アイテム番号: SCP-080-KO
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-080-KO-3には人間の子供が通常通り過ごせる環境を提供しますが、許可された空間以外に立ち入ることはできません。特に、他の財団職員に接触させることは規制されます。SCP-080-KO-1が含まれている籠は、常にSCP-080-KO-3の半径1m以内に存在するのでSCP-080-KO-1への特別な措置は不要です。
説明: SCP-080-KOは、人間の目に寄生する様々な色を持つ虫です。全体的に縦に長い円筒の形をしていますが、通常は丸い姿をしており、身体はありません。
対象は、飴のような形状の物体に擬態し、食べられることによって感染します。この飴のような物体をSCP-080-KO-1と分類します。これを食べるとすぐに口の中で物体が「溶け下り」、以降1分以内に被験者の眼球の硝子体の内部に小指の爪ほどの黒い卵が出現します。卵は出現後数秒以内に孵化し、生まれた虫は硝子体の内部を自由に泳ぎ回るようになります。この虫をSCP-080-KO-2と分類します。この虫は2時間後に成虫になることが判明していますが、栄養の供給がどのような仕組みであるかは明らかになっていません。両方の眼球の内部にいる虫は、通常同じ色となっています。
感染者の瞳孔は、この虫によって、この虫と同じ色に見えるようになります。しかし、この虫は感染者の視覚に影響を与えません。水晶体を介して屈折されて入った光は虫を透過して網膜にたどり着き、また感染者は瞳孔の色が変わったことの他に何の異常も感じませんでした。この虫を外科手術により取り除こうとする試みは全て失敗に終わっています。
感染から1週間が経つと感染者は「目がグスグスする」といったような症状を訴え始め、症状が現れてから1時間以内に感染者の眼球は縮み上がり、丸くなめらかな虫と同じ色のSCP-080-KO-1に変化して眼窩の外に溢れ落ちます。この過程で感染者は苦痛を感じ、当然ながら視力を失いますが命に別状はありません。生成された2つの飴はその後消失します。
その物体は、このオブジェクトを販売する身元不明のSCP-080-KO-3の持っている籠の中に入ると判断されました。SCP-080-KO-3は10歳程度の女児の姿をしており、通行人にSCP-080-KO-1を販売します。SCP-080-KO-1は一般的な飴の包装紙に包まれており、「新しいファッションアイテム!瞳孔の色を思うように変えてみよう!」と書かれていました。対象は慶尚北道の███において、財団のエージェントによって発見され、現在は収容されています。以下は短時間のインタビューの記録です。
対象: SCP-080-KO-3
インタビュアー: ウェル博士
付記: SCP-080-KO-3の身元およびSCP-080-KO-1を販売することについての情報を得ようとした。<記録開始、[201█/0█/24, 14:13]>
ウェル博士: やあ、SCP-080-KO-3……
SCP-080-KO-3: キャンディお一つどうですか?とっても不思議で面白いキャンディですよ。
ウェル博士: あなたの名前は何ですか?どうしてこのような飴を売っているのですか?
SCP-080-KO-3: 瞳の色を変えることができるんです!1個で5ウォンですよ。
ウェル博士: すいません、私の言葉が聞こえていますか?
SCP-080-KO-3: そうです!キャンディお一つどうですか?安くて面白いキャンディですよ。
ウェル博士: あなたは飴を売る言葉しか……
SCP-080-KO-3: 赤、オレンジ、黄色、緑、青、紫、白の全部で7色から選んでください。
ウェル博士: いや、君が売っている飴はちょっとおかしくないかい?
SCP-080-KO-3: 赤、オレンジ、黄色、緑、青、紫、白の全部で7色から選んでください。
ウェル博士: 全く進展がないな。<記録終了、[201█/0█/24 14:45]>
結論: 対象はSCP-080-KO-1の販売にのみ反応を示し、その他の質問は全て無視した。しっかりとした会話は不可能であると思われる。