<DEFG>リサコン2019アイデア投稿・編集ページ

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  1. このアイデアハブでは[[█collapsible]]や[[█/collapsible]]のように構文に黒箱(█)を挟む必要は一切ありません。
  2. ここはあくまで記事の原案を置く場所です。style=""などの使用は最低限に留めてください。ギミック記事は可能な限り「記事の簡単な要約、オチ」欄における説明のみに留めてください。
  3. 投稿後はこのページではなくアイデア一覧ハブのディスカッション報告を行ってください。

 


eagle-yukieagle-yuki

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    アイテム番号: SCP-XXX-JP

    オブジェクトクラス: Safe

    特別収容プロトコル: 現在SCP-XXX-JPはサイト-81██の低脅威物品保管用ロッカーに保管されています。SCP-XXX-JPを実験などで使用する場合は、レベル3以上の職員の許可を得てください。また、SCP-XXX-JPに許可なく2人で触れる行為は禁止されています。

    説明: SCP-XXX-JPは全長2.5 mの子供用縄跳びです。グリップはオレフィン系樹脂、ロープはポリウレタンで構成されています。SCP-XXX-JPは████工業によって製造されている子供用縄跳びに類似していますが、他の同種の製品に異常な特性は見られませんでした。

    SCP-XXX-JPの異常な特性は、両端のグリップをそれぞれ異なる人間(以下、被験者と表記)が同時に握った際に発現します。SCP-XXX-JPはグリップを握った2名の被験者の血縁者にあたる人物に、被験者に対しての認識がそれぞれ入れ替わるという認識災害を引き起こします。現在、1度被験者となった人物が再び被験者となった事例は確認されていません。また、この認識災害は被験者の血縁者への記憶処理によって特異性を消失させることが不可能であると判明しています。

    SCP-XXX-JPは当初、██県███市の住民である枇榔 ██氏によって所持されていました。枇榔氏へのインタビューにより、SCP-XXX-JPはネットショッピングで購入された物であることが判明していますが、該当するネットショップは既に閉店しており、開設者との連絡もつかなくなっていました。枇榔氏と、同じく███市の住民である町田 ███氏の血縁者は既に認識災害の影響を受けており、SCP-XXX-JPの特異性が一般人に露見することと、事態の混乱を避けるためにカバーストーリー「水難事故」によって枇榔氏と町田氏の公的身分は死亡したものとされました。被験者となった2名にはBクラス記憶処理が施され、現在、重度のうつ病を患っていた枇榔氏は財団が運営している精神科病院に入院中、町田氏は財団施設で養育されています。

    補遺: SCP-XXX-JPのグリップ内には、以下の文章が書かれた紙片が挿入されていました。

    うるさいパパとママにはもううんざり!あの子のお兄ちゃんとお姉ちゃんはやさしくってうらやましい!君はそんなふうに思ったことはないかな?
    この『博士のミラクル☆スワップロープ』があれば自分の家族を、お友達の家族とこうかんできちゃうよ!
    使い方はカンタン!このロープのグリップを、それぞれ自分とお友達でにぎるだけ!
    これで君の家族はミラクル☆チェンジ!バラ色の生活が君をまっているぞ!
    楽しもうね!
    ちゅうい:いちど家族をこうかんしたら、もうもとに戻せません。

記事のタイトル: スワップロープ

付与する予定だったタグ: scp-jp safe 認識災害 交換 博士

主要な異常性: 縄跳びの両端をそれぞれ握った二人の人間(以下、AとB)の血縁者が、AをB、BをAと認識してしまうようになる。

記事の簡単な要約、オチ: 日々の生活に疲れ果ててバブみを求めたおじさんが、偶然手に入れたこのオブジェクトを用いて、若い母親を持つ男の子と家族を交換するも、徐々に罪悪感に苛まれていく。そこに財団がオブジェクトを回収しに来て…といったストーリーです。オチは…しいて言えば、補遺の「博士」のメモによって、この異常性を消失させることが不可能であると判明するって所でしょうか。

その他アピールポイントなど: オブジェクトの異常性自体は割とシンプルだと思うので、色々弄りやすいと思います。また、上記のストーリーがこの記事のキモですが、「この異常性を生かした、もっと面白いストーリーを書ける!」「単純にオブジェクトの異常性の面白さで勝負したい!」といった場合には、無視してもらって構いません。


EqlipseEqlipse

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    アイテム番号: SCP-XXX-JP

    オブジェクトクラス: Safe

    特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██にある9×9×9 mの収容セルの中央に台を用いて固定します。レベル3以上の職員の許可なく収容セル内に入ることは禁止されています。

    説明: SCP-XXX-JPはガラス製で、直径6 cm、高さ12 cmの瓶型の容器です。口の部分にはコルク栓が用いられています。

    SCP-XXX-JPの半径4 m以内に人間(以下、被験者)が入ることでこのオブジェクトの異常性が発現します。異常性が発現するとSCP-XXX-JPのコルク栓が自発的に開き、被験者の頭部の毛髪がSCP-XXX-JPに吸引されます。この吸引の際の毛髪は、何者かに引き抜かれ、SCP-XXX-JPまで運ばれているような挙動を示します。頭部すべての毛髪が吸引された後は、被験者の頭部の繊維状の組織1が吸引されます。この際、吸引される組織は未解明のプロセスにより外傷を伴うことなく被験者から遊離し、SCP-XXX-JP内に吸引されます。SCP-XXX-JPに到達した組織は、一時的にSCP-XXX-JP内に停滞した後、徐々に気化するような形で消失します。消失した組織の行方は分かっていません。

    実験記録XXXーJP-1 - 日付20██/█/██

    対象: D-729174

    実施方法: D-729174をSCP-XXX-JPに曝露させ、会話を録音する

    結果: D-729174の毛髪およそ3分の2がSCP-XXX-JP内に吸引、消失した。

    分析:

    実験記録XXXーJP-3 - 日付20██/█/██

    対象: 人間を精巧に模した人形。頭部の毛髪はポリ塩化ビニル製。

    実施方法: SCP-XXX-JPの異常性範囲内に配置。

    結果: 異常なし。

    分析: 見た目での区別は行っていないようだ。

    実験記録XXXーJP-4 - 日付20██/█/█

    対象: 人間の毛髪約30本。

    実施方法: シャーレ内に入れ、異常性範囲内に配置。

    結果: SCP-XXX-JPの異常性が発現し、シャーレ内の毛髪がSCP-XXX-JP内に吸引される。

    分析: SCP-XXX-JPが人間の毛髪を選別したことから、オブジェクトは知性を有している可能性がある。要検証。

    実験記録XXXーJP-6 - 日付20██/█/█

    対象: D-789229

    実施方法: D-789229を異常性範囲内に侵入させ、会話を録音する。

    備考 D-789229は過去に行った処置のため、頭部の毛髪が完全に消失している。

    分析:

    補遺: SCP-XXX-JPは██県██市の「一軒家から腐臭がする」という事件の捜査の際、財団エージェントにより発見・回収されました。死亡していた██氏は消化器に機能不全を起こしており、検死の際、消化器内には大量の毛髪、繊維状の人体組織が存在していたことがわかりました。近隣住民にはクラスA記憶処理が施されました。

記事のタイトル: 偏執者の欲求

付与する予定だったタグ: scp-jp safe

主要な異常性: 近づくと付近の人間の頭髪、そして頭部の繊維状の組織を吸引し、捕食します。

記事の簡単な要約、オチ: 補遺で明らかにされる通り、この物品の所有者の欲望の具現体です。あまりに安直すぎる…、が、僕の力ではどうすることもできませんでした。

その他アピールポイントなど: 私がSCP財団に入って、初めて書き上げた下書きです。その後批評に出したところ様々な改善点をいただきましたが、それ含めて辻褄が合うように改稿していったところで気力がなくなり没になりました…。
ストーリーなしの単純に怖い系オブジェクトとして作り始めたものです。実験記録は単なる情報の裏付けに過ぎないので、未完ですし、くどかったら削除していただいても構いません。
ちなみに、リアリティを増すためにこの記事用にわざわざ瓶を買ってきて髪の毛を詰めて撮影した写真があります。使用は自由です。もしご使用になられる場合は、私のサンドボックスの「ファイル」から「偏執者」という写真をダウンロードして使用してください。


