アイテム番号: SCP-007-FR
脅威レベル: 赤 ●
オブジェクトクラス: Euclid (Keterに再分類の可能性)
特別収容プロトコル: その性質のためにSCP-007-FRを完全かつ効果的に収容することは現在不可能です。現在行われている指令は以下の通りになります。
- SCP-007-FRに関する情報へのアクセス制限
- SCP-007-FR-2と長期間接触した人物へのAクラス記憶処置
- 警察によるSCP-007-FR-1の調査に備えての手順Morphéeの使用
説明: SCP-007-FRは一般人には知られていない想像上の場所です。無限に広がる海の中心にあるメソポタミア文明起源の古代の寺院のようであるとされています。
SCP-007-FRを無意識に想起した被験者はSCP-007-FR-1に指定されます。オブジェクトは発達した想像力を持つ存在のみに影響を与えるようです。ルノー・ホフマンテストにより伝染の可能性を限定させることは困難だと言及されました。SCP-007-FRはSCP-007-FR-1を利用して記述させることにより伝染を広めようとするリスクが高いです。研究員は感染者と話す際に注意してください。
SCP-007-FR-1がレム睡眠に入っている際にSCP-007-FRについて思案すると、SCP-007-FR-1はSCP-007-FRに到達します。
そこでは想像力は正常に動作し、SCP-007-FR-1が望むことは何でも行えます。しかし催眠の下でのSCP-007-FRの探査の報告では建築物に対して激しい好奇心を持つことを記載します。ほとんどのSCP-007-FR-1は「[寺院]の最上部につながる濡れて滑りやすい階段」と評したものを考え出すと、それの円形の開口部を通り入っていきます。そしてSCP-007-FR-1はSCP-007-FR-2と呼ばれるシーンを目撃します。
その概要は現在、SCP-007-FR-1に起きる影響により不明となっています。これはSCP-007-FR-1の想像により起き、外部の干渉によって遮断することが可能な点について留意してください。しかしシーンの最中SCP-007-FR-1は体を動かすことは不可能のようですが、100%のケースで叫び始めます。SCP-007-FR-2の存在を示している文章の断片は記録することが出来ました。
SCP-007-FR-2が始まった瞬間、SCP-007-FR-1は外部の干渉がなければ自分の意志によって夢を変えることが出来ません。
SCP-007-FR-1の想像によりSCP-007-FR-2が中断されずにすべて行われたならば、その後高確率で自殺行為を行います。自殺手段は古代の文化(補遺参照)における生贄に行われるものと類似しています。手順は98%のケースで以下のように起こります:
- 手首を激しく損傷させる
- 血液を用いて楔文字のアルファベットを自身の周囲に描画する
- 判明していない言語による文章を叫ぶ
- 使用できる機器を使っての暴力・断頭・切腹に心臓または脳の機能停止による自殺を図る
SCP-007-FR-1は暴力以外の手段による議論の欲求は行いません。
Aクラス記憶処置によってSCP-007-FR-1のSCP-007-FRへの干渉を100%消すことが出来ます。
その後SCP-007-FR-1は初めてSCP-007-FRを想像した時の事を覚えていないと言います。
補遺:
発見記録:
財団のアーカイブに記録されているSCP-007-FR関連の最初の記録は19██年、フランス██████ ██████の3人の高校生が儀式的自殺を起こした事件です。彼らの友人である█████ ██████ と███████ ████は研究員に彼らが想像した場所について話しました。この現象が分類されることはありませんでした。しかし█████ ██████と███████ ████が友人達と同じ状況で死亡しているのが発見されたことで再び研究員の注目を集めました。彼らの個人的な研究、特に█████ ██████の日記から架空の場所と儀式的自殺の関係性を確立することができました。
他のメディアによるSCP-007-FRの古い研究で最も注目すべきなのは18██のロシアの█████████████に住む、時代によっては異教とされた宗教に関するフィクション作家として知られた████████ ██████████の自殺のケースです。このケースでは██████████氏の住むアパートの部屋の壁が「考えるな」「他の事を考えろ」(ロシア語をフランス語に翻訳)等の文章で覆われていたと、地元新聞に取り上げられていました。
探査レポート007FR-1 - ██/██/████ :
背景: SCP-007-FRの研究の一環として研究監督である███博士は、オブジェクトの影響を受けたD-789416に対し催眠セッションを行いました。
関与した人員
- R1 : ゾビエク博士
- R2 : ███博士、映像中継で参加
- P1 : ヴァン・ルフトント教授、催眠担当
- A1 : エージェント・ディ・サン、セキュリティ担当
- D1 : D-789416、実験対象
- D2 : D-514563、医療助手
音声記録:
[非関連の会話を削除]R2 : 状態良し、行けますね。
[R1、P1、A1、D2は保護環境にある。D1はF321クラスミーム剤により催眠トランス状態にある。]
D2 : バイタルサインは弱めですが安定しています。問題ありません。
P1 : D-789416?私はヴァン・ルフトント教授です。聞こえますか?
D1 : …
P1 : D-789416、聞こえますか?
D1 : …問題ない…
P1 : よろしい。気を取られずに私の声に集中してください。あなたは今どこにいるか分かりますか?
D1 : …分かんねえ、どこかしこも真っ黒だ…俺はどこに行けばいいんだ?あんたはどこにいるんだ?
P1 : その点は重要ではありません。我々はあなたにその場を調査してもらいたいのです。できますか。
D1 : … 分かった。
P1 : よろしい。あなたは我々にこの海の中心にピラミッドがあるこの場所について話したことを覚えていますか?
