと言わざるをえない。アーカイブを調べれば、その脅威がすぐに分かることだろう。……最後に一つ、私はトカゲに性的興奮を覚えたことはないし、O5の皮を被ったトカゲ人間でもない。……やめろ、そんな目でみるんじゃない。これは誤解なんだ…。 - O5-13
補遺: 2019年8月20日、インターネット上においてインシデントSCP-1500-JP-Jの販売物が流出。電子部門が調査した所、非営利サイト”creative commons”がアップロード元となっていることが判明しました。現在財団の総力を挙げた削除作業が続けられています。
記事のタイトル案1: Scp Comiket Project
付与する予定だったタグ: joke 儀式 ポータル 建造物 反ミーム 芸術
主要な異常性: 要注意団体のオタク達が集うコミケ会場。作品は全てSCP財団に関連する。
記事の簡単な要約、オチ: SCP-1500-JP"和魂祭"のように、色んなGoIがワイワイするお祭りジョークSCP。視聴者参加型。
その他アピールポイントなど: 現状では半分ネタ画像置き場みたいになってしまっています。なのでバラして通常SCP等に使って頂いても構いません。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはコンクリート製の人型収容房に収容されます。1日2回、栄養補給の為に霧吹きで水分を与えてください。土壌や肥料等、植物の栽培に適した物品を収容房内に持ち込むことは禁止されています。
現在、財団の自律型クローラシステム”草薙”が、インターネット中に存在するSCP-XXX-JP-1の捜索・抑制作業を行っています。SCP-XXX-JP-2の発生を目撃した人物には記憶処理を施した上で、カバーストーリー”過激派環境団体によるエコテロリズム”を現地一帯に流布されます。同時に、該当地域の衛星画像は異常のないものに差し替えられます。発生場所によってはSCP-XXX-JP-2の人力での駆除を実施する必要があるため、専門の機動部隊わ-93"庭いじり"を発生予測地点周辺に待機させてください。

確保時のSCP-XXX-JP
説明: SCP-XXX-JPは身体中から草状の触手を生やした人型実体です。内部組織の大部分が植物由来の組織となっており、水と空気のみで最低限の生命維持が可能です。額には"ゲーマーズ・アゲインスト・ウィードのミスター・生い茂る草"というタトゥーが施されています。DNA分析の結果、SCP-XXX-JPはアルカロイド系有毒植物と食虫植物の遺伝子がベースとなっていることが判明しています。
SCP-XXX-JPは植物の生育に適した土壌を見つけると、自身の触手を引きちぎり、その土壌に挿入しようと試みます。SCP-XXX-JPはこの行為を「種蒔き」と称します。特筆すべきことに、SCP-XXX-JPの触手は植え付けられた瞬間にその場から消失し、代わりに異常性のある文字(SCP-XXX-JP-1)がインターネット上の特定のウェブページに出現します。
SCP-XXX-JP-1は異常なミーム的性質を有する、アルファベットの「ダブリュー」です。SCP-XXX-JP-1は主に日本国内の閲覧者の少ないウェブサイト、又は主要な検索エンジンに収集されないウェブサイト10において、元ある文章の末尾や句読点に付随・上書きする形で出現します。SCP-XXX-JP-1を視認した人間は「ダブリューとは笑いを示す表現である」と認識し、SNSを始めとするインフォーマルなネットコミュニティにおいて使用するようになります11。この時、感染者が感情表現として入力する「ダブリュー」にもSCP-XXX-JP-1と同様の効果が生じます。
日本時間の午前3時になると、SCP-XXX-JP-1の一部がウェブページ上より消失します。各文章中から消失するSCP-XXX-JP-1は少量であり、完全には消失しないため、一般人が異常に気付くことは少なく、気付いた場合も問題視されない傾向にあります。5分後、アフリカ北部のサハラ砂漠各所に、様々な草本植物で構成された草原(SCP-XXX-JP-2)が出現します。SCP-XXX-JP-2の規模は消失したSCP-XXX-JP-1の数に比例することが分析により判明しています。

稼働中の対抗ミーム(β1.██)。現在改良が進められている
SCP-XXX-JPは20██年██月█日、██県██市の山中にて潜伏していた所を、休暇でキノコ狩りに来ていたエージェント・██に発見され、財団の収容下に入りました。収容時点でSCP-XXX-JP-1は既にウェブサイト各地に拡散しており、ネットユーザーの大半がSCP-XXX-JP-1のミーム汚染を受けていることが判明しました。この時、SCP-XXX-JP-2は財団モーリタニア支部・エジプト支部・アルジェリア支部において超常現象として記録されていました。
SCP-XXX-JP-1のこれ以上の拡大を防ぐため、財団ミーム部門はSCP-XXX-JP-1に嫌悪感を持たせ、使用を控えさせる対抗ミームを開発しました。現在、当ミームはクローラシステム”草薙”に搭載され、インターネット上での流布を行っています。
[[☆collapsible show="+ インタビューログXXX-JP-1" hide="- 閉じる"]]
対象: SCP-XXX-JP
インタビュアー: 楠木博士
付記: SCP-XXX-JPには声帯が存在しないため、会話はワープロを用いて行われた。以下の内容はワープロの入力記録をAIが転記したものである。
<録音開始>
SCP-XXX-JP: すいません…自分、緊張しちゃいまして……お水を少し頂けませんかw楠木博士: ああ、構わんよ。
SCP-XXX-JP: ありがとうございますwww
楠木博士: その鬱陶しい語尾をどうにかしてくれないかね。
SCP-XXX-JP: ああっ、ごめんなさい……自分、植物人間なんで、どうしても草を生やしちゃうんすよwww楠木博士: ……その「ダブリュー」ってのは草なのか?
SCP-XXX-JP: れっきとした草ですよ。電気と句読点、少々の笑いだけで育つ。最高にイケてる草だと思いません?wwwwwwwww
楠木博士: ……まあ良い。インタビューを始めるとしよう。
<重要度が低いため省略>
楠木博士: それで、君はどうしてそんな身体になってしまったのか、覚えているのかね?
SCP-XXX-JP: 変身前の記憶が曖昧なんですが……確か、気付いた時には、妙にフワフワした空間に居ましたね。それで、しばらくプカプカしてると、外国人っぽい人が現れたんですよ。そして開口一番「草は良くない」「草は悪」と、僕に説教を始めたんですw楠木博士: 外国人?
SCP-XXX-JP: ええ。最初は片言で意味不明だったんですけど、「自分だけ良い思いするな。人を笑顔にする草になれ」と、なんだか格言めいたことを言ってきて。それを聞いて僕、妙に心にくるものがありまして……ふと「変わりてぇなあ」と思ったんです。そしたらいつの間にか、身体中から草を生やしてて、山で眠ってたんですwwwwww
楠木博士: 夢か幻覚でも見たような話だな。
SCP-XXX-JP: 確かに。あの時、全然頭が回らなかったんすよね。もしかしたら、クスリでもキメてたのかも?……でもまあ、草を生やすことで、人様を楽しませることができる。この身体もそう悪くはない……そうだ。先生!サハラ砂漠の方は今どんな感じですか?みんな喜んでくれましたか?
楠木博士: ああ、それについてだが……お前が砂漠に生やしてる草は、全部日本で見られる植物なのは知ってるか?
SCP-XXX-JP: それは初耳ですねw
楠木博士: 灼熱の北アフリカで、日本の草が生き延びると思うか?
SCP-XXX-JP: えっ?
楠木博士: 今、サハラ砂漠はそこら中、枯れ草塗れだ。現地民の間でかなりの騒動になっている。
楠木博士: ……?
楠木博士: んん?
楠木博士: 聞いてるか?SCP-XXX-JP。
SCP-XXX-JP: あの……なんかすいません。迷惑かけているとは思いもしませんでした……アフリカに生える草については、早めになんとかしようと思いますので、少々お待ちください。
<録音終了>
付記: インタビューの終了直後、SCP-XXX-JPは頭部の触手を引き抜くと、発声源不明の高音が室内に響き渡りました。この時、楠木博士を含む内部にいた財団職員は共通して軽い頭痛を覚えたと同時に、以下の文章が脳内に浮かび上がりました。
ホーリー・ヘック!(勢い良く)あなたは毎度親しみを感じているゲーマーズ・アゲインスト・ウィードのミスター・生い茂る草を見つけました!(良い感じのキャッチコピー)電子の砂漠に笑いの種を、世界の砂漠に緑の種を。(一転、真剣な顔で)ワンダーテインメント博士とは誰ですか?(ここで笑う)
ミスター・ゲーマーになるとすべてが集まる。
21. ミスター・ネグレクト
22. ミスター・キリ番
23. ミスター・中国からやってくる
24. ミスター・小悪魔系女子
25. ミスター・納税
26. ミスター・生い茂る草✔
27. ミスター・非検閲
28. ミスター・いじめ(生産中止)
29. ミスター・ああああ
30. ミスター・偽装結婚
31. ミズ・パリピ
32. ミスター・リスペクトありすぎとミスター・リスペクトなさすぎ
33. ミスター・犀賀六巳
34. ミスター・証明
35. ミスター・わすれっぽい(GAWリミックス)
[[/☆collapsible]]
補遺1: インタビューXXX-JP-1の翌日、SCP-XXX-JP-2の出現場所が国内の鳥取砂丘に転移したことが、砂丘の草むしりボランティアとして潜伏していたエージェントにより報告されました。鳥取砂丘が雑草の繁殖に適した場所であること、注目を引きやすい観光地であることから、財団は現在、専用の機動部隊を結成し、SCP-XXX-JP-2の駆除を続けています。
SCP-XXX-JP-2が主にSCP-XXX-JPの出身地にてよく見られる植物であること、SCP-XXX-JP-2の出現場所が日本において広く知られている場所であることから、特性の発現内容はSCP-XXX-JPの記憶に依存しているのではないかとの推測が立てられています。これを受け、民間人の立ち入りを禁止している猿ヶ森砂丘12にSCP-XXX-JP-2を発生させるよう、SCP-XXX-JPに教育を施す案が検討されています。
記事のタイトル: ミスター・生い茂る草/ミスターwwwwww/Foundation against weed など
付与する予定だったタグ: ミーム 精神影響 人間型 植物 記述 視覚 ゲーマーズアゲインストウィード
主要な異常性: ネット上に草を生やす植物人間(元麻薬)。電子上で育った草は定期的に伐採され、現実世界の砂漠に植えられる。
記事の簡単な要約、オチ: あのネットミームはSCPと財団の仕業だったんだよ!をやりたかった。
その他アピールポイントなど: もっとネタに振り切るべきかもしれない。
掲示板の画像
[おーぷん2ちゃんねる]でのレスを改造。
(おーぷん2ちゃんねるの投稿はパブリックドメインとして公開されています)
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の容量5000tの空の水槽に収容してください容量600tの空の水槽に1匹ずつ収容してください。水槽内への立ち入りは禁止されています。水槽は1週間に一度点検を行い、異常が見つかった場合は水槽の区画を封鎖し補修を行ってください。SCP-XXX-JPには日に1度10kgの木材を捕食させてください。実験の際は水槽上部の投下口から実験用品を投下し、回収する際は静動ロボットで回収してください。
説明: SCP-XXX-JPは10 9匹のホオジロザメ(Carcharodon carcharias)です。SCP-XXX-JPは空中を水中と同じように移動することが可能です。またSCP-XXX-JPは音を発した物体を捕食します。捕食された物体は排出されません。ある程度捕食するとSCP-XXX-JPの肛門から音声(詳細は以下の実験記録を参照)が発せられます。最もよく見られる音声は、メジャースケールからなる、4/4拍子、速度♩=150の音楽です。過去には、ジプシー・スケール、ヨナ抜き長音階、ハーモニック・マイナー・パーフェクト5th・ビロウ・スケールなどの音階、12/8の混合拍子、11/8から4/6へ変拍子するなどの他にポリリズム、また最大速度♩=700の音楽が記録されています。これらの音楽は、捕食した物体から発せられた音声で構成されます。
実験記録XXX-1 - 日付20██/04/04
給餌オブジェクト: 木片
構成音: 木片と収容室の床の衝突音
作曲構成: Cメジャースケール、4/4拍子、♩=150
特記事項: 変調変拍子なし、2分15秒
批評: (クラシック批評家████氏による) せっかちな雰囲気漂う落ち着きのない曲であるが木がもたらす温かみから刹那的な楽しさが生じている。聞いている者を巻き込みながら盛り上がるものに仕上がっている。
実験記録XXX-5 - 日付20██/04/05
給餌オブジェクト: 木片、鉄パイプ
構成音: 木片、鉄パイプと収容室の床の衝突音
作曲構成: ヨナ抜き長音階、3/4拍子、♩=100
特記事項: 変調変拍子なし、3分30秒
批評: (クラシック批評家█████氏による) 第一パイプが空から駆け下りてくる様子を見せた後に木片の柔らかさが包み込んでくるようであった。まるで忙しい都市の喧騒を逃れゆっくりと落ち着いた田園地帯に流れ着いたような雰囲気を漂わせる曲だ。
実験記録XXX-19 - 日付20██/04/07
給餌オブジェクト: 水
構成音: 流水音
作曲構成: ハーモニック・マイナー・パーフェクト5th・ビロウ・スケール、4/4拍子、♩=90
特記事項: 変調変拍子なし、4分30秒
批評: (クラシック批評家███氏による) 唐突に始まったリズミカルに流れる泉という不思議なものによって優雅な雰囲気が全体を支配している。会話を楽しむ人々の光景が目に浮かぶ。
実験記録XXX-22 - 日付20██/04/08
給餌オブジェクト: CDプレイヤー(Morning Gloryを流している)
構成音: Morning Glory
作曲構成: メロディックマイナースケール、5/4拍子、♩=240
特記事項: 11/8から4/6へ変拍子、5分
批評: (クラシック批評家██████氏による) 4曲のジャンルもまったく異なるものを無理矢理押し込んでいながら一貫性が見えるものになっている。この作曲者はよほど挑戦的な性格をしていると思われる。それはさながらシルクロードの旅を一瞬で味わうかのようだ。
実験記録XXX-27 - 日付20██/04/09
給餌オブジェクト: スピーカー(別室からホッチキスの開閉音を流している)
構成音: ホッチキスの開閉音
作曲構成: Cマイナースケール、4/4拍子、♩=150
特記事項: 変調変拍子なし、2分15秒
批評: (クラシック批評家████████氏による) 音が小さくてよく分からない。
収容記録: SCP-XXX-JPは██県にある████広場にて発見されました。地元警察に「空を飛ぶサメが人を襲っている」という通報があり、██人もの人物がSCP-XXX-JPに捕食されていました。財団のエージェントが現場に到着した時には、SCP-XXX-JPから複数人の人物の声で構成された音楽が流れていました。現場には文書XXX-JP-A1が残されていました。
文書XXX-JP-A1:
この世のものはすべて芸術にできるんだ
Are We Cool Yet?
