アイテム番号: SCP-003-ND
オブジェクトクラス: Euclid1Neutralized2
特別収容プロトコル: SCP-003-ND-1と呼称されるSCP-003-NDの入り口は、コンクリート充填によって封鎖されています。その結果として得られるコンクリートの塊は、店舗として偽装して隣接されている貯蔵庫に保管されます。SCP-003-NDの周囲には照明装置が設置されており、時計回りにオブジェクトを照らし出します。これらの装置は、地方自治体の電気技師と偽造された、少なくとも3人の電気技師(3級)のチェックおよび整備を行う必要があります。監視カメラは、SCP-003-NDの周囲と、周囲のすべての活動を常時監視するために設置されています。SCP-003-NDに通じるドアははずされ、コンクリート充填が開始されます。このドアが依然通じていた収納スペースへは、スペースの上の建物の内部から、螺旋階段を使って到達することができます。無力化が完了して以来、SCP-003-ND-2またはエリア内での失踪者、どちらの報告もうけていません。
SCP-003-NDに関連する現象が再開した場合、これはただちに、SCP-003-NDの元研究責任者、Helena Sundstromに報告されなくてはなりません。
説明: SCP-003-NDは、█████████████自治体の█████████不動産会社の小さな倉庫の外側に建設された、コンクリート階段の崩壊(SCP-003-ND-1)に関連した現象です。
SCP-003-ND-1は昼間は普通の階段ですが、天文学的な夕暮れから、夜明けの間だけ活動します。したがって、夏の間は異常現象は発生しません。このサイクルは、曇り、またはその他の気象条件の影響を受けません。しかし、日食状態での異常現象は、いまだ実験が行われておらず不明です。異常性が活性化状態になると、不可解な完全な暗闇によって、階段の5段目から下が覆い隠されます。この領域は、SCVP-003-ND独自の照明装置に加え、街路灯や懐中電灯など、外部光源の影響をすべて受けませんが、建築物の最初の一段の外にある光源でのみ、照らすことが可能です。電源スイッチは、最初の一段の前の、ハンドルバーの上に配置されています。これを押すと、壁のランプがドアの左斜め前から点灯し、30秒後に消灯するように設定されます。このタイマーは、電源ボタンをもう一度押すことでリセットできます。
SCP-003-NDがこのランプによって照らされると、不審な人物の影が、突然階段の下の地面の、反対側の壁に現れます。この影(SCP-003-ND-2と呼称)は男性で、シャツ、ズボン、靴を身に着けているものと考えられます。影の高さは約1.81mで、床の底から上まで伸びていますが、起点はありません。それはほとんど動きませんが、呼吸運動が見て取れ、辺りを見回すように頭を回します。この影を消すことのできる光源は存在しません。また、物理的物体であろうと他のものの影であろうと、この影に何らかの形で相互作用することはできないようです。20歳以上の人間は、SCP-003-NDを知覚できないようですが、ビデオやデジタルディスプレイ(ビデオカメラや、液晶など)を介してみることで、問題なく知覚できます。
SCP-003-ND-2は主な被害者が異なる年齢の未成年者3である、悪意のある存在であると考えられています。SCP-003-ND-1のランプが消灯すると、階段にいる未成年は直ちにSCP-003-ND-2の住む空間(SCP-003-ND-3と指定)に移動します。その後、SCP-003-NDは再び表示されますが、表示場所が移動している場合もあります。この方法によって消えたアイテムは、ランプを再びオンにすることで再出現することはありません。1人または、複数の20歳以上の人間を未成年の被験者とともに設置した場合のすべてにおいて、被験者は影響を受けませんでした。
SCP-003-ND-3は、財団が武器会社Amrita Therepeuticsから注文した偵察ドローン4を利用して、1999.04.23にマッピングされました。ドローンは、内臓カメラ、マイク、さまざまな測定機器を備えており、8~12歳の子供を模倣するよう設計されていました。SCP-003-ND-2の嗜好にあわせて、外見が設定されました。
SCP-003-ND-3全体は、50x50x3mの大きさの部屋から成り立っています。これらはすべて板金製であるようです。これらの表面は、とても頑丈なようで、さびや、他の磨耗は一切ありません。部屋の中央の天井には、約3cmの小さなバルブがあり、清潔な飲料水が約5秒間隔で定期的に落とされ、床の水溜りに溜まっていきます。異なる劣化段階にあるいくつかの人体と骨格が部屋の床に散在しており、新しいものは死亡から2年、最も古いものは20年でした。すべての死体には、共食いを示唆する跡が残っています。SCP-003-ND-3の室内の温度は、摂氏19度で常に一定です。
SCP-003-ND-3に拘留された人間は、散乱している死体を食べ、中央の水溜りから水を飲むことで生き残っていたことが確認されています。温度からは、寄り添いあって、お互いの体温を分かち合うことで身を守ったようです。確認されたもっとも長い期間生存した拘留者は、SCP-003-ND-3内で█63日生存しました。SCP-003-ND-2は、SCP-003-ND-1のランプがアクティブになった場合を除き、SCP-003-ND-3内に常に存在します。SCP-003-ND-3の壁面に、SCP-003-ND-2が存在しているように見えます。床や天井に存在していたことは一度も無く、現在、もっとも活力のある捕虜に最も近い場所に、感情的な不快感をともなって存在します。
無力化経緯: 1999.08.10に、SCP-003-ND-1をコンクリートで充填したあと、新たな虜囚のSCP-003-ND-3への拘留は停止しました。2000.04.15に、それぞれの虜囚との協議の上、ANA-#S5-ACF-375によって生成された毒により、SCP-003-ND-3内のすべての囚人が殺害されました。これに先立ち、囚人とその関係者は、財団の監視下でお互いビデオ通話をすることを許可されました。殺害後、すべての関係者および影響を受けたスタッフは、クラスA記憶処理を受けました。ANA-#S5-ACF-375は、2002.08.24、爆破によって被活性化されるまで、2年間使用されていました。
研究責任者、Helena Sundstormを除くすべての関係スタッフは、SCP-003-NDの研究にかかわる記憶を消すために、記憶処理を希望することが可能です。これまでに38人がこの申し出を申請し、この目的のために記憶処理されました。