アイテム番号: SCP-018-FR
脅威レベル: 白 ○
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-018-FRとして知られる3つの実例は常にゾーン113-Bの幅2m奥行2m高さ2.5mのサイト-アレフの密閉された部屋の中に収容されます。部屋の壁はチタン製の骨組みで補強したコンクリートを用い、厚さ30cmとしなくてはなりません。
部屋を密閉する扉には光学スキャナーを取り付けます。
SCP-018-FRへのアクセス、実験は同じくサイト・アレフ主任による承認を必要とします。
説明: 現在SCP-018-FRとして知られる全く同じ3つの実例が存在します。しかしながら、いくつかの事象が他の類似するアーティファクトが存在するまたは存在していたことを示唆しています。SCP-018-FRは現在から3,000年前に遡るブレスレットで、その外観からエジプト製であることが示唆されます。ブレスレットの周囲には現状解読できていないいくつものシンボルが彫られています。
それぞれのブレスレットは4つの円盤と、円盤によって定められた値を選択できる2つの矢印をしたカーソルを含みます。
3つの円盤は統合され絡み合っていて、0から9の数字に対応するヒエログリフが表示されています。これら円盤は留め具ごとに360度回転することができ、第一のカーソルの前に任意の数字を配置することで0から999までの数字を作り出すことができます。
4つ目の円盤には2つのシンボルが表示されます。1人の人間と2人の人間です。
この円盤は留め具ごとにカーソルの正面に位置を占める2つのシンボルの間を回転することができます。
ブレスレットは人間の手によってしか作動しないようです。
人間によってブレスレットが持ち運ばれ、前3枚の円盤によって作り出された数字が0か1に等しい時、もしくは4枚目の円盤が「1人の人間」のシンボルでカーソルの正面にある時はいかなる異常も発生しません。
しかし、ブレスレットが人間の腕にあり、前3枚の円盤によって作り出された数字が2に等しいかそれより大きい時、もしくは4枚目の円盤が「2人の人間」のシンボルにある時、ブレスレットの着用者は、前3枚の円盤によって作られた数字と当人を含むクローンの人数が等しくなるまでに必要な回数だけ分裂します。
各クローンはブレスレットの代わりに2からX(Xは前3枚の円盤によって作られた数字に等しい)までの数字が書かれています。
所持者、並びにあらゆるクローンはそれぞれのクローンがしたことを自覚しています。所持者とクローンの間に精神的差異は認められませんでした。すなわち、所持者はクローンを制御することができ、クローンは独立した知性を持ちません。
いかなるクローンの数が指定されても、クローンは1秒で生成されます。
たとえ生成するために十分な空間がない場合にも、前3枚の円盤によって指定されたすべてのクローンが生成されます。実験時、クローンは周囲を取り巻く物質に代わって、壁の内部に生成されました。
人間がブレスレットを用いた際、使用者の細胞老化が急激に加速するという副次的な効果が発見されました。細胞老化の加速は生成されたクローンの数に比例すると実験により確認されています。
もし仮に1体のクローンが死亡した場合、所持者はクローンの死亡と同時に極めて重大で瞬間的な老化に見舞われます。その際、クローンの腕の数字は死んだクローンの数字からすべて1減少します。
クローンが活動状態でありながら、所持者が4番目の円盤を「1人の人間」にした場合、クローンは消失し、細胞老化は通常に戻ります。
調査を最適化するために、サイト-アレフ主任はエージェント・Neremsaの細心の監視の下で、オブジェクトの副次的効果に留意することなく、SCP-018-FR実例の乱用に当たらない使用をGrym博士に許可しています。