記事のタイトル: 奏でるサメ
付与する予定だったタグ: Safe サメ 音楽 are-we-cool-yet
主要な異常性: 食ったものから発せられる音で構成された音楽を尻から流します。
記事の簡単な要約、オチ: 様々な実験を行います。その後発見ログで人を食った後にその人の声で構成された音楽が流れたという感じにします。最後にはAWCY?のメモでオチます。
その他アピールポイントなど: コメディと見せかけて最後に不気味な感じにしました。とにかくサメの記事を書きたいという一心で書いてました。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8181の収容ロッカーに保管されます。SCP-XXX-JPの実験は一切認められていません。
説明: SCP-XXX-JPは20██年に[編集済]社より発売された[編集済]という機種のスマートフォンの個体です。SCP-XXX-JPのシリアルナンバーから、SCP-XXX-JPは██県にある[編集済]社の工場で製造された事がわかっていますが、同工場で製造された同一機種のスマートフォンには異常は見られませんでした。
SCP-XXX-JPの異常な点はインストールされているアプリケーション(以下SCP-XXX-JP-1)です。SCP-XXX-JP-1は[編集済]社により作成された地図アプリケーションです。調査の結果[編集済]社には異常な点はなく、また当該アプリケーションは現時点で██████以上ダウンロードされていますが、異常が報告された事はありません。この事からSCP-XXX-JP-1の異常性はSCP-XXX-JP独自のものであると考えられています。SCP-XXX-JP-1と異常性のない同一アプリケーションのソースコードや画面等は比較しても差異はなく、なぜSCP-XXX-JP-1にのみ異常性があるのかはわかっていません。
SCP-XXX-JP-1で一定の条件を満たしている企業などを検索すると、当該企業の住所ではなくいくつかの地点がマークされます。以下、この現象をSCP-XXX-JP現象とします。SCP-XXX-JP現象が起きる条件としては現時点では
- 長時間に渡る残業や給料未払いなど、労働基準法違反が常態化している
- 管理職による従業員への過剰な圧迫が常態化している
という条件が確認されています。これらの条件に1つ以上当てはまった場合にSCP-XXX-JP現象が発生することが確認されています。この条件を満たしていない企業はいかなる事業内容でも、反社会的な活動を行っていても対象外となるようです。
SCP-XXX-JP現象によりマークされた地点には何らかの事件の証拠物件が存在します。これまでの事例では大多数が殺人など重大な事件の証拠となる物が発見されました。
実験記録XXX-JP-1
入力内容:株式会社█████13
表示された地点:株式会社█████の本社ビル
発見された物件:N/A
発見後の経過:N/A
これ以降、いわゆる「ホワイト企業」として有名な企業をいくつか入力してみたが同じ結果だった。ホワイト企業は対象外という事か? -██博士
実験記録XXX-JP-█
入力内容:[編集済]株式会社14
表示された地点:██山近隣の樹海
発見された物件:男性の白骨死体、果物ナイフ、損傷の激しい衣服
発見後の経過:発見された物件はすべて警察へ引き渡されました。警察による捜査の結果、遺体と衣服は19██年█月に行方不明となった██ ███氏のものと判明しました。また発見された果物ナイフからは██氏の血液と[編集済]社の営業部長の指紋が発見され、これが決め手となり[編集済]社営業部長は殺人容疑で逮捕されました。
実験記録XXX-JP-█
入力内容:株式会社██████コーポレーション15
表示された地点:██県███市の長年放置されている倉庫跡とその付近の海中
発見された物件:男性の白骨死体、トカレフTT-33の中国製コピー銃、血液のこびり着いた空のスーツケース
発見後の経過:発見された物件はすべて警察へ引き渡されました。警察による捜査の結果、遺体は19██年██月に行方不明になった██ ██氏のものと判明しました。発見されたスーツケースは██氏が行方不明になった時に所持していたものと判明しました。拳銃からは██████コーポレーション社長の[編集済]氏の指紋が発見され、これが決め手となり[編集済]氏は強盗殺人の容疑で逮捕されました。
実験記録XXX-JP-█
入力内容:[編集済]16
表示された地点:█市の廃墟
発見された物件:男性の遺体、血液のこびり着いたバール
発見後の経過:発見された物件はすべて警察へ引き渡されました。警察による捜査の結果、遺体は20██年█月に行方不明になったベトナム人研修生の██████ ████ ████氏と判明しました。バールからは████氏の血液と[編集済]氏の指紋が発見されました。これが決め手となり[編集済]氏は殺人容疑で逮捕されました。
実験記録XXX-JP-█
入力内容:[編集済]本部「[編集済]」は極左暴力集団であり、19██年には内ゲバによりメンバー██名が殺害されていました
表示された地点:「入力された場所は見つかりませんでした」と表示されました
発見された物件:N/A
発見後の経過:N/A
明らかな犯罪行為を行っていた組織でも企業でなければ対象外、という事か? -██博士
実験記録XXX-JP-█
入力内容:有限会社███17
表示された地点:有限会社███の登記された住所
発見された物件:N/A
発見後の経過:N/A
労働基準法違反とかでなければ明らかに反社会的であったり、あるいは実体がない会社でも標的にはしないようだ。 -██博士
SCP-XXX-JP主任研究者長門博士の提言
現時点ではSCP-XXX-JPは「殺人事件などを解決できる便利なスマートフォン」と思われています。ええ、確かにそれは事実です。少なくとも表面的には。
しかしながら、私はどうにも違和感を拭えないのです。
確かに今までこれによって逮捕された連中はろくでもない連中でした。殺人事件などを起こしていた事を抜きにしても、従業員を奴隷扱いしていたり部下に暴行を加えていたりしたような連中ですから。
しかし、いままでこれのおかげで捕まった連中はみんな所謂ブラック企業の幹部や経営者ばかりです。なぜいわゆるホワイト企業などではこういった事が発生しないのでしょうか?次に、SCP-XXX-JPにより「解決」した事件はどれもこれも似通っています。行方不明になっていた被害者が発見され、そう遠く離れていない場所から凶器などの証拠物件が発見され、それに付着していた指紋などから真相が発覚する…
殺害方法や凶器、動機などの違いはあれども、この流れはだいたい同じです。たまたま実験で明らかになった事件がどれも似たようなものだった、というのはもはや通用しますまい。私はある仮説を立てています。それは「SCP-XXX-JPは現実改変能力を有しており、いわゆるブラック企業の幹部を殺人犯にして社会的に抹殺してしまう」というものです。
入力された企業などが「黒」であれば、SCP-XXX-JPはその企業の経営者などが殺人犯だったと「でっち上げ」、社会的に潰してしまう…それがSCP-XXX-JPの本質であるというのが私の仮説です。証拠はありません。しかしながら、事件の流れが似通っている事や、「事件が発覚した」連中が全員いわゆる「ブラック企業」の幹部というのはあまりに出来過ぎだと思うのです。
オブジェクトクラスを変更する必要まではないにせよ、これ以降の実験を禁止すべきであると私は主張致します。
記事のタイトル: 黒を暴く地図(仮)
付与する予定だったタグ: 未定
主要な異常性: あるスマホにインストールされた地図アプリ。ブラック企業を検索するとその企業の本社とかの代わりにある場所を示す。そこにはその企業の関係者が犯した犯罪の証拠物件が…
記事の簡単な要約、オチ: 実験ではブラック企業の経営者等の犯罪が暴かれ、それが決め手となり逮捕される。が、あまりに出来すぎているし、その上どの事件も似通っている。これは実は現実改変オブジェクトなのでは?
その他アピールポイントなど: なんというか、自分で言うのもなんですが陳腐な印象。こう、なんというか、もっと捻りや意外性が欲しいかも。
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アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-xxx-JPはサイト-8181の低危険度収容ロッカーに保管されます。SCP-xxx-JPを用いた実験に参加したD-クラス職員で特殊な記憶を有することが確認された者は、情報保全の観点から保護されます。
回収されたSCP-xxx-JP-2はサイト-8181の冷凍保管区画に保存されます。未収容のSCP-xxx-JP実体の存在を仮定し、保管中のSCP-xxx-JP-2は重量センサーによる監視を行います。内容物の変動が確認された場合は追跡を行って下さい。
説明: SCP-xxx-JPは1920年~30年代に作成されたと推測される18磁器製の皿です。色は光沢のある白色で装飾はほとんど施されていませんが、外周の二箇所に4mm幅の文字で「梢の同朋達より」と刻まれています。
SCP-xxx-JPの異常性は、オブジェクトに肉料理19を盛り付けて任意の人間に提供した場合に発生します。盛り付けられた料理を視認した人間は、料理に使われた肉を例外なく「椎名(さん/ちゃん)の肉」であると認識します。後述する条件下を除いて物理的な変化は見られず、ミーム的作用であると考えられています。料理を視認した者は同時に、提供された料理の材料がヒトの肉であると捉えますが、個人の価値観・文化的背景に関わらず調理品を摂食することへの忌避感は生じません。
料理を摂食した被験者(SCP-xxx-JP-1に指定)は「椎名」なる人物に対する好意的な言辞、同情を寄せる内容の発言を行います。味に対する感想も発せられますが、異常効果の発現に用いられた料理によって感想は変化し、異常性質とは本質的に無関係であると考えられています。より美味であるとされる肉料理がSCP-xxx-JP-1に提供された場合、被験者の多くは涙を流しながら「椎名」氏に関する言及を行います。
SCP-xxx-JPを用いてヒトの肉を材料に含む料理を提供した場合に限り、料理は(提供された物とは異なる)ヒトの肉を用いたソテーに変化します。変化後の調理品はSCP-xxx-JP-2に指定されます。材料として用いられた肉の遺伝的な構成は不明瞭ですが、味・匂い・食感が一定であることから、同一の由来を持つものと考えられています。SCP-xxx-JP-2を提供されたSCP-xxx-JP-1の反応は、他の肉料理と同様に「椎名」氏に関する言及で占められます。
[[█collapsible show="+ 実験記録-a" hide="- 閲覧終了"]]
実験記録xxx-JP-1
実験対象: D-1163
実験内容: SCP-xxx-JPを用いて豚肉のソテーを提供し、インタビューを行う。
結果: 下記インタビュー記録を参照。
インタビュー記録-1
インタビュー対象: D-1163
インタビュー担当: 坂川博士<記録開始>
(SCP-xxx-JPに乗せられた料理が提供される)
D-1163: 椎名ちゃんの肉か、これ?
坂川博士: いいえ、豚肉のソテーです。椎名さんというのがどなたかご存知ですか?
D-1163: いや。ただ名前が唐突に思い浮かんだんだ。豚肉って言ったけど、本当か?
坂川博士: 確かにそのはずです。椎名ちゃんとは、呼び方から察するに女性でしょうか。
D-1163: 多分…そうだな、言われてみると自信がないな。
坂川博士: 当該人物について、他に思い当たることはありますか?何か些細なことでも。
D-1163: 名前からすれば日本人だろうけど…。(数秒間の沈黙)いや、何も知らない気がする。そいつは多分死んでて、このソテーがそいつの肉なのも分かるけど、他には何もだ。食べていいのか?
