SCP-088
評価: +5+x

アイテム番号: SCP-088

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-088は気密ケースに常時封印しておいてください。ケースはSCP-088の分泌物が持つ腐食性に耐えられるアクリル・プラスチック製で透明なものにします。SCP-088が冬眠から目覚めるようなことがあった場合に備え、SCP-088を保管する部屋は、その逃走能力を阻害する耐久性プラスチック、ゴム、あるいはセラミック製のものとします。SCP-088の収容場所の気温は摂氏15度を越えるべきではなく、収容場所に入るどの職員もレベル4危険性物質プロトコルを遵守し適切な防護装備を常時身につけなくてはなりません。

SCP-088の存在下で適当な収容プロトコルを遵守しなかった、あるいは物理的変異の徴候を示した職員は誰であろうと、Dクラスに降級し観察のために拘留してください。

説明: SCP-088は爬虫類の特徴を持ったヒューマノイドで、外観は力ない姿勢でミイラ化されたものとなっています。しかし、SCP-088は単に冬眠状態にあるだけであり、現在の収容より快適な環境に曝されたらその冬眠から回復するかもしれないのです。研究が示したところによれば、SCP-088はおよそ6000歳であり、様々な危険な生体化合物をその口と手から分泌する能力を持ちます。それらの物質の中には複製できれば大変な戦略的価値を有し得るものもあるでしょうが、SCP-088を起こすことなく抽出する手段が発見されるまでは、この領域の研究は保留とします。

SCP-088は、同様の形態を共有している23体のミイラ化した遺体とともに回収されました。しかしながら、それらのどれも生きてはおらず、また、検査の示唆するところでは、それらはもともとは人間であったとのことです。エージェントE088-3とE088-7が得てきた情報、およびSCP-088への曝露が原因で彼らにその後生じた変異により、この理論は確証を得ました。

補遺: SCP-088が回収されたのは、1933年、カリフォルニア州ロサンゼルスの地下に眠る複合建築でのことです。この場所はそもそもG. W█████ S██████が、彼のいうところの『ラジオX線装置』を使って発見したのですが、その装置は機械式ダウジングロッドに毛の生えたようなものでした。S██████の方法は疑わしいものであったものの、彼の発見はそうではありませんでした。街の下に眠る金鉱床とトンネルを地図に起こしてみてから、S██████は宣言しました、アリゾナのホーピ族の伝説にある蜥蜴人間の失なわれた都市を発見した、と。S██████の主張は1934年1月29日のロサンゼルス・タイムスの一面を飾るまでに至りました1。財団が彼の主張を検証しS██████氏を黙らせることに成功する前のことです。

地下複合建築には伝説にあるほどの広がりはなく、そこにあった物品のほとんどは明確な情報を得るのには腐食が進みすぎていましたが、ただ果ての見えないトンネルの岩壁に彫られた長いメッセージだけは別でした。この文章の部分的な訳については、文書088-14を見てください。

収容侵犯の概要: 70年以上に渡る収容の中で、SCP-088がその冬眠状態から起きたのは二度だけで、ほとんどの鉱物と金属を溶かしてしまう腐食性流体をもって収容を侵犯しました。どの場合にも複数の職員が第二の化合物に曝されましたが、これはSCP-088が仲間を増やすのに用いるものです。影響を受けた職員は苦痛に満ちた変異を被り、そして彼らはSCP-088と共通する身体的特徴を持つ姿となりました。多量の化合物を受けた少数の者たちは――直接口移しで与えられたのですが――最も速く変化し、その後SCP-088が害されるのから守ろうと自らを犠牲にしました。SCP-088はまた、収容職員と闘うために、強力な神経毒を液体及び気体の形態で生み出す能力を示しました。

二度目の侵犯の収容はSCP-088と影響を受けた職員を施設内で隔離し気温を低下させることで再達成されました。影響下の職員は打ち捨てられた装備品で祭壇を築き、その上でSCP-088は冬眠に落ちる前に横臥姿勢を取りました。この時点で変異した職員は無力化され、SCP-088は収容下に戻されました。

低温下で非金属のものに収容するという現在の戦略は無難にSCP-088の隔離状態を保っています。SCP-088は19██年11月██日にSafeに再分類されました。

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