SCP-059
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SCP-059の一例

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SCP-059-1の侵襲を受けた部屋

アイテム番号: SCP-059

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 単独のSCP-059標本をサイト11Bにて劣化ウラニウム、チタニウム、スズ、鋼鉄、銅、アルミニウムから成るグレードZ積層板遮蔽箱の中に留め置いてください。SCP-059収容箱の周囲は7×7×7mの範囲をレベル4バイオハザードエリアとして封鎖し、3cmの鉛防壁で囲みます。このエリアには毎日、SCP-059-1の繁茂を妨げるためにイソチオシアン酸メチル溶液を散布してください。

SCP-059の影響を受けたエリアに入る職員は適切なバイオハザード防護装備、それとK-59-B型放射線遮蔽装備を身につけるよう注意してください。15分を越えてエリア内に残らないようにしてください、放射線遮蔽は部分的にしか有効ではありません。

SCP-059-1の侵襲が野生環境で発見されたなら、原因となっているSCP-059標本を除去し観測されたSCP-059-1すべてを焼却することで収束すべきです。地下での大規模侵襲は燃料/空気(サーモバリック)爆薬により無力化するのが最善です。

更なるSCP-059の標本が実験のために必要ということはありませんから、温度10,000Kのプラズマ放電での焼却のためにサイト11Bに移送すべきです。

説明: SCP-059は由来不明の放射性鉱物であり、一見灰重石に似ています。SCP-059の構成要素は別の宇宙に由来するものであり、その特異な性質の原因であると信じられています。アルファ、ベータ、ガンマ線に加え、SCP-059はこれまで知られていない型の放射線を発しますが、それは明らかにこの物質特有であり、試しに『デルタ線』と名付けられています。デルタ線はチェレンコフ放射を伴い、青い発光として目視できます。

デルタ線は標準放射線遮蔽では部分的にしか収容できませんが、高密度金属層を付加したグレードZ積層板遮蔽を用いることでもっともよい結果が得られました。これによりデルタ放射の有効範囲をおよそ20mからおよそ6mにまで減らせます。

あるエリアが15分より長い間デルタ線に曝されると、未知の種の菌類(SCP-059-1とします)が放射線に曝された任意の表面で育ち始めます。この菌類は通常の栄養はなにも必要としませんが、デルタ線源から離されると24時間以内に死にます。SCP-059-1それ自身が放射性ですが、デルタ線は発しません。しかしながら、臨界量(およそ██kg/m^3)のSCP-059-1の成長を許したなら、SCP-059ではない未知の源よりのデルタ線がそのエリアに出現し、SCP-059-1の成長を支援します(興味を持った読者は███████博士に、時空間応力及び補現実合併に関する彼の理論について尋ねても構いません)。18時間以内に、感染した物体は透明になり始め、おそらくはデルタ線の源となっている宇宙へと消失することになります。それからそのプロセスはSCP-059-1が新たな物体に感染して継続します。

SCP-059-1は生体と非生物のどちらにも侵襲します。SCP-059-1の侵襲を受けた人間(と動物)は電離放射線の作用に対し免疫を持つようになりますが、どんどんSCP-059-1に取り込まれ、最終的には全ての組織は育った菌類にとって代わられます。一般には暴力的ではないものの、侵襲を受けた者は影響を受けていない人々をSCP-059に曝露しようと試みることでしょう。SCP-059-1の侵襲は直接には伝染しないようであり、ただデルタ線との接触のみにより拡散します。しかしながら、SCP-059-1への長期に渡る曝露について、それをバイオハザードの一種(或いは同様に既知の放射能災害の一種)と見做すことを除外するような試験は十分には為されていません。

侵襲を受けた者のうちまだコミュニケーションをとれる者は、SCP-059-1に完全に覆われた世界を見ている、そこは表面はSCP-059から成っている世界だと述べます。これが幻影であるのか、それともSCP-059の源を覗きこんでいるのかは判然としません。被侵襲者は一般に自分の状態を喜んでおり、しばしば『青い光の楽園』の中の存在に言及します。

SCP-059-1は大抵の防カビ剤の影響を受けますが、SCP-059が存在する限り新生は続くこととなります。初期段階にある人体へのSCP-059-1侵襲はグリセオフルビンにより治療できることもありますが、治療の90%は放射能汚染により死に至るものとみられます。治療を受けた者は放射能への免疫を失い、治療の前に既に受けてしまっている放射線照射量はもはや致命的なものとなっていることでしょう。後期段階の治療は試みるべきではありません、何故ならあまりに多くの組織は既にSCP-059-1に置換されているだろうからです。[データ削除]。治療に失敗したものの遺体はSCP-059の射程の外に留め置くべきです、さもなければ[データ削除]。

SCP-059は8ヶ所の異なる地下から発見され、5000kmもの範囲に散らばっています。その現れ方にパターンは見られません。標本には大きさについて1~10kgまでの幅があり、その発見地域での岩石組成の一部とはなっていません。

補遺: ███████博士は収容されたSCP-059-1コロニーから発せられる放射のパターンを記録分析し、そして、SCP-059-1は知性を持っており、放射線発信をコントロールしてコミュニケーションを行おうとしているかもしれないと思っています。この『言語』を分析しようという最初の試みにより明らかになったのですが、[データ削除]。

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