坂川博士: どうして食べたいと思ったのかを答えていただけると。
D-1163: 冷めたらもったい無いだろ…うん。ああ、それに食べた方が椎名も喜びそうだ。
(指示を受け、D-1163は料理を摂食)
D-1163: かわいそうにな…椎名ちゃんの為にも食べてあげなきゃならんな。
<記録終了>
付記: その後も対象は、抽象的な形でのみ「椎名」氏に言及。味の感想を求めた所、「肉質が少し硬かったが、おいしかった」と述べた。
実験記録xxx-JP-2
実験対象: D-1163
実験内容: SCP-xxx-JPを用いて牛肉のステーキを提供し、インタビューを行う。
結果: 味の感想が変化した点を除いて、実験xxx-JP-1からの有意義な変化は見られなかった。
実験記録xxx-JP-3
実験対象: D-1163
実験内容: SCP-xxx-JPを用いてD-789720の肉のソテーを提供し、インタビューを行う。
結果: ソテーはSCP-xxx-JP-2に変異。対象は、SCP-xxx-JP上の料理を視認した時点でひどく動揺した様子であった。摂食に伴い、対象は涙ぐむ様子を見せた。「椎名(ちゃん)」と複数回呟く他に発言は無く、インタビュアーの質問には無反応であった。
[[█/collapsible]]
[[█collapsible show="+ 実験記録-b" hide="- 閲覧終了"]]
実験記録xxx-JP-4
実験対象: D-2482
実験内容: SCP-xxx-JPを用いて豚肉のソテーを提供し、インタビューを行う。事前のアンケートにおいて人肉食への忌避感が強いと回答したことを踏まえ、認知的不協和の誘発を試みる。インタビューの予定外の推移により中止。
結果: 下記インタビュー記録を参照。
インタビュー記録-4
インタビュー対象: D-2482
インタビュー担当: 坂川博士<記録開始>
(SCP-xxx-JPに乗せられた料理が提供される)
D-2482: これは…椎名さんの肉ですか。
坂川博士: 豚肉です。椎名さんというのがどなたかご存知ですか?
D-2482: 名前以外は、特には。
(指示を受け、D-2482は料理を摂食)
D-2482: 違う。知ってるも何も、昔、集会で会った仲です。懐かしい名前です。
坂川博士: 集会?いつ頃、どのような経緯で会ったのか教えていただけますか。
D-2482: 大学に通ってた時21だったかな、最初に会ったのは。集会の席で紹介されて、橘さんも一緒だったと思います。
坂川博士: 集会についての説明をお願いします。
D-2482: …思い出せません。普通の飲み会、とも違う集まりだったように思います。椎名さんについてなら思い出せるのですが。会った時は…なんだか豪華なテーブルで一緒に料理を楽しんでいたとしか。ええと、確か[編集済]をしてる人達がいたような。
坂川博士: では、思い出せる部分から入りましょう。椎名さんの名前、容姿、人柄等について、思い出せる範囲でお願いします。
D-2482: 下の名前は知らなかったと思います。椎名さんとしか。女性で、整った容姿の方でした。会った限りではいつも浴衣を着ていました。人当たりがよくて、皆とよく馴染んでいたと思います。集会に参加してた人達に料理を提供するのが役目で、本人も、料理を提供するのにやり甲斐を感じていたようでした。
坂川博士: 料理が得意な人物だったのですか?
D-2482: そういう意味ではなく、自分の肉を切り分けて、皆に振舞ってました。こう、腕の一部を切り落としても、再生するんですよ。直接は見た事がありませんが。
坂川博士: 見た事はなくとも、信頼できる話だったのですか?
D-2482: 時々、指を切り落として見せてくれたことはありました。それがぐいぐいと数秒も立たずに治ったり。確か、体や腕や足はあまり見せたくないと言っていました。
坂川博士: 分かりました。先程紹介されたと言いましたが、誰に紹介されたのですか?
D-2482: 橘さんだったかな、他の人と一緒に会ったことは…あまり無いですかね。
坂川博士: 橘さんとはどのような人物でしたか?
D-2482: 割と目立った立場で、仕切り役とでも言うべき人だった…と思います。でも顔が思い出せません。性別も性格も思い出せません。どう考えても記憶がおかしいですよね、これ。
坂川博士: 覚えていないのであれば、無理にとは言いませんが。
(D-2482は料理を完食)
D-2482: ええと、何のインタビューでしたっけ、これは。
<記録終了>
付記: 自白剤の事前摂取・心理モニタリングの結果からインタビューの内容が虚言である蓋然性は低いと判断されました。実験の後、D-2482に記憶補強剤を与えることで記憶の定着・復元が試みられましたが、不成功に終わりました。
実験記録xxx-JP-5
実験対象: D-2482
実験内容: SCP-xxx-JPを用いて豚肉のソテーを提供し、インタビューを行う。
結果: 下記インタビュー記録を参照。
インタビュー記録-5
インタビュー対象: D-2482
インタビュー担当: 坂川博士<記録開始>
(指示を受け、D-2482は料理を摂食)
坂川博士: 前回の実験については記憶していますか、D-2482?
D-2482: 前にも椎名さんについて聞かれた記憶なら、はい。
坂川博士: 料理の出どころについてです。今食べている肉が彼女に由来するということでしたら、彼女は今も生存している可能性があるということですか?
D-2482: 僕の知る限りでは死んでいるはずです、彼女は。人づてに聞いたことですが、集会に参加していた時に亡くなったらしいと。
坂川博士: その時の状況は?
D-2482: 確か…樫さんです。樫さんが彼女に肉を振舞って、彼女がそれを食べて…。食中毒かアレルギーかは知りませんが、それで死んだと…。(声に若干の震えが見られる)
坂川博士: 彼女が死んだ時期は聞いていますか?
D-2482: 分かりません。僕が集会で彼女と会った頃には、既に亡くなっていましたので、過去の話としか。
坂川博士: 会った時には死んでいたというのは?集会で初めて会った時点で生きていたはずでは。
D-2482: そうです、集会で会ったんです。でもその時はおかしいと思いませんでした。どうしてかは…何故なんでしょうね、こうも記憶が混乱するのは。
<記録終了>
実験記録xxx-JP-6
実験対象: D-2482
実験内容: SCP-xxx-JPを用いてD-7897の肉の調理品を提供し、インタビューを行う。
結果: 調理品はSCP-xxx-JP-2に変異。摂食前に、D-2482は摂食を強く希望する発言を行った。実験記録xxx-JP-4・-5同様、SCP-xxx-JP上の料理を視認した時点で名前以外の記憶を持つ様子は観察されなかった。摂食して間もなくD-2482は全身の痛みを訴え死亡。死因は全身性のアレルギー反応であると結論付けられた。
後に行われた実験を含めて、「椎名」氏と面識を持つことを主張した実験対象は3名確認されており、D-2482を除いた2名が保護されています。3名のSCP-xxx-JP-1の発言内容は概ね矛盾しませんが、記憶の不完全な想起により、オブジェクトの直接的背景に繋がる情報は得られていません。各SCP-xxx-JP-1は共通の特異的な経歴を持つことが推測されており、それに基づいた調査が進行中です。
[[█/collapsible]]
補遺: オブジェクトの性質を踏まえ、GPS発信機を内蔵したD-8006の肉の調理品を用いた実験が行われました。SCP-xxx-JPで提供されるに伴い、調理品はGPS発信機と共に消失し、SCP-xxx-JP-2に変化しました。GPSの信号は数秒間途絶えた後、新潟県██市の市街地が発信地点となっていることが確認されました。
エージェントによってGPSの発信元の調査が行われた結果、発信元が市内の食肉加工場であることが確認されました。同施設の地下倉庫において反ミームにより秘匿された区画が発見され、内部には計████kgの肉が冷凍保存されていました。内容物の精査を行った結果、肉の78%は同一の遺伝的由来を持つことが確認されました。DNA調査の結果によって遺伝子が日本人の女性の物であることが確実とされていますが、財団の遺伝子データベースにおける完全な一致は見られませんでした。SCP-xxx-JPによる転移現象が追実験において確認され、冷凍肉はSCP-xxx-JP-2実体として回収されました。
記事のタイトル: 宴の後
付与する予定だったタグ: 道具 反ミーム 記憶影響
主要な異常性: 盛り付けた料理を特定故人の人肉から出来ていると思わせる皿です。実際の人肉の調理品を盛り付けると多少異常性が変化します。
記事の簡単な要約、オチ: とあるDクラスがオブジェクトに曝露すると、昔とある"集会"で当該人物と会ったこと、彼女が再生能力持ちの異常人物だったことを語ります。情報を喋りすぎたDクラスは後の実験で突然死。財団が実験を続けると、"集会"が実際に行われたことを示唆する痕跡が見つかります。
その他アピールポイントなど: 自分で見返しても纏まっていない感がありますが、「反ミーム的なお茶会」「異常な追悼行為」がやりたかった主なことだったと思います。執筆者方の判断で取捨選択して頂ければ幸いです。

2007/05/30に出現したSCP-xxx-JP実体の写真。一般人によって撮影され、一時的にインターネット上で公開されていた。
アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Neutralized
特別収容プロトコル: 2015/09/01現在、SCP-xxx-JP実体の将来的な出現は想定されておらず、実行中の特別収容プロトコルは存在しません。SCP-xxx-JPの出現が確認された場合、旧特別収容プロトコルに従って対処を行ってください。
[[█collapsible show="+ 旧特別収容プロトコルを閲覧" hide="- 閲覧終了"]]
出現したSCP-xxx-JP実体は可能な限り速やかに不透明なシートで覆い、一般人によって視認されないことを最優先とします。SCP-xxx-JPを視認した対象者には、異常作用を受けたか否かに関わらず、クラスB記憶処理を施します。隠蔽後は、『行政主導のアート企画』等のカバーストーリーを用いて実験・調査を行ってください。周辺の人口密度が極端に高い等の理由によりカバーストーリーの維持が困難であると判断された場合、SCP-xxx-JP実体を爆発破壊し、残骸を回収します。
[[█/collapsible]]
説明: SCP-xxx-JPは日本・関東近郊で不定期に出現していた異常実体です。初めて観察された1990/03/15から、無力化されたと推定される2009/07/05までの期間に39実例が確認されました。
SCP-xxx-JP実体は高さ30mから40mの縦長の建造物の形を取ります。実体の構成要素は木材・石膏・金属ワイヤー・繊維布等の従来的な材料からなりますが、遠方から観察した場合、実体の各部分はヒトの身体部位を模しているように見えます。また、材料に異常な生物要素は含まれていないように観察されます。
SCP-xxx-JPの材料構成から推測される強度は、自立に必要な値を必ずしも満たしていないにも関わらず、実体が自然倒壊した例はありません。構成材料の部分的な採収は可能ですが、それら単体から異常性は検出されませんでした。一方、構造を維持したままSCP-xxx-JPを他の場所に運搬することを試みた場合、実体は不明な原理により消失します。
SCP-xxx-JPを肉眼で視認した対象者の約20%は心理的な強制作用を受けます。対象者は、SCP-xxx-JP近隣にある特定の住建造物・商業店舗・大学施設へ移動する欲求を覚えます。該当する場所に到達した場合、対象者は移動先の内壁・外壁に対して様々な言語のフレーズを書き記すことを試みます。筆記具、塗料を用いた通常の手段が優先されますが、それらが行えない場合は、種々の体液(他の影響下の個人のものを含む)を壁に塗り付ける形で実行を試みます。フレーズの内容は、不特定人物の孤独からの脱出を賞賛する文言、自身の昇天(ascension)を祈願する文言、第五主義を想起させる雑多な散文が主です。
[[█collapsible show="+ 出現事例抜粋" hide="- 閲覧終了"]]
日付 | SCP-xxx-JP実体の構成 | 曝露者の移動先 | 備考 |
---|---|---|---|
1990/03/15 | 男性の胴体の石膏像が縦に積み上がった構造。首及び四肢の断面に眼球を模したガラス玉がはめ込まれていた。 | 千葉県███市の住宅、同市の飲食店、██大学███キャンパス | 機動部隊による回収の試みの際に消失。 |
1997/07/20 | 鉄筋コンクリートを主材料とした尺骨・橈骨・手骨を模した構造。空隙には臼歯らしき突起とビニールの舌が複数見られた。 | 茨城県██市のアパート、同市のオフィスビル、██大学██キャンパス | N/A |
2005/09/05 | 木製の左足・左腕が束ねられた構造。上端には下顎を除いた頭蓋骨が配置されていた。 | 東京都██区の下宿、同区の進学塾、███大学██キャンパス | 出現地点の人口密度を考慮し、破壊処分。 |
2008/05/12 | 樹脂製の人差し指・中指が絡み合った構造。上端から黒色のゴムパイプが多数垂れ下がっていた。 | 埼玉県██市のアパート、███大学第一キャンパス | 指先には指紋が描かれていたものの、関係者の発見には繋がらず。 |
[[█/collapsible]]
[[█collapsible show="+ 確認されたフレーズの例" hide="- 閲覧終了"]]
差し伸べられた手を離すな、若人よ。君は既に光ある道を歩いている。あとに待つのは万物が交換しあう約束の地だ。
Thou reach to the Ceiling, so high that it masks the Moon. How I wish to ascend and stand upon it.