D1 : …
P1 : D-789416、私の声に集中してください。
D1 : ああ、覚えている…それは…ザーブ寺院の…
P1 : よろしい。もう一度集中してください。あなたは今、どこにいますか?
D1 :そこにいる。
R1 : その通り。
P1 : 周囲の様子を説明してください。
D1 : 古い…建物だ。非常に古く、大きい石でできているな。ちょうどMilleu石のテラスにいるが、様々な彫像があるな。よく分からねぇが、雄牛や蛇…むしろたくさんの蛇だ。おっかないな。戻ってもいいか?
[D1の心拍数と脳の活動が急加速する。]
P1 : D-514563、彼に鎮静剤を投与してください。
[ファイルを削除]
P1 : D-789416、聞こえますか?
[21秒間沈黙]
D1 : …ああ、聞こえている。
P1 : あなたはどこにいますか?
D1 : まだ奇妙な寺の前にいる。
P1 : よろしい。一番上に向かって何があるか確認してください。
D1 : なんでだ?…分かったよ。アーチのようなのがあるな…ドアもある。どっかにつながってるのか。
R2 : 教授、関心について注意してください。
P1 : D-789416、テラスの先に戻ることもできます。
D1 : 待て…階段を上って見に行くか…。
R2 : すごいな。
R1 : 継続するよう彼に言ってください。
P1 : 分かりました。階段を上って確認してきてください。通信はこのまま保持してください。
[2分27秒間沈黙]
D1 : くそっ、思ったより高いな。
[1分3秒間沈黙]
D1 : よし、頂上についたぞ。
P1 : よろしい。周囲の様子について報告してください。
D1 : あー…寺の頂上だな…高くて…平らだ…でかい海も見える…空には雲もたくさんある…石柱に囲まれた入口があるな。降りてみる。
P1 : 博士?
R1 : 続けなさい。
P1 : 分かりました。降りていきなさい
D1 : とても暗いな。灯はあるが明るくはないな…。壁には彫刻が刻まれてんな…何を表してるかは分かんねえが。
P1 : 続けてください。
D1 : らせん階段にいる。苔で覆われて滑りやすいな。
[そのとき、現実のD-789416の身体が激しく跳ね上がる。]
R1 : どうしたんだ?
P1 : D-514563、状態を確認してください。
D2 : 異常はありません、教授。
R2 : 冗談だろ?
D1 : すまねえ…つまずいた。
R1 : なんだ…。
P1 : 問題はないようですね。続けてください。
D1 : 声が聞こえるぞ。低い声が下から聞こえるな。何を言っているか理解できないな。気が狂いそうだ。
P1 : ですが探索は続けてください。
D1 : 正気かよ?
P1 : もちろん。国家のためにもその音声の起源を知る必要があります。
D1 : …。
P1 : D-789416?
D1 : まだ階段を降りている。
[9分48秒間沈黙]
D1 : 海面よりも下に来たようだ。
P1 : 何か目新しいものはありますか?
D1 : ああ。でかい円形の部屋に着いた。中央の石のテーブルの周りにフードをかぶったやつらがいる。床には赤色の液体で書かれた陣がある。テーブルの上に何かあるな。よく見えねえ。近づいてみるか。
P1 : 不要な行動は慎んでください。
D1 : …なんだ?
[D-789416が突然叫び始める。これはのちに救援を求める声であると確認された。「ナイフ」「[解析不能]を脱いだ」「俺の腸を」といった言葉が確認される。D-789416は過呼吸と目の歪みを起こしながら昏睡状態から覚めつつある。]
R1 : ああ、くそっ。問題発生だ。
R2 : 何が起きているんだ?
A1 : 博士、そこから離れて!
[D-789416は起き上がるとすぐにひざまずき激しく床を殴打し始める。エージェント・ディ・サンは包囲しようとするがD-789416に頭突きされる。研究スタッフは避難し、警告が行われる。D-789416はエージェント・ディ・サンの武器を拾い自身の手首を切りつけた後、血で円や古代メソポタミアに類似した文字を描画。そして悲鳴を上げ続けながら頭部を銃で撃ち終了する。]
結果: D-789416の終了およびエージェント・ディ・サンの負傷にも関わらず、結果は非常に有益なものとなりました。我々は明確なSCP-007-FRの地形、およびその効果を得ることができました。関係者はAクラス記憶処理されました。 - ███博士
分析: 現在、SCP-007-FR-1の死の原因は解明されています。最後のシーンについては想像することは困難ですが、死因は外傷性である必要があるようです。「再構成」を行うためにSCP-007-FR-1の精神に自殺願望を植え付けることが可能なのでしょう。レポートにはアクセス制限を付けます。職員に犠牲を出す必要はありません。 - フロッグ博士
私が懸念しているのはシンボルについてです…何かを意味すると確信しています…考古学研究部隊α-119の要請を求めます。 - マーテル博士
補遺007FR-3: 翻訳テスト
現在までに翻訳された文章です。 - マーテル博士
「中で[未翻訳]
[人/男/バビロンの]土地を[遠く/越えた]
[未翻訳]ティアマトへ
[負傷した/傷を負った]アプスの死の
[復讐/報復]を求め、
[未翻訳]マルドゥクへ
[裏切り者/反逆罪]の[子供たちに/子孫に]
キングの持つ[命/血]と[水/海水]を
[撹拌/混ぜた]ものを[飲む/飲み干す]ことを。
私が[もたらした/取引した][データ破損]
[復讐/報復]の
[再構築/逆行/旅]を。」
Keterクラスへの再分類を要求します。 - ███博士
要求は却下する。感染が急激に増加した場合に可能性を検討する。 - O5評議会