SCP-089-KO
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Dクラス職員が出入りした後に撮影されたオブジェクトの内部構造

アイテム番号: SCP-089-KO

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-089-KOが所在する建築物は、政府の管理レベルでの安全および保護封鎖措置を行ってください。所在建築物の周囲は鉄柵で囲み、入口には財団エージェントが24時間待機する警備警戒所を設置し、4人が交代で勤務します。オブジェクトの研究のためにオブジェクトに出入りするエージェントは、出入りする前に精神健康診断を受ける必要があり、出入りした後には事後発生する可能性のある傷害を防ぐためにクラスA記憶処理を必ず施されなければなりません。所在建築物の定期的な維持及び保守業務はDクラス職員に割り当てられており、保守業務の後Dクラス職員にはクラスB記憶処理を施し、他のサイトに移転します。オブジェクトが所在する建築物の別の部屋に進入しても、オブジェクトの反応を示すので研究目的以外の建築物への出入りは禁止します。

説明: SCP-089-KOは、大韓民国██道██市に存在する古いマンションタイプの建築物の1階にある、幅5m、奥行き5m、高さ2mの部屋です。オブジェクトが所在する建築物は長い間使用されていなかった建築物で、内部にはいかなる構造体も設置されておらず、非常に荒廃していて発見初期には地域の非行青少年の隠れ家としてしばしば使用されていました。オブジェクトに通じるドアが施錠されていたために、長い間オブジェクトの存在は知られていませんでしたが、寒さをしのぐために鍵を無理矢理解錠して出入りした後、オブジェクトの影響で建築物の屋上から飛び降り自殺した家出青少年の事例が知られ、財団の関心を引きました。以降所在建築物の所有者と施工者から建築許可の取り消しと差し押さえの手続きを経て、オブジェクトを財団の所有物として入手しました。

オブジェクトは人間が出入りする際に、出入りした人物が過去に接触していた部屋の様子に変化します。内部構造だけでなく、部屋の全体的な大きさも変化し、これはオブジェクトの外側に変化がないことから、オブジェクト内の空間の変化に物理的な制約はないと推測されます。オブジェクトは最大████m2、最小█.█m2まで変化しており、内部構造もまた重複することもなく多種多様に変化しました。詳しくは実験記録089-KO-Aを参照してください。

オブジェクトに出入りした人物は、様々な面の反応を見せます。通常驚きを伴った嬉しさを表出し、オブジェクト内の物体に接触する傾向を見せますが、一部の場合で出入りした人物が恐怖や怒りを表出した事例も存在します。しかし、一般的な特徴として、部屋から出てきた後にその人物は深い郷愁と鬱病に苦しむことになります。大抵の場合1ヶ月程度が経過すれば自然完治しますが、低い確率で郷愁が深まり自傷、暴力性の表出、殺人や自殺などの深刻な精神的問題を引き起こすことになります。従ってオブジェクトに出入りした後に行われる記憶処理は、本人の意思とは関係なく必ず行われなければなりません。

オブジェクトの本来の内部構造がどのようなものであったのかは、資料から推測することができます。オブジェクトが所在する建築物の当初の建設目的はマンションであったため、オブジェクトが建設された当時は一般的な家庭のような構造になっていたと推測されます。カメラを通して撮影された内部構造は、最後に出入りした人物に反応して変化した部屋の内部の様子を維持することが確認されました。ただし、オブジェクトの外部の風景は時間の流れに沿って天気と気候の変化を示し、オブジェクトの変化を引き起こす可能性がある原因が生じることに備え、カメラでの撮影は継続的に行われなければなりません。

オブジェクトの発見時に発生した最初の再進入事件と、その後に発生した数回の再進入に関する実験以降に、オブジェクト内部で[データ削除済]。再進入に関する実験が繰り返し行われる場合、オブジェクトと被験者の永久的な損傷が懸念されるという所見により再進入に関する実験は禁止処分を行いました。詳細は事件記録089-KO-Aを参照してください。

補遺

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