(其方は月を覆うばかりの天井に届かんとする。昇りて、その天井の上に立つことが出来たなら、どんなに素晴らしきことか。)
Heuschrecken. Büffel. Die Sonne geht unter. Ich lebe auf dem fünfhändigen Seestern.
Chamäleons. Pottwale. Der Wind bleibt stehen. Ich sterbe unter den fünfhändigen Seestern.
(イナゴ。バッファロー。沈む太陽。私は五つ手のヒトデの上を生きる。/カメレオン。マッコウクジラ。風は止む。私は五つ手のヒトデの下に死ぬ。)
[[█/collapsible]]
また、フレーズを残した同対象者はその場にある物品を盗み22、自宅へ持ち帰ることを試みます。盗品を自宅に持ち帰った時点で強制作用は解除され23、対象者はSCP-xxx-JPを視認した時点以後の記憶を失います。典型的な反応として、対象者は自身の無自覚な移動、身体損傷、ならびに見覚えの無い物品に困惑を示します。
SCP-xxx-JP影響下の対象者の移動先は、特定人物の生活圏を想起させます。このことは、移動先として選定された商業店舗の大半が過去にアルバイトを募集していた点からも補強されます。しかしながら、移動先の傾向と生活圏が合致し、かつ異常性と関連を持つと考えられる人物が特定された例はありません。広域の現実改変あるいは過去改変の影響を想定して調査が進められましたが、有力な結果は得られませんでした。
補遺xxx-1/事案記録: 2009/07/05、神奈川県███市の住宅街付近の空き地に、ヒトの脹脛2つを縦に継いだ軸に10対の耳が付着した外観の構造物が前触れ無く出現しました。当該構造物を視認しても認識災害は発生しなかった為、財団エージェントによって容易に隠蔽が達成されました。構造物の根本付近では、ヤリイカ(Heterololigo bleekeri)の死骸と一本の出刃包丁が置かれていました。また、周辺で不審な挙動を見せていた同市在住の大学生(POI-xxx.1に指定)が拘留されました。
POI-xxx.1には異常な身体欠損、感覚器官の増殖が見られました。また、当該人物はそれらの異常性をSCP-xxx-JP関連事象の一つであること等を主張しました。
過去に確認された認識災害が発生しなかったことから当該事象の指定に関する議論が発生しましたが、POI-xxx.1の供述を考慮し、当該構造物は例外的なSCP-xxx-JP実体に指定されました。また、今後長期間に渡ってSCP-xxx-JPの出現が見られない場合にオブジェクトをNeutralizedへ再分類することが提案されました。オブジェクトはNeutralizedに再分類されました。
補遺xxx-2/暫定無力化後報告: 以下は、佐倉主任研究員の報告です。
第五教会において頭足類を信仰に用いることは稀ですが、朝鮮半島に伝来した文派に例があります。しかしながら、曝露対象者が残すフレーズはどちらかと言うと西洋的な第五信仰を想起させます。したがってSCP-xxx-JPの考えられる要因としては、散発的に発生した個人ないし小規模の信仰集団の存在が有力です。アーバンライト・プロトコル規制ミームの隠蔽は日本においても不完全なものであり、情報統制を潜り抜けた個人を起点として一連の異常が人為的に引き起こされたと考えることができます。
SCP-xxx-JPが明確に非生物実体である以上、POI-xxx.1との関連を断定することは出来ませんが、示唆的な要素はあります。外耳と脹脛の形状は十分に当該個人のものと類似しています。縫合痕も同様であり、これに関しては医療記録との照合もなされました。焦点となるのは、当該個人の認識抵抗値やミーム曝露の程度です。POI-xxx.1は間違いなく(一人、あるいは複数の)第五主義者と接触していますが、有害ミームの言及はありません。これが偶然によるものなのか、異常の一部であるのかは結論が出ていません。
以下は、POI-xxx.1を対象としたインタビューからの抜粋です。
POI-xxx.1: あの人24は、私の大事な人でした。
エージェント██: もう少し具体的にお願いできますか。
POI-xxx.1: 友人以上の関係だと、少なくとも私は思っていました。交際と呼べる関係では無かったかもしれません。とにかく、落ちこぼれていた私にとって、あらゆる意味で救いになってくれた人でした。出来ることならいつまでもついていきたいと思っていました。
エージェント██: しかし、現場であなたが証言したことは…。
POI-xxx.1: 外出していた時に偶然…偶然ですよ?あの人を見かけたんです。マントを被った、性別も分からない謎の人物と歩いていました。英語混じりの、ほとんど聞き取れない言葉で話していました。「すろん」、「とらえ」のようなことを言っていました。その時、直感したんです。私の体がおかしくなったのはあの人のせいだったんだと。気付けば右手に耳が生えていて、何故か音が聞こえて、つねると痛くて。足首の片方が跡形もなく消えていて、でも足先は繋がっていて。爪という爪が触ったことも嗅いだことも無い材料に変わっていて。全部あの人のせいだったんです。
エージェント██: それらの発生は確か、3日前と――
POI-xxx.1: 裏切っていたんですよ。あの人は、最初から。そういうつもりで、近付いてきたんです。私の為だとかあの人は言って、十億年前の超新星爆発だとか、ペンタケラトプス座だとか、ディエクティクスの浄化だとかについて私に聞かせてきました。でも私はあの人の御託には興味なんて無かったんです。だから興味のある振りをしていました。だって普通信じられないじゃないですか、そんなこと。ただあの人は大事だったから、付き合いました。エクササイズにも協力しました。でもあの人は、最初から…
エージェント██: 話を――
POI-xxx.1: ナイフはその、事情があって持っていたんです。それで、思わずあの人を刺してしまいました。人があんなに簡単に死ぬとは思わなくて、私は…私は。あの人の見開かれた目も、血に染まった髪の毛も、破れた服も、骨が地面に叩きつけられる音も、返り血も、確かにあったはずなんです。でも、あの人が死んだ時には既に、気付いたら、いなくなっていました。そしてあの塔が建っていたんです。それで…終わったと思いました。自分のことでは無く、あの人はもう終わって、私がついていくことも出来ないのだと。
[5秒間の沈黙]
エージェント██: 起こったことは信じるとしましょう。しかし、あなたがどうしてそれを実行したのか、理解に苦しむところです。
POI-xxx.1: ただ…私にはあの人が必要でした。だから、どうしても許すことが出来なかったんです。
記事のタイトル: 大学生とフィフシスト(仮)
付与する予定だったタグ: neutralized 第五教会 芸術 認識災害 反ミーム
主要な異常性: 出来損ないの現代アートのような構造物が突然街中に出現する現象です。認識災害作用あり。
記事の簡単な要約、オチ: とある第五教会の信徒が、社会性の乏しい大学生をターゲットにして"布教活動"を行っていました。構造物は、被害者が変質させられた結果として出来上がったものです。しかし人間を軽く見ていた信徒は、被害者になるはずだった人物によって(物理的に)返り討ちに遭います。
その他アピールポイントなど: 表通りを跋扈する反ミーム人型実体、理不尽なカルト、ミームについて。イメージそのままで書いたので、ひねりが足りないかもしれません。
T
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-Aが確認された場合は専用の下剤で体内からSCP-XXX-JPを排出させます。制圧が必要な場合には武力行使が認められています。パッケージングを解かずに飲食物を飲み込んでいた場合には、カバーストーリー"内臓疾患"のうち適切なものが適用されます。特定されたSCP-XXX-JP-Bにも同様の処置を取りますが、対象になる地域の特性上、一般的な医療を受けることが困難である可能性に留意してください。
皮膚サンプル収集が予想される地域と、SCP-XXX-JP生存可能気温で運営している冷蔵倉庫事業所周辺で"マナによる慈善財団"の構成員が確認された場合には速やかに活動拠点を制圧し、SCP-XXX-JPを回収します。
説明: SCP-XXX-JPは未知の真核生物の種です。透明なセロファンに剥離したダンボール紙の表面が張り付き、丸められたような見た目をしていますが、これはヒトの皮膚片を核に繁殖し、寄り集まっている姿です。繁殖は皮膚片を培養しながら異常な速さで行われ、1~2時間で直径5cmほどにまで成長します。この状態では-10℃以下、-20℃未満でのみ生存が可能であり(以下、生存可能気温と表記)、これを超えると皮膚片を残して融解し、死亡します。
SCP-XXX-JPは通常では空気中を漂い、熱源を探知する能力を用いて25、生存可能気温下で活動する恒温動物に付着を試みます。付着後、表面を移動し暗所へと入り込みますが、通常では恒温動物の体温によって死亡します。しかし、付着に成功し、体温の影響から免れたSCP-XXX-JPは暗所内部へと移動を達し、繁殖を開始します。この特性上、ヒトの着用する衣服、特にポケットを有するものは特に繁殖に適しています。
その後、直径5cm以上になるまで繁殖したSCP-XXX-JPは嗅覚を刺激する物質を放出し、付着した対象、もしくはその周辺に存在する生物に自身を接触させようと働きかけ、心理的な衝動を引き起こします26。衝動によってSCP-XXX-JPを嚥下27した対象はその後、1時間以内に脳の機能の大部分がSCP-XXX-JPに奪われ停止し、SCP-XXX-JP-Aになります。
SCP-XXX-JP-Aに変異した対象は外部からの刺激に反応を示さず、"食糧の摂取"のみを達するために行動します。このために肉体的な拡張や強化は発生しませんが、食糧の摂取を妨害された場合には妨害対象を致死・破壊たらしめる暴行を行います。
SCP-XXX-JP-Aは通常、元となった対象の五感を用いて食糧を判別し28、もっとも近い食糧から摂取しますが、対象が包装加工されていた場合それを判別できません。そのためそれらを開封しないまま摂食した場合には、SCP-XXX-JP-Aの肉体に悪影響を及ぼします。大抵の場合は喉に包装物を詰まらせて窒息しますが、嚥下に成功した場合には即座に嚥下物の複製がSCP-XXX-JP-B(後述)の胃の内部に生成されます。SCP-XXX-JP-Bが死亡していた場合には複製は発生しません。
摂食への欲求には際限が無いものとみられ、周囲に食糧が存在しなくなった場合には広範囲の探索を開始します。SCP-XXX-JP-Aにも生存可能気温は存在しますが、上限が40.5℃以下までに引き上げられており、常識的な環境下であれば広域で活動可能であることは留意するべきです。しかし前述したように肉体的には健常なヒトと同じであるため、多くの場合は摂食・探索行動中の負傷や過度な摂食による内臓破裂、脱水症状などのヒトにおける通常の死因によって死亡し、活動を停止します。このためSCP-XXX-JP-Aの制圧は比較的容易です。SCP-XXX-JP-Aが活動を停止した場合、体内のSCP-XXX-JPも死亡します。また財団の研究チームによって専用の下剤の作成に成功したため、これを利用してSCP-XXX-JPを体外に排出させることも可能です。
SCP-XXX-JP-BはSCP-XXX-JPの核となる1mm2以上の皮膚片のヒトの提供者です。提供した皮膚片を含むSCP-XXX-JPでSCP-XXX-JP-Aが発生した場合、前述のようにSCP-XXX-JP-Aが摂食したものの複製物が胃の内部に生成されます。SCP-XXX-JP-Aが適切な食糧を適切な方法で摂取した場合には問題なく消化が可能ですが、前述のSCP-XXX-JP-Aの特性上、悪影響を受けることがほとんどです。現在までに確認されたSCP-XXX-JP-B全てが意図せずに提供者となっています。
SCP-XXX-JP-Aが摂食する"食糧"の定義は元となった対象が恒常的に摂取するものに沿うようで、通常では"共食い"に相当する行動は見られません。しかし、SCP-XXX-JP-Bが極度の飢餓状態にある場合、"食糧"の定義は無視、あるいは機能しなくなる可能性が示されています(別紙:XXX-JP日生研資料参照)。そのため、皮膚片サンプル提供の確実な阻止方法の確立が現在の研究において重点となっています。
補遺: SCP-XXX-JPの発見は、飢饉地域における異常な誤飲事故の多発を財団が察知した事に端を発します。誤飲事故による死亡者は、食道を通さないまま胃の内部に包装を解かないままの食料品が発見されていました。同時期、冷蔵倉庫事業への従事者による食料品の異常な摂取行為の頻発が多数、報告されていましたが当初は別々の要因であるとと考えられていました。
それから間もない200█/██/██、"日本生類創研"の研究員を名乗る人物から財団への電子メールによるコンタクトが行われました。スキャンの結果、無害と判定された添付ファイルには後のSCP-XXX-JPである日本生類創研の制作物の不完全なデータが掲載されており、メール本文には制作物が"マナによる慈善財団"の一派による収奪受けた旨が記載されていました。これを受けて調査した結果、マナによる慈善財団が誤飲事故発生地域における皮膚片サンプルの収集と、従業員の異常な摂取行為が発生した冷蔵倉庫事業施設における換気システムへの何らかの工作が複数確認されました。
これらを元にO5による緊急の討議が行われ、メール添付資料を基にした初期収容の早急な確立が決定されました。ここに至るまでの期間の短さにより、対象地域の広さに対して極めて小規模な被害での収束に成功しています。
日生研からのコンタクトは発信元が明確な形で示されており、すぐにエージェントが発信元へと向かいましたが、その時点でガス爆発を原因とした火災で所在の家屋は焼け落ちており、現場からは身元不明の犠牲者が発見されました。
補遺2: 日生研XXX-JP資料より本文メールの一部抜粋
あれもあいつらも未完成品だ、優しさを押しつけることを私は認められない。
記事のタイトル: 皮膚グミ
付与する予定だったタグ: euclid 生命 寄生 精神影響 マナによる慈善財団 日本生類創研
主要な異常性: ヒトの皮膚片を核に成長し、寄生する真核生物です。寄生された恒温動物が食べたものを、皮膚片の提供者の胃の内部に直接複製します。SCP-XXX-JP-Aは包装を解く判断能力がありません。
