アイテム番号: SCP-099-FR
脅威レベル: 緑 ●
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 他の収容サイトへ移動された場合SCP-099-FRは異常な効果を示さないことが確認されていますが、本来の位置にて保護されなければなりません。SCP-099-FRの収容セルには2つのCCTVカメラと音を収集するために高品質カメラが設置されます。またSCP-099-FRの収容セル前には事前にオブジェクトの特性を知らされたノイズキャンセリングヘッドホンを装備した警備員を配置します。各職員は週ごとにカウンセリング及びレポートの提出が義務付けられています。SCP-099-FRを用いた実験の要望は必ずダーマ博士に提出してください。
説明: SCP-099-FRはフランス北部の旧織物工場内の静かな部屋に配置された噴水です。直径は1.30mでセラミックによって構成されています。オブジェクトには6つのバルブ、水と異常特性を作動させるレバーが存在します。SCP-099-FRが配置された部屋には以下の物体も配置されています。
- 従業員用のロッカー10台
- ハンドドライヤー1台
- 「Odeur de Rêve(夢の香り)」ブランドの石鹸16個を収納した段ボール1箱
- ロッカーに収納されていたハンガー3本
- はさみ2本
SCP-099-FRのバルブには「キメラに従ってください。」と書かれたメモが付けられています。テストの結果、SCP-099-FRの効果は個人によってバルブを操作した感覚が変化すると判明しました。バルブが操作された際にSCP-099-FRの異常特性が発動します。効果はオブジェクトのある部屋で長時間過ごすほど増大していきます。部屋に入った被験者はまず多くの場合癒しの歌を聴くことにより2分で中毒になり、3分で問いかけに応じなくなります。4分経過すると被験者は妄想に囚われ、周囲の物体・人物は実在しないと思いこみます。5分経過すると被験者はパニック症状を起こし、未知の状況によって死亡します。
SCP-099-FRのバルブが操作された際に以下の効果が起きることが確認されています。ハンドルを押下すると被験者は最初の2分間でなじみ深い人物の存在を感じます。その人物は被験者の最も愛している者であると言います。監視カメラでその姿を確認することは不可能ですが、被験者は実体に感情的なふるまいを見せます。3分経過すると被験者は実体と激しい口論を始め、最終的に死亡します。いくつかの試験の後、SCP-099-FRの収容室から半径10m以内にいた職員は頭の中で行為に加わるよう促す女性の声が聞こえたと証言しています。
被験者が実体と対話する際に赤外線カメラを使用することで簡易な熱のポイントと2つの腕らしき形状が確認されました。
解剖レポート: ジェンコ教授によりSCP-099-FRに暴露し終了したD-6731の検死が行われました。その結果、死因は被験者の肺に塩水が注入されたことによる溺死と判明しました。塩水は水酸化ナトリウムイオンの異常な高濃度を示しました。
補遺: SCP-099-FRの効果は被験者がオブジェクトに近づいた場合のみに起こることが判明しています。