EFUEFU

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    アイテム番号: SCP-YYY-JP

    オブジェクトクラス: Safe

    特別収容プロトコル: SCP-YYY-JPの種子は施錠可能なロッカーに保管されます。SCP-YYY-JPを実験を用いるために生育する際は、担当職員からSCP-YYY-JPの生育に関する手順の説明を受けてください。

    説明: SCP-YYY-JPは異常な性質を有したキュウリ(Cucumis sativus L.)です。SCP-YYY-JPの外見や物理的組成は一般的なキュウリのそれと同一です。

    SCP-YYY-JPの異常な性質はそれを摂食した際に起こります。オブジェクトを摂食した人物(以下、被験者と表記)は、脱水症状を示します。この症状が出てから5~7分程度で、被験者は直立した状態になり身動きを取れなくまります。その後、被験者が直立したまま尿道から被験者の体液や液状に分解された臓器が排出され始めます。被験者はこの事象により出血多量などにより死亡します。この時に残った被験者の皮膚、毛髪、眼球はそのままの状態で残ります。そのため、オブジェクトにより死亡した人物は一見して直立している正常な人間に見えます。またこの事象は加熱や調理などの人為的な処理をされたSCP-YYY-JPを摂食した場合には起こりません。

    SCP-YYY-JPは19██/██/██に発生した漁船の難破により、███島に漂着した██氏が救助された際に発見されました。██氏は発見された当時、███島に漂着したのは自分だけであったと供述していましたが、██氏が発見された約2km先のSCP-YYY-JPの苗木の周りで、██氏の乗船していた漁船の乗組員の直立した死体が数体、発見されたこと、漂流後██日以上経過してなお健康状態を保っていたという点で不審に見られたため、██氏に再度インタビューした所[データ削除済み]を行ったと供述を改めました。この事案により財団にSCP-YYY-JPの存在が認知され、収容に至りました。

記事のタイトル: きゅうり

付与する予定だったタグ: scp-jp safe 植物

主要な異常性: 食べると体の中の組織が液状になって他の体液と一緒に体の外に出ちゃうきゅうりだよ。

記事の簡単な要約、オチ: 無人島にそれが生えてて、難破して辿り着いた人がそれを食べてしまった人の体液を飲んで渇きを防ごうとしてたことがわかる。(おしまい)

その他アピールポイントなど: 短くて気持ち悪い記事を書きたかったです。なのでリサイクル後も短いとうれしい。なぜきゅうりを題材に選んだかというとみずみずしいものを食べて極限まで脱水症状になるって最悪だよねって発想があったからです。よしなに。


EFUEFU

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    言えることは一つだけだ。俺は今、俺の知り合いで一番話の通じそうなやつにこのメッセージを録音している。そうだ。お前だ。

    とにかく、俺が俺で無くなる前に読んで欲しいものがある。
    データベースのSCP-XXX-JPの項目を読んでくれ。


    アイテム番号: SCP-XXX-JP

    オブジェクトクラス: Euclid Keter

    特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの発生が確認された職員はサイト-8145各サイトの臨時収容棟XXXに一時的に拘留されます。その後、SCP-XXX-JP-Aが対象の職員から完全に消失したことを確認された時点で、対象の職員は通常の業務に戻されます。この拘留の間、職員はその職員固有の能力上、職務を続行することが必要であると判断された場合、最低限の業務が割り当てられます。SCP-XXX-JP-Aに対するインタビューはレベル3以上の職員に許可されます。勾留中のSCP-XXX-JP-A同士のコミュニケーションを許可することは推奨されていません。

    SCP-XXX-JPの発生する正確な条件を特定するために、SCP-XXX-JPが発生した職員の個人情報、及び発生した当時の状況は詳細に記録されます。全ての記録は研究チーム内で共有されます。

    説明: SCP-XXX-JPはサイト-8145に勤務する財団職員に不定期に発生する現象です。SCP-XXX-JPが発生した職員には本来、異常性が発現する以前とは完全に別の人格(SCP-XXX-JP-A)が発生します。SCP-XXX-JP-Aは記憶処理などの手段を用いて対象の職員から取り除くことは出来ません。SCP-XXX-JPが発生する職員の確認されている範囲での傾向は以下の通りです。

    • 職員自身に得意な能力を有している。
    • 他の職員との人間関係が良好である。
    • █件以上のSCiP関連業務に携わった経験がある。

    SCP-XXX-JP-Aは自身が異常性の発現した職員と同一同名であり、財団にて同様の役職で雇用されている旨を報告します。しかしながら、その経歴の詳細を質問した場合、SCP-XXX-JP-Aは本来のその職員のものとは大きく異なる経歴を供述します。SCP-XXX-JP-Aは発現しておよそ1週目から徐々にその意識を消失させ、それからおよそ1ヶ月後に職員は本来の人格を完全に取り戻します。別々の職員に発生したSCP-XXX-JP-A同士を会話させたところ、SCP-XXX-JP-Aは互いに面識があるという旨を報告しました。これによりSCP-XXX-JP-Aはある単一の世界観を共有しているものであると推定されています。

    補遺1: 以下は、朝夕検査員に発生したSCP-XXX-JP-Aに対するインタビューです。

    インタビュアー: ███博士

    > <記録開始>
    >
    > インタビュアー: おはようございます。SCP-XX……
    >
    > SCP-XXX-JP-A: 私は朝夕だ。

    > インタビュアー: 落ち着いてください。まずは質問をさせてください。

    > SCP-XXX-JP-A: ここは?サイト-81██?君は誰だ?

    > インタビュアー: 保安上、それらの情報には……
    >
    > SCP-XXX-JP-A: 私は財団の人間だぞ?それに、それに何で私は女性になっているんだ?私を被験体にしたのか?

    > インタビュアー: いえ、簡単に説明すれば、あなたは朝夕検査員に発生した第二の人格です。そして、あなた……
    >
    > SCP-XXX-JP-A: 私が朝夕だ。

    > [以降、対象は質問に応じず]
    >
    > <記録終了>

    補遺2: 日本国外を含めた様々なサイトでSCP-XXX-JPの発生が確認されました。またKeterクラスであるSCP-███の無力化手順中のギアーズ博士にSCP-XXX-JPが発生したことにより、SCP-███の収容違反が発生しサイト-██に甚大な被害を及ぼしました。この事案からSCP-XXX-JPは財団の業務の致命的な妨げになると考えられ、Keterクラスへと再指定されました。


    読んでくれたか。

    > どう思った?あんたもこの状況を当然のことだと思ったか?おかしいと思っているか?お前が本物かどうかは俺にはわからない。故にあんたにこのメールを送ったところで、このメールも突っぱねられるだけかもしれない。ああ、期待はしていない。あんたがこの御先管理員と面識があるかどうかは知らないし、もっと言えば、あんたもエックスメンだか、妖怪大戦争みたいな有様になっているかもしれない。だが、あんたが万に一つ、俺の知っているお前ならこのメッセージを最後まで聞いてくれ。

    > 結論から言えば、俺もSCP-XXX-JPに指定されるような状態になっているようだ。SCP-XXX-JPはこちらの世界で見れば、職員にいきなり第二の自我が芽生える。まあそんな形のようだ。「ようだ」というのは、俺自身は報告書を読むことが出来ないために、全て俺自身が体感して推測したことを元に話しているからだ。Anomalousアイテムの管理員のクリアランスレベルなんてその程度さ。それに俺は博士や教授みたいに専門的な知識を持ち合わせてなんかいないから、情報の正確さは期待しないでくれ。

