SCP-002-INT
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SCP-002-INTが栗とナッツフレーバーのアイスティーで
満たされている様子。実験、撮影はメーガン博士より。

アイテム番号: SCP-002-INT

脅威レベル :

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-002-INTは現在サイト-██内に特設された高セキュリティ収容室にて保管されています。SCP-002-INTは収容室の中心に位置している高さ80cmの金属製テーブルの上に設置してください。収容室の入り口には複数の監視カメラが設置されており、セキュリティクリアランス3以上の職員以外は入室が制限されています。SCP-002-INTを実験に使用する際にはネイサン博士・またはサイト責任者の許可を取ってください。 SCP-002-INTは慎重に扱うべきであり、実験の全過程は映像記録によりプロトコル化、文書化されます。また、SCP-002-INTへの物理的接触は禁止されています。

SCP-002-INTの実験に使用する飲料物や道具等の実験器具はサイト-██のレベル2保管庫にて保管されています。実験の申請が受理された場合、重複を避けるためこれらの器具はSCP-002-INT収容室に移動されます。

説明: SCP-002-INTは一見すると何の異常性もない高さ8cmの磁器製のティーカップです。SCP-002-INTは直径10cmの白いソーサーとペアになっています。SCP-002-INTの異常性はSCP-002-INT内部に注いだ液体が数秒以内に蒸発することによってはっきりと示されます。SCP-002-INTから液体を取り出すと異常性は消失します。この異常性は再度SCP-002-INTに液体を注ぐことで再現可能です。

SCP-002-INTが液体で満たされるとSCP-002-INT内部にミニチュア化された環境が形成されます。この環境は動物、植物、鉱物など非常に独特な生態系を有しています。この時、注がれた液体は環境の形成に影響します。例えばワインをSCP-002-INTに注いだ場合、SCP-002-INT内部には豊かなブドウ畑が出現します。液体と出現する環境の組み合わせはほぼ無限であり(補遺002-INTを参照してください)、同じ環境が出現することは滅多にありません。

SCP-002-INT内部に出現するミニチュアの自然は地球上に存在する1km2の地形と一致し、1/100011のスケールの環境への外部からの干渉は現実の地域に同様の影響をもたらします。例えば、人差し指でミニチュアの木の樹冠に触れるとSCP-002-INT内の地域上空に巨大な指が出現し、現地の植物と物理的接触を行います。同様に、カップに水を注いだ場合該当の地域で洪水が起こる可能性が非常に高いです。2この特性は物体をSCP-002-INTに入れるとカップから取り出すまで巨大化することを意味しています。この時、サイズの増大に伴い質量もそれに見合ったものに再編成され、実体の完全性が保たれているように見えることに留意すべきです。

SCP-002-INT内で確認された人物は、SCP-002-INTが該当区域に存在している訳では無いため、SCP-002-INTの中に閉じ込められることなくSCP-002-INTの壁が存在していないかのように振る舞うことが可能です。SCP-002-INT内から見ると壁まで到達した個体は即座に消滅しているように見えます。例外的に、SCP-002-INT内の人間はSCP-002-INT内の建造物、壁、囲いなどの敷居をすり抜けることはできません。また、カップ内の人間はカップ内の視認可能な要素に関わることが可能です。今の所、カップ内から脱出することが出来るのは飛行実体のみです。


補遺002-INT-01:実験記録1

序文:財団は、SCP-002-INTに注いだ液体と出現する環境の組み合わせを確かめるために実験を行い、その後の分析によりいくつかの組み合わせが明らかになりました。より関連性の高い実験結果を以下に添付します。

使用した液体 確認された環境 動・植物等の詳細 確認された環境の所在地
水 (淡水) 天然水源 渓谷に流れる川とその水源 グラン・パラディーゾ国立公園 (イタリア)
お湯 熱源 自然に囲まれた温泉と観光客 乳頭温泉郷 (日本、仙北)
食塩水 荒れた海とその上を航海する漂流者。 シャチの群れ3とジンベエザメが水面下で泳いでいるのが確認できる。 太平洋(漂流船の船籍登録より判明)
水と氷塊 流氷の上にコウテイペンギンのコロニーが確認された。水温は-1.5 °C (29.3 ºF)。 南氷洋 (南極)
コーヒー コーヒーショップ “カッフェ・フローリアン”という歴史的なコーヒーショップ。観光客が軽食を取りながら雑談している。他の観光客は店の周りで仮装に身を包み写真撮影を行っている ベニス サン・マルコ広場 (イタリア)
ワイン ブドウ畑 広大なブドウ栽培専用の畑が段地に広がり、たくさんのワイナリーがひしめいている アルザス・ワイン街道 (フランス)
ホットチョコレート カカオ畑 熱帯雨林の中心に位置する家族経営のカカオ畑 赤道 (地元住民の方言により判明)
水 (雪解け水) 山脈 モミの木とシャレーの見える雪景色。窓の灯からシャレーに住民がいることがわかる 不明
コカ・コーラ 工場 広い工業団地の組み立てラインと、そこで忙しなくボトリングやラベリング、梱包作業を行う労働者たち バトンルージュ (アメリカ合衆国)
パイン(松)の芳香剤 針葉樹の森 モミとシダの密林。狐や鹿などの動物が木々の周りをうろついている 不明
"フルーツ・ド・ソレイユ"(ナツメヤシ、オレンジ、バナナ、アンズ、イチジクのカクテル) オアシス 両側にヤシの木が生えた水路と現地住民。人々は泳いだり、岸で座ったり寝転んだりしている ワディ・バニ・ハリド (オマーン)

補遺 002-INT-02: 人の体液を用いた実験、雑多なオブジェクト、 また飲用ではない液体を用いたSCP-002-INTの実験記録は実験記録SCP-002-INT4から閲覧できます。

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