アイテム番号: SCP-097
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-097は最初に発見された敷地であるゾーン-SCP-097の内部に収容されます。敷地は高さ8メートルのコンクリートブロック塀に囲まれ、有刺鉄線と監視カメラをくまなく配置します。ゾーン-SCP-097の衛星写真は修正し、このエリアの全ての痕跡を消さなければなりません。
SCP-097内部から由来したと疑われる収容区域外に新たに生えたあらゆる植物は塩水で茹でるか、焼却する、あるいはその両方を用いて消毒しなければなりません。全ての異常な動作はもれなく発生から10分以内にブリッジ (Bridge) 博士に報告しなければなりません。職員ないしその家族が収容の外部で幻覚かこれに関係した夢を体験した場合、処置を予定するためブリッジ博士に連絡しなければなりません。
SCP-097の周囲、特に[編集済]は毎年4月初めから11月初めまで感染した民間人を監視しなければなりません。睡眠異常に対処する医療施設はSCP-097の影響の兆候がないか監視しなければなりません。ゾーン-SCP-097から1平方キロ内で独りでいる16歳未満の民間人は財団が拘束しクラス-B記憶処理を施して帰宅させるか、近隣の警察署へ送還しなければなりません。民間人の送還を請け負った担当職員は人目を避けなければなりません。エージェント各位は途上で民間人に遭遇した場合にごまかすカバーストーリーを割り当てなければなりません。レベル3スタッフは詳細を参照してください。
その年の初霜の朝は農具を装備した25名のエージェントがSCP-097に進入し外部の植物を除去しなければなりません。この作業を日没以後まで続けてはいけません。
説明: SCP-097は合衆国中西部の[編集済]州に所在する10エーカーの区域です。SCP-097は約2.3平方キロメートル (約5.9平方マイル) の敷地の、1969年の[編集済]カントリーフェアの廃棄された跡地です。SCPの区域内の構造物は相応に荒廃した状態で存在し、考えられる年月と環境に一致します。
SCP-097の中心にはビュイック・ピックアップトラックの1956年モデルの残骸が置かれ、その大部分は巨大なカボチャの未知の亜種の下に押し潰されており、以後SCP-097-01とします。SCP-097-01は高さ約7.4メートル (24.3フィート)で横幅の半径は8.1m (26.8フィート) です。現在SCP-097-01は約15,000キログラム (約33,070ポンド) と推定されます。このカボチャはそのサイズから予測されるように自重で広がることなく、おおむね球状を保っています。
SCP-097の一部 (約2平方キロ) 数十種類のカボチャが異常増殖しており、70種以上の亜種がすでに特定され、多くはそれまで農学で知られていませんでした。これらのカボチャの多くはとても大きく育つことができ、推定平均重量は250キログラム (550ポンド) 前後だと分かっています。類別された他の作物と同様にこれらのカボチャは、1969年会場の残骸とともに成長し、迷路のような植物の配置を作り出します。SCP-097内の「壁」の平均高は1.6メートルですが、これは年ごとに変わり得ます。
毎年4月から11月の間、SCP-097内の区域で良性のものから攻撃的と示唆されるものまでいくつもの異常現象が発生します。SCP-097によって現在までに17名のエージェントが再起不能となり、8名が死亡しています。記録された現象の簡易リストは事件記録SCP-097を参照してください。
補遺 - 収容歴史の注: SCP-097の収容壁が構築される前、現在SCP-2171-1として知られている実体が時おり断片的な"壁"を形成している姿が観測され、一時的にはSCP-097の影響エリアをほぼ完全なSCP-2171のリングが覆いました。この行動は収容壁の完了後止みました。この行動の裏にある目的と意味は現在不明です。
子どもたちへの影響: 事件記録SCP-097で概説された即効効果に加え、SCP-097-01は特定できない範囲の子どもへ検出困難な症状を産み出すようです。明確のため、「子ども」とは8歳10歳までの個人を指します。
- 4月の初め、SCP-097の未定義の領域内の民間人の子どもは晴れた夜に夢遊病にかかるようです。影響を受けた子どもは家じゅうを動きまわり、閉じたドアにぶつかると数秒間停止した後一番近くのドアへと移動し、やがてはベッドへ戻ります。最初は、この行動は1つの階のドアで1週間に1度しか発生しません。この夢遊症状は頻繁に発生するようになり8月半ばには毎晩発生します。この出来事の間に強制的に覚醒させると、子どもたちはある程度の混乱に負けるまで数秒間叫びます。影響を受けたこどもがこの方法で起こされると、効果は消え、子どもはもうSCP-097の影響の兆候を示しません。
- 2から3ヶ月を超えると、一連の症状は徹底するようになり、影響を受けた人間は家中の全てのドアを探し、敷地内にあるもの、ガレージのドア、車のドア、フェンスの扉のようなもの同様です。最後に隣家の玄関のドアを訪ね始めます。9月の始めには、影響を未だ妨害されてない子どもは日の出後も症状が続き始め、家に近い草地に横たわり完全なREM睡眠に戻ります。影響を受けた子どもは秋の半ばごろに夢を思い出すようです。
- 9月1日から11月1日の間、影響を受けた子どもは夢遊病症状が進行中の間は目を覚まさなくなり、それまでの活動を止めるようになり、代わってSCP-097の所在地に直接歩いていきます。子どもは野を歩きまわり小道へ入り、着実にSCP-097へ向かいます。周辺地帯のほとんどは財団所有の未開拓地のままで、行程を妨害されないようにしています。SCP-097に到着すると、影響を受けた子どもはSCP-097-01の前に座り、音楽が始まると判別不能な言葉で歌い始めます。いくつかの演奏が記録され、単純な打楽器や管楽器がほとんどです。
- 数分後、子どものような物体が入り組んだ植物相から這い出すか、SCP-097内の大型のカボチャから飛び出します。これらは最後に目撃されたときの服、ほとんどはパジャマや類似の衣類、を着ています。これらの存在の多くはSCP-097-01で失踪したと知られる子どもと合致します。
- これらは影響を受けた子どもを囲み、SCP-097-01が薄明かりを放つまで輪になって歌い踊ります。影響を受けた子どもは目を覚まし、通常は非常に恐怖心を示します。何らかの声が発されると即座にこれらの存在は子どもに群がり殺害します。事例によってやり方は異なりますが、多くは切断や絞殺を伴います。この時点で、これらの存在を妨害するあらゆる試みは、装備の故障、突然被験者に触れられなくなる、SCP-097の一部が暴力性を発揮することで失敗します。
- 影響を受けた子どもの死亡後、SCP-097-01が開きこれらの存在が自らよじ登り中に子どもの残骸を投げ込みます。SCP-097-01はそれから閉じ、音楽は止みます。
収容壁が建てられるまでに3歳から10歳までの少なくとも██人の子どもがSCP-097で失踪したことが知られています。SCP-097の行動の現在の例は事件記録SCP-097を参照してください。