SCP-1004-RU-J
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アイテム番号: SCP-1004-RU-J

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1004-RU-Jは現在、セクター█の家具付きスタッフルームに居住しています。収容担当者は1時間ごとにSCP-1004-RU-Jの血中アルコール濃度を測定し、濃度が1.7‰1を下回っていた場合は適宜アルコール投与を行ってください。当該スタッフルームの出入り口には、非致死性武器を装備した警備員2名を常時配備するものとします。なお、SCP-1004-RU-Jから「酒を飲む相手が欲しい」という要望があった場合は、暴力傾向を持たず素行の良好なDクラス職員の中から適当な者を選出してください。

説明: SCP-1004-RU-Jは、年齢45歳前後と思われる男性です。身長は170cm、体型は痩せ型、頭髪は白髪交じりの黒髪であり、本人が所持している身分証によれば、氏名は██████・ヴァシリ・セメノヴィッチ、職業は等級7の配管工2となっています。

SCP-1004-RU-Jの生命維持に当たっては、通常の食事は必要とされません。検査の結果、SCP-1004-RU-Jの消化器官は極度に萎縮しており、肝臓だけが通常の人間の2倍程度に肥大していることが判明しています。

SCP-1004-RU-Jは、健康上の悪影響を生じせしめることなく、大量のアルコール飲料(または純粋なアルコール)を摂取することが可能です。また、SCP-1004-RU-Jの健康状態は血中アルコール濃度の低下につれて悪化する性質があり、濃度1.5‰未満では肉体的・精神的活動能力に大幅な減退が生じます。濃度が1‰未満まで低下すると、SCP-1004-RU-Jは重度の昏睡状態に陥ります。

SCP-1004-RU-Jの最大の特徴は、物理法則を無視して超自然的な配管作業を行う能力を有することです。この能力は配管作業以外の活動においては発揮されることはなく、能力の程度は血中アルコール濃度が高いほど強力なものとなる傾向があります。

能力の性質、および性格的特徴を考慮した結果、SCP-1004-RU-Jは終了処分とせず、その能力を財団のために活用することが望ましいという判断が下されました。

補遺: 能力測定実験の実施記録

課題: 破損した配管の補修。
血中アルコール濃度: 1.5‰
結果: 破損が生じている配管を取り外し、新品と交換して補修完了。通常の補修作業と異なる点は見られませんでした。

課題: 破損した配管の補修。
血中アルコール濃度: 2.6‰
結果: 破損箇所の近くの配管をプライヤーで挟むことで水の流れを止め、破損部を塞ぐように金属板を打ち付けて補修完了。

課題: 破損した配管の補修。
血中アルコール濃度: 4‰
結果: 水が漏出している亀裂の縁を両手で掴み、引き寄せて結合させることで補修完了。

課題: 壊れた蛇口の修理。
血中アルコール濃度: 2‰
結果: ハンマーとノミで作成した新しい蛇口を取り付けて修理完了。所要時間10分。

課題: レンガの壁を隔てて向かい合っている2本の配管の開口部同士を接続。
血中アルコール濃度: 2.6‰
結果: 2枚積みのレンガの壁に穴を開け、接続用の配管(素手で折り曲げて加工したもの)を穴に通して作業完了。

課題: レンガの壁を隔てて向かい合っている2本の配管の開口部同士を接続。
血中アルコール濃度: 4.8‰
結果: ハンマーとノミとやすりを用いて接続用の配管を加工し、スポンジ状の柔軟な多孔性物質へと変化させ、これを折り曲げてレンガの壁を迂回させることで作業完了。スポンジ管の内部をどのように水が流れているのかは不明であるものの、片方から送り込まれた水は反対側まで問題なく流れることが確認されました。

課題: 3つのガス入力口を備え、うち1つの入力口には1気圧、残り2つの入力口には3気圧の圧力をかけた混合装置を用意。これを改造し、3つ全ての入力口の圧力を4気圧に変更。
血中アルコール濃度: 6‰(致死量以上)
結果: ハンマー、ノミ、やすり、はんだごて、溶接機を用いて作業完了。所要時間3.5時間。

私が以前書いた流体力学の本があっただろう。あれはもういらない。トイレットペーパーにでも使ってくれ。 - Dr. T██████

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