アイテム番号: SCP-019-FR
脅威レベル: 橙 ●
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-019-FRはサイト-Alephの標準安全保管庫にある水で満たされた組織的なアクリル樹脂製パイプ内に保管しなければなりません(実体は密閉に耐えられず、瓶の中に閉じ込められていれば壊そうとします。パイプは自由の錯覚を与えるようです。)。SCP-019-FRは1日に3回、消化された食餌用の化合物を摂取しなければならず、食事は可溶性カプセルを介して行われます。SCP-019-FR-2が発生した場合は出来るだけ早く回収して焼却する必要があります。SCP-019-FRは常に、少なくとも1名のセキュリティクリアランスレベル2を持つエージェントによって監視されなければなりません。
収容違反が発生した場合、SCP-019-FRが正常に収容されるまで、サイト内の水路(キッチン、バスルーム、トイレを含む)はすべて閉鎖されなければなりません。職員がSCP-019-FR収容室の外でSCP-019-FR-2を観察した場合、措置を講じるために直ちにクリアランスレベル2を持つ職員に状況を報告しなければなりません。さらに、職員の奇妙または異常な行動は報告されなければなりません。
説明: SCP-019-FRは体長53.6cmを有するゴカイ(Nereididae)と構造的に類似した実体です。感覚器官が欠けているように見えますが、環境への適応を示しています。また、鋭く欠けることのない3本の歯列と円形の顎が存在します。
液体内のみで行動し、パイプでは活発に活動します。SCP-019-FRは宿主の人間(SCP-019-FR-1と呼称)内部に(経口または肛門から)入り込んで制御し、人間は実体と接触した記憶を失います。活性状態に入る前、宿主の結腸内の栄養を吸収しながら4週間留まります(この時、宿主は死んでいると見なされます)。その後、実体は宿主の内部器官に付随するシナプスへ展開し、徐々に制御するようになります。脳に到達すると、実体はその宿主の完全な制御を獲得する前に、いくつかの物理的な障害(誤った行動、突然の転倒など)が発生させます。SCP-019-FR-1、███████博士およびD-45678の事例を考慮すると、SCP-019-FRは肥満者を対象とするようです。
SCP-019-FRは、財団の記憶処理装置に使用されている[データ削除済]を80%含んだ粘性のある青いゼリー(SCP-019-FR-2と呼称)を分泌します。SCP-019-FR-2と接触するとSCP-019-FRによって制御され、記憶喪失が発生します。
03/05/14、パリの█████-██████病院に入院していた患者へのラジオアイソトープ検査によって結腸に生息するSCP-019-FRが発見されました。その後、財団職員は病院に侵入し、観察したすべての病院の従業員にクラスA記憶処理を施しました。被験者(SCP-019-FR-1に分類)は回収され、死亡したというカバーストーリーが流布されました。
補遺: 事案019-01
今まで問題行動を起こさなかったため、SCP-019-FR-1は毎日の散歩が許可されていましたが、19/05/14の18:43に警備員の武器を奪って胸に3発撃ち込みました。
回収された監視カメラの映像は、彼が接触した職員を全員殺して███████博士のオフィスに入っていく所を映していました。彼が博士のオフィスに入ると、カメラは彼を見失いました。発砲によって警戒態勢に入っていたエージェントは、SCP-019-FR-1を必死に捜索している███████博士を見つけました。この事案の犠牲者は7名だと記録されています。
死後の分析で、被験者の胃腸管に分布していた[データ削除済]に似た青いゼリーを発見しました。しかし、実体の痕跡が発見されなかったため、Neutralizedに分類されました。
補遺02: ███████博士へのインタビュー
インタビュー対象 ███████博士
インタビュアー エージェント・カジJr.序論: ███████博士にSCP-019-FR-1の死亡状況について尋ねる。
エージェント・カジJr.: ███████博士、こんにちは。███████博士: 繰り返し聞くが、私はなぜここにいるんだ?
エージェント・カジJr.: 5/19の事案を覚えていないのですか?
███████博士: もちろん、私はそんな馬鹿ではない!だが、なぜそれの質問なんだ?真実は見た通りだ!あの狂人が私を殺そうとしたから、私は奴を撃った。それだけだ。
エージェント・カジJr.: まだいくつか不明な点があります…まず第一に、被験者があなたを攻撃したのですか?
███████博士: まあ、それは確かに疑わしいだろう。奴の体から実体が取り出されていなかったが、問題行動を起こしていないことは知っていた。
エージェント・カジJr.: 被験者の心理記録は穏やかで平和な性格であることを示していました。そして、あなたは彼が財団への協力を鑑みて収容室を離れることを許可したのでしょう。
███████博士: だが、それは間違っていた!私が責められるべきなんだ! 私はこう考えている、拘留されていたせいで狂気に陥っていたかもしれないと。
エージェント・カジJr.: いずれにせよ、次の質問に移りましょう。なぜあなたは撃ったのですか?
███████博士: (唖然) 今何て言った?この[編集済み]が私を襲ったんだ!
エージェント・カジJr.: (大声) どうやって?彼の武器を使って?
███████博士: (驚愕) 私は…いや…彼は言ったんだ…私は知っている…私が「理想的な犠牲者」[原文ママ]のようで…私はただ…私は錯乱して、 引出しから私の拳銃を取り出して撃った。警備員はその直後に来た…
エージェント・カジJr.: 「直後」? 博士、発砲と我々の介入までの間には3分が経過していましたよ…
███████博士: (明らかに動揺している) もう質問がないなら、私はオフィスに戻るぞ…
エージェント・カジJr.: まあ、今日はこれで終わりにしましょうか…
博士が立ち上がる
エージェント・カジJr.: 最後に一つだけ…体重が少し増えませんでしたか?
口論のため、以下の会話は削除された
結論: すべてが解決するまでこの男は拘束されるべきです。 -エージェント・カジJr.
私は彼が嘘をついているとは思いませんが、記憶の問題と錯乱した行動により、彼は未だあの事案の影響を受けていると思います。そのため、私は3週間の休暇を提案します。 - サイト-Aleph管理官
補遺03: 事案019-02
23/6/14 13:15、███████博士はSCP-████の調査を行うためにD-5678(肥満型の白人男性)の使用許可を要請しました。その要請が許可され、武装警備員が護衛を行った。荒れ果てた廊下に着くと、博士は逃げようとしていたD-5678に向かう前に職員を排除しました。カメラは博士の口からSCP-019-FRが這い出してD-5678の体内に進入し、直腸を介して完全に入り込んだことを示しています。その後、███████博士がD-5678に対して発砲した所をエージェント・カジJr.が目撃しました。
SCP-019-FRの収容に成功し、エージェント・カジJr.には報酬が与えられました。