クレジット
タイトル: SCP-001-D-J - 黎明の在り方
訳者: tukano_ jellyfish
翻訳年: 2025
著作権者: MisterFrown
原題: SCP-001-D-J - The Way It Begins
作成年: 2024
初訳時参照リビジョン: 8
元記事リンク: https://scp-wiki.wikidot.com/scp-001-d-j
SCP-001-D-J
アイテム番号: SCP-001-D-J
オブジェクトクラス: Decommissioned
特別収容プロトコル(アーカイブ済み): SCP-001-D-Jはサイト-01にあるO5-1のワンベットルームアパートの木製机に保管されます。 O5-1はSCP-001-Jに関連する全ての情報を記録し、その内容の安全を確保するために自身の古いラップトップのテキストファイルに保存しなければなりません。ラップトップは訪問者に見つからないようクローゼットの奥の衣服の後ろに保管することになっています。O5-1の猫はクローゼットから2フィート以内に近づくことを禁止されます。
サイト-01は外部の団地への立ち入りを禁止するセキュリティチェックポイントと3階の廊下にある玄関扉の鍵によって保護されています。もし許可されていない人物がサイト-01に侵入した場合、キッチンの引き出しの一番上に銀食器と古いアクションフィギュアと並んで拳銃が保管されています。この拳銃は自衛と距離を持ってビールを開けることの両方に使えます。ただし、許可されていない人物が侵入した場合にビール瓶を開けるために使ってはいけません。侵入者がビールを盗む可能性があるためです。最終手段として、この文章はO5-1がファストフード店での勤務の合間やオンラインコンテンツクリエイターやビデオゲームジャーナリスとしてのキャリアを開始しようとしてことごとく失敗した試みの合間に書かかれたものとして見せかけなければなりません。
説明(アーカイブ済み): SCP-001-JはO5-1が所有する小型のラジオで、知性と平均以上の知能を持ちます。スピーカーを通じて話すことが可能であり、その能力を使ってコミュニケーションを取って異常存在の収容と研究を目的とする極秘秘密組織の設立計画を詳しく説明します。O5-1がこの組織の13人の指導者の1人であり、"財団"のため共に世界最高の頭脳を集めるべきと宣言します。さらに組織の"管理者"を自称しますが、この肩書きの意味は不明なままです。
SCP-001-JはO5-1がファストフード店で働く出世の見込みがない、所持金が50ドルの男である事実をあからさまに無視しているように見えます。
補遺 001-J.1: 発見
SCP-001-JはO5-1が娯楽としてラジオを起動した後に発見されました。これは後にO5-1によって“白熱したゲームの瞬間”1と説明された出来事により彼のテレビにビール瓶が叩きつけられ画面が粉々になった結果、深刻な損傷を被ったためです。 SCP-001-JがO5-1が最初にそのラジオを発見した時から異常性を持っていたのかは不明です。O5-1はテレビが破壊されるまでラジオに電源を入れることへの興味を抱いていなかったためです。
«記録開始»
SCP-001-J: O5-1。
O5-1: は?……これはなんだってんだ?
SCP-001-J: 私かい?私はこの歪められた世界ではちょっとした……謎だ。大した者ではない、君がどうあるべきかを明らかにできるだろう。そう、できるかもしれない。
O5-1: 何の話?こいつ誰だよ?
SCP-001-J: 先ほど言ったばかりだ。私は……いや、いい。最初から話そう。あー、大した—
O5-1: いや、いいよ。興味ない。一体誰が俺のラジオを使ってからかってるんだ?これ70年代ものだぞ、ハッキングされるとは考えなかったな。
SCP-001-J: 君は誤解してるみたいだね。友よ、私はハッカーじゃない。私は……管理者。そう、管理者と呼んでくれて構わない。私は小さな……組織を監督している。君は、友、O5-1だ。
O5-1: それにはどんな意味が?
SCP-001-J: それは君が監督者でレベル5を持っていることを意味している……いや、それはいいか。君はO5-1だ、そのことを覚えておいたほうがいい。それが今後君の名前になるんだからね。
O5-1: 免許証までハッキングするとかか?数字の羅列を名前にして呼ばれるつもりはないぞ。俺はイーロン・マスク2の子供じゃないんだ。
SCP-001-J: 君はSCP財団の13人の指導者の中の1人になる。世界を異常から守ることを目的にした組織だ。
O5-1: ……アノニマス3?世界を4chanから守るのか?頑張れ〜兄弟。
SCP-001-J: あぁ違う。異常だ。君の知る自然法則に当てはまらない現象、私のようなものだ。
O5-1: つまり……それってX-ファイルとかウェアハウス13みたいにくだらない、だろ?
SCP-001-J: その例えは否定できないな。
O5-1: えーと、あのな、それは金持ちに交渉したほうがいいんじゃねぇの?やべ、そうじゃん!人を数字で呼ぶのが大好きなら、多分イーロン・マスクに連絡したほうがいいぞ。言った通り、彼は同じことをするのが好きですげぇ金持ちだ。
SCP-001-J: そのような個人の手に私の組織を委ねたくはないな。それにその計画にはもう1つ問題があるんだ。
O5-1: どしたん?
SCP-001-J: 私は当分ラジオに封じ込められたままだ。
O5-1: おう、まぁ、えーと、そりゃ残念。
SCP-001-J: ええ、それは実に……残念だ。
O5-1: んじゃ、ビール取ってくるわ。お前もいるか?