    > ただ、俺の主観からすればSCP-XXX-JPは、ああ、間違いなく過去改変だ。俺の人生が、身体が、周りの目が全て変わる。この俺が俺で合ったということを強要されている。そして、その姿は普通になっていく。周りのやつらはそれを当然のこととして受け入れる。この改変がある地点を境にして同時多発的にこのサイト-8145で発生したのか、徐々に1人ずつ変えられてるんだかはわからないが、どちらにせよサイト-8145では異常能力を持っている職員がわんさかいる。前はこんな場所ではなかった。人類を闇から守っていたのは人類だったんだ。間違いなく。

    > それが今ではなんだ。妖怪大戦争か?全員、知り合いだった。でも、中身以外は何もかもが変わっちまってて、最後にはそれを普通のことと受け入れるようになった。因みに俺は狐の巫女だ。ああ、俺は男だよ。それは確実だよ。そうじゃない、そういうことにされている。

    > 俺がこの姿になった時、俺はすぐにサイト管理官に連絡しようと思った。それで端末を探している最中だった。その時に、セミ女が警備員に引きづられているのを見たんだ。引き止めて話してみると、そいつは鳴蝉博士だってわかった。警備員にはかなり怪しまれたが、その時に軽く会話して、この状態は隠した方が良いということを察した。ああ。この状況を理解するためには自由が必要だと思ったんだ。

    > それぞれのSCiPのデータベースを詳しく見る権限は無いから、俺はAnomalousアイテムを調べることにした。とにかく怪しそうな物品は(まあどれも怪しいブツだと言えばそうだが)隈なく調べた。そこで一番クサそうだったのが「ページを開くと、開いた個人の好みに合ったオリジナルのキャラクターが描かれる冊子」ってやつだった。確認のためにそいつも開いてみた。中身は、今の俺、狐の巫女だった。俺は最初からそんな好みだったわけじゃない。一応、適当な職員にもこの冊子を開かせたが、結果は説明の通りだった。

    > それから俺は鳴蝉博士への面会を申し込んだ。目的は色々あるが、第一は俺と鳴蝉博士が本当に"仲間"であったかを確認するのと、冊子を見せることだ。

    > 結論から言えば、俺と鳴蝉博士は同じような経験をした、普通の人間から妖怪へと化けさせられた者同士だった。更に、鳴蝉博士が勤務していたサイト-8145と、俺の勤務していたサイト-8145は同じものだということもわかった。冊子に関しても、今の自分の姿が映るというのは同じだった。

    > マズいことだったのは、この冊子を持っている間、俺は自分がこの姿であることに違和感を抱かなかったことだ。冊子の中に描かれている自分を見れば見るほど、それがあるべき姿、求められている姿っていうことを意識するようになっていた。ああ、いや、俺は御先管理員だ。間違いない。

    > 最初はこの現象もサイト-8145だけだったようだが、今は違う。これはおそらく、このサイトの職員が外のサイトに行き、外のサイトで自分たちのサイトの"普通"を垂れ流してきたのが原因なんじゃないかと思う。"普通"のタネを巻いたことで、どんどん普通は潰されていくんだ。SCP-XXX-JPは望みなのか?

    > ……
    >
    > すまない。実は今もこの冊子、いや、こいつは同人誌だ、そいつと対面しているんだ。何かを掴むために。だが、きっとこいつのせいなんだろうが、変なモンが頭に流れ込む……流れ込むんだ。ああ……休ませてくれ。

    > この同人誌に移る巫女、今の俺のこの姿は、元の俺の欲望だったのかもしれない。そうぞうしちまうんだ。俺が、狐の巫女がめちゃくちゃにされている姿が。犯されたり、誰かから愛を尽くされたり、恥ずかしい姿にさせられたり……だ。ああ、いや、違う、俺はこんなのは望んでいない!違うんだ!

    > 姿は明らかに違う。でも、この女は茅野だ。あいつと俺が愛し合ってる。俺はそんな趣味じゃねえ!第一、茅野は男だ。俺は誰かが、何かが、何かたちが、俺を辱めてる。そうに違いない。ああ、私は御先管理員です。

    > できる限り、音声を残す。俺が完全に妖怪になっちまうまでだ。

    > 正直なところ、何も成果は見いだせていない。収容棟に送られた人らとも同じくらいです。ここまで色々と模索して来たが、俺は最初からこの狐の巫女の姿で生まれてきたのかもしれない。いや、そうじゃない。聞こえますか?ああ、記憶がどんどん飛んでいく。代わりに、代わりに、俺は、耳を使えねえ。こんな耳はもういらねえよ。声が聞こえます。

    > もし、この妖怪であるのが本物の俺なら、それを否定しようとする俺は誰だ?どうしてこんな音声を残す必要がある?私は御先管理員ですか?俺は違う。黙れ。俺でオナニーをするな。俺の妄想を広げるな。お前は収容をしろ。お前は財団職員だろ。SCiPのことだけを、職員は閉じ込めるだけだ。俺は財団職員だ。

    > ああ……クソ、可愛い御先管理員が俺に広がっていくんだ……最初からこの御先がいなければ俺は成立しなかったのか?俺は御先管理員として認められないのか?この御先管理員を反証する行為そのものが、俺という御先管理員の否定、いや、御先管理員はいる。そうだ、私は、やめろ、俺だ。俺が御先管理員だ。お前は御先管理員なんかじゃねえ。正真正銘の男だ。お前がいなくても俺は、俺は御先管理だ。俺は……お前の人気には乗らねえんだ。

記事のタイトル: 俺は御先管理人の同人誌を食うぞ

付与する予定だったタグ: scp-jp safe 人型 文書

主要な異常性: 財団職員の人格が不定期に別のものへと変容する。変容した職員同士は同一の世界観を共有しているように見られる。数日すると人格は元に戻る。

記事の簡単な要約、オチ: 人格が変容しているのではなく、自身の身体、経歴、周囲の認識が変容している。言わば過去改変。最後はもろもろを御先管理人(元)が独白しておわり。

その他アピールポイントなど: 尖りすぎてた時期に書いた異常性あり職員が流行っていることへの皮肉系の記事です。勢いと未熟さのせいでめっちゃ半端な内容になってるので、いい感じにまとめといてくれるとうれしいです。あとカップリングとかその辺は全然知らないで書いてたから文句は受け付けません。そこら辺はリサイクルしてまとめよう!


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    アイテム番号: SCP-XXX-JP

    オブジェクトクラス: Safe

    特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは瓶に入った状態でサイト-8181の保管室においてください。保管室内に実験目的以外で水を持ち込むことは禁止されています。実験終了後、SCP-XXX-JPを含んだ物体は焼却処分してください。

    説明: SCP-XXX-JPは既知のどれとも一致しない異常な性質を持った界面活性剤の液体です。親水基と疎水基を持った分子構造であることがわかっていますが、正確な分子構造は判明していません。
    SCP-XXX-JPの特異性は水に触れた時に発揮されます。水面上に単分子膜を形成し、水中に溶解した不純物を原料として自己複製し、膜を拡大します。
    界面活性剤には水の表面張力を弱める、水と油を乳化させるなどの作用があり、海洋に流出した場合の影響が懸念されています。

記事のタイトル: 侵略性分子

付与する予定だったタグ: 液体 自己複製 化学

主要な異常性: 水に触れると自己複製する界面活性剤(両親媒性分子)

記事の簡単な要約、オチ: 海に流失したら怖いといういくらでもありそうなもの。

その他アピールポイントなど: 現状ではSCP-505の下位互換なので大幅な改稿を必要とすると思われます。両親媒性分子という点を活かすなら、例えば細胞膜や分子エレクトロニクスなどと絡められると面白いかもしれません。自分ではなかなか扱いきれなかったので、もしこのアイデア使うよ!という方がいらっしゃれば生まれ変わらせてあげてください。


