SC-02/000-22/000: 保険
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by Ethagon

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DeCIROカタログナンバー: SC-02/000-22/000

ドキュメント・タイプ: ステップ・コンピレーション

受諾された日付: 2002-01-01 から 2022-01-01

作戦状態: オープン

序文: 13の頭を備えしヒュドラは終わりなき闘争を続けるだろう。我らの最終的な勝利のみが彼らの暴虐への終止符を打てる。我らには妨げる術がない。我らは英雄に非ず、時ここにおいても立ち向かう神々は誰もいないのだから。ゆえに狡猾でなければならぬ。最後の一撃が到来する時、我らは世界に張り巡らされた血管を流れる猛毒となり、全てを破壊し尽くすだろう。

以下に我々デルタコマンドはエンジニアによって書き写されたプランのステップを記録する。

1.ステップ 02/000
デルタコマンド年次総会の議事録より関連箇所を抜粋。

オコナー: デルタコマンドの他の連中もこいつに興味を持ってくれたらいいのにな。

ライズミス: 4人か5人が覚えていれば十分過ぎると思うけど。

ダブルグリーン: エンジニアは後から参加するそうだ。我々は目の前に立ちはだかる13の頭を備えたヒュドラへの反撃について今少し話し合っておかねばならない。我らの研究に対する奴等の妨害を、このまま野放しにしておく策は許容できるものではない。

チャドウェル: 同感だ。我が師も同じ方向で、成果を十分理解しておられる。

ライズミス: アンタら全員自分が口にした皮肉を理解してるよな、そうだよな?

オコナー: 時間との勝負だ。財団が俺達を打ち負かせるパラテクノロジーを再び蘇らせた暁には、この組織の存続を保証するものは何もない。例外はセーフハウス、そこしかない。

チャドウェル: 我が師の研究分野に頼らない作戦が望ましいだろう。限りのある資産なのだから。

ライズミス: Eがきっと案を練ってくれてるさ。

1. ステップ 02/099
深度貯蔵ベースAを空にする。部屋が必要になる予定。

2. ステップ 03/452
イエローストーン公園郊外に財団の管理下になく、埋もれたままのスクラントン現実錨1台が存在する。あの生みの親どもが紛失したなどあり得ない。研究ラボ1Gへと運び込む。

3. ステップ 06/172
3人のベータ職員はサイト-183が消滅するまで待機する予定。その後で、種子を廃墟から回収されたし。種子は深度貯蔵ベースAに輸送される予定。

4. ステップ 11/667
画期的な進展があるまで現実錨について研究。デルタ指揮官 ダブルグリーンが実験を監督する予定。

5. ステップ15/254
インサージェンシーのセル"イスフェト"がミリメートル精度の転移儀式を執り行う予定。デルタ職員チャドウェルがデルタ指揮官サー・ネヴァービーンの代わりにこれらの試みをサポートする予定。

6. ステップ 18/987
ガンマクラス職員1名を派遣する。2月13日9時23分きっかりに財団研究員サミュエル・ロイドの実例1体がこの地球へと侵入する。彼は意識不明の状態になっているだろう。実例は深度貯蔵ベースAへと運び込まれるが、冷凍保存下に置かれる。

7. ステップ 20/582
インサージェンシーのセル"コンソーシアム・インデペンデント"がデルタ指揮官ライズミスの指揮下で専門分野たる物語的空白の研究に集中する予定。

8. ステップ 21/523
デルタ指揮官オコナーがXK-認識災害Safe襲撃を目的とするインサージェンシーのセル"ファウンデーションフィースト"を組織する予定。多数の死傷者の発生が予想される。

9. ステップ 21/974
深度貯蔵ベースAは以下の動作を達成する目的で全自動化される。

起動信号を受信した場合:

  • XK-認識災害も同然の種子が様々な大都市地域に転送される。
  • 多数の現実領域破壊兵器が大規模財団施設近辺に転送されて起動する。
  • 特注ナイフ一本を正確に転移させ、合衆国大統領の鼻を削ぎ落す。
  • 財団研究員ロイドを終了する。
  • ホワイトスペースプログラムを可読性が高く、要約し易いフォーマットで表示する。

10. ステップ 22/000

デルタコマンド年次総会の議事録より関連箇所を抜粋。

オコナー: 世界を焼き尽くすなんて、絶対に俺達の仕事じゃない。周囲に見せかけるだけだ。それで聞くが、何が変わった?

ライズミス: 打ってつけだとは思う。深度貯蔵ベースAは財団の保有するあのマシンへの完璧なアンチテーゼになっている。

チャドウェル: 同意する。世界の命運はサー・ネヴァービーンにとって障害にあらず。あの方の研究分野は何があっても続いていく。

ダブルグリーン: このアイデアは信憑性を著しく欠いている。我々が戦う理由は世界をより良くするだ。滅ぼすためじゃない。

ライズミス: アンタら考え過ぎ。アンタらは何があっても生き残ると思うけど。

ダブルグリーン: ま、そのような尺度の半分は宇宙にとうに根付いているだろう。だから違う。

オコナー: 議論を続けても意味がないか。2票対2票。いつも通り、Eにご登場願おうか。

エンジニア: 世界の重圧を両肩に背負う方が良いのかね、ダミアン?

ライズミス: 丁度良い所に来てくれましたね。

エンジニア: ここにいるのは責任を共に担うためだ。目下の所、起動信号は永続的かつ概念的に私の生命活動と結びついている。けれどもこの義務を共に担うには君たちの同意が必要だ。1人分だけでは足りないが、5人分の命なら世界の命運を担える。

ライズミス: 同意します。

チャドウェル: 我が師の代理として同意します。

オコナー: そんなことは関係ない。どんな状況にせよ、この行為は正当化されない。

エンジニア: 私が手の内を明かしたというのに、尚も自分の考えを曲げぬのか?不和の世界において生き残るのも絶望的な脅威なのだぞ。

オコナー:ハッタリが完璧に通用するのは、脅威と見なされている間だけだろうが。

ライズミス: 現実においてハッタリ以外に完璧な策などない。

エンジニア: 偽造情報製作人smith of liesの名を持つ者ならば賢明な言葉を使いたまえ。

ダブルグリーン: 脅威以外に何も残らないという未来を立証できないか?

エンジニア: 未来なら予測したとも。

ダブルグリーン: なら賛成だ。

オコナー: いいね。4人よりも5人の肩に世界の命運を委ねる方が良い。同意する。

エンジニア: 君たちには感謝しよう。容易には下せぬ決定だ。かと言って今回のような危難を乗り越える必要性を迫られる場面が無いというのなら、指揮官の名はお飾りでしかない。

ライズミス: けどただ一つ、正しいものがありますよ。E。

エンジニア: それはなんだ、リンダ?

ライズミス: あなたが予想していたかなんて、どうでもいいです。私たちは銃に弾を装填したんです。どんな未来が待ち構えているにせよ、弾は放たれるでしょうね。

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