アイテム番号: SCP-091
オブジェクトクラス: Anomalous Safe
特別収容プロトコル: SCP-091はサイト██にて標準的な収容ロッカーに収納し、試験に使用されていない間はダイヤル錠を掛けて保管してください。SCP-091は現状、通常のボール紙以上の断裂や損傷への耐久性を持つ兆候を示していないので、実験場に輸送する際は細心の注意を払う必要があります。試験中は、被験者以外の誰もSCP-091を見るべきではありません。 SCP-091を見たことが疑われる者には、直ちにクラスBの記憶処置を施してください。また、症状の再発を防ぐために被験者の個人記録――映像や写真などをデジタル・アナログ媒体に関わらず全て処分することが望ましいです。
説明: SCP-091は「スコッティ」ブランドのティッシュ箱(現在は空)です。SCP-091を観察した人間は、すぐに圧倒的な郷愁の感覚にかられ、自分の記憶の中でも「SCP-091(スコッティのティッシュ箱)が近くあった時」についての追憶を始めます。(それがあった時に起きた事件、或いはそれと関係の深い人々や場所など)
SCP-091は元々Anomalousアイテムとして判定され、遺物サイト44に送られました。しかし、それからしばらくして、その時の回収チームの一人である研究アシスタント████が、199█年に行われた彼女の結婚式のビデオに映っていたSCP-091を目撃した途端に「懐かしい思い出が洪水のように溢れて来た」と証言したのです。
- 結婚式でのSCP-091の思い出。
- 披露宴でのSCP-091の思い出。
- 新婚旅行でのSCP-091の思い出。
研究アシスタント████の元夫へのインタビューの結果、彼もそれらの場面全てにSCP-091の存在があったことを記憶しており、それに対して強い思い入れがあることを語りました。更に調査した所、結婚式に出席した数人がSCP-091の存在について言及する心理的効果を示しました。
他の出席者たちに対しては、SCP-091の事を何も知らせずに結婚式について述べてもらいました。彼等の場合は、SCP-091の存在を含めずに結婚式の各場面を語りましたが、我々がSCP-091について質問をすると、すぐに以前観察されたケースと同様の反応を示しました。
他の状況下における試験も継続的に行いましたが、同じような結果を生み続けました。また、被験者がSCP-091の含まれた画像や映像を見ることが出来る限り、記憶処置も効果が無いことが判明しています。
注目すべきなのは、各記録において登場した全てのSCP-091の中身がティッシュで満たされていたという事実です。