SCP-050-JP
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アイテム番号: SCP-050-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-050-JPは性質上、収容は非常に困難であるとされています。感染者は発見次第、直ちに確保し無力化してください。SCP-050-JP-Aの実体化が確認された場合、SCP-050-JPに感染したDクラス職員を囮とし、SCP-050-JP-Aを日没まで引き付けてください。その間に逃走するDクラス職員を視認した一般市民がいた場合は、拘束の後クラスA記憶処理を行い解放してください。囮役となったDクラス職員は、その精神状況により、適切な記憶処理を施すか終了してください。
現在、日本国民の██%以上がSCP-050-JPに感染しているとされ、その完全な収容は実質的に不可能です。
後述する収容プロトコル「市町村防災行政無線-β」に基づき、SCP-050-JPまたSCP-050-JP-Aによる被害を最小限に抑えてください。
財団職員がSCP-050-JPの“歌詞”に関する記録を閲覧する場合は、レベル3/SCP-050-JPクリアランスが必要です。

説明: SCP-050-JPは██県███郡が起源とされる童歌です。その歌詞やメロディーに異常性は見られませんが、それに“感染”したときにその特異性が発現します。SCP-050-JPには伝染性があり、SCP-050-JP感染者の歌声を介し、それを聞いた人に感染する能力があります。この伝播経路には制限があり、録音や音響機器を介した場合では感染せず、口承によってのみ感染することが確認されています。非感染者がSCP-050-JPと同様の童歌を歌った場合にはその能力や特異性が発現されることはありません。

SCP-050-JPに感染した者は、その生い立ちや経験に関わらず『過去にSCP-050-JPを聞いたことがあり、遊んだことがある。』という懐古的な感情を抱くとともに、SCP-050-JPの歌詞や曲調、遊び方(後述)を常識的知識として錯覚します。この症状は潜在記憶に対する強力な改変能力を有しており、簡易的な記憶処理ではSCP-050-JPを忘却することはできません。完全な治癒にはクラスE以上の記憶処理が必要とされていますが、[編集済]により今後の実験は禁止されています。
また、感染者は非感染者(特に12歳以下の児童)に対してにSCP-050-JPを口承しようとします。この行動における積極性は感染後の経過時間に比例して増大することが判明しています。

特に12歳以下の感染者は、SCP-050-JPを用いた遊戯(感染者が“あそび”と称するもの。以降SCP-050-JP-A)を行うため、居住地域に存在する一般的な公園や空き地へ集まる習性を有します。SCP-050-JP-Aを行う正確な周期に関してはいまだ不明ですが、SCP-050-JP-Aの開始時間はその地域の日没時間と密接な関係があることが判明しています。
また、SCP-050-JP-Aが行われる日にはその前兆として、該当地域の感染者たちが積極的にSCP-050-JPを口ずさんだり、その鼻歌を歌うようになることが確認されています。

【SCP-050-JP-A 概要】

1.集合した感染児童集団から1人の女児が無作為に選ばれ、“にえ1”役となります。集団に女児が存在しない場合、最も小柄な男児がにえとなります。対象となった男児は頭髪が30cmほど伸び、次いで乳房の僅かな発育も確認されます。この変化は不可逆的で、およそ10秒で完了します。

2.にえはその場に蹲ります。他の感染児童はにえを囲うように手を繋ぎ、SCP-050-JPを歌いながら周回し始めます。

3.にえの頭髪がにえ自身を包み込むように伸長し、次いで強烈な腐敗臭を放つ濡羽色粘性流体(以降SCP-050-JP-A-1)へ変化します。初期段階のSCP-050-JP-A-1の大きさは全長0.8mほどです。

4.SCP-050-JPを歌い終わると、感染児童たちは一斉にその場を走り去ります。

5.歌い終わりから60秒経過すると、SCP-050-JP-A-1は周囲の感染者に対して追跡を開始します。範囲内の全感染者がその対象となり、追跡範囲はSCP-050-JP-Aが行われた位置から半径████mほどに及びます。

6.SCP-050-JP-A-1は感染者に接触すると即座に対象をとりこみ肥大化します。全長約2.0mまで肥大化すると2個体に分裂し、それぞれが自律的に行動を再開します。

7.範囲内にいる全感染者が存在しなくなるか、該当地域が日没を迎えるとSCP-050-JP-Aが終了し、すべてのSCP-050-JP-A-1はその場で消失します。

SCP-050-A-1は感染者のみ視認することが可能で、いかなる手段でも無力化や破壊は出来ません。また、SCP-050-JP-A-1に吸収された人物を救出することは現状不可能であり、SCP-050-JP-A-1の消失先は未だ不明です。

補遺-050-1: SCP-050-JPの突然変異体について
19██/██/██、██県██市内で原種とは異なった“歌詞”を有するSCP-050-JPが発見されました。これは感染地域の方言や風土の影響を受けたことによる突然変異であると考えられています。これまでの調査で4種類 9種類 ██種類の突然変異体が発見されています。これらはその活性により“単一性変異体”と“複合性変異体”に分類できます。単一性変異体は季節性環境変化2に不活性であり、1年を通して同一の歌詞であり続けます。複合性変異体は季節性環境変化に対し活性が高く、3~6ヶ月ごとに歌詞が変化します。
一個体が複数種のSCP-050-JPに感染することはなく、常に感染の上書きが発生します。感染者が転出した場合、原則的に個体数の多い在来種に統合されます。しかしごく稀に在来種との逆転が起きる場合がある為、各感染地域に対し定期的な調査が必要とされています。

補遺-050-2: 収容プロトコル「市町村防災行政無線」


19██/██/██、SCP-050-JPが有する“童歌”という形態から「SCP-050-JPの特異性や能力に対し、影響を与えることが出来る旋律の存在」に関する仮説が龍治博士によって提言されました。検証実験の結果、仮説を立証する複数の旋律が明らかになりました。しかし、各種旋律の効能は突然変異種ごとに異なることが判明しており、より完全な収容のため各突然変異種に適した旋律の解明が望まれています。 現在、財団が把握している突然変異体██種全てに対して、それぞれに対応した特効旋律が発見されました。
SCP-050-JP感染者に対し、適した旋律を聞かせることでSCP-050-JP-Aを一時的に抑制する効果が確認されました。またこれはSCP-050-JP-A-1に対しても有効であり、これを聞いたSCP-050-JP-A-1は即座に消滅し、該当地域のSCP-050-JP-Aも強制終了することが判明しています。

龍治博士は第一段階として、最も感染者数が多い3SCP-050-JP原種に対し有効な旋律を『夕焼け小焼け』と命名、また同名のカバーストーリーを一般市民に広く普及させることでSCP-050-JPによる被害を最小限に抑えることを提案しました。これは即座に承認され、収容プロトコル「市町村防災行政無線-α」として適用されました。
その飛躍的な成果と各突然変異種に対応した特効旋律の発見を受け、旋律に可聴音を有する全ての特効旋律に対し『ウェストミンスターの鐘』『故郷』『遠き山に日は落ちて』を始めとしたカバーストーリーを展開と流布が執行されました。

19██/██/██、全ての特効旋律を組み込んだ収容プロトコル「市町村防災行政無線-β」が適用されました。現在、この収容プロトコルはSCP-050-JPに対して最も有効かつ現実的な手法であるとされています。

この郷愁を思わせる旋律の過去を、我々は知る必要があるだろう。 -龍治博士

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