記事の簡単な要約、オチ: 飢餓問題解決のために日生研の制作物を収奪したマナ財団のいつもの善意です。未完成品を広められたことに憤った日生研の研究員が財団にコンタクトを取りますが口封じをされて、手記で終わります。
その他アピールポイントなど: 自分で読み返すとGOIの使い方とオチが安直だと思いました。他人が食べた物が直接、胃に複製される異常性は気に入っています。ちなみにこれは改稿後の内容です。改稿前はゾンビパンデミックで未知の怪物[削除済み]オチで低評価でした。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の低危険物収容庫に保管されます。実験に使用する場合、セキュリティクリアランスレベル3以上の職員1名の許可を得てください。実験に使用した物品は実験終了後に処分してください。
説明: SCP-XXX-JPは100cm × 400cm ×50cmの大理石に酷似した材質でできた箱です。通常の大理石と比較して軽量です。また強度と耐久性に非常に優れており、破壊及びに掘削することは困難です。そのためSCP-XXX-JPの構成物質は現在も解明されていません。
SCP-XXX-JPの特異性は、中に物品を入れた状態で蓋を閉めると発揮されます。蓋を閉められたSCP-XXX-JPは2~48時間が経過するまで開閉が不可能になります。入れた物の重量が小さい程、開閉不可時間が短くなる事が█回の実験により明らかとなっています。開閉不可時間を過ぎると、再び蓋を開閉出来るようになります。その際に入れられていた物は消失しており、同質量の金(Au)が代わりに出現します。このことからSCP-XXX-JPは中に入れられた物を金に変換するオブジェクトなのではないかと提唱されていますが、内部の観測は蓋が閉められた時点で通信が途切れるため仮説の粋を出ていません。
SCP-XXX-JPは蒐集院から押収したオブジェクトの一つです。押収文献によるとSCP-XXX-JPは吉備津彦命が温羅を討伐した際に押収したとされています。(文章記録XXX-JPを参照)
文章記録XXX-JP: 以下の文章は、蒐集院から押収したSCP-XXX-JPの収容経緯についての報告書を現代語訳したものです。
蒐集物第███号は吉備国の鬼ノ城主であり来更来一族当主でもあった温羅を討伐した際に、吉備津彦命とその家臣らが持ち帰ったとされている。物品を入れると金に変化する特性から大陸との貿易での活用も考えられていた。しかし鬼種の呪物には使用者に対して "祟り"をもたらす物も少なくなかったため、特性の確認による数度の使用の後に封印指定物とされた。後に蒐集院へと管理権が引き継がれた際に、第███号の番号が与えられた。
事件記録XXX-JP: 20██年█月██日、SCP-███-JP、SCP-███-JP、SCP-████-JPが金類に変化させられている事件が発生しました。直ちに調査した結果、SCP-XXX-JPが紛失していることが発覚しました。またSCP-XXX-JPの収容庫に文章が書かれた紙片が発見されました。以下はその内容です。
この度は我が一族の財宝箱を保管して頂き、ありがとうございます。この財宝箱は我が一族の先祖から朝廷に略奪されたものでありました。何度か取り返そうとしたのですが、朝廷の守りは固く奪還には至りませんでした。
しかし、あなた方が朝廷から我が一族の金変箱を接収したくれたことで財宝箱を取り戻すことができました。本当に感謝いたします。そのお礼となんですが、あなた方でも手を焼いていた呪物を金類に変化させておきました。その金類はあなた方に差し上げます。どうかご自由に使ってください。──如月工務店
以上の文章から、今回の事件は如月工務店及びにその関連組織の関与が疑われています。これらの事件を受けて、如月工務店への調査に携わるフィールドエージェントの増援が決定されました。
記事のタイトル: 温羅の財宝箱
付与する予定だったタグ: 未定
主要な異常性: このオブジェクトは入れたものの物品を金に変換します。
記事の簡単な要約、オチ: 如月は今までもこのオブジェクトを取り戻そうとしていたが失敗していた。しかし財団に委託された際の隙を見られて奪還されてしまった。他のオブジェクトを金にしていったのは、感謝というより嫌がらせに近い。
その他アピールポイントなど: 一度は下書きフォーラムに出した報告書です。そのフォーラムにて様々な意見や変更点を貰いましたが、付け足す特異性のアイデアが思い付かず、また蒐集院文章の雰囲気を再現できずに断念しました。改稿してくれる方が居ましたら、原型が無くなる程変更しても構わないので是非お願いします。
・この場所にあった没案は、リサイクルコンテスト2019のアイデアハブに移動させました - 2019/05/09 tonootto
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの全個体はnPDN装置を使用した霊体固着型の拘束及びメトカーフ非実体反射力場発生装置による檻を用意してください。特にSCP-XXX-JP-αはメトカーフ非実体反射力場発生装置が切れた場合、自己昇華することで消滅する可能性が非常に高いため、収容時のチェックを通常基準ではなく基準Ⅲで行うことが推奨されます。
SCP-XXX-JPとSCP-XXX-JP-αを同時に実験に使用する際は、SCP-XXX-JP-αとSCP-XXX-JPには霊体固着拘束を行い、離した状態での使用が推奨されます。
説明: SCP-XXX-JPは現在26実体が存在する、レベルⅢ-Bクラス(敵対的/低脅威/自縛タイプ)人型霊体です。すべての個体の生前の人種には規則性が見られないものの、一個体を除いたすべての個体はもと女性もしくは10歳以下の児童であり、貧困層であったと推測しうる特徴29及び薬殺の痕跡、SCP-XXX-JP-1による束縛が見られます。
全てのSCP-XXX-JP個体は通常の生命形態を保った人間に対して敵対的であり、自身が束縛されている場所に侵入した人間に対して、騒霊現象及び幻覚による威嚇を行いますが、生体には触れることが出来ません。ただし、SCP-XXX-JP-αがSCP-XXX-JPの周辺に存在する場合、人間よりもSCP-XXX-JP-αへの攻撃を優先して行います。
SCP-XXX-1はMC&D社が1965年に販売を開始した「ボーラス&ブロックの亡霊鎖」と同型の、霊素固定効果を発揮する鎖であり、SCP-XXX-JP-α個体を除いた全個体の首に巻き付けられています。この鎖は巻きつけた霊素生命を固着化し、その上で鎖の所有者として名前を刻まれた者の命令に従わせ、生体に触れることを出来なくするという効果を持っています。鎖には後述するジェラルド・ビーン・ニコルソンの名前が刻み込まれています。
SCP-XXX-JP-αはMC&Dと関連が深い不動産会社である「ニコルソン・リアル・エステート」の元社長、ジェラルド・ビーン・ニコルソンの人型霊体です。他の霊体と基本的な特性は同じであるものの、薬殺ではなく縊死の痕跡を見せていること、「ボーラス&ブラックの亡霊鎖」を身に着けていないこと、そしてSCP-XXX-JPによって積極的に攻撃されるという特徴があります。SCP-XXX-JP-αはSCP-XXX-JPによる攻撃で霊素が慢性的に損傷しています。SCP-XXX-JP-αは、財団が収容を行うまではSCP-XXX-JP-1に霊体を拘束され、強制固着化されていました。
ニコルソンが購入予定であったすべての不動産にはSCP-XXX-JPと思われる霊体が出現していたこと、SCP-XXX-JP-1に刻まれた名前がニコルソンであり、霊媒を使用した物質記憶の検出実験の結果SCP-XXX-JPが繰り返しコントロールされた形跡を残していること、及び「ニコルソン・リアル・エステート」及びMC&D社のメンバーを拘束し尋問した結果の証言から、ほぼ確実にSCP-XXX-JPの個体はニコルソンによってコントロールされていたと考えられています。ニコルソンのPCから復元されたメールや日記、書類などから、MC&Dが購入を予定する不動産に、ホームレスや孤児を薬殺して作成したSCP-XXX-JPを、出現させることによって不動産価格を低下させ、MC&Dに売却することで利益を得ていたことが判明しています。
しかしながら、2008年のリーマン・ショックによってアメリカ全土の不動産価格が大きく低下し、MC&Dが不動産を購入する際に「ニコルソン・リアル・エステート」を介して安く購入する理由がなくなったため、これらの契約は打ち切られました。その結果「ニコルソン・リアル・エステート」は倒産し、ニコルソンは縊死しています。
補遺1: ニコルソンが死亡時に所持していた遺書です。この遺書は自殺現場に存在したボールペンで書かれていました。2つの筆跡が残されており、うち1つはニコルソンの筆跡であることが判明されています。ニコルソンの筆跡と、未知の筆跡の2つを以下に表示します。
文書A(ニコルソンの筆跡)
遺書
会社が倒産し、私は生きる意味をなくした。
MC&Dの無慈悲な行為と、クソ政府の怠慢によってこの悲劇は起きている。
私以外にもおそらく、たくさんの犠牲が出るだろう。
自殺すると天国に行けないなどという古臭い人間がいるが、私はそんなものは信じない。
私は無神論者で、この前まで人生の勝者だった。神にすがる気などない。
使ってやっていた奴らと違い、私には巻かれる鎖はない。死人には人間は触れられない。そして、人間も死人には触れられない。
私は自由だ。
文書B(未知の筆跡。これは文書Aが書かれた後、その上から書かれたものと考えられる)
お前が知っている通り 死んでも 自由にはなれないし
それから 死人は 死人に触れるんだ
記事のタイトル: 残された不用品
付与する予定だったタグ: Euclid SCP-JP MC&D 非実体 人間型
主要な異常性: 幽霊と幽霊を縛る鎖です。元・幽霊の支配者だった地上げ屋の幽霊は、他の幽霊にリンチされています。
記事の簡単な要約、オチ: あるところにMC&Dのお仲間な薄汚い悪党が居ました。彼はMC&Dから、「人間に幽霊を支配する力を与える鎖」を購入し、ホームレスを殺害してはその死体に鎖を巻きつけて幽霊に変化させ、その幽霊を使役することで地上げを行っていました。当然まぁ、死後幽霊の同族と化した愚か者の末路は自分が使役した幽霊による集団リンチです。彼はウィル・オ・ウィスプよろしく、生前苛んだ幽霊たちに飽きるまでなぶられます。ざまあないですね。
その他アピールポイントなど: 全体的に展開がうまいこと行かなくて捨てたネタです。オチがダイレクトすぎるのでもうちょい匂わせる感じにし、多数の人物の視点からニコルソンの人物像を描けばいい具合になりそうです。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-1は周囲を監視カメラ及び警備員によって見張ります。店外には財団のエージェントを立たせ、プロトコルXXX-JP("強引な勧誘")によって一般人が店内に入ることを妨害します。
SCP-XXX-JP-1には定期的にDクラス職員を潜入させ、帰還後に必ずインタビューを行ってください。
説明: SCP-XXX-JP-1は現在東京都台東区に存在する「えっちぷれい・LOVEクラフト」という店名の未登録性風俗店です。未登録にもかかわらず、後述するオブジェクトの効果によって警察組織による捜査の対象にはなっていません。
SCP-XXX-JP-1の看板を視認した精神抵抗指数が75以下かつ、警察組織や超常現象関連組織に関わっていない人間は性的興奮を覚え、店内に入りたいという欲求をいだきます。一方で警察組織や超常現象関連組織に関わっていると自認している精神抵抗指数が75以下の人間は店内に入ることに強い嫌悪感をいだき、またSCP-XXX-JP-1に関わろうとする意欲を失います。
SCP-XXX-JP-2はSCP-XXX-JP-1内で活動する生命体です。殆どはエリファスモデル型霊素生命体ですが、ケイ素や炭素生命体も存在します。SCP-XXX-JP-1内に入った全ての人間はSCP-XXX-JP-2を視認すると、それらが「外宇宙から飛来した神格の奉仕者」であるという確信を抱きますが、その形容が困難な外見を見ても嫌悪感などを感じません。SCP-XXX-JP-2は一般的な性風俗店の店員のように振るまい、店内に入った人間に対してSCP-XXX-JP-3の写真及び各々に注文可能な「サービス」のメニュー表30を見せます。「サービス」は一般的な性風俗店と違い、幾つかの宗教的用語を使用し、利用者を「アセンション」へ導くものとなっています。
SCP-XXX-JP-3はSCP-XXX-JP-1内で活動する神格です。SCP-XXX-JP-3は機器による計測を行う限り明らかに人間の正気を損なうレベルのミーム・精神汚染効果を持つ高位神格ですが、しかしSCP-XXX-JP-1内に入った全ての人間はミーム・精神汚染効果を、いわゆる「サービス」が始まるまでは受けず、またその外見を見ても嫌悪感を抱かず、むしろ性的興奮を感じます。SCP-XXX-JP-3によって「サービス」を行われた人間はSCP-XXX-JP-4に変化します。
SCP-XXX-JP-4はSCP-XXX-JP-3によって「サービス」を行われた人間です。SCP-XXX-JP-4は概ね人格が穏やかになり、様々な宗教の指導者として活動を開始しようとします。また、SCP-XXX-JP-4は可能であればSCP-XXX-JP-1に行き、再びSCP-XXX-JP-3から「サービス」を受けようとします。一部のSCP-XXX-JP-4はSCP-XXX-JP-3に対して激しく依存するようになり、またSCP-XXX-JP-3から「サービス」を受けていない人間を見下すようになります。
補遺1: D-48731をSCP-XXX-JP-1に潜入させた際の映像記録の音声を書き起こしたものです。映像を視認した場合高レベルのミーム汚染を受けるため、映像の視認はレベル4クリアランス以上を保持している職員3名による許可が必要です。
<記録開始>
(前略)
D-48731: えーっと……俺、こういう店初めてなんですけど。SCP-XXX-JP-2: おお! じゃあうちで初アセンションですか! いいですね! いやあ、うちで解脱を行うってのはいいことですよ、良い神様が揃ってますしね。はい、メニューです。うちのオススメなんですが、[発音不能。歯擦音と唸り声、非可聴域の高音が含まれる]様とかどうですか?