FattyAcidFattyAcid

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    アイテム番号: SCP-XXX-JP

    オブジェクトクラス: Safe

    特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-81██の収容ロッカーに入れてください。
    SCP-XXX-JP-A状態の職員は毎朝内容をチェックして、サイト管理者に報告してください。SCP-XXX-JPへの接触はSCP-XXX-JP-A状態の職員にのみ許可されます。サイト-81██にはSCP-XXX-JP-A状態の職員を必ず1人おいてください。

    説明: SCP-XXX-JPの外見は一般的な本です。調査の結果、██出版のコミック本に類似していることがわかりました。タイトルは「谷口博士のSCP収容日記」となっており、作者は不明です。出版社は「日本オタク連合」となっており、回収時に巻かれていた帯には「あなたの人生に漫画のようなドラマチックを」と書かれていました。

    SCP-XXX-JPは人間がこの本を建築物内で読む時に活性化します。活性化状態のSCP-XXX-JPを読んだ人間がSCP-XXX-JP-Aに変化し、建築物がSCP-XXX-JP-Bに変化します。また、最初にSCP-XXX-JP-Aになった人物の名前を含んだタイトルが表紙に現れます。SCP-XXX-JP-Aの人物が1人もSCP-XXX-JP-B内部にいない場合、SCP-XXX-JPは最も近いSCP-XXX-JP-Aの元へ瞬間的に移動します。

    SCP-XXX-JPの内容は活性化前は白紙ですが、活性化後はSCP-XXX-JP-Aに変化した人物がキャラクターとして登場し、SCP-XXX-JP-Bを舞台とする漫画が1日1話ずつ午前6時に現れます。漫画のストーリーはその日に起きることを部分的に予知しています。絵柄は全体を通してギャグ漫画風です。調査の結果、漫画雑誌「少年███」で連載している作家の███████氏のものに類似していることがわかりました。

    SCP-XXX-JP-Aは、SCP-XXX-JPの影響を受けた人間です。姿形がSCP-XXX-JP-Aの絵柄に似たものになり、色が失われます。この性質は身につけている衣服にも現れます、また、動作や状態を表す擬音語や擬態語、発言内容の吹き出しが出現します。SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JPの内容を後半のページが白紙であるにも関わらず、非常に面白いと感じ、他の人に読むように勧めます。この状態は、Cクラス記憶処理をすることで治療可能です。二度目の曝露ではこの性質は現れません。

    SCP-XXX-JP-BはSCP-XXX-JPの影響を受けた建築物です。SCP-XXX-JP-Aと同様に、色が失われ、絵のような見た目になります。また、SCP-XXX-JP-Bの内部に一週間置かれていた人間以外の生物を含む物体はSCP-XXX-JP-A及びBに類似した性質を示すようになります。これをSCP-XXX-JP-Cと指定します。SCP-XXX-JP-CはSCP-XXX-JPの漫画に背景として登場することがあります。

    SCP-XXX-JPは財団のフロント企業██████として運営されていた、サイト-81██で発見されました。
    財団の回収部隊の到着までに、サイト-81██がSCP-XXX-JP-Bに変化し、サイト職員の全員がSCP-XXX-JP-Aに変化していました。回収時の表紙のタイトルから、サイト-81██にAnomalousアイテムの研究のために滞在していた谷口博士が最初のSCP-XXX-JP-Aだと思われます。谷口博士にインタビューをしたところ、新品同様のSCP-XXX-JPを資料室で見つけ、読んでみたとのことです。資料室にSCP-XXX-JPが置かれたという記録はありませんでした。

    特記しておくべき内容です。

    補遺:

    どうも最近、災難続きのような気がする。
    もしかしてこの本は災難を予知するのではなく、災難を引き起こしているのではないか。
    どうも嫌な予感がするのだ。
    -谷口

記事のタイトル: インフェクション/イン・フィクション

付与する予定だったタグ: 人工 文書

主要な異常性: 現実世界が漫画に書き換えられる+それが感染する

記事の簡単な要約、オチ: 見た目が漫画になるだけと思われたが、恐らくは現実世界をより物語的でコミカルに改変するのだろう、という話です。

その他アピールポイントなど: 自分がサイトメンバーなりたての頃に書いたもので、今見ると文章が非常に下手ですし、矛盾点がいくつもあります。メタタイトルの通り、インフェクション(感染)とフィクションをかけたもので、現実が創作に塗りつぶされるような感じを描きたかったものです。また、「日本オタク連合(JOC)」なるGOCのパチモンGoIが出てきます。リサイクルする場合、「現実と漫画の相互作用」部分に焦点を当てて、異常性やストーリーは変えたほうが良いかと個人的には思います。


FennecistFennecist

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    アイテム番号: SCP-xxx-JP

    オブジェクトクラス: Keter

    特別収容プロトコル: インターネット上のSCP-xxx-JPに関する情報が財団ウェブクローラ(“Farewell”)により捜索され、それらの記録と即時削除が行われます。SCP-xxx-JPの目撃者には記憶処理を行います。

    説明: SCP-xxx-JPは下記の条件下で出現する不定な外装の開き戸です。出現の瞬間は目撃されていません。

    • 外部からの観測が不可能かつ監視カメラ等の記録機器がない閉鎖空間に、対象が1名のみで存在する。
    • 対象の背後約2mの範囲に障害となる物体がない。
    • 対象がパーソナルコンピュータ2を使用し、ヘッドホン等で耳が塞がれた状態にある。

    SCP-xxx-JPは対象の背後に出現し、自身の片端を軸に徐々に“開く”挙動を見せ、約90°動いた時点で制止します。対象がヘッドホン等を外すか振り向いたとき、あるいはカメラ等の撮影機器を起動した時点でSCP-xxx-JPは急速に“閉じる”挙動を見せ、扉を勢いよく閉めたような音を伴い消失します。また、室外から他の人物が進入した場合にも同様の挙動を見せ消失します。

    SCP-xxx-JP-1は対象から見てSCP-xxx-JPの後部に出現する、対象と同様の外見を持つ人型実体です。目撃情報によると、SCP-xxx-JP-1は対象を凝視する以上の行動を取らず、SCP-xxx-JPと共に消失します。

    SCP-xxx-JPに関する全ての情報は目撃者から得られたもののみ3です。意図的に出現させる試みは成功していません。

    補遺xxx-JP.1: 関連性が見られる異常事件記録

    2016/07/29、メイン州オーガスタ在住のコリン・ウィルスが、Twitter上に「背後に自分がいて、怖くて身動きが取れない」旨の投稿をした後失踪しました。その後、出所不明のウィルス氏の個人情報の流出が確認され、前述の投稿を含めSCP-xxx-JPとの関連性が疑われたため情報統制が行われました。ウィルス氏の捜索は継続中です。

記事のタイトル: バックドア

付与する予定だったタグ: scp-jp keter 未収容 家具 人間型 瞬間移動 観測

主要な異常性: 視覚と聴覚が制限されているときに背後に出現する扉と自分。

記事の簡単な要約、オチ: パソコンを使っているときに背後に現れる不気味な扉で、徐々に開くような動作をします。対象となった人物がイヤホンを外したり振りむこうとした瞬間に扉が強烈に閉まる音とともに消失します。何故か扉の後ろには自分が立っていて、こちらを覗いてきます。最後はこのアノマリーの出現をツイートした人物が失踪し、その人物の個人情報が流出してしまっています。

その他アピールポイントなど: タイトルにもある通りバックドアを意識しています。短くて怖いKeterを念頭に置いて書きましたが、実際投稿したら全然うまくいきませんでした。簡単に見えて難しそうな案ですが、素晴らしいリサイクルがされることを期待しています。


FennecistFennecist

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    アイテム番号: SCP-201-JP

    オブジェクトクラス: Euclid

    特別収容プロトコル: SCP-201-JPに関する情報は全て検閲し、████村以外への情報漏出を防ぎます。一般人が████村へ侵入することは特に制限されませんが、その人物がSCP-201-JPについての情報を認知したりSCP-201-JPを目撃した場合、村人に変装した常駐の職員が該当人物に記憶処理を行います。SCP-201-JPが児童により行われた場合、該当小学校の教員に変装した職員がその様子を撮影し随時報告してください。

