SCP-048-JP
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財団職員に発見された瞬間のSCP-048-JP-1

アイテム番号: SCP-048-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: セクター8126の耐燃素材でコーティングし、遠隔操作可能な鍵とドアスコープの付いた鋼鉄製のドアを備えた生物収容室に収容してください。収容室と一般通路のあいだには短い通路をはさみ、一般通路側から収容室側に向けて最低1000ルーメンの明るさを持つLEDサーチライトを配置してください。実験を予定していない場合SCP-048-JPがSCP-048-JP-1に変化した場合、餌用うさぎを40kg投与してください。食事の結果、産卵された卵は実験の継続が可能な数を残し処分してください。SCP-048-JPは自然界に多数存在すると思われ、現在機動部隊よ-02("縁の空")が火傷及び出火を伴う異常死事件を常に追跡し続けてください。SCP-048-JPの直接管理、及び実験に当たる職員は通常以下の条件に触れないものでなくてはなりません。

  1. 過去現在を問わず年少の姉妹が存在する。
  2. 同様に幼少の頃から交際のある年少の女性が存在する。
  3. 同様に恋愛状態にある年少の女性が存在する。

説明: SCP-048-JPは夜行性で体に走る脈のような模様を除けばクワガタのメスに似た、体長5cmの甲虫の群体です。通常状態において彼らは発光を抑えそれぞれ独自に行動をしていますが、一ヶ月から三ヶ月に一度、彼らは繁殖のために栄養を必要とします。この時雌雄に関わりなく彼らの全身が赤く発光し、表面温度は850度程度になります。この状態に入るとSCP-048-JPは、より体力のある10体前後の個体群が核として50匹以上のひとつのグループとして行動し始めます。この状態をSCP-048-JP-1と呼称します。自然界においてはこの発光に惹かれたほかの昆虫を捕食し、繁殖を行います。もし、哺乳類など自分より著しく大きな生物と遭遇した場合、異常な行動をSCP-048-JP-1は起こします。SCP-048-JP-1は強く羽を動かし非常に高い音を発生させます。同時に群体の形は対象となった生物の大まかな模倣となり、発光に一定のリズムが現れます。この音と光に直接曝露した生物は、一時朦朧とした後、催眠状態に陥りSCP-048-JP-1とコミュニケーションを取ろうと試みます。彼らがSCP-048-JP-1に近づくとSCP-048-JP-1は一斉に襲いかかり彼らを捕食します。この際、被害にあった生物は抵抗を示しません。この催眠効果は単一の生物に対してのみ効果があるようで、同時に複数の生物を相手にする状況に陥った場合、SCP-048-JP-1は単純に逃亡します。

希にこの現象が人間の生活圏付近で発生する場合があります。SCP-048-JPは街路灯や人家の光に近づきます、これは恐らく同種の存在と誤認して安全な場所と判断しているのではないかと予測されます。この際あまりにも強い光には近づきません、これは彼らの中での縄張りの感覚に基づくものだと思われます。人里に侵入したSCP-048-JP-1は、玄関灯のついた民家に近づくとおおよそ1.4mの人型になり民家の玄関の前に移動します。そしてほかのより大きな生物に対するときと同様に明滅し、羽音を響かせます。この際、対象となった住人は彼らの存在を感知します。対象が玄関まで移動すると対象の「妹」の声を聞きます。この声は実際の声と比べていささか不明瞭に感じるようです。対象がドアを開けると他の動物と同じく朦朧とした催眠状態に陥り、SCP-048-JP-1を自らの「妹」だと認識します。この「妹」は実際の妹に限らず自らと極めて親しい立場にある年少の女性の姿をとり、相手の庇護欲を刺激します。こうして油断し、接近した対象はSCP-048-JP-1に捕食されいくらかの火傷を負いながら死亡します。幸いにもドアスコープ越しにSCP-048-JP-1を視認した場合、催眠状態が完全にはならずそこには赤く光る歪んだ「妹」を目撃することになります。何らかの理由でドアを開けなかった場合、SCP-048-JP-1は多くの場合夜明けまでドアの前に立ち、対象との面会を希望し続けます。あたりが明るくなるまでに捕食を行えなかったSCP-048-JP-1の多くは餓死し、死骸は自らの熱で燃え尽きます。

以下は収容されているSCP-048-JPによる実験記録になります。

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