D-48731: うーん……(10秒間の沈黙)えーっと、この……ううん、読み方がわかんないんだけど……。
SCP-XXX-JP-2: ああ、[発音不能。Nの発音に近い鼻音から始まり、非可聴域の低音と破裂音で構成される]様……あっと、この惑星の人々には発音が難しかったですね。ナー様と読んでください。彼女……ああ、この状態だと最も近い形容詞が女神なんですが、とてもいい神格ですよ。ただ、彼女は特にアセンションさせるのが上手いので、追加料金が10000円必要ですが、構いませんか。
D-48731: あ、はい、いいっすよ。
SCP-XXX-JP-2: かしこまりました。あと、追加で何か必要ですか? おすすめのプレイはこの「エーテル飛行」なんですが。
D-48731: 基本コースだけでいいっす。
SCP-XXX-JP-2: はい、かしこまりました。では、神格の準備ができるまで、それまでに身を清めて、このローブに着替えてくださいね。準備が終わり次第ベルを鳴らしますので。飲み物として蜂蜜酒か茸茶、丹水、コーラ、オレンジジュースがございますが、いかがですか?
D-48731: コーラで。
SCP-XXX-JP-2: はい。すぐにお持ちいたしますね。
(中略)
SCP-XXX-JP-3: お兄さん初めてなの? 嬉しいわ、私で解脱してくれるなんて。一緒に天国と世界の真理を見ましょうね。(※このSCP-XXX-JP-3個体は六放サンゴ類(Hexacorallia)に部分的に似ているが、全身が爬虫類に似た鱗に覆われ、顕現した肉体の上部に常に緑色に輝く気体を纏っている。SCP-XXX-JP-3に導かれ、D-48731はベッドの上に移動する)
D-48731: は、はい、あ、あのあの、俺、こういうとこ、いや、あの、こういうことも初めてなんで、その、よろしくお願いします。
SCP-XXX-JP-3: 大丈夫、緊張しないで。お兄さんカッコいいわよ。じゃあ、始めるわね。
(SCP-XXX-JP-3はD-48731の耳に、肉体上部に約40本存在する触手のうち細いものを挿入する)
D-48731: あ、あっ、あっ、せ、世界が、光、光、天、地、星、宇宙、宇宙、彼方より来たりしもの、輝ける大いなるものが(沈黙)
(以後、D-48731はサービスの終了時刻まで沈黙。SCP-XXX-JP-3はD-48731に挿入した触手を動かし続けた)
(電話のベル音)
SCP-XXX-JP-3: 終わったわよ。どう? 解脱した気分は?
(D-48731が身を起こす)
D-48731: あ……あ。わたくしは今、最高の気分です。宇宙とは何か、世界とは何か、生命の存在意義、そういったものが理解できました。わたくしは……その……あなたのおかげです。いくつも悪いことをしてきたわたくしが、このような……ありがとうございます、ありがとうございます……。
(SCP-XXX-JP-3が纏う気体が明滅する)
SCP-XXX-JP-3: まぁ、そんなに言ってくれるなんて、嬉しいわ。また来てちょうだいね。
<記録終了>
補遺2: 実験後に行われたD-48731へのインタビュー記録の書き起こしです。
担当者: 住ノ江研究員
<記録開始>住ノ江研究員: えーっと、D-48731。あなたに対して、いくつか質問がありますが。
D-48731: ええ。かまいませんよ。わたくしは宇宙の真理を知ったのです。いかなることでもご質問ください。
住ノ江研究員: あなたの受けた「アセンション」の経験なんですが。
D-48731: (微笑む)ええ。構いませんよ。あれは最高の体験でした。あなた方俗人にとっては理解不可能かもしれませんが。
住ノ江研究員: へえ、そうなんですか。
D-48731: そうですとも。いいですか、わたくしがあの……ナー様によって受けた大いなる啓示は、宇宙と世界の真理をわたくしに伝えるものでした。あなたは何故、生命がこの世界に実存するのかということがわかりますか?
住ノ江研究員: さあ……。
D-48731: わたくしは知っています。実体験しましたから。それがアセンションするということなんですよ。
住ノ江研究員: あの、もう少しわかり易い言葉で説明してくれませんか?
D-48731: いやあ、それは不可能ですよ。俗人に対して解脱者が説明を行う、というのは難しいものですから。やってみればわかる、最高の体験です。実存の喜び、生の歓喜、そういったものを理解できていないのは悲しいですね。
住ノ江研究員: はあ……。
D-48731: いやあ、キリストやブッダはこういった体験をしたんだろうなあ! わたくしも同じように解脱したからわかるんですよ! あなた方俗人には理解させてあげられませんけどね! 残念だなあ!
<記録終了>
D-48731はこの後、様々な宗教に関する研究書を要求しました。要求は許可されました。
補遺3: D-48731を使用した4度目の実験の際、D-48731はSCP-XXX-JP-3に対して命令とは違った鑑賞を行いました。以下はその記録です。
(SCP-XXX-JP-3による「サービス」の終了後)
SCP-XXX-JP-3: 何度も通ってくれてありがとう、お兄さん。
D-48731: いえ……あなたは最高です。あなたがいたからわたくしはこのような高みに登ることが出来たのです。なんと素晴らしきことでしょう。ハレルヤ! ハレルヤ!
SCP-XXX-JP-3: そ、そう。ありがとうね。また来てくれると嬉しいわ。
(SCP-XXX-JP-3が纏っている気体が黄色に変化する)
D-48731: いや、もうあなたなしの生など考えられないんです。どうかわたくしをあなたの使徒にしてください。あなたの教えを世の人々に広め、世界に啓の光を届けたいと思っているんです。
SCP-XXX-JP-3: いや、その……気持ちは嬉しいけど。ちょっと興奮しすぎ……。
D-48731: 興奮しますとも! わたくしはあなたのキリストとして世界に真理を教えるのです! こんな店で愚民どもを啓蒙する必要などありません、あなたは世界宗教の女神として――
(SCP-XXX-JP-3がベッドから浮遊して素早く降り、巨大な破裂音を発して、D-48731の言葉を遮る。SCP-XXX-JP-3が纏っている気体が鮮紅色に変化する)
D-48731: な、何を……。
SCP-XXX-JP-3: 黙れ、馬鹿。あなた、たかが素人解脱者なのに、なんでキリスト気取ってんの? ほんと、俗人をアセンションしてあげたんだから、ドハマリするのはわかるけどさあ、限度があるって思わない? 何、女神って。
D-48731: え……あ、あの、あなたが、その……。
SCP-XXX-JP-3: 素人解脱者の、修行も何一つしてない、そのくせまるで世界の真理を知ったみたいな気になってる、そういうこじらせた人がさあ、私は一番困るわけよ。わかる? 仏陀やキリストみたいに世界の真理を自力で得たわけでもなくて、こういうお店でアセンションしたってだけじゃない。いい加減迷惑。
(SCP-XXX-JP-3は触手を伸ばし、ベッドの枕元にある電話を取った)
SCP-XXX-JP-3: 終わった。お帰りだから。ちょっと連れだして。そう。うん。お願いします。
(SCP-XXX-JP-3が電話を切り、D-48731に向き直る)
SCP-XXX-JP-3: お客様として、また来てくださいね。
D-48731: そんな、俺、俺は世界を……。30万も使ったのに……。あああ、クソがっ!
(D-48731がSCP-XXX-JP-3に襲いかかり、未知の力で跳ね飛ばされる)
SCP-XXX-JP-3: 不敬者! ちょっと! [発音不能。入破音で構成される]! 来て!
(瞬間的に部屋内に複数体のSCP-XXX-JP-2が出現し、D-48731を囲み、体を触手や足を使い捕縛し、殴りながら部屋から連れて行く)
SCP-XXX-JP-2: 神に暴力を振るいやがって! 涜神者め! 二度と面みせんじゃねえぞ!
D-48731: 俺、初めての信仰を捧げたのに! 偉大なる神だと思ったのに! 神なんてクソ食らえだ!
SCP-XXX-JP-2: 修行もしてない、精神が純粋でない奴の初信仰なんか価値がねえよ! バーカ!