    説明: SCP-201-JPは青森県████村の████小学校の児童に伝わる、傘を用いた遊びの1つです。SCP-201-JPは児童間では「戦場対決」と呼称されており、████小学校のグラウンドで行われ、異常性もグラウンド内でのみ発生します。

    以下はSCP-201-JPの主なルールです。

    • 8名以上からなる2つのグループに分かれる。
    • グラウンド内にそれぞれのグループの拠点を作り、拠点中央に何かしらの物品(着色した石や木の枝など)を置く。
    • それぞれの児童が傘を持ち、相手グループへと傘を用いて攻防戦をしながら侵攻し、どちらかの陣地に置かれた物品が取られた時点で勝敗が決まる。
    • 折り畳み傘を用いて参加することは禁忌とされる。
    • ゲームが終了するまで異常性による攻撃方法は変更できない(攻撃方法については表201-JPを参照)。

    SCP-201-JPの異常性は、ゲームが開始されると同時に児童たちによって自身の装備を決定する技名が宣言されることで発現します。開始時に宣言される技名はそれぞれSCP-201-JP-1~-4に指定されています。SCP-201-JPが行われている間、宣言された技名に対応した異常性が傘に付与され、この傘を用いた攻撃を一定の回数4受けた児童は流血や裂傷を伴い死亡します。また、SCP-201-JPが行われている間はグラウンドの周囲に不可視の力がはたらき、外部からグラウンド内に侵入することが不可能となります。ただし、グラウンド内部から外部へと移動することは可能ですが、一旦退出した場合はSCP-201-JPが終了するまで侵入することはできません。

    SCP-201-JPが行われている間、参加しているそれぞれの児童に酷似した色の薄い人型実体(以下"SCP-201-JP-A"と呼称)が1体ずつ出現し、それぞれのチームの人数はSCP-201-JP-Aが参加することで2倍となります。これらの実体は一切の発言をせず、元となった児童と同様の回数の攻撃を受けた時点で死亡します。また、SCP-201-JP-Aを含めるゲームの参加者は一時的な飛行能力を得ますが、校舎の高さ5を超えた高度まで飛行しようとする、並びに飛行した状態でグラウンド外へ出ようとすると、不可視の力に阻まれることが確認されています。

    SCP-201-JPが何らかの形で終了したり続行不可能となると、死亡していた児童は身体や衣服などに一切の傷を残さず蘇生し、校舎等についた攻撃の跡並びにSCP-201-JP-Aは消失します。特に、相打ちとなり参加者が全員死亡した場合、最後の参加者が死亡しておよそ5秒経った時点で全児童が蘇生します。また、異常性の発現は████小学校の児童が行った際にのみ起こると考えられ、同条件でDクラス職員や別の小学校の児童によって行われたSCP-201-JPは一切の異常性を発現しませんでした。加えて、SCP-201-JPが行われていない状況下での技名宣言では傘に異常性が付与されないことが確認されています。

    以下はそれぞれの技についてまとめた表です。「〇〇」には任意の言葉が入り、この言葉ごとに異常性が変化することはありません。

    表201-JP
    識別番号 技名 概要
    SCP-201-JP-1 〇〇ソード(ブレード) 技名を唱えるとともに傘が白く発光し、剣の形状に変化する。主に近接戦での攻撃に使われ、慣れた児童はSCP-201-JP-1によってSCP-201-JP-3による銃撃を防御することもできる。
    SCP-201-JP-2 〇〇スピアー 技名を唱えるとともに傘が黄色く発光し、槍の形状に変化し長さが2倍となる。主に中距離からの攻撃に使われる。
    SCP-201-JP-3 〇〇ガン 技名を唱えるとともに傘が紫色に発光し、火縄銃の形状に変化する。また、傘の先端から白色の光球を任意で射出することが可能になる。主に遠距離からの攻撃に使われ、リロードにおよそ6秒掛かるため連射はできない。
    SCP-201-JP-4 〇〇シールド 傘を開いた状態で技名を唱えると傘が青く発光し、非常に高い強度を持つようになる。SCP-201-JP-1、-2、-3による攻撃を全て防ぐことができ、主に他児童の護衛に使われる。
    SCP-201-JP-5 〇〇ウルトラクロスブレイク SCP-201-JP-1、-2、-3の合わせ技であり、SCP-201-JP-4による防御を突破することが出来る。
    SCP-201-JP-6 死者蘇生 死亡した児童の頭上に立ち宣言することで、死亡した児童が蘇生する。ただし、復活した児童はその後に1度攻撃を受けると死亡し、2度目のSCP-201-JP-6は効果を示さない。宣言の際、死亡した児童の体が緑色に発光する。

    発見: SCP-201-JPは████村出身の████博士が他の職員と子供のころの思い出について会話していた際、「戦場対決」という遊びについて言及したことからその存在が発覚し、財団の知るところとなりました。SCP-201-JPについて、████村に在住する人物はその存在や光景などに一切の違和感を感じておらず、一般的な小学生の遊びとして認知していました。現在████博士はSCP-201-JPに対する知識を最も有していることから、SCP-201-JPの収容担当に任命されています。

    以下は████小学校の児童に行われたインタビューの記録です。

    インタビュアー: 井之頭研究員

    対象: 児童3名(便宜上児童A、児童B、児童Cのように表記する)

    注記: 井之頭研究員は臨時の教師として潜入しているため、インタビュー内では「井之頭先生」と呼称されている。


    <記録開始>

    井之頭研究員: ねえみんな。「戦場対決」のことについて教えてくれるかな。

    児童A: 井之頭先生知らないの?

    児童B: どこでもやってる遊びだよね?

    井之頭研究員: いやぁ、先生はちょっと知らないなぁ。いつからあの遊びは流行ってるの?

    児童C: 俺たちが小学校に入る前からあるよな。

    児童B: そうそう。ちっちゃいころから混ざって遊びたかったけど、5年生とか6年生の人が意地悪して仲間に入れてくれなかったもん。

    井之頭研究員: なるほどね。結構昔から流行ってる遊びなんだ。

    児童A: そうだよ。

    井之頭研究員: それでね、先生が一番質問したかったことなんだけど。あの遊びをしてて、痛くないのかい?というか死んでるよね?

    児童A: 死んでるけど、全然痛くないよ。

    児童B: というか、絶体予防接種のほうが痛いよ。

    井之頭研究員: 死んでるの?死ぬのって怖くないかい?

    児童B: 怖いけど、「戦場対決」は違うよね。

    児童C: うんうん。

    井之頭研究員: そっか。先生には良くわからないなぁ。そうだ、先生も一緒に「戦場対決」したいって言ったら入れてくれるかい?

    児童A: え、絶対やだ。

    <記録終了>


    終了報告: SCP-201-JPを行っている間は児童の痛覚が鈍くなっていると考えられます。また、児童の死に対する恐怖感が薄れてしまっている可能性が考えられましたが、現状ではそのような様子は見られませんでした。さらなる調査が必要だと考えます。- 井之頭研究員

    補遺1: 以下はSCP-201-JPの起源調査の一環で行われた、████小学校の現校長である矛岩██氏に対するインタビュー記録です。

    インタビュアー: 井之頭研究員

    対象: 矛岩██氏(以下"矛岩氏")


    <記録開始>

    井之頭研究員: それで、矛岩校長。「戦場対決」という遊びについてなのですが。

    矛岩氏: 「戦場対決」ですか。いやぁ懐かしいですね。あれは私が作った遊びなんですよ。

    井之頭研究員: 校長が?

    矛岩氏: いや、私というよりは、私ともう1人。████という旧友と3、4年生頃に。

    井之頭研究員: ████さんですか。

    矛岩氏: 私も彼もこの小学校出身でしてね。いやはや、あのころは楽しかった。日々面白いゲームを考案しては友達と遊びくれて。その中でも特段楽しかったのが「戦場対決」でしたね。████は天才で、あいつが考えたゲームは本当にどれもこれも面白く……。

    井之頭研究員: ████さんは今どこに?

