SCP-005-JP
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アイテム番号: SCP-005-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-005-JPは施錠されたコンテナに収容されます。コンテナ内の様子はカメラで監視し、音声も記録します。職員は記録下でSCP-005-JPとの会話が認められます。

説明: SCP-005-JPの外見はペリカン目に属すると思われる4羽の鳥類を模した金属彫刻です。材質は銅を含む異常のない合金でありながら、理由は不明ですが、破壊不可能です。個体毎にSCP-005-JP-1から-4までの数字が割り当てられており、現在は首から木札をかけて識別しています。うち1羽(-4)は同じ金属から成る1匹の魚をクチバシに咥えており、これも同様に破壊不可能です。魚を除去する試みについては、O5議会に認可されたオブジェクト破壊処置記録005-JPを参照して下さい。

SCP-005-JPは通常の彫刻と同様に動くことはありません。しかし明白な知性を持つように、何らかの手段を用いて周囲の状況を知覚し、言葉を発することができます。現在までにSCP-005-JP-1から-3までとの会話による意思疎通が成功しており、その際は常に日本語を用いています。会話時、SCP-005-JPはよく「偉大なる四羽の鷹」を自称します。

SCP-005-JPは2000年5月、東京都███市の█████公園において「突然銅像が喋り出した」という噂から財団の知ることとなりました。それは早急に機動部隊により回収され、現在は異常性のない類似の外見の彫刻に置き換えられています。また同時にカバーストーリー「街頭スピーカー」が適用されました。SCP-005-JPはそれまでに設置された記録が残っておらず、由来は不明です。

SCP-005-JPの保有する兵器については現在捜索中です。

会話ログ-005-JP: 以下の会話ログは、音声記録を文字に起こしたものです。

<録音開始>

SCP-005-JP-1,-2,-3: 我々は偉大なる四羽の鷹である!(声を合わせて)

桑名博士: 今回は簡単なインタビューをさせていただきます。あなたはどうして█████公園にいたのですか?

SCP-005-JP-1: 我々は信心を失ったこの帝国の行く先を救済するべく降り立ち、そのために彼の地を選んだものである。これは皇紀2660年5月1日のことである。

桑名博士: それ以前はどこに?

SCP-005-JP-1: 天である。

桑名博士: では、あなた方は誰に制作されたのかわかりますか。

SCP-005-JP-1: この命は天から授かり、この身は帝に捧げるものである。我々の堅牢なる肉体について問うたならば、これは帝の加護を授かりしものである。

桑名博士: そうですか。あなたは先ほど「この帝国の行く先を救済する」と言いましたが、具体的にはどのように?

SCP-005-JP-1: 目標は機密である。手段は主に軍事力である。我々の肉体に瑕すら付けられない貴様らの力では、我々の保有する兵器は比較にも値しないものであることは推して知るべきである。

SCP-005-JP-2: しかしその答え、貴様らが我々の拘束を解き、我々に味方するというのなら考えがないこともない。

SCP-005-JP-3: 油断してはならぬ中尉。目的を達成するためには、機密は最優先されなければならない。ゆめゆめ忘れるな。

SCP-005-JP-2: だがしかし、我々だけでは —。

SCP-005-JP-3: 先の戦争でもそのようなことを言い、艱難を凌ぐ時があったことを忘れたわけではあるまい!

SCP-005-JP-1: (遮って)余談はやめたまえ。我々は交渉の途中である。 — 話を続けてくれ。

桑名博士: それでは……あなた方は動けないのに、どのようにして目的を達成するつもりなんですか?

SCP-005-JP-1: 我々は動けないわけではない!

SCP-005-JP-2: せめて特務技官の口が自由でさえあれば……。

SCP-005-JP-3: やめたまえ、それ以上は!

桑名博士: 特務技官は誰ですか?

SCP-005-JP-1: (少しの沈黙)4の札をかけられている彼だ。

桑名博士: ああ、そうですか。インタビューは以上です。ありがとうございました。

<録音終了>

メモ: インタビュー中、SCP-005-JP-4のもがっもがっという音が断続的に記録されていました。

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