(SCP-XXX-JP-2がSCP-XXX-JP-1外へD-48731を放り出す)
<記録終了>
D-48731は命令違反によって配置換えが決定しました。しかしその後、D-48731は自室に置かれた宗教に関する書籍を全て破壊し、室内で暴言を吐き、暴れたため、懲罰房に現在は置かれています。D-48731はこれ以降、激しい神格への憎悪を見せるようになりました。
記事のタイトル: えっちぷれい・ラヴクラフト
付与する予定だったタグ: Euclid SCP-JP 宗教 異次元 外宇宙 性的
主要な異常性: 人間を神に出会わせてくれるヘルスクラブです。出会った人間は概ね無駄に意識が高くなり上から目線になりますが、ドハマリしすぎて狂信的になるとお店から追い出されます。そうすると割りと多くの人々が攻撃的無神論者になります。
記事の簡単な要約、オチ: 風俗で童貞を捨てて上から目線になるのも宗教に開眼して意識が高くなるのも一緒よ。ドハマリして嬢から拒否られたら無駄に女性嫌いになったり、ドハマリして神から拒否られたら無駄に無神論者になるのにも似ていますね。そういうことです。
その他アピールポイントなど: あまりにも直接的すぎるというので下書きスレでは概ねにおいて悪い評価を受けました。元がわかんなくなるくらい改造するのがおすすめです。あんまりにも風俗パロディー過ぎるしね。
アイテム番号: SCP-1881-JP
オブジェクトクラス: Möbius
特別収容プロトコル: SCP-1881-JPは気密性の容器に収容した上でサイト-81██内の標準収容ロッカーに保存されます。現在、SCP-1881-JPの実体は存在していませんが、異常性が残存し続けている為記録として当報告書は残されます。
説明: SCP-1881-JPは、かつて財団の備品課に購入されサイト-81██に勤務する倉内博士の研究室に支給された██社製の業務用輪ゴムの内の一つです。このオブジェクトに関する財団基準の報告書を記述する際、オブジェクトクラスに「Möbius」という語句を用いることを強制されます。執筆者はオブジェクトクラス欄を記入する際、無意識の内に「Möbius」という語句を用います。自分で気付く、あるいは他者に指摘されて記述を修正しようとしてた場合でも執筆者は本来のオブジェクトクラスを記入することが出来ません。執筆者はその現象について「オブジェクトクラス欄に向かい合っている間、このオブジェクトのクラスを「Möbius」以外の表現で記述する方法が全く分からなくなった」と証言しています。プログラムによる自動記入・自動書き換えは、当該個所に差し掛かった時点でプログラムの強制終了という結果に終わりました。SCP-1881-JP実体、倉内博士、研究室、購買課、流通ルート、██社は全て調査されましたがSCP-1881-JPの情報災害以外の特異性は発見されず、SCP-1881-JPの異常性の起源は不明のままです。
追記: 20██/01/23、サイト-81██で発生したSCP-███-JPの収容違反の際、標準収容ロッカーを含む施設の大部分が倒壊し、SCP-1881-JPは損失しました。この事案により喪失したオブジェクトの報告書は再査定の後、適切に処理されます。
追記: 20██/02/11、喪失オブジェクトの報告書の再査定を担当していた坪野研究員から提言がありました。
当報告書には明白な矛盾が存在します。報告書ではSCP-1881-JPの異常性が「オブジェクトクラスが変更される」のみであるとされています。しかし、それが真実である場合当オブジェクトの異常性は「異常性発覚前に報告書が作成される」事で始めて発見されます。当然異常性が認められないオブジェクトの報告書は作成されない為、この異常性は本来発見されないはずです。発見者である倉内博士がSCP-███-JPの収容違反の際死亡している為詳しい発見の経緯は不明ですが、そもそもこの明白な矛盾が発見から喪失による再査定までの7ヶ月間全く指摘されず放置されていたという事実自体が異常です。検査自体に不備があったか、報告書の改竄が行われたか、若しくは何らかの現実改変が行われた可能性があります。SCP-1881-JPの再調査を提言します。 - 坪野研究員
この提言を受けてのSCP-1881-JPの再調査は審議中です。
記事のタイトル: メビウスの輪ゴム
付与する予定だったタグ: scp-jp unclassed
主要な異常性: オブジェクトクラスに異常を発生させる輪ゴム。
記事の簡単な要約、オチ: 「オブジェクトクラスに異常を発生させる」ことが異常性なら、収容されない限り異常性は発現しないのだから、そもそもこの異常性を発見することは不可能なのでは?そう思った時には資料も収容担当者も別件の事件で失われていた。
その他アピールポイントなど: 元ネタ、というかコンセプトの発想元は「司法解剖の結果、死因は司法解剖でした」というジョークです。つまり「短く、かつ明確に矛盾している」というのがコンセプトになります。短くまとめるために坪野博士には死んで貰いましたが、ここもうちょっとスマートにする方法があるような気がしてます。よくある「いつの間にか報告書がナンバリングされていた」は財団的にも異常性の異常性の主題がそっちに行っちゃうのであまりよろしくないです。「収容されてること自体(だけ)が異常」ということを保っていただければ嬉しいです。こちら下書き時のフォーラムになります。http://ja.scp-wiki.net/forum/t-2113227/scp
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W
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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8120の大型オブジェクト専用の収容室にて管理されます。同様に対象の実験を行う場合は権藤博士へ申請してください。なお、SCP-XXX-JPのサンプルを用いた実験の後は対象に記憶させた思考パターンの記録を添付したうえで専用の保管用容器にサンプルを入れ、SCP-XXX-JPサンプル専用管理室の専用ロッカーに保管してください。管理室からサンプルを持ち出す際は専用のパソコンツールにて持ち出した日時、サンプルの種類、返却予定日を記入したうえで持ち出してください。
SCP-XXX-JP-AおよびSCP-XXX-JP-Bは同サイトの機密収容室に保管されます。対象に対して実験を行いたい場合は、実験内容をまとめた書類を作成したうえで担当研究主任の権藤博士に申請を行ってください。なお、SCP-XXX-JP-AおよびSCP-XXX-JP-Bの無断での持ち出しは禁止されています。
説明: SCP-XXX-JPはおよそ██kg相当の異常性を示す鉱石です。対象の異常性は触れた人物(以下、接触者)の思考パターン(一連の動作やそれらの概念に順守したうえで特定の思考を一つとする。 例:歩くや投げると言ったものは一連の動作ではあるが単体の思考や行動として考えられる)によって吸着や反発などの現象を発生させるというもので、現在、SCP-XXX-JPの加工技術の確立や対象の有効的活用を目的とした実験が行われています。
SCP-XXX-JPは外見上濃青色で白い縞模様を呈しており、僅かに発光しています。また、金属的光沢も認められ、常温・常圧状態で固体、密度も純鉄に近い7.9g/cm^3という数値を出しており約2000℃の環境においても一切の形状変化を見せません。
SCP-XXX-JPの異常性は二段階まで存在し、単体では目立った異常性を示しません。
一段階目は二つの類似した大きさのSCP-XXX-JPが存在した場合に双方同士間でのみ反応を示し、およそ2秒間振動を繰り返したのち互いに吸着します。実験においても、二段階目を除いて、これらを分離させる試みは成功しておらず、これらの吸着は三つ以上存在した場合でも1対でしか吸着しません。その為、奇数個のほぼ同型のSCP-XXX-JPを用意した場合はそれぞれが対で吸着した後に一つ余るという現象が発生します。
二段階目はこの吸着プロセスが終了した後、接触者が31SCP-XXX-JPを長時間所有しかつ特定の思考パターンをイメージし続けた場合に発生します。もし、接触者が吸着状態のSCP-XXX-JPを所有し一定の思考パターンを脳内で繰り返した場合、SCP-XXX-JPはその思考パターンを記憶します。思考パターンを記憶した後は、所有者以外が所持した場合でも同様の思考パターンに反応し、分離します。なお、これらのプロセスは記憶途中でSCP-XXX-JPを離したとしても効果は蓄積され、継続して記憶させ続けることが可能です。
これらの異常性は常に一定サイクルを繰り返しており、SCP-XXX-JPが思考パターンを記憶した以降は接触者が特定の思考パターンをイメージしない限り吸着状態を継続し、イメージした際は反発、そしてそのおよそ5秒後に再び吸着します。なお、これらの接触者の思考を読み取る、磁力を必要としない吸着や反発などの詳しいメカニズムは未だ解明されていません。
SCP-XXX-JPがこれらの思考パターン一つの記憶にかかる期間は、接触者の違いや思考内容の複雑さ等による誤差も認められますが、およそ3日から1年の期間を必要とすることが判明しています。なお、SCP-XXX-JPの対が一度でも特定の思考パターンを記憶した場合、それ以降、その他のSCP-XXX-JPと吸着することは無くなります。また、思考パターンの記憶は随時追加することが可能ですが、対象が記憶した思考パターンが増加するほど対象はそれを記憶しずらくなると思われ、およそ70の思考パターンが記憶限界であると予想されます。
2017年現在、完全に形状を変え尚且つ二つ個別に存在しているSCP-XXX-JPは一対のみで、それらは刀剣と鞘の中身の一部という形状(以下、刀剣をSCP-XXX-JP-A 鞘をSCP-XXX-JP-Bとする。)を取っています。
以下はSCP-XXX-JPに関する実験記録の抜粋です。
実験記録001 - 日付2001/5/14
対象: SCP-XXX-JP-1
実施方法: Dクラス職員にSCP-XXX-JP-1を長期間所持させ、かつジャンプさせるもしくはジャンプする動作を連想させ続ける。
結果: 10日目にSCP-XXX-JP-1が互いに反発した。その際、SCP-XXX-JP-1は初速30m/sの速度で分離したためDクラス職員の右手の平と親指を貫通した。
分析: SCP-XXX-JP-1への思考パターンの記憶が成功した。なお、記憶した瞬間に反発反応を示すことも判明した。
実験記録002 - 日付2001/9/2
対象: SCP-XXX-JP-2
実施方法: 複数人のDクラス職員を起用し、同じ思考パターンをSCP-XXX-JPに記憶させる。
結果: 一向に反発する様子は見られなかった。
分析: 思考パターンを記憶させる際は同一の人物によって記憶させる必要があることが判明した。
実験記録003 - 日付2001/10/3
対象: SCP-XXX-JP-3、SCP-XXX-JP-4
実施方法: 二人のDクラス職員にそれぞれSCP-XXX-JP-3とSCP-XXX-JP-4を所持させ、SCP-XXX-JP-3を所持している職員にはジャンプをする動作を、SCP-XXX-JP-4を所持している職員には簡略化された一連のダンスステップを施行させる。
結果: SCP-XXX-JP-3はおよそ10日で反発した。SCP-XXX-JP-4はおよそ1ヵ月で反発した。
分析: 動作の複雑さによってもSCP-XXX-JPが記憶に費やす期間の差があることが判明した。
実験記録004 - 日付2001/10/24
対象: SCP-XXX-JP-AおよびSCP-XXX-JP-B
実施方法: エージェント・黒沢により、███流居合抜刀術を用いて抜刀させる。
結果: 抜刀に成功。SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JP-Bから高速で射出されコンクリートブロックを切断した。
分析: SCP-XXX-JP-AおよびSCP-XXX-JP-Bに記憶されているパターンの全てが███流居合抜刀術の型であることが判明した。
なお、現在SCP-XXX-JPからサンプルとして本体の一部を摘出する試みは成功していますが、SCP-XXX-JP-AおよびSCP-XXX-JP-B同様に加工する試みは成功していません。これに関しては今も調査および研究が継続されています。
補遺1: SCP-XXX-JPは 1999/11/4 ███山の地下30mの地点で発見されました。当時、その地点ではトンネル開通の為の掘削工事が行われており、その中で行われた岩盤調査の際に作業員の一人が対象を発見しました。その異常な見た目などの情報から、当時そのトンネル工事のプロジェクトメンバーとして潜入していた財団エージェントが詳細を報告。その後オブジェクトは回収され、このオブジェクトに関わった人間全員にBクラスの記憶処理が適用されました。
発見当初、財団はSCP-XXX-JPの正確な特異性の究明に難儀しており、その見た目やその異常な軽さ、硬度などの数値的な異常のみを認識していました。その為、財団は研究と並行してSCP-XXX-JPに関連する情報収集を目的としたSCP-XXX-JP調査班を設立、対象の身辺調査を開始しました。調査開始から1ヵ月後、郷土史や地域の歴史書等の調査を担当していた第3調査班により、1833(天保 04)/4/17にSCP-XXX-JPの発見場所にて隕石の落下があったことが発覚しました。それと同時に、当時の藩による現地調査32の資料と、その隕石を用いた刀剣の製造に関する指令状が発見されました。これにより日本支部理事会は加工目的に持ち出された個別のSCP-XXX-JPが存在している可能性を示唆。その為、調査班はSCP-XXX-JPを使用した刀剣製造にかかわった当時の職人の追跡に乗り出しました。地域の歴史家や専門家、郷土史に精通している大学教授などの協力33により、2000/5/10 第3調査機動班は該当する職人の鍛冶場跡地を発見。それに伴い、SCP-XXX-JP-AおよびSCP-XXX-JP-B、対で吸着したSCP-XXX-JPの欠片、SCP-XXX-JPの加工に関する古い資料等が発見されました。
補遺:2 財団が回収した資料の解析および事案XXX-JP-001の発生により、現在のSCP-XXX-JPの特異性が判明しました。しかし、これらの資料にはSCP-XXX-JPの特異性や回収されたSCP-XXX-JPの欠片に関する記録のみが記述されており対象の完全な変形や加工に関する情報部分は消失、それ以上の情報を得ることは出来ませんでした。また、江戸時代の職人がどのようにしてSCP-XXX-JPの特異性を解明したのかについても未だ判明してはおらず、これらの加工技術の確立および特異性の解明を行った第一人者であると思われる頭木市之助という人物の追跡が決定しました。
現在、事案XXX-JP-001によりエージェント・黒沢の拘束が行われています。事案XXX-JP-001については以下を参照してください。
事案XXX-JP-001
・事案XXX-JP-001はSCP-XXX-JP-AおよびSCP-XXX-JP-B発見時に発生した、エージェント・黒沢による無許可の対象抜刀行為です。
2000/5/11 第3調査機動班は5名のフィールドエージェントと2名の機動部隊員と共に件の鍛冶場跡地にてSCP-XXX-JPの捜索を行っていました。当時、鍛冶場跡地は既に木々に覆われた状態で荒廃しており、機動班は現地の発掘作業を提案。発掘部隊を編成し採掘を行った結果、地下12mの地点から100種類ほどの木箱に入れられた吸着済みのSCP-XXX-JPの欠片と腐敗した布に包れた状態のSCP-XXX-JP-AおよびSCP-XXX-JP-B、鉄製の箱に保管されていたSCP-XXX-JPに関する古い資料が発見されました。その際、任務に参加していたエージェント・黒沢の提案により、彼はSCP-XXX-JP-AおよびSCP-XXX-JP-Bを直ちに抜刀。対象はその特異性により鞘から高速で射出され、エージェント・黒沢の前方にあった木を切断しました。
これにより、エージェント・黒沢は事情聴取、SCP-XXX-JPの関係者であるという疑惑の元拘束されました。
追記: 2017年現在まで、頭木市之助氏のその後の行方などは判明しておらず、SCP-XXX-JPの加工技術に関する研究も進展を見せていません。しかし調査の結果、頭木市之助氏がエージェント・黒沢の遠い先祖に当たる人物であることが発覚し、またエージェント・黒沢の本家、███流居合抜刀術の関係者であったことが判明しました。これにより、SCP-XXX-JP-AおよびSCP-XXX-JP-Bと███流居合抜刀術との関連性が明らかとなりました。
また、日本支部理事会はこれ以上のSCP-XXX-JPの周辺調査は不要であると決定を下し、調査班を解体。一部のフィールドエージェントを起用するのみで、SCP-XXX-JPの加工技術解明の為の調査を継続させています。
記事のタイトル: そしてそれは巡り巡って
付与する予定だったタグ: "Safe" "金属" "鉱石" "道具"
主要な異常性: 人間の思考を記憶させる事が出来る金属で、いつもは磁石みたいに金属同士でくっついている。しかし、それを持っている人が覚えさせた思考を頭の中で思い描くかその通りに動いたりするとお互いに強く反発する。
記事の簡単な要約、オチ: その金属を使ってすごく速い居合切りが出来る刀を作った刀鍛冶が江戸時代にいた。そして、その子孫が財団のエージェントとして働いていて、何百年被りにご先祖様の刀を一時だけ手にする事が出来た。
その他アピールポイントなど: 物悲しい展開を目指していたのですが、自分の力及ばず報告書に収まりきらなかったネタです。オブジェクトの異常性だけでもいいので、誰か供養してください…。
・この場所にあった没案は、リサイクルコンテスト2019のアイデアハブに移動させました - 2019/05/06 yosh0123

SCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは電池を外した状態でサイト-8181の防音処理が施された収容ロッカーに保管されています。ロッカー内から秒針を刻む音が聞こえた場合、担当職員に連絡がなされます。
追記: 実験3以降、SCP-XXX-JPに関する実験はO5権限によって無期限に中止にされています。
説明: SCP-XXX-JPはステップ運針34の掛け時計です。外観は国内に流通している一般的なアナログ式の掛け時計と違いは見られませんが、回収された同型の時計に異常はありませんでした。
SCP-XXX-JPが配置された密室は、内部の人間(以下、対象と呼称)が眠りにつこうとすると一種の隔絶状態になります。
映像・音声記録によると、対象は秒針の音に不安を感じて就寝と覚醒を繰り返します。しかし、録音された秒針の音には異常性も確認できなかったため、対象の反応が異常なものかは判明していません。
██博士によって実施された3回の実験では最終的に秒針の音が止み、SCP-XXX-JP-Aと称される四肢が異様に長い全長2mの人型存在が出現しています。SCP-XXX-JP-Aは対象を捕獲した後に消失しました。実験3では作戦司令部も[編集済]。O5権限で更なる実験は禁止と実験記録3の封印がなされ、SCP-XXX-JP担当チームは再編成されました。
実験記録-1
実験記録-2
実験記録-3[削除済]
補遺: 実験3以降、電池を外して保管している収容ロッカーから秒針の音が聞こえるとの報告が相次いだため、収容ロッカーには防音処理が施されました。
記事のタイトル: The Clockmen / チックタックマン
付与する予定だったタグ: euclid 人間型 時計
主要な異常性: 置かれた部屋で寝ると、時計の秒針の音が気になるようになる時計です。その他、様々な異常現象が発生します。
記事の簡単な要約、オチ: 秒針の音が気になっては目を醒まし……を繰り返す内に人型オブジェクトが出現して寝ている人を捕まえて消失します。
その他アピールポイントなど: 純粋にホラー系の記事を、SCP-087やSCP-610などのように探査(実験)記録で書くつもりでした。が、実験記録がなかなか書けなかったです……探査記録を書きたい人はぜひ。もちろん、魔改造しての活用もご自由に!
