
██████████アパートからの改修前にカバーを取り外されたSCP-072-2
アイテム番号: SCP-072
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-072の実例となる既知のものすべては3.5×4メートルの保存室に収容してください。入室してよいのは認可された試験手順の間のみです。上級研究員認可会による事前の承認なしには、上で睡眠を取ることを目的として作られた物品は何物であれ収容室から15メートル以内に持ち込まないようにしてください。
説明: SCP-072が最初に発見されたのはミシガン州████████にあるアパートにおいてで、地域でのパニックを端緒とした二つの地方メディアによるSCP-072の作用についての報道が財団の潜入エージェント███████の注意を惹いた後のことです。
SCP-072は影めいた半透明の射影で長さ0.9メートルの手といった風な見た目をしており、「指」は鋭角に尖っています。SCP-072の姿を細かいところまで録画するのは困難で、それは5lux以上の光のもとではSCP-072が実体化しないからです。
どんなときにSCP-072の実体化が観察されるかというと、ただ人間(以下『被験者』とします)がSCP-072に「感染」したベッドに入り片足または両足を外気に曝した状態でREM睡眠に入った場合のみとなります。これら条件が満たされたなら、SCP-072はベッドの足から出現し、尖った指を以って被験者が目覚めるまでその足を「つつき」ます。被験者が報告するところによれば、この時点で、彼らは身動きできなくなり、睡眠時の金縛りと似た症状を示します。金縛りはSCP-072が可視状態にある限り続きます。
それからSCP-072は尖った指先を以って被験者の足の露出した部分から肉の一部を切り取ります。取り去るたびにベッドの中に戻っては、収集した物質を伴わずに出現します。SCP-072が足の露出した部分をすべて取ってしまうまでこれが続くことになり、足首のところでやめます。SCP-072に曝された被験者の報告によればこの過程は凄まじく苦痛に満ちたものだとのことですが、金縛り作用のせいで被験者たちは悲鳴を上げたり助けを呼んだりできません。実体化したSCP-072は収集した物質を食べているのか、それとも何か他の目的に使っているのか、それは分かりません。負傷を適切に処置する限り、SCP-072の作用は致命的なものではありませんが、将来的に睡眠に関わる心理的ダメージを引き起こすことが観察されています。
副次的作用もまた存在します。SCP-072の作用を発揮したベッドからおよそ10メートルの近さにあるベッドもまたSCP-072の宿主となるでしょう。SCP-072に影響されたベッドを破壊してみたところ、特異な物質も被験者から取り除かれた生物学的物質の痕跡も見られませんでした。
補遺
既知のSCP-072対象一覧:
- SCP-072-1、-2、-3、最初にアパートから回収されたもので、互いに10メートル以内の距離に置かれていた三つのツインベッド。
- SCP-072-4、キングサイズの四柱式ベッドで、サイト██の特異物品一時保管所にてSCP-072が実体化している間に汚染されたもの。
- SCP-072-5、足の方を取り除いた寝袋で、試験のためにSCP-072-1から感染させた。物品内でD-2191がREM睡眠に入ったとき、[データ削除済]。将来的にSCP-072-5で試験をするのは推奨されない。
- SCP-072-6、SCP-072-7、SCP-072-2から感染させ、その後試験のために破壊したベッド。SCP-072-6と-7の残骸は影響を受けていない様子だが、更なる研究が完了するだろうときまで収容しておかなくてはいけない。