    矛岩氏: さあ、どこにいるんでしょう。小学校以来会ってないので、さっぱり。

    井之頭研究員: わかりました。ところであの遊び、どうも児童がゲームのたび死んでは生き返っているように見えるのですが、あれは一体……。

    矛岩氏: おかしいんですかね。当時からあんなものでしたよ。

    井之頭研究員: 私にはどうも、こう、色々とかなり異様な光景に見えるのですが……。

    矛岩氏: あいつの遊びはどれもこれもエキサイティングですが、流血したりしてもすぐ復活するので安心ですよ。

    井之頭研究員: そう、ですか。ちなみに、████さんが作った他の遊びは覚えていますか。

    矛岩氏: いやぁ、もう覚えてないですね。何十年も前のことですし。でも確かあいつは、どこかのゲーム会社に就職してたかなぁ。あいつの発想力とセンスのことですし、今でもきっと面白いゲームを作ってるんでしょうな。

    井之頭研究員: わかりました。お時間いただきありがとうございます。

    矛岩氏: あはは、いやいやとんでもない。懐かしい気分になれました。さて、久々にあいつに連絡しますかね。電話番号は何だったかな。

    <記録終了>


    追記: その後矛岩氏の同級生数名にインタビューを行ったところ、SCP-201-JPはそれぞれインタビューを受けた人物自身と████氏の2人で考案したという情報が共通して得られました。これらのインタビューで得られた████氏の人物像には一貫性が無く6、その後の調査で████という人物が該当小学校に在籍していた記録は存在しないと判明しました。SCP-201-JPの起源並びに関係があると思われる別の遊びについては現在も調査中です。

    補遺2: ████小学校のグラウンドの調査において、地下から折り畳み傘とともに埋められた身元不明の白骨遺体が発見されました。この白骨遺体は8~10歳前後の男児のものであると推定されています。遺体の身元特定作業並びにSCP-201-JPとの関連性の調査は継続しています。

記事のタイトル: 幼心地のバトルフィールド

付与する予定だったタグ: scp-jp euclid ゲーム

主要な異常性: 小学校内で行われる、異常な傘遊び。

記事の簡単な要約、オチ: ある小学校で行われる傘遊びです。ただの傘遊びではなく、とにかく激しく、子供たちも一時的に死ぬ程度にリアルな戦争ごっこです。何故か折り畳み傘を使っての参加は禁止されていますが、ラストでは折り畳み傘を使った子供の死体がグラウンドの地下から発見されます。

その他アピールポイントなど: 時期が時期で色々あった思い出の作品です。収容プロトコルが甘かったりといろいろな点で粗が目立っていますね。自分には上手く改稿できず、改稿版も削除してしまっているほどのものなので、どんなリサイクルがされるかとても楽しみです。傘遊びという点が活きると良いかもしれません。


FennecistFennecist

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    アイテム番号: SCP-1404-JP

    オブジェクトクラス: Keter

    特別収容プロトコル: 警察機関に潜入している財団エージェントはある集中的な地域での連続自殺事件の調査を行い、SCP-1404-JPとの関連性の有無を確認します。関連性が見られた場合、現地の近隣サイトへの報告を行い機動部隊ミュー-4(“デバッガー”)の出動を要請します。SCP-1404-JPの影響により昏睡状態となった人物らは財団フロント企業の病院へと検査のため送致されます。

    インターネット上のSCP-1404-JPの情報は財団ウェブ解析Bot(I/O-SAURON)により監視されます。これらの情報の削除や都市伝説等の偽情報へと置換する作業が機動部隊ミュー-4(“デバッガー”)により行われます。

    財団ネットワークにおいてSCP-1404-JPが発見された場合、機動部隊ミュー-4(“デバッガー”)と機動部隊ロー-9(“テクニカルサポート”)の合隊の下で対処が行われます。

    説明: SCP-1404-JPはランサムウェアの一種と見られる作成者未特定の不正プログラムです。レジストリキー名から、SCP-1404-JPは“CryptoReaper7”という名称を持っているものと推測されています。年毎に12~15件のSCP-1404-JPの被害報告がされていますが、感染したコンピュータがどのような経路でSCP-1404-JPに感染するに至ったのかは現在不明です。

    感染したコンピュータを起動すると、赤い画面に骸骨を象ったマークと白い文字の文章およびタイマーが表示されます。この画面が表示された時点で起動者と同棲している全人物(以下“被害者”と表記)は昏睡状態となります。文章には主に「指定時間内に要求されている手順を起動者が行わないと被害者らは二度と目を覚まさない」といった脅迫的な内容であり、多くの起動者は自身の意思で指定の手順を時間内に行います。この手順は通常「起動者の親しい人物の名前を画面下部の枠内に打ち込み確定する」というものです。このとき起動者によって名前を打ち込まれた人物は確定がされた時点からおよそ1分以内に自殺することで死亡します。確定がされた時点で前述の画面から通常のデスクトップ画面へと変化し、被害者らは目覚めます。被害者らは昏睡状態にあった時間に一切の違和感を抱きません。これらのプロセスは起動者が最初に該当コンピュータを起動した時間に毎日自動的に発生するようになります。発生に際し、該当コンピュータは自動的に起動します。

    起動者が指定の手順を制限時間内に行わなかった場合、被害者らはそのまま昏睡状態にあり続けます。この時点で被害者らの脳死が認められます。脳死状態から回復した被害者は現在のところ存在しません。この状況となったとき、該当コンピュータを起動者以外の人物が起動してもSCP-1404-JPの異常性が発揮されないため、SCP-1404-JPの異常プロセスはこの状況をもって終了するものと考えられています。

    SCP-1404-JPは多くのランサムウェアと同様の方法で削除可能ですが、一度感染したコンピュータへとSCP-1404-JPは繰り返し感染することが判明しています。現在発見されている完全なSCP-1404-JPの削除および再感染の防止方法は該当コンピュータの初期化のみです。何故初期化することで該当コンピュータが再感染しなくなるのかは判明していません。

    補遺1404-JP.1: 発見

    SCP-1404-JPは日本の神奈川県[編集済]において集中的に発生していた不審死に対する警察機関の調査の結果発見されました。最初に発見されたのは2016/05/21時点であり、当初警察は自殺した人物らに共通する知人として日本国内で初めてSCP-1404-JPの被害を被ったとされる今尾涼介氏を特定していました。その後警察官が今尾氏の家宅へと向かったところ、脳死状態で倒れている今尾氏の家族4名および絞首自殺に失敗し意識不明となっていた今尾氏を発見しました。このとき警察機関へと潜入している財団エージェントが当事件に異常存在が関連していると考え、入院中の今尾氏への個人的なインタビューを行ったところ、SCP-1404-JPの存在が判明するに至りました。この事件以降SCP-1404-JPは世界各地において発見されるようになりました。

    また、2016/12/12にはサイト-81において研究員が使用するデスクトップにSCP-1404-JPの感染が認められました(インシデント1404-JP)。感染源は現在まで判明していません。このとき被害者となったのは起動者である研究員の所属する研究室内の職員6名でした。また、このときに機動部隊ロー-9(“テクニカルサポート”)の監修の下で行われた幾つかの実験により現在把握されているSCP-1404-JPの性質の判明しました。

    補遺1404-JP.2: インタビュー記録

記事のタイトル: CryptoReaper

付与する予定だったタグ: scp-jp keter ウィルス 電子デバイス

主要な異常性: 人の命を人質に、人の命を要求するコンピュータウイルス。

記事の簡単な要約、オチ: 金ではなく命を要求してくるランサムウェアです。家族を護るために友人の命を支払いまくった人物が、最後に支払える友人がいなくなってしまい家族も死んでしまい一人になるという話です。

