SCP-076-JP
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SCP-076-JPに寄生された民間人

アイテム番号: SCP-076-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-076-JPは研究用の個体を残し、他は焼却処分して下さい。研究対象の全個体には塗料でアイテム番号を記入し、GPS発信機を取り付けます。標準的な生物収容室ではなく、物品収容用のコンテナに保管して下さい。1年に一度点検し、衰弱の兆候が見られた場合はDクラス職員の死体を与えて下さい。他の給餌方法の試みは成功していません。給餌後、死体を速やかに焼却処分して下さい。

説明: SCP-076-JPはプラスチック製の作業用ヘルメットに擬態した、陸生貝の一種と推定されています。ヘルメット部分はカルシウムを主成分とする殻でできていますが、重さや質感はプラスチックに似ています。本体は内部の緩衝材を模しています。紐に擬態した触手で這って移動しますが非力であり、機敏な動作はできません。

このため、SCP-076-JPは家屋などの閉鎖空間に好んで生息します。新陳代謝は極めて遅いため、長期間の絶食に耐えることができますが、数年に一度程度は食事が必要なようです。

緩衝材に擬態したSCP-076-JPの本体部分には長さ数センチほどの針が隠されており、不用意にSCP-076-JPを被った人物はただちに捕食されます。針は頭蓋の隙間を貫通して脳に達し、分泌される化学物質によって犠牲者の脳に影響を与えます。

犠牲者は認知力の低下により、災害などに遭遇していると誤認します。稀に戦争やテロ、ゾンビの大群に町を占拠されたと誤認する場合もあるようです。いずれの場合も、犠牲者はSCP-076-JPを決して脱ごうとしなくなります。また安全な避難場所を求めるようになり、閉鎖空間に逃げ込み、そこから動かなくなります。

以降は針から体液や脳組織を吸われ続けるため、やがて犠牲者は緩やかに死に至ります。死体はそのままSCP-076-JPの食料庫となり、安全な産卵場所としても利用されます。孵化した幼生は死体からカルシウムやタンパク質を摂取し、やがて成体のSCP-076-JPとなります。

SCP-076-JPを脱がせようとした場合、犠牲者は全力で抵抗します。同時に針から大量の覚醒物質が注入されるため、痛みを感じなくなり、人格が豹変して狂暴化します。犠牲者を救出するには、脱がせる前にSCP-076-JPを物理的に破壊するしかありません。ただし犠牲者の脳には針が刺さっていることに留意して下さい。詳細については実験記録を参照して下さい。

補遺: SCP-076-JPはある化学工場の倉庫に集団で生息しており、防災訓練の際に誤って着用されたことから大量の犠牲者を出しました。█名が死亡し、██名に程度の異なる後遺症を残しました。うち█名は現在も意識が回復していません。
この事件は大規模な労災として隠蔽されました。被害者は全員、訓練中に本物の爆発事故が発生したと誤認していたため、記憶処理の必要はありません。化学工場は被害者の記憶と一致するよう、適切に処理されました。

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