SCP-1007-JP
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SCP-1007-JP

アイテム番号: SCP-1007-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1007-JPの位置する██市民体育館は、敷地をカバーストーリー"改修工事"を用いて包囲し民間人の侵入を防ぎます。オブジェクトはシートで覆った上でカメラにより常時監視され、開放を試みる人物がいる場合には拘留し、Aクラス記憶処理を施します。いかなる理由であってもSCP-1007-JPの開放、もしくはその試みは解雇の理由となります。

SCP-1007-JP-Aは現在、サイト-81██の収容室に自己収容されています。対象の生命の維持のために対象は毎日、食事が提供されます。対象の異常行動は全て記録され、行動に関わった物体に異常性が無いかを確認します。

説明: SCP-1007-JPは愛知県の██市の市民体育館に存在する異常性のある扉です。オブジェクトは体育館のアリーナの壁の高さ約2.5mに位置しています。

SCP-1007-JPを開放する試みは現在に至るまで成功していませんが、オブジェクトの隙間からカメラを差し込むことにより内部に巨大な空間を有していることが判明しました。この空間はオブジェクトが存在している壁の体積を遥かに超えているとみられます。オブジェクトの内部には未知の組成の気体が充満しており、調査の結果、この気体の現実性濃度は0.23Hmと異様に低いことが確認されています。このことからオブジェクトが開放された場合、規模不明のZK-クラス:現実不全シナリオが起こると予測されています。

SCP-1007-JP-Aはかつて██氏と知られていた人物です。SCP-1007-JP-AがSCP-1007-JPと接触した場合、SCP-1007-JPがSCP-1007-JP-Aに接触された箇所が内部の空間ごと消失します。消失した箇所は5~11日程度でSCP-1007-JP自身により自己修復されます。また財団の保有していたいくつかのAnomalousオブジェクトとの接触実験では、接触したオブジェクトを消失させた例があります。SCP-1007-JP-Aは新たなる異常物品の発見のためと称し、奇怪な行動をすることがあります。この行動には周囲の人物に対する暴行も含まれますが、対象はこの行為を正当なものと見做します。またこれらの行為によって、異常物品や異常現象が発見された例は現在に至るまで確認されていません。インシデント-1007を参照してください。

補遺1: SCP-1007-JPは「触れると一瞬歪んで見える市民体育館の壁」としてAnomalous指定されていたオブジェクトの実験において、複数回触れられた際に出現しました。財団はSCP-1007-JPの性質を調査し、SCPオブジェクト指定と収容プロトコルの制定を行いました。

補遺2: 市民体育館の近隣住民であった██氏は、収容手順確立以前のSCP-1007-JPに素手で接触を行いました。対象がオブジェクトの一部分に触れた時点で警備隊によって鎮圧されましたが、対象がオブジェクトに触れた部分が、内部の空間ごと瞬時に消失していたことが判明しました。消失部分はオブジェクト自身により、5日ほどで復元されました。これまでのオブジェクトが接触された際と大きく異なる反応を見せたため、██氏はSCP-1007-JP-Aと指定され拘留されました。以下は財団によるSCP-1007-JP-Aとのインタビューです。

[中略]

インタビュアー: その修正というのはどのように行うのですか?

対象: そうですねぇ。まあ明確な理論の下でやってたものですから、説明しても良いですが、それこそ実験でもしないとわからないかと思いますよ?

インタビュアー: 明確な理論ですか。ということはあのオブジェクト以外にも類似した特性するオブジェクトを扱ったことがあるというわけですか。

対象: いや、そういうわけではないのですがね。天命。そう、天命ですよ。あの間違いを直せ。そう天に言われたというわけです。だから、あの扉に向かったのですよ。

インタビュアー: 実を言えば、オブジェクト以外にも異常性のある物品は世界中にあるんですがね。我々はそういったものを収容しています。例えば、あなたのような人間だとか。

対象: 確かに、人類が見つけた法則に逆らう物も数多く存在するかもしれません。しかし、あれらの殆どは作られるべくして作られたものなのですよ。あの扉はその過程で生まれてしまった欠陥なのですよ。もっと言えば、私の持っている力は異常な性質なんかではない。この世の穴を埋めるための力なのです。

インタビュアー: つまり、あなたはあの扉が他の異常物品とは違う物だと認識してその修正というのを行ったと。

対象: まあそれが私の役割ですから。これからは私が世界の欠陥を埋めていくのです。

インタビュアー: それはどういう意味ですか?

対象: ほら、こういうのってゲームによくあるじゃないですか。

[以降、重要性の高い内容は見られなかったため省略]

終了報告書: 現在、SCP-1007-JP-Aを用いてSCP-1007-JPを無力化させる案についての審議を行なっています。また対象は異常物品の発見のため、収容施設の外へ出ることを要求しましたが、却下されました。

補遺3: 以下は、SCP-1007-JP-Aが行った奇怪な行動の例です。

行動 付記
██博士に対して「白衣は着用しないと意味がないのですよ」と連続で47回と発言した。 SCP-1007-JP-Aは「博士Aの異常を明らかにできるとこだったんですよ」と主張した。
収容室の椅子へ昇降を繰り返した。 21回目にSCP-1007-JP-Aが椅子から転落した際に「こりゃ間違いなく欠陥ですよ」と発言した。
█研究員に不規則な配列の平仮名20文字が書かれたメモ用紙を手渡し、自殺を強要した。 SCP-1007-JP-Aは「成功すれば億万長者に生まれ変わりですよ?まあすぐに修正しますが」と発言した。
通りかかったDクラス職員を壁に押し付けた。 SCP-1007-JP-AはDクラス職員に対して「いいからテスターになれよ、[罵倒語のため削除]」と発言していた。
[編集済み] █博士の財布は焼却された。
収容室で様々なフォームの跳躍を行い続けた。 SCP-1007-JP-Aは「ワープできるかと思って。い、いや、これは欠陥を発見するために行なっていたことですからね?」と主張した。
収容室の壁に対して体当たりを行い続けた。 インシデント記録を参照。

インシデント-1007: SCP-1007-JP-Aが収容室の壁に対して、189回目の体当たりを行なった瞬間に対象は壁にめり込みました。対象は全身の約4割が壁に埋まっているにもかかわらず、生命維持に不可欠な活動を行うことが可能です。対象はこの事態に対して「やっと欠陥を見つけたんだ……ところでこの状況でどうやって修正を行えば良い?」と発言しています。

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