アイテム番号: SCP-048-DE
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-048-DE-01から04は、サイト-DE15のSafeクラスオブジェクト領域に位置するクラスS3ロッカーに保管されてます。SCP-048-DE-01から03は実験目的での取り出しが可能ですが、セキュリティレベル3以下の職員はSCP-048-DE-4の取り扱いが禁止されています。
説明: SCP-048-DE-02からSCP-048-DE-04は、187 x 103 x 20 mmサイズの3本のVHSカセットです。SCP-048-DE-02には「ホテルクモ目」という単語が、SCP-048-DE-03には「孤独」という単語が記載されてますが、SCP-048-DE-04には単語は記載されていません。SCP-048-DE-01は 200 x 110 x 40 mmサイズのフィリップス製VR101VHSカセットプレーヤーです。
被験者がSCP-048-DE-02から04をSCP-048-DE-01に挿入すると、直ちに2時間の昏睡状態になります。しかし別のVHSカセットプレーヤーにSCP-048-DE-02から04を挿入すると、1976年の劇映画『国内は平穏』が上映されます。
SCP-048-DE-02では、被験者が今までに学校に通ったことがある場合にのみ異常な効果が生じます。これに当てはまらない場合、たとえSCP-048-DE-01に挿入していても『国内は平穏』が上映されます。被験者が学校に通っており、SCP-048-DE-01にSCP-048-DE-02を挿入した場合、SCP-048-DE-02から04と同様に2時間の昏睡に陥ります。被験者は昏睡状態の間に彼らの学校内にいたと説明しました。テスト被験者はこの学校の多くの細部がぼやけていたり、変わったりしていると報告しました。一部の被験者は、その他の下の階がバス停に置き換えられていた、または1階がショッピングセンターになっていたと証言しました。しかし、全ての学校はその教室の90%がホテルの部屋に置き換えられていました。被験者は、何かを見せたがっている昔の友人に呼び止められたと報告しました。その後彼らは、ホテルの一室に行きます。このホテルの部屋にはSCP-048-DE-01と同じ特徴を持つフィリップス製VR101VHSカセットプレーヤーがあると報告されています。この部屋の中にはカセットもあります。被験者を部屋に導いた人物がカセットを挿入すると、その後被験者は夢の中で眠りにつきます。被験者が夢の中で眠った後に2時間の昏睡状態が終了します。
SCP-048-DE-03を挿入して2時間の昏睡状態に陥った被験者は、約2 m³のサイズの部屋にいると説明しています。被験者は室内で、様々な抑鬱症や妄想症にかかっていると感じます。約30分後に部屋はゆっくりと水で満たされていきます。約一時間後に部屋の半分が満たされます。さらに30分後、部屋はほぼ完全に満たされています。完全に満たされる前に被験者が溺れた場合は夢は終わりますが、被験者は2時間経過する前には目を覚ましません。夢は部屋の中に約10cmのスペースが残った後で終了します。
SCP-048-DE-04で2時間の昏睡状態に陥った被験者は、約10分後に痕跡を残さず消失します。消えてから1時間後、被験者は再び出現します。しかしながら被験者は、SCP-048-DE-04挿入後に皮膚の色が薄くなり、黒みがかった赤い目になります。テスト被験者の証言から、SCP-048-DE-04のすべての人物が異なる夢を経験していると結論付けられましたが、この夢は常にSCP財団と関係しています。D-6139は財団のサイトによく似た施設内部にいたと報告しましたが、その壁は薄緑色の色調に保たれていました。詳細はインタビュー6139を参照してください。D-7502はサイト-DE15と全く同じように構成された施設内部にいたと報告しましたが、そこはアンドロイドによって管理されていました。彼はまた、数分で目を覚ましたと報告しました。これは彼が死亡したということだと考えられています。詳細はインタビュー7502を参照してください。D-2957はフランス、ドイツ上にある「SCPSコンスタンティン」という名の付く飛行船内部にいたと報告しました。詳細はインタビュー2957を参照してください。
インタビュー:
インタビュワー: ファン・ヘッセン博士、マルク博士
対象者: D-6139
ファン・ヘッセン博士: あなたが見たものを正確に述べて下さい。
D-6139: 俺は目が覚めたんだ。俺…俺は…
D-6139は沈黙する。
ファン・ヘッセン博士: あなたが見たのもが多少平静を失わせるかもしれないと我々は理解しています。我々はどこに―
D-6139: ナチスだらけの世界だった。俺…わかってくれよ…
D-6139は息を荒げる。
マルク博士: あなたが見たものを教えてください。非常に重要です。
D-6139: わかった…
D-6139は深呼吸をする。
D-6139: 俺はこの施設全体によく似た部屋で目が覚めたんだ。ここみたく、壁は白じゃなくて薄緑一色だった。
D-6139は暫く沈黙する。
D-6139: 俺はすぐに2人の軍人に捕まった。奴らは俺のオレンジのジャンプスーツを見て俺を拘留したんだ。俺は…
D-6139は涙を堪えているように見える。
D-6139: あ、あんた等の組織の名前はなんだ?
