SCP-002-J
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特別収容プロトコル: 全てのSCP-002-J個体はサイト-200の精神科治療施設に収容して、前向性健忘症・逆行性健忘症・認知症・アルツハイマー病・ド忘れ・不眠症・舌の擦り切れなどの症状に対する適切な処置を施します。SCP-002-Jの実験は無期限に延期中です。

説明: SCP-002-Jは様々な年齢・性別・民族性を有する人物たちであり、全員が何らかの形で記憶喪失を患っています。20██年まで、SCP-002-J個体群は財団職員によって雇用され、機密情報の漏洩を防止するために、異常存在に曝露した/財団の活動について必要以上の知識を得た民間人に対処するためのツールとして利用されていました。

適切に雇用されていた時期のSCP-002-J個体群は、4~█,██4人の徒党を組んでターゲットの人物に接近し、典型的には対象者のパーソナルスペースを侵犯しつつ一連の質問を浴びせかけることによって、財団職員がエリアを退去するのに十分長い間、対象者の注目を逸らして正常に物事を考えられない状態にさせていました。頻繁に口に出された質問としては「あんた誰?」「ここはどこじゃ?」「生きてる?」「ここに私の車が停まってなかったかしら?」「あの売女どもはどこで何をしてやがる?」「君はアランじゃないの?」「俺が侵入者ってどういう意味?」などがあります。

██年間にわたって有効な手段ではあったものの、その後、SCP-002-J個体群は財団に関する情報を不用意に民間人に開示し始めました。多くの事例において、SCP-002-J個体群は一部のミーム系SCPの知識を有していたため、結果的に█件の収容違反を招きました。

この出来事の結果として、より効果的なツールが開発されるまでの間、財団に属する全ての記憶喪失者処理班(通称“記憶処理”)を一斉リコールする必要性が生じました。介入期間中の財団職員には、民間人の目撃者から記憶を失わせるために化合物-PBR、化合物-1800、化合物-MD20²の使用が認可されました。

SCP-002-Jが如何にして財団機密情報の知識を獲得したか探るための試みは、殆ど実を結びませんでした。インタビューの一例が以下に記録されています。

マーロウ博士とSCP-002-J-41の会話の転写


<記録開始、04:04:17>

マーロウ博士: こんにちは、私はマーロウ博士という者です。

SCP-002-J-41: あんた誰? ここ何処?

マーロウ博士: 私はマーロウ博士です。貴方がいるのはサイト-200です。

SCP-002-J-41: ここサイト-19じゃないの? 質問していい?

マーロウ博士: 今言ったように、ここはサイト-200です。

SCP-002-J-41: 質問していい?

マーロウ博士: 貴方は—いいでしょう。昨日起こった出来事についての記憶はありますか?

SCP-002-J-41: 昼間? 夕方?

マーロウ博士: 昼の方でお願いします。

SCP-002-J-41: 畜生、そうじゃねーかと思った…

マーロウ博士: もっと集中してください。では夕方に起きた事件の方は思い出せますか?

SCP-002-J-41: あんたの時間を取るつもりは無かったんだよ、すまん… 俺たちはクールだったろ?

マーロウ博士: 貴方はどのようにしてSCP-███に関する知識を得たのですか?

SCP-002-J-41: あれは球だっけ? いや待て、あれは絶対に球の形はしてなかったよな?

マーロウ博士: いえ、それは[編集済]。

SCP-002-J-41: “右”と“耳”のどっち?

マーロウ博士: 何ですって?

SCP-002-J-41: はぁ?

マーロウ博士: SCP-███のことをどうやって知ったのかって聞いてるんですよ、[編集済]。

SCP-002-J-41: 知らねぇよ。これいつまで続くの? ここに歩いてきたか車で来たかも覚えてねぇし、鍵がどこにも見当たんないんだけど。

マーロウ博士: …インタビューはここまでにしようと思います。

SCP-002-J-41: そりゃ良かった。今からウチに帰ればギリギリ[編集済]の放送に間に合うと思うんだけどよ、どうしたもんか今日のあらすじがどんな感じだったかどうにも思い出せねぇんだよな。ニュースで気が散るからさ。ニュースと言や、あんたサモトラケ島で起きてる事知ってる?

マーロウ博士: この[罵倒]—

<記録終了>

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