アイテム番号: SCP-078
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-078は収容所の壁に掛けられ、物理的に電源を抜かれた状態で置かれています。部屋の唯一のコンセントはスイッチでコントロールされ、スイッチはSCP-078を試験するとき以外は常にオフ状態になければなりません。意図せずSCP-078の電源がついた場合に目を閉じたまま見つけることの出来るよう、収容室に入る者はスイッチの位置を熟知しておかなければなりません。
説明: SCP-078は約1.5メートルの"TOO LATE TO DIE YOUNG(若き死を迎えるにはあまりに遅く)"と書かれたピンクネオンサインです。標準財団データマイニング・プロトコルが異常に高い餓死や孤独死の死亡率を記録した███████、████████の町で最初に回収されました。
電源を切られている間、SCP-078は異常な特性は無くおそらく効果が無いことが観測されています。電源が入れられ稼動しているとき、10秒未満ならばSCP-078を見ても間接的な観察でも効果はありません。文章英語を読む能力に欠けるためにSCP-078を理解出来ない被験者も影響は受けません。しかし10秒以上SCP-078を見た全ての被験者は、あらゆる種類の手書きの文章を見た際に時折追加の文章を知覚します。これら追加の文章は被験者自身および周囲の文章のスタイルとは異なり、しかし文章ごとに異なるランダムなスタイルを示し(付録078-01参照)、被験者の罪のあるいくらかの事柄や決断の罪悪感を緩和する言い回しで現れます。例えば、口論の末に妻を殺害したあるDクラス職員は彼の日誌で"あいつはお前の言ったとおりにしなかったから当然の報いを受けた"という文章を読み、家族を置いて財団での仕事をするうちに偶然に曝された██████博士は"君の仕事は人類を救うだろう"という文章をSCP-███の彼のメモで見つけました。
初めは有益な効果で、SCP-078に曝され影響を受けた被験者は大きな心の平穏を報告しています。しかし、文章は1週間程度かけて行為のポジティブな結果を強調するものから行為のネガティブな結果を軽視するものへと移行します。██████博士は、2日後に"そもそも彼らは君のことなど愛していなかった"という文章を彼の個人日誌にて見つけました。さらには、被験者がこれまで罪の意識を感じなかったことや、心の整理をつけた行為を正当化し始めます。それから、被験者はそれらの行為を正当化するように考え直し始め、同様に彼らのどんな行為でも正当化しようとします。時間が経つにつれ正当化の必要性は増加し、彼らは思考を声に出し始め、1週間が過ぎる頃には、被験者が生きるためにするどんな普通のことでも他の行為を代わりにしなかった理由を正当化しようとして神経症の発作を誘発します。2週間経つと、被験者は食事を取ることが出来なくなります。最初のひと口を食べたあと、その特定の部分を最初に食べた理由を正当化することに1時間を費やすからです。栄養が静脈内に供給されない限り、栄養失調による死は免れません。█ Dクラス職員だけでなく、この段階に達した偶然に露出した█研究者は、研究と治療のために生かしておくことになっています。
SCP-078の効果に対する唯一の例外はSCP-078自身です。どんな被験者も2回SCP-078を見ると初めに曝されたときよりもより一層罪の意識への誘導メッセージが増加し持続します。全ての被験者は最初に曝されてから1週間後に自殺しようとします。
補遺078-01: D-19384、彼の筆跡は筆記体と活字体の奇妙な混合で、SCP-078に曝されて'結果が出ない'段階に達した後に終了させられました。その後、他の被験者は同じ筆記体と活字体の文章が混ざっていることを報告しました。SCP-078に曝された者達が死んだ後に何らかの方法で'組み込まれる'かもしれません。