その他アピールポイントなど: とにかくパソコンに詳しい人が取るとは思えない内容のインタビュー記録があることと、何より異常性がデスノートなのが痛いです。ただ、脳の暗号化といった何かうまく調理できそうなワードがあったり、性質上ちゃんとした機動部隊が使用できそうなのも事実です。デスコンの記事を書くつもりでリサイクルするといいかもしれませんね。


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    アイテム番号: SCP-XXXX-JP

    オブジェクトクラス: Safe

    特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-8149の紙媒体オブジェクト保管用書庫に収容してください。
    SCP-XXXX-JPを用いた実験には担当職員の許可が必要です。収容違反の発生を受け、実験の被験者として一度SCP-XXXX-JPの異常性の影響を受けた人物を起用することは禁止されました。

    説明: SCP-XXXX-JPは「死にたくないなら 〜今すぐやめるべき50のこと〜」と題された148mm×210mmの大きさの書籍です。異常性によりページ数は不明ですが、タイトルと内容から50ページ前後であると推測されています。奥付が存在しないため、発行所や著者については不明です。SCP-XXXX-JPには、見開き1ページ毎に1~50の番号と見出し、見出しの事柄をやめるように促す文章が書かれています。見出しはそれぞれ人間の死の要因となる物質、または行動が書かれています。

    SCP-XXXX-JPが人の手によって直接開かれる場合、SCP-XXXX-JPを開いた人物(以下、被験者と表記)にとっての死の要因となりうる見出しのページが開かれ、一度閉じるまでそれ以外のページをめくることはできません。この開かれたページを見た被験者は以降、見出しの事柄を忌避するようになります。この影響は記憶処理により取り除くことができません。見出しにはやめることが不可能なものもありますが、その場合でも被験者は問題なくその内容をしなくなります(実験記録XXXX-JP-4を参照)。また、被験者以外が見た際に影響を受けることはありません。

    SCP-XXXX-JPは2010年2月16日、██県の書店から発見され、奥付が存在しないことを不審に思った書店員が警察に届け出たことにより収容されました。SCP-XXXX-JPの影響により異常性を持った一般人は現在まで報告されていませんが、発見した場合は最寄りの財団サイトへ連絡してください。

    実験記録XXXX-JP-1 - 2019/1/8

    被験者: D-23351

    実験内容: 被験者にSCP-XXXX-JPを開かせる。以降実験の内容は同様のものとする。

    開いたページの内容:

    13:危険な場所

    死にたくないなら危険な場所に行くなんて以ての外!
    工事現場、橋の上、怪しげな研究施設も危ないぞ…
    事故なんて無縁な安全な場所で過ごそう!

    (背景に工事現場の絵と立ち入り禁止のマークが描かれている)

    結果:実験以降、D-23351はアノマリーを使用した実験を嫌がるようになった。█日後、Dクラス収容施設からの脱走を試みたため終了された。

    実験記録XXXX-JP-2 - 2019/1/12

    被験者: D-23352

    開いたページの内容:

    02:タバコ

    死にたくないならタバコはやめよう!
    タバコは百害あって一利なし、あなたの肺を汚します。
    健康な生活は健康な肺から!

    (背景にタバコを吸う人、タバコの箱、灰皿の絵が描かれている)

    結果:D-23352は一日に2箱のタバコを吸うヘビースモーカーだったが、実験以降タバコを一切吸わなくなった。

    実験記録XXXX-JP-3 - 2019/1/14

    被験者: D-23353

    開いたページの内容:

    06:お酒

    死にたくないならお酒は程々に!
    飲み過ぎなければいいって?そんなこと言ってる人は絶対いっぱい飲むでしょう?
    やっぱりすっぱり飲まない方がいいね!

    (背景にビールを飲む人、日本酒の瓶、居酒屋の絵が描かれている)

    結果:実験以降、D-23353は一切飲酒しなくなった。また、少しでもアルコールが入った食物は避けるようになった。D-23353は元々特筆して酒好きではなかった。

    実験記録XXXX-JP-4 - 2019/1/17

    被験者: D-23354

    開いたページの内容:

    47:テロメアの短縮

    死にたくないならテロメアの短縮は厳禁!
    寿命っていうのはDNAの先端、テロメアが縮んで無くなるまでの時間なんだ!知ってた?
    寿命で死んじゃわないようにテロメアは大事にしよう!

    (背景にDNAのイラストが描かれている)

    結果:D-23354の行動に変化は見られなかった。検査の結果、D-23354の細胞は劣化しなくなっていることが判明した。

    収容違反記録XXXX-JP - 2019/1/20
    2019年1月20日、SCP-XXXX-JPの収容違反が発生し、実験室8149-██から発見されました。同室内からは「目的: SCP-XXXX-JPについての実験 場所: 実験室8149-██ 被験者: D-23355 実験内容: SCP-XXXX-JP全ページの内容の把握、並びに同一人物が複数回開いた際の挙動の観察」という文面に██研究員とサイト管理者である██博士のサインが書かれたオブジェクト持ち出し許可証が発見されていますが、両名は身に覚えがないと証言しています。
    以下は実験室8149-██及びその監視室の監視カメラの映像です。

    13:01:10:

記事のタイトル: 死にたくないなら

付与する予定だったタグ: scp-jp safe 文書 精神影響 現実改変

主要な異常性: 様々な死因とそれの回避方法が書かれた本。本を読んだ人物は死ぬことを嫌がるようになり、開いたページにある回避方法を取るようになる。また、回避方法が物理的にありえないもの(老衰を回避するために老化をしない、等)であってもそれができるようになる。

記事の簡単な要約、オチ: 基本は実験記録、そして同じDクラスで実験をしすぎた結果「そんなに死にたくないなら最初から産まれてこなければ良かったじゃないか」というページが開き、過去改変でそのDクラスが産まれてなかったことになり消失するオチの予定でした。

その他アピールポイントなど: そこそこ構想は固まってるのですが、イマイチ書き方がまとまらないのと、オチが過去改変なのでそれによる矛盾のない記録を書くことが難しくてリサコンに投げるに至りました。もし上手く書ける方がいらっしゃいましたらよろしくお願いします。


GokipoGokipo

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    アイテム番号: SCP-690-JP

    オブジェクトクラス: Euclid

    特別収容プロトコル: レストラン「犍陀多かんだた」跡地は、現在SCP-690-JP専用の実験室となっています。カバーストーリー"テナント交渉中"を適用し、一般人の侵入を防いでください。

    SCP-690-JPの人為的発生にはプロトコル"トゥー・マッチ・ブラッド"を用います。実験を行うにはセキュリティクリアランスレベル3以上の担当職員2名の許可が必要です。また、現在SCP-690-JPの自然発生は確認されていませんが、京都市を中心に類似の事例がないか調査してください。

    説明: SCP-690-JPは、京都市左京区のレストラン「犍陀多」で発生する短期記憶影響現象です。SCP-690-JPは以下のような手順で発生します。

    1. 客が店員にメニューAを注文する。
    2. 店員は注文を理解し、キッチンに伝えようとするが、その直前に注文を忘却する。
    3. 店員が客に注文の再確認を行う。その際、店員は「メニューBとメニューCどちらを注文したか」という旨の質問を行う。
    4. 客は多少の困惑を見せるが、メニューBもしくはメニューCを改めて注文する。
    5. 注文が正常に伝えられ、客が最後に注文した商品が届く。

    メニューAは全ての場合で、ハンバーグやミートドリアなどの挽肉を用いたメニュー(以下、対象メニュー)であることが判明しています。メニューB、メニューCについて規則性は発見できていませんが、対象メニューが選ばれる事例はありません。

    hamburg.jpg

    SCP-690-JP対象メニューの1つであった、チーズ入りハンバーグ。

    全く対処を行わない場合、客が対象メニューを注文した際にSCP-690-JPが発生する確率は9█.█%です。注文を受ける店員によるSCP-690-JP発生確率の有意差はみられません。

    SCP-690-JP発生時の記憶について、多くの場合店員は「大量の小人が見えた」と報告します。客には非常に曖昧な記憶しか残らず、SCP-690-JPの発生がクレームに繋がる事例は現在まで確認できていません。そのため、SCP-690-JPはその発生頻度にもかかわらず、発生開始から財団による把握まで3ヶ月という長い期間を要しました。

    補遺1: 以下は、エージェント・河合によるSCP-690-JPの初期調査における、録音記録の抜粋です。

    調査記録690-JP-1- 日付201█/05/23

    潜入職員: エージェント・河合(犍陀多のアルバイトに偽装)

    対話相手: 加藤██(犍陀多でホールスタッフを3年間務めている)

    付記: エージェント・河合による当時の状況の説明を[ ]内に記してあります。

    <抜粋開始>

    [両人、勤務を終え、店主による賄い料理を待っている]

    加藤氏: どうだった?初めてのアルバイトは。流石に疲れたでしょ?

