SCP-049-KO

アイテム番号: SCP-049-KO

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-049-KOは、現在のところ収容をする方法がありません。対象自体にもその意思は全くないものと推測されます。いかなる方法であれ、対象を収容する方法が発見されればすぐにエージェントや研究員をはじめとする財団に関連する人々に知らせなければなりません。ただし、対象の一部に自分が知っている相手が居る場合、意見の提出に制限がかけられます。対象が出現する可能性が高い場所では、優先的に民間人の立ち入りを禁止し、その区域を隔離しなければなりません。

説明: SCP-049-KOは多数の生命体の集団であり、この集団のメンバーは非常に多様です。何の特徴もない人物も居れば、派手な扮装をした人物や楽器を持っている人物、どこかを痛めているように見える人物、体の一部が正常とはかけ離れて見える人物、更には人間の枠組みから外れている怪物や中世のものに見える鎧を身に纏った騎士など、既存の認識を覆すような存在まで居ます。このメンバーはSCP-049-KO-1と分類され、唯一の共通点として青白い肌を持ちます。これが意味しているのは、対象のメンバーは生命体として活動していないという事実です。

SCP-049-KOは何の前兆もなく出現します。対象を目撃した人々の証言はただ、ある瞬間から急に認識したというものだけでした。それでも対象が出現する場所を予測することはできていますが、それは多くの死者が発生した場所を指します。どれほどの数から多いと判断されるかは、正確な基準は判明していません。対象はいつの間にか多くの犠牲者が発生した場所に出現して行進を開始し、この行進が行われる間に新たに死者が行進に参加します。ここで作用している力を知ることはできず、行進に参加した対象は後にいかなる周囲からの干渉も受け付けなくなります。

SCP-049-KOがどのような目的を持って動いているかは不明であり、その数を増やしていくこと以外にはいかなる活動も確認されていません。SCP-049-KO-1には生前の記憶と自身の意識が存在することが確認されています。しかし対象は行進の最中で質問を行われた際に答える形式でしか意思を示すことができず、行進は開始した際と同様に何の前兆もなく終了します。

SCP-049-KOが初めて目撃されたのは、SCP-███によって████人の死傷者が発生した場所であり、後に対象の研究が進められました。

補遺: インタビュー記録SCP-049-KO-█

対象: SCP-049-KO-1

インタビュアー: ███博士

付記: ███博士がSCP-049-KO-1の中に財団に所属していたと推測されるエージェントを発見した。その後すぐに録音装置を用いて記録を開始した。

███博士: ねえ、ちょっと待って!もしかしてあなた……財団のエージェントじゃない?

SCP-049-KO-1: その通りです。

███博士: 私を覚えてる?

SCP-049-KO-1: 勿論です。███博士ですよね?

███博士: 無表情で言われると怖いわね、私の質問に答えることはできる?

SCP-049-KO-1: はい、何でも質問してください。

███博士: では、どこへ行くというのですか?

SCP-049-KO-1: 私たちは止まりません。

███博士: 何ですって?

SCP-049-KO-1: 私たちは止まりません。

███博士: 私の質問はそういう意味では……

SCP-049-KO-1: 私たちは止まりません。

[以降、対象はいかなる質問にも答えずただ同じ言葉を繰り返した]

補遺: 研究ノート

SCP-049-KOの一員は、ある点から見れば、死の行進に参加することで永遠に束縛されたのかもしれない。あるいはむしろ、それとは対照的に私たちが住んでいる世界から外れたのかもしれない。それが呪いなのか祝福なのか、それは当事者にしか分からない……ほとんどの質問に答えるSCP-049-KO-1は、その目的地を訊ねると、いつでも例の答えを返す。一体あの言葉にどんな意味があるのか、今のところ私はよく分からない。しかし確かなことは、それらの評価は時間が経過すれば下すことができるだろうということだ。 - ███博士

忠告: 無駄に感性的な言葉を書き残してはならない、███博士。祝福という言葉のせいかは不明だが、SCP-049-KO-1の中に生前に知っている人物を探そうとしたり、[データ削除済]をしようとするエージェントや研究員が多数拘束された。今後は注意するように。 - O5-█

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