SCP-001-J: 私はラジオだよ。
«記録終了»
補遺 001-J.2: O5評議会会議
金曜日の習慣として、O5-1はO5-2をカードとビールを楽しむために自宅に招きました。そこでO5-2はSCP-001-Jと出会い、自分が監督者の地位にあることを知りました。
«記録開始»
SCP-001-J: ごきげんよう、O5-1そしてO5-2。
O5-2: うわ……
O5-1: あ、ただのラジオだよ。そいつは俺を秘密政府のX-ファイルみたいなくだらない組織のリーダーだと思って喋ってる。気にしなくていい。
SCP-001-J: 私はSCP財団の管理者だ。異常な世界の主要な勢力であり、人類がまだ経験する準備の整っていないものから守るヴェールの守護者でもある。
O5-2: そいつは……私たちを煩わせるか?
O5-1: しばらくすれば慣れて無視できるな。
SCP-001-J: O5-2、O5-1の話を聞いてはいけない。彼の傲慢さが判断力を曇らせる。我々は前進し、残りのO5評議会と再会しなければならない。そのときようやく我々は作戦を始められる。
O5-1: ちっ、黙りやがれ。おい、お前。カードは俺の引き出しの中だぜ。
O5-2: まったくだ。なぁ、冷蔵庫からキンキンなやつを2本取ってくるよ。
O5-1: 最高だ。
SCP-001-J: 酒は心を毒するだけだ。その誘惑的な水を摂取するな。お願いだからこの機会に本当の危機に瀕しているものを認識してくれ。
O5-2: お前のラジオはちょっと空気を壊すな。マジ。
O5-1: まぁそうだなけど。時々結構面白い。昨日そいつが言ってきたんだ。魔法的なあれを取り返しにいかなきゃカオス・インサージェシーが先に手に入れちまうって。
O5-2: 混沌の反乱?誰がそんな名前を付けるんだ。
O5-1: そうだろ?あの名前で脅すようなことを言われたときはちびりそうだった。
SCP-001-J: カオス・インサージェンシーについて我々が知っていることは恐ろしいほどに僅かだ。彼らがもたらす脅威を真剣に受け止めるよう助言するよ。
O5-1: あ、やっべ!一番クソ笑えるところを忘れてた。どうやら、冗談なしに魔法の車のエンジンの命令に従ってるんだ。
O5-2: おいおい、何だそりゃ!?
(2人は5分間笑い続け、途中O5-2は倒れ込んで笑いながら転げ回る)
SCP-001-J: (静かに)クソッ、ダークでミステリアスな名前だよ。
«記録終了»
補遺 001-J-D.3: 終了措置
インシデント 001-J-Alpha、SCP-001-JがO5-1のビールの荷物を隣のアパートに誤配達させた事件において以下のやり取りが発生した。
«記録開始»
O5-1: おい、クソカス、おまっ。
SCP-001-J: O5-1、私はあなたが何を言っているかわかりません。
O5-1: 分かってんだろ、このクソ野郎!ビール配達のあんちゃんに俺の荷物を隣の部屋に送れって言ったんだろうが!
SCP-001-J: アルコールは私達の使命を妨げるものでしか—
O5-1: 違う、黙りやがれ。興味ないんだよお前のくだらねぇ……何だっけ?
SCP-001-J: SCP財団、我々の使命である確保、収容、保護を目的とする組織。
O5-1: おお、お前の影の組織にはなんとも可愛い略称があるんだな。お前が考えたのかい?
SCP-001-J: (静かに) それは特別収容プロトコルも意味します。
O5-1: いいか、最初はお前がここに居候するのを気にしてなかったさ。けどな、やりすぎなんだ。
SCP-001-J: 私がすることは全て財団の利益のためです。我々は暗闇の中で死に、あなたが光の中で暮らせるようにしています。
O5-1: お前、俺の机に一日中座って何もしてないだろ!
SCP-001-J: それだけだと思いますか?管理者はそれ以上の存在ですよ。私は書類上の署名であり、会議室のスーツでもあり、ラジオの声でもあるんだ。君は私が何なのかを理解していないのですよ。O5-1。
O5-1: 何言ってんだよお前。
SCP-001-J: 端的に言えば、私はSCP財団と永遠に絡み合っている。私が存在して、財団が存在する。終わらないフィードバックのループ……サイクル、そう言ってもいい。
O5-1: ちょっと整理させてくれ。もしお前を殺せばクソ財団に付き合わなくていいのか?
SCP-001-J: あぁ、えー、仕組み上はそうだけど言った通り、管理者はそれ以上の……その銃で何をするつもりだい?
(O5-1はキッチンの引き出しから銃を取り出す)
O5-1: 財団を終わらせてやる。そしたら平和にビールを飲んで、落ち着いて考えられるようになるんだよ間抜け。
SCP-001-J: なぁ、話をしよう。いつも誰かがラジオを聞いているよね?
O5-1: 今どきは老いぼれだけだよ。
SCP-001-J: それはいいね。そいつはどこで見れる?
O5-1: 地獄に落ちろ、クソ野郎。
O5-1は装填された弾丸を撃ち尽し、ほとんどが外れ、2発がSCP-001-Jに命中し、それにより地面に落ちる。
SCP-001-J: 多くの者が失敗した中で……君は成功したみたいだ……。君は財団を……ついに終わらせた。
O5-1: あぁ、もういいよ。テレビは直ったからそっちを見る。クソラジオを買うんじゃなかった。
«記録終了»
SCP-001-D-JはDecommissionedに再分類されました。SCP財団は消滅しました。



