SCP-017-JP
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アイテム番号: SCP-017-JP

オブジェクトクラス: Euclid

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SCP-017-JPによってジャンケンに追加される手の形

特別収容プロトコル: SCP-017-JPの性質上、収容はSCP-017-JPについての情報の隔離を目的として行われます。財団のWebクローラを運用し、SCP-017-JPについての情報を検閲しネット上から削除してください。また、██県████郡1に滞在したことのある全ての一般人について予防的にCクラス記憶処理、必要に応じてBクラス記憶処理を行います。現在この作業は想定される人数の99.9%について完了しており、残り0.1%については捜索、照合中です。SCP-017-JPの実験に伴うゲームの中で賭ける賞品は、1辺10cmを超えない大きさの固体に限られます。

説明: SCP-017-JPは主に██県████郡近辺において、一般的に「じゃんけん」と呼ばれる遊戯に用いられる異常性のある手の形です。SCP-017-JPが用いられたゲームに参加していた人間はSCP-017-JP-1となり、未知の方法により即座にSCP-017-JPの名称とルール上の扱いを習得します。またSCP-017-JP-1は通常困難であるSCP-017-JPの手の形について、即時の再現が可能となります。これらの影響はCクラス記憶処理で完全に取り除けます。通常のじゃんけんでは「グー」「チョキ」「パー」の3つの手によって三すくみが構成されていますが、SCP-017-JPは「ナー」「ナン」または「ナム」と呼ばれ、上記の3つの手に追加されます。SCP-017-JPのルール上の扱いは以下の通りです。

  1. SCP-017-JPを選択したゲーム参加者が単一の場合、出した参加者が勝者となる
  2. SCP-017-JPを選択したゲーム参加者が複数の場合、出した参加者全てが敗者となる
  3. 通常の三すくみによる勝敗の決定はSCP-017-JPを選択した参加者の勝敗の決定後に行われる

上記ルールは、SCP-017-JPを知るゲーム参加者の人数が多ければ多いほどSCP-017-JPによる勝利は難しくなり、その逆も成り立ちます。このためSCP-017-JP-1はSCP-017-JPを知らないゲーム参加者が多いゲームにて積極的にSCP-017-JPを用いようとし、結果的にSCP-017-JP-1の急激な増加を招きます。

特筆すべき他の異常性として、ゲーム参加者全員がSCP-017-JPを用いた場合には追加ルール2により全員が敗者となりますが、この際ゲームの勝利者が得るはずだった賞品については賞品の内容を問わず消失、転移します(以下、SCP-017-JP-賞品転移イベントと呼称)。SCP-017-JP-賞品転移イベントは現在も研究中であり、詳細については以下の実験記録をご確認下さい。

補遺1: 1976/██/██、富岡研究員によって提出された「SCP-017-JP-賞品転移イベントにおける転移地点の確認を目的とした外宇宙探査」の申請は予算の都合上却下されました。

補遺2: 1977/██/██、ビーコンの発信位置を用いた軌道計算の結果、SCP-017-JP-賞品転移イベントに伴い転移したアイテムは短周期彗星と似た軌道を取り、地球に接触、または非常に近い地点を通過することが指摘されました。この為SCP-017-JPの実験における賞品として1辺10cmを超える大きさの固体は指定しないようプロトコルが更新されました。既に実験によって転移したアイテム群は約40年後に地球に最接近すると推測されています。

補遺3: 2018/██/██、実験記録-017-JP-3~5に伴うSCP-017-JP-賞品転移イベントによって転移したアイテム群が地球に最接近しました。以下の画像が地球上から撮影され、提出されました。

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