SCP-067-DE
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走査型電子顕微鏡で観測したSCP-067-DE(黄色)

アイテム番号: SCP-067-DE

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 財団管理施設外にSCP-067-DEが存在している場合、該当する実体は全て排除する必要があります。SCP-067-DEが完全に排除されるまでの間、SCP-067-DEの存在が確認された場所への人間の立ち入りは禁止し、動物がいる場合には電気柵や囲いなどで該当する境界を通過できないようにしなければなりません。

SCP-067-DE-A実体が発見された場合、財団の民間エージェント、あるいは必要に応じて捕獲に適した機動部隊によって拘束され、適切な隔離セルへと連行する必要があります。その後、目撃者には記憶処理を施してください。さらに財団の医療資格を持つ人員はその周辺地域の住民全員を対象にSCP-067-DEの感染状況を調査し、感染源を特定する必要があります。この作戦の口実として、感染力の高い新型ウイルスの検査が利用されます。調査中にSCP-067-DEの感染者が発見された場合、3ヶ月間の隔離を行ってください。この期間中に対象者がSCP-067-DE-A実体になっていない場合には記憶処理を施し、解放する必要があります。

SCP-067-DEのサンプルには黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に適した培地が提供され、過剰な増殖を防ぐために7°Cで保存する必要があります。

説明: SCP-067-DEは黄色ブドウ球菌に似た外見を持つバクテリアです。しかし黄色ブドウ球菌とは異なり、消毒剤や抗生物質に対する耐性を獲得する能力はありません。生体機能を維持するのに十分な栄養素が存在するならば、水中や廃水中でも生存することが可能です。SCP-067-DEに汚染された水に生物が触れると、SCP-067-DEは感染を試みます。SCP-067-DEは飛沫感染を介することでのみ生物間で広まることが可能です。

ヒト(Homo Sapiens)を除いた全生物に対してSCP-067-DEの感染は常に無症状であるため、通常は知覚されることはありません。さらにこのバクテリアは感染した生物の免疫系によって非常に迅速に排除されることから、検出される可能性はさらに低いものとなります。SCP-067-DEは人体内でも長く生存することはできないため、症状の発現は2.7%の事例でしか起こりません。症状のある患者はSCP-067-DE-A実体と呼称されます。

SCP-067-DEの感染症状は実体ごとに異なりますが、現時点では未知のプロセスによって常に異常な能力の発達が結果として起こります。この能力は様々な性質を持ち、大抵の場合でSCP-067-DE-A実体やその周囲に危害を与えます。これはいずれの場合も、異常な能力の安全な使用を保証する耐性や他の特異性を当該実体が有していないことが原因です。SCP-067-DEが免疫系によって肉体から排除された後でも、それぞれの特異性は残留します。再感染することも可能ですが、新たに異常な能力が発現することはありません。

病気の進行中にSCP-067-DE-A実体は現時点では未知の方法で、自身の異常性の性質と発動に関する知識を得ます。しかし獲得した特異性をどのように扱うかは各実体の性格によって異なります。この使用時には自身や他者に損害を与える、あるいは物的被害をもたらす事態が頻繁に発生します。このため、初回の能力使用後に多くのSCP-067-DE-A実体は可能な限り再度の使用を避けるようになります。


SCP-067-DEは消毒剤や抗生物質に対して脆弱であるため、人間が居住する地域ではほとんど発見されません。しかし症状が出ないために危機的な感染状況を把握することは困難です。ワクチン接種も可能ですが、SCP-067-DEは耐性を構築できないにもかかわらず、遅くとも1年後にはワクチンの効果が無くなるほど急速に変異します。現在、自然界に存在するSCP-067-DEを特定地域に封じ込め、排除する取り組みが行われています。
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