SCP-034-KO
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アイテム番号: SCP-034-KO

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 対象が自生している████盆地の半径1.5kmは、██局の軍事施設に偽装した財団施設で隔離し、一般人の立ち入りを禁止してください。隔離施設に勤務している者は月の満ち欠けのサイクルをチェックし、上弦後5日から下弦前5日までの6~7日間は対象が自生する地域一帯の夜間のアクセスを禁じます。対象の標本を採取する際には、呼吸器を通じた生物感染防止用のガスマスクを着用しなければなりません。SCP-034-KO-1の実験以外の利用は許可されず、Dクラス職員による実験はレベル3以上の財団職員の承認を得る必要があります。

説明: SCP-034-KOは、東アジアによく自生しているホタルブクロ(Campanula punctata Var. Hondoensis)の一種で、同じ学名の一般的な個体と外見上で区別できる特徴はありません。SCP-034-KOの異常性は、上弦後5日から下弦前5日までの約6~7日の期間中、天気が晴れている夜の月光にさらされると90%以上の確率で発生します。

月光にさらされたSCP-034-KOは、SCP-034-KO-1と分類される透明な液体を分泌し、この液体は常温で窒素と反応し急速に気化します。気体を分析した結果、大部分の構成物質を究明することはできませんでした。しかし、アルゴン、ネオン、[編集済]などの一般的な植物個体からは検出されない成分が確認されています。オブジェクトの標本を解剖しても分泌などのメカニズムを明らかにすることはできませんでした。

気化されたSCP-034-KO-1に曝露した人間は、曝露後数秒以内にドーパミン、アドレナリン、フェニルメチルアミン、セロトニンなどの一般的に「恋愛ホルモン」と呼ばれる性的欲求を促進させるホルモンの急激な(個人差は存在するが、一般的に安定した状態の70~120%水準の)分泌と代謝の激しい機能亢進を経験します。これによる興奮により、曝露した対象は理性的な判断ができなくなり、普段意識的もしくは無意識的に恋心を抱いたり、崇拝していた対象に激しい性的欲求を示します。放置した場合、このような欲求は性的暴行へとつながります。曝露の効果は60~90分に渡って持続し、曝露した対象は興奮状態の間の出来事について記憶していません。曝露の効果が持続する間、監禁や革紐などの物理的な拘束によって束縛した場合の曝露した対象は、衝動を抑え込むことができず壁に頭を打ち付けたり、舌を噛んだりするなど様々な方法で自傷行為をとります。

SCP-034-KOは、██局の民族学界の権威であるS████教授が████地方の民間伝承を調査していた際に、「片想いを叶える花」の話を聞き関連する事象を調べている最中に発見されました。S████教授は研究の補助として同行していた大学院生であるP████氏に性的暴行を加えようとして取り押さえられ、地元の警察に逮捕されており、本人は山で植物を調査している間に意識を失って倒れそれ以降記憶がないと主張しました。この事件に興味を示した財団のエージェントによってSCP-034-KOの性質が解明され、SCPオブジェクトとして登録されました。

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