ファン・ヘッセン博士: SCP財団。
D-6139: その人々…奴らは自身を特殊部隊と呼んでいた。それかSKPとも、KとPが何を表してるのかは全く分からない。俺…奴らが俺を見た時、俺は"スパイ"だと思った。奴らは壁に写真を掛けていたんだよ。ヒトラー、ゲッペルス、それと…
D-6139の目に涙が出始める。
D-6139: 奴らは俺を連行した。奴らは俺を拷問にかけた。奴らは俺が誰なのかを知りたがっていた。本当にリアルに感じたんだ! 俺はまだ痛みを感じられる。奴らは俺を"反逆者"と呼んだ。"人間の屑"だと。俺は…幸いにも、俺は拷問の最中にここに戻った。
D-6139は激しく泣き始める。
マルク博士: なるほど。このインタビューはもうここで終了します。
マルクは伝達装置をオフにした。そのためマルクとファン・ヘッセンの会話をD-6139はもう聞くことができない。
ファン・ヘッセン博士: ええっと…SCP-048-DE-04はR-3378-DEに繋がっているのでしょうか?
マルク博士: 我々はこれをO4評議会に報告しなければなりません。これは画期的なことかもしれません! 我々は奴らの背後を取ることが出来ました! 奴らは我々がどこから来たのかわからないでしょう!
インタビュワー: ファン・ヘッセン博士、マルク博士
対象者: D-7502
ファン・ヘッセン博士: あなたが見た夢を説明してください。
D-7502は息を吐く。
D-7502: そうだな。俺は大抵今までは夢を数分以内に忘れてしまうんだが、覚えている。かなり痛かったよ。
マルク博士: どう痛かったんですか?
D-7502: 俺はちょうどここみたいな施設で目を覚ましたんだ。ただそれはとても…近代的だった。未来のようだって感じたよ。それで全ての従業員はロボットに取り換えられていた。最新型ロボット…それで、あの痛みだ…誰かが俺を引き裂いてるように感じたね。
ファン・ヘッセン博士: なるほど、それはとても興味深い。あなたは何を見ることが出来ましたか? アンドロイドの1つに接触は出来ましたか?
D-7502: いいや。そいつらのほとんどは驚いて俺を見つめていたよ。ロボットはポーセリンドールみたいに見えた。そいつらは俺を見て助けようとしたんだ。
マルク博士: 何から?
D-7502: わからない。痛みから10分後、俺はここで目を覚ました。
ファン・ヘッセン博士: それからは?
D-7502: もう一度ここで目が覚めた。
ファン・ヘッセン博士は内部通話を切り、マルク博士と通信する。
マルク博士: 結果としてSCP-048-DE-04は特殊部隊に繋がっていません。
ファン・ヘッセン博士: できるだけ早く新たなテストを行うことができるように確認します。
インタビュワー: ファン・ヘッセン博士、マルク博士
対象者: D-2957
ファン・ヘッセン博士: 2時間の昏睡の間にあなたが何を夢に見ていたかを説明してください。
D-2957: 私はある種のキャビンで目を覚ましました。そこで私の耳に大きな騒音が響き、私は周りを見回しました。私はドイツとフランスの国境を越える飛行船に乗っていました。
マルク博士: あなたはドイツとフランスの国境上にいることをどのように知りましたか?
D-2957: 乗組員と話をしました。
ファン・ヘッセン博士: 地上からどれほど離れていましたか?
D-2957: 雲の上、それは確かです。周りを見回した後に私は年老いた研究員を見つけました。この人はあなたにとてもよく似ていました。
D-2957はマルク博士を指し示す。
マルク博士: どうして彼が私に似ているように思いましたか?
D-2957: 彼は非常によく似た眼鏡をかけ、あなたに似ていました。ただ…シワが多かったですが。彼の名前もマルク博士でした。彼は私を怒りを込めて見ると、私を飛行船の船長のところへ連れて行きました。彼は絶えず「そんなわけないだろう?」と呟いていました。私が何故それを繰り返し続けているのかと尋ねたところ、「君はカセットを入れた、そうだろう?」と彼はただ答えました。船長はやや高齢の紳士でした。彼は私を見て、彼らは私に質問をしました。私は彼らにこれが私の夢であると説明しました。すると船長はただ混乱しただけでした。あなた―失礼、私の夢のマルク博士は船長に、2014年に良心についてのテスト…SCP-048-なんちゃらのテストを実施したこと、そして私が夢を見ているかもしれないということを説明しました。
マルク博士: あなたの夢は何年の出来事ですか?
D-2957: 私がそれについて尋ねた時に、私は目を覚ましました。私はどのくらい寝ていましたか?
マルク博士は内部通話を切り、ファン・ヘッセン博士と通話する。
マルク博士: つまりSCP-048-DE-04はランダムな夢を引き起こすということだ。わかってよかったよ。
補遺 事件Ⅰ: 2015年3月19日、セクター04のサイト-DE15で現実性の低下が報告されました。その後まもなく灰色のジャンプスーツの男がファン・ヘッセン博士の事務室で発見されました。この人物は常に全てが夢であると主張し、財団が彼に対して何をするか気にしませんでした。彼が誰であるかを尋ねられた際は、「重要性のないTクラス」とただ答えました。
ページリビジョン: 5, 最終更新: 10 Jan 2021 17:32