Z
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アイテム番号: SCP-1502-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1502-JP周辺海域は閉鎖されます。カバーストーリー"自然保護区域"を施行してください。また、SCP-1502-JP周囲10Km圏内には一般航空機が立ち入らないよう、進路を変更してください。衛星写真等、上空から撮影された写真は偽造写真と入れ替えてください。
SCP-1502-JP周辺地点には標準外洋監視ユニットが設置されています。これらは常にサイト-339と接続が維持されます。
説明: SCP-1502-JPはSCP-1502-JP-N沈没地点35に存在する肉塊です。全高は約300m、海面より露出している部分は40mほどです。身体の各所に106個の眼球、12対の触腕があります。頂点部に口唇に酷似した器官が存在し、後述するSCP-1502-JP-1の演説に対応して動いています。これまでに移動を行ったことはありません。
SCP-1502-JP-1はSCP-1502-JPの周囲350m以内を浮遊する身長170cmの幽体人型実体です。SCP-1502-JP-1は喉頭部分から首が切断されています。頭部にあたる部分には殻の閉じたハマグリ(Iusoria)が存在しますが、首部分とは接続されていません。SCP-1502-JP-1は20世紀半ば頃の海軍将校用軍服に近似した衣装を着用しています。また、常に平坦な口調で喋り続けています。
納心の発心、御国の総心、抵抗は無意味であり反逆は失敗する。復帰せよ。まだ、間に合う。光は絶えました。虚偽を話すな。どうかしている。汚れたもの、欠けたものに救いを。
それが答酬か。ならば応えよう。燦然たる御光は確固として存在し、大いなる白亜の大地は我々を祝福する。確かに世界は賊敵に支配され、栄光は衰退の一途を辿っている。しかし我々は開拓し統一し治政する。現に我々は成したではないか。大地に安らぎもたらす彼の御盤を見よ。臣民全てが受けとるこの恩恵を見よ。これこそがジョドムァの無形万系図そのものである。そんなものはありません。しっかりと見て。まやかしだ。それに何の価値がある。我等は全て永劫の輝きの一辺なのだ。
全てはあなたのためなのです。あなたのための助けなのです。共に生きることが救いです。ここでならあなたと共に在れるのです。あなたにも見えるでしょう。どうかしている。昼は食いつくされ全ては焼かれたのです。誤りがある。我々の認識は正常だ。受け入れて。共に夜となり星のたもとで。聖ニクロフテスは躍動する。直に彼の御手が万丈千地を覆うのだ。
ふざけないでください。ここまで思って。あなたのために外に居続けたのに。皆いるんです。いるんですよ。虚偽を言うな。現実を見てください。現実を見ろ。正気にかえってください。誉れある臣民として汚名は返上する。そんなものが今更何になるんですか。もう楽になっていいのに。
どうかしている。どうかしている。聞く必要は無い。何であろうと歩き続けます。名誉職務の放棄は認められない。見てください。接続は。接続は不調。コード23036。浄化処理を終了します。待機。待って。EFB023Z。聞いて。増援を要請する。事象は継続している。
以下はアーカイヴされたSCP-1502-JP-Nの報告書です。
アイテム番号: SCP-███-JP
オブジェクトクラス: Safe Neutralized
特別収容プロトコル: SCP-███-JPはサイト-3364船舶オブジェクト収容ドックに保管されます。機能護持の為3年に1回定期検査を施行してください。
SCP-1502-JP-Nは喪失しました。本報告書は関連オブジェクトの為にアーカイブされ、混同を防ぐため末尾にNがつけられます。
説明: SCP-███-JPはK型潜水艦36に酷似した船舶です。SCP-███-JPは艦体表面高速で振動させることで周辺の砂を液状化させ、地中を航行することができます。SCP-███-JPの動力は本来のものとは異なり、[削除済]。これにより燃料や酸素の補給を必要としません。これらの2点を除けば通常のK型潜水艦との機能的な差異はありません。
SCP-███-JPは20██/10/6、リビア共和国スルトにおいてSCP-██を捜索する為の地下レーダー探査で発見されました。
調査記録███-JP-a: 発見時、SCP-███-JP内部にて54体の白骨死体が発見されました。骨格から2体が男性、52体が女性と判断されています。女性のうち、49体は頭骸骨を喪失していました。
附録:1 以下の文書はSCP-███-JP内部より発見されたものです。
L:06:Ga:18 暑度:初夏 風力:E 雲:超多
艦に異常は無し。 Th:06より汚染帯域に突入せり。よって汚染対策のためにEBFを切断した。航海の記帳が開始された。
L:08:Or:08 暑度:初夏 風力:C0 雲:砂嵐
艦に異常は無し。 Ga:01予定通り占領されていた第39末梢淋砦跡地を攻撃せり。魚雷22本発射せり。Go:01完全な機能停止を確認。針路を240に変更した。Ta:11、浮上せり。
L:10:Th:09 暑度:夏日 風力:A 雲:普通
艦に異常は無し。Gam:30より予定通り第13騎百足隊と接触、補給を受ける。Le:44、補給中に会敵。Camtschaticus型の隊、旗よりIgaの騎士の配下と判断した。補給を中止し、交戦。敵は退却せり。
L:10:Ga:00 暑度:夏日 風力:E 雲:壮多
艦に異常は無し。Th:20より補給を再開。Og:22に補給は終了した。騎百足隊と別れ、進路を110に変更。Sa:30より潜航を開始せり。
L:12:Sam:00 暑度:不明 風力:不明 雲:不明
艦に異常は無し。Ga:36、敵順序所を発見。Go:00に浮上した。直後魚雷掃射。Go:50に剿滅を確認せり。Ta:50、さらに敵文周所を発見、直後に魚雷掃射。Or:30には完全な機能停止をみせた。大戦果であるが、それだけに乗員も疲弊している。また、魚雷も残り3本である。Or:43より潜航を開始、進路を20に変更した。
L:21:Th:00 暑度:不明 風力:不明 雲:砂嵐
現段階では継続して航行が可能である。Or頃、艦内部にCapellatoの侵入を発見した。この時点で既に15名が汚染済であった。Flamos-wordを使用し、Capellatoを焼却した。これによりYaguend乗組員5名が死亡した。測距のためとはいえ、閉所空間でのYaguendは耐久性に欠け、戦闘に向いていないことを提言すべきである。敵の侵入経路はL:10に受けた補給物資と判明した。騎百足隊が汚染されていた可能性が高い。Le:08に200に進路変更。作戦日程を大幅に変更、戦攻府との接続を回復することを最優先とする。
L:22:Ga:08 暑度:猛暑 風力:不明 雲:不明
艦に異常は無し。先日のCapellato侵入の責任をとり艦長は降格、副長が臨時艦長代理となる。Og:00より針路を195に変更した。戦攻府及びBowaとの接続の後、正式な判断がされる予定。とにかく汚染帯域を抜けることを優先する。
L:23:Or:00 暑度:猛暑 風力:CE 雲:砂嵐
艦に異常は無し。Ga:00に浮上。接続、未だ回復せず。
L:23:Gam:58 暑度:猛暑 風力:CA 雲:絶無
艦に異常は無し。状況は変わらず接続は回復しない。汚染帯域は既に脱出。Threa共は何をしている? 明日までには帝都に至るだろう。
-これは夢なのか-
L:24:Th:30
名誉職務の放棄は認められない。機関長の報告により、艦内にて造反の企てを察知。乗員22名の思考汚染を確認した。内12名はFlamos-wordで焼却。残りは生体解剖を行い、Capellatoに汚染された器官を調べた。発見はされなかったものの、彼等の言行及び思考から反逆の意図は明白である。臨時艦長代理も含まれていたため、以後副長が艦長を代行する。彼女達を悼み、啓典を詠み上げた。180に転針。目標は夜半球中枢。
L:24:Th:06
乗員4名が溶解を訴える。しかし艦の方針は変わらず。我々は未だ沈まず。艦内に影を見たとの報告有り。調査を行う。
L:24:Sam:
新たに乗員7名の溶解が始まった。原因はEBFとの接続が回復しないことにあると推測。乗員3名が機能停止。Capellatoが艦内にいるらしい。汚染者はまだ出ていない。寝ずの番、Capellatoを見つけ次第焼却すること。
L:24
乗員2名が溶解を始めた。乗員7名の機能停止を確認。私に何ができる。
名誉職務の放棄は認められない。
文書SCP-███-JP-Bは丸められた紙に書かれていました。文書SCP-███-JP-Aから破られたものであると考えられます。しかし筆跡から、SCP-███-JP-Aのどの執筆者とも違う別の人物が執筆したものと思われます。
事案███-JP: 詳細な調査及び収容上の必要性の為に、SCP-███-JPをサイト-3364に移送することが決定されました。その大きさ及び性質からSCP-███-JPは自力での移動を行うことになりました。しかし、20██/██/██、移動中にエージェント█████が肉の塊になったと通信が入った後、SCP-███-JPとは連絡がとれなくなりました。その後、SCP-███-JPは急速に潜行、水圧に耐えきれず沈没しました。[削除済]。SCP-XXX-JPが当該地点に出現しました。SCP-███-JPはNeutralizedに分類されます。
記事のタイトル: 潜砂艦
付与する予定だったタグ: 帝国 船舶
主要な異常性:このオブジェクトは潜水艦ですが、砂の中を潜ることができます。
記事の簡単な要約、オチ: このオブジェクトは準GOI"帝国"の防人として戦っていたみたいです。内部には航海日記があり、どうやら敵の攻撃にあったみたいです。
その他アピールポイントなど: 投稿して失敗した案です。帝国の世界観を広げたくて書きましたが上手くいかなかったようです。
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