アイテム番号: SCP-021-KO
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-021-KOはサイト19内の密室に保管します。収容室には対象をのせる標準型事務用机1個、基本的な筆記類が準備されたペン立て、標準型事務用椅子1個を常に配備するようにしてください。収容室にはセキュリティクリアランスレベル3以上の職員1人の監視下にあれば出入りが可能です。対象を利用して5時間以上学習を進めることは厳格に禁止されています。
説明: SCP-021-KOは赤い光を帯びた[編集済み]で装丁されたハードカバー本です。表紙サイズはA4の4分の3程度で、ページはそれよりもう少し小さいです。ページは彩度0に近い純白色ですが、成分分析の結果羊皮紙であると判明しました。 ページは濡れる、裂ける、シミが付く、変色するなどしても本を閉じれば元の状態で復元されます。この性質はページの性質ではなく本自体の性質であることが判明しました。ページ数は合計300で、全て羊皮紙のため非常に厚いです。
SCP-021-KOは基本的に常に白紙状態です。しかし特定分野の学習をしようという欲求があれば対象を広げるのと同時にその分野に関する知識が対象に現れます。対象を利用して学習を進めることになれば学習率、学習速度などが約200%ないしは500%までも増加することが判明しました。これは少しの個人差があります。しかし学習を終えて本を閉じれば学習者が本来持っていた知識の内の一部を完全に忘れることになります。どのような知識を忘れることになるかは無作為であり、その範囲は専門知識から社会規範、財団内行動規則遵守など多様でした。また、学習量が増加するにつれ忘却量もより一層増加すると確認されました。実験021-KO-09以後、対象を利用して5時間以上学習をすることは禁止されました。
実験記録021-KO-03
実験日時: 20██年██月1█日
実験方法: D-021-03がSCP-021-KOを利用して犯罪心理学を3時間ほど学習する。実験は収容室内部に設置したカメラを通じて録画する。学習終了後財団所属の犯罪プロファイラーがテストを進めて、彼が別にどのような知識を忘却したのか調べるためのテストを進める。
実験結果: D-021-03はテストを進めた犯罪プロファイラーと比較的深みのある討論が可能な水準の知識を習得した。その後行われたテストの結果、財団内での行動様式の内一部を忘却していたことが確認された。
実験記録021-KO-09
実験日時: 20██年█月██日
実験手続き: ████博士がSCP-021-KOを利用して量子物理学に対して5時間学習する。実験は収容室内部に設置したカメラを通じて録画する。実験直後████博士に学習した内容を説明するようにして、どのような知識を忘却したのか調べるためのテストを進める。
結果: 学習終了と同時に、████博士は人間性を完全に忘却した。████博士は2年余りにかけた再社会化過程を通じて職務に復帰することができるようになった。
その他: 再社会化過程完了後進行されたテストの結果、既に持っていた知識と対象を利用して習得した知識には損傷がなかった。また、対象を利用して学習した量子物理学分野では現在まで発表された関連理論と法則を全て理解して説明、証明できる水準に達したことが確認された。████博士は既存の生物学から量子物理学に専攻を移した。