    Agt.河合: はい。疲れたのもそうなんですが、ここの料理が全部美味しそうで、勤務中にお腹が減って仕方がなかったです。

    加藤氏: それ、私もある。ここの店長の腕前は確かなものよ。賄いさえも一級品だからね。

    Agt.河合: [メニューのハンバーグを指差しながら]これとか、美味しそうですよね。

    加藤氏: あー、それね。うちの看板メニューだし、賄いで似たようなのをよく食べるけど、すごくジューシーで美味しいわよ。ただ、最近めっきり注文が減っちゃったのよね。

    Agt.河合: えっ、何でですか?

    加藤氏: 私もよくわからない。1つだけ思い当たるのは、最近店長が「ミンチの配合を変えてみた」って言ってたことね。

    Agt.河合: それがお客さんの口に合わなくなってしまったんですかね?

    加藤氏: うーん、私は配合が変わった後の方が好きなんだけどね。ちょっと肉肉しさが増した感じがあって。

    Agt.河合: なるほど。そういえば、さっき店長が用意していたのもミンチですね。

    加藤氏: ここんところミンチばっかりが売れ残るから、賄いはほとんどミンチ。あまり大きな声では言えないけど、正直ちょっと飽きてきちゃったんだよね。それに……[5秒沈黙]

    Agt.河合: それに、何ですか。

    加藤氏: いや、何でもない。気にしないで。あっ、賄いが出来たみたいよ。

    Agt.河合: おお!美味しそうですね。いただきます!

    <抜粋終了>

    エージェント・河合は、「賄い料理にナイフを入れようとした瞬間に、目の前が真っ白になり、3秒ほど大量の小人が見えた」と報告しました。さらなる調査を行ったところ、客が対象メニューを摂食しようとした瞬間にも上記の現象が発生することが判明しました。この際の記憶影響の発生は観測できていません。

    補遺2: SCP-690-JPの財団による把握から2ヶ月後の201█年8月7日に行われた、要注意団体"石榴倶楽部"の盗聴調査において、構成員の1名の声紋が、犍陀多の店主である佐川██氏のものと一致しました。これを受けて、佐川氏は財団に確保され、PoI-5835-JPに指定されました。

    以下は佐川氏と、構成員であるPoI-5829-JPの会話記録の抜粋です。

    調査記録690-JP-2- 日付201█/08/07

    付記: 当時の石榴倶楽部において、佐川氏は「秋津」、PoI-5829-JPは「舟越」と名乗っています。

    <抜粋開始>

    PoI-5829-JP: 秋津さん、あなたが来てからより一層ザクロをいただくのが楽しみになりました。こんなに美味しく調理していただけるとは……。

    佐川氏: とんでもない。私は自分に出来ることをしたまでですよ。

    PoI-5829-JP: 何かこだわりがおありなのでしょう、この挽肉には。

    佐川氏: 場合にもよるのですが、筋肉質で固い肉が多いので、ちょっと細挽きにしまして、粗挽きの牛肉と合わせるとちょうど良いんですよ。5ヶ月ぐらいかけてようやくベストな配合を見つけられました。

    PoI-5829-JP: 秋津さんの料理への情熱、素晴らしいですね。流石現役のプロといったところでしょうか。

    佐川氏: ありがとうございます。ところで舟越さん、ザクロを食べる時に、奇妙な感覚を覚えることはありませんか?

    PoI-5829-JP: 奇妙な感覚、ですか……。

    佐川氏: 何というか、頭が真っ白になって、沢山の小人が見えるというか。

    PoI-5829-JP: うーむ、全く一緒ではないのですが、似たようなことで1度倶楽部が大騒ぎになったことがありまして。

    佐川氏: 騒ぎ、ですか。

    PoI-5829-JP: 昔、いつもと違う集会所でザクロを食べようとした時に、全員頭が真っ白になって何も手がつけられなかったことがあって。その時浮田さんが「仏様のお咎めだ!」って言い始めて。最初は誰も信じてなかったんですけど、よくよく調べてみたら集会所の裏の敷地に大きな寺があったんですよ。みんな不安になってしまって、その会は中止になりました。それ以来、仏の側での会は避けるようになりました。

    佐川氏: 皆さん、結構神を信じる方なんですね。

    PoI-5829-JP: ザクロを食べるのは人の道を外れる行為ですからね。もしかしたら、私たちが最も恐れているのは神かもしれません。

    佐川氏: じゃあ、いつも見えている幻覚は仏様の——

    [5秒間沈黙]

    PoI-5829-JP: 秋津さん、今「いつも」って仰いました?まさか、ザクロを倶楽部の外に持ち出したんですか?

    [10秒間沈黙]

    PoI-5829-JP: 答えてください。許可のないザクロの持ち出しは重大な規約違反ですよ。

    [咽び泣く声]

    PoI-5829-JP: ……図星のようですね。

    佐川氏: ……私は、ただ仲間を増やしたいだけだったんだ。一緒にこの罪を背負う仲間を。

    PoI-5829-JP: ということは、あなたは他人にザクロを提供したのですね。

    佐川氏: はい。

    PoI-5829-JP: 秋津さん、1人で罪を背負う覚悟のない人間が罪を犯してはいけません。我々は、皆1人で地獄に堕ちる覚悟でここにいるんです。それをわかっていただけないのなら、あなたにはここを出て行ってもらわねばなりません。

    佐川氏: 申し訳ありません。私の魔が差したばっかりに……。

    PoI-5829-JP: 本当に残念です。あなたになら石榴の未来を任せられると思っていた。しかし、私の目は節穴だったようです。明日からは、普通の料理人として生きてください。くれぐれも、例のやつらには捕まらないように。

    <抜粋終了>

    この記録を基に実験を重ねた結果、SCP-690-JPの発生条件が"レストラン「犍陀多」で人肉を用いた料理を注文すること"と判明し、プロトコル"トゥー・マッチ・ブラッド"が制定されました。

    補遺3: レストラン「犍陀多」から300m離れた地点に、SCP-690-JP経験者が見た景色とほぼ一致する場所が存在しました。現在この場所について、他に異常性がないか調査が進められています。

    jizo.jpg

    SCP-690-JPに関連すると思われる場所。


    画像の出典はこちらこちら

記事のタイトル: 良識ある忘却

付与する予定だったタグ: scp-jp euclid 石榴倶楽部 記憶影響

主要な異常性: とあるレストランで特定のメニューを頼むと、必ず店員が注文を忘れてしまう現象。

記事の簡単な要約、オチ: 忘却時には大量の小人の映像が現れている。「特定のメニュー」には人肉が使われており、店主は石榴倶楽部から人肉を持ち出して提供していたが、それを仏様が止めていた。最後に小人(地蔵)の映像の正体が明かされる。

その他アピールポイントなど: つい最近低評価削除を受けた新鮮ピッチピチな没ネタです。やはり石榴倶楽部は難しかった。第1回リサコンで誕生した石榴倶楽部をこの機会に使ってみるもよし、全く別のストーリー展開にするもよし。みなさんの素敵なリメイクをお待ちしております。


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