SCP-059-FR
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アイテム番号: SCP-059-FR

脅威レベル:

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-059-FR実例が発生した場合、地元のラジオ放送局は、民間人へ外出をしないよう勧告するメッセージを繰り返し放送してください。

財団職員は救助隊に扮し、ロープで自身らをつなぎ、4人以上の集団で人口密集地域をパトロールしてください。いかなる状況下でもお互いから目を離さないでください。また、暖房効果を有する続服と赤外線探知機を装備してください。
屋外で民間人を発見した場合は、強制的に屋内へと連れ戻してください。

SCP-059-FR-1の攻撃から生存した、或いはそれを目撃した人物にはクラスA記憶処理を施してください。

SCP-059-FR-1の犠牲者の死体は発見次第財団が押収しなければなりません。民間人により死体が発見された場合は野生動物に攻撃されたものとし、事実を隠蔽してください。

説明: SCP-059-FRは9月上旬から3月下旬に、北緯█0度以上に位置する地域にて数分ほどで発生する小規模な吹雪(直径50km)です。衛星画像は、SCP-059-FRが通常の嵐とは対称的に海上では形成されないことを示しています。

SCP-059-FR実例内部の状況は極めて危険であり、視界が20m未満ほどに制限される場合もあります。内部の状況は以下を含んでいます。
- 豪雪(100cm/h)
- 暴風(>80km/h)
- 低温(<-30°C)

SCP-059-FR-1実体はSCP-059-FR内部に3体から8体の集団で出現します。
SCP-059-FR内部の環境を人為的に再現することで実体を出現させる試行は現段階までに成功していません。

SCP-059-FR-1は体長約1.50mで爬虫類のような輪郭をした不可視の捕食動物です。SCP-059-FR-1実体は尾以外の後肢を有していません。実体の前肢の先端には約30cmの鉤爪が3本あります。実体は未知のメカニズムで浮遊し、蛇のように体をうねらせることで移動します。

SCP-059-FR-1の各個体は相互干渉することなくランダムに行動していると思われますが、孤立状態にある大型(1m以上)の生物を探知した場合、実体は即座に対象の追跡を開始します。

SCP-059-FR-1は対象を5分から10分追跡し、対象が実体の存在を感知するまで接近を続けていきます。
その段階において、対象は恐怖心を持つこともあります。対象が逃走を試みた場合、実例は対象の周囲を旋回して追跡します。対象はSCP-059-FR-1の動きにより視野を十分に確保できず、特定の範囲内を逃げ回る傾向にあると推測されています。

対象を十分に疲労させると、SCP-059-FR-1実体は鉤爪を用い、腹部に深い裂傷を生じさせる攻撃を複数回に渡り行います。その後、実体は他の実体に場所を譲るため後退(大半の場合、対象の背後)します。SCP-059-FR-1実体の鉤爪により攻撃を受けた箇所は衣服を着用していた場合でも、部分的に凍結すると考えられています。実体は多くの場合、攻撃中に爬虫類が舌を出す際に発生するような音と氷が砕けた時のような音を発します。

最も多くの場合、対象は気象条件による極度の疲労と怪我で死亡します。SCP-059-FR-1は対象の肉を摂取している様子が見られませんが、対象の死後も同様に肉を引き裂きます。

SCP-059-FR-1の攻撃を中断させるには、建物や車両へ避難する、全実体を無力化する、或いは群衆に紛れこむ必要があります。

SCP-059-FR-1実体は銃器や刃物に対し高い耐性を有していますが、高温や鈍器に対しては脆弱であることが判明しています。実体の「死亡」は、体が崩壊し雲のように粉が舞うことを指します。

補遺: 実験内容の転写

SCP-059-FR内部
被験者のD-5248は防寒着、フロントカメラ、ラジオを装備。

<記録開始>

アドリアン博士: D-5248、前進してください。

D-5248: 分かったよ博士、それで?

アドリアン博士: 止まれと指示するまで前進を続けてください。

D-5248は200m前進する。特に変化はない。

D-5248: 博士、ほんとにやんなきゃダメなのか?寒いし遠くまでなんてうんざりなんだよ……

アドリアン博士: 辺りを見回してみてください、異常実体は確認できますか?

D-5248: いいや。

アドリアン博士: 分かりました。どうか調査を続けてください。

D-5248はさらに300m前進すると、突然立ち止まります。

アドリアン博士: D-5248、どうして立ち止まったのですか?

D-5248: 見えたか?

アドリアン博士: 何がですか?

D-5248: 何かが動きやがったんだよ、くそが!

アドリアン博士: 落ち着いてください。その何かとはどのくらいの距離にいますか?

D-5248: 俺から……50mくらいのところだ。

アドリアン博士: そうですか。落ち着いて、こちらまで引き返してください。

D-5248: ありがとな、博士。

D-5248は帰途へ向かう道を200mほど進むと、再び立ち止まった。SCP-059-FR-1が被験者から約3メートルの地点を通過する。吹雪の中で異常実体を知覚することは困難である。赤外線探知機はSCP-059-FR-1の出現している地帯が極めて低い気温(-70℃)であることを示している。

D-5248: んだよあいつ、ほんのさっきまでそこにいたってのによ!

アドリアン博士: 何がいたのか説明してもらえますか?

D-5248: よくは見えなかったんだが……でかくて浮いてる、透明な蛇だった。

アドリアン博士: それは……

D-5248は振り返る。SCP-059-FR-1は彼から数センチメートルの地点を通過する。今度は、異常実体を容易に判別できる。実体は前肢を後ろにして浮遊をし、D-5248を見ていると思われる。

D-5248: (悲鳴をあげる)

アドリアン博士: D-5248、異常実体に触れてもらえますか?

D-5248: 怖えよ。ちっ、2体にまでなりやがって……

2体目ののSCP-059-FR-1が実際に画面上へ出現する。D-5248は実体に触れようと手を伸ばすが、即座に実体から手を離した。

D-5248: (悲鳴をあげる)

アドリアン博士: どうでしたか?

D-5248: 手が……通り抜けたんだ……冷たかったぞ……手袋越しでも分かるくらいな……

SCP-059-FR-1は突然方向転換をすると、D-5248へと突進し、鉤爪を前方へと突き立てる。D-5248は悲鳴を上げて走り出した。フロントカメラが雪の中へと落下する。

アドリアン博士: D-5248、応答してください、こちらの画面ではあなたを捉えられません。

D-5248: (悲鳴をあげる)

<記録終了>

D-5248の死体は2日後に発見されました。死因は低体温症、多量出血、暴露部位の凍瘡です。

補遺2: 追加実験

実験1
対象: 非生物であるルアー
結果: SCP-059-FR-1はルアーに一切興味を示さなかった。

実験2
対象: 異常性のない犬
結果: 対象は実体に恐怖を持っている様子を見せ、その後殺害された。

実験3
対象: 防寒着の上に鎖帷子を着用したD-2914
結果: 対象は死亡。鎖帷子に損傷はなく、鉤爪は対象の肉体のみを貫通した。対象は鎖帷子を着用していなかった場合と同様と考えられる状態で発見された。

実験4
対象: 暖房効果のある服を着用したD-3715
結果: SCP-059-FR-1は対象を攻撃することなくその周囲を旋回し、嵐の終了と共に消失した。

補遺3: SCP-059-FR実例が████/██/██の██:██、[編集済]市に出現し、██人の民間人の死亡を引き起こしました。この都市は本来リスクゾーンの外部に位置しており、都市内の職員は十分な準備を行えていませんでした。
このような事態が再び発生した場合、Keterへの再分類と脅威レベルの変更が可能となります。

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