アイテム番号: SCP-101-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-101-JPはサイト-8141にて、広さ10m × 10m × 6mの冷凍設備が整った部屋に収容されています。管理は通常の樹木と同じように行ってください。室内は常にライトを点灯させなければいけません。SCP-101-JPを調査する職員の白衣の着用、室内への刃物、注射器の持ち込みは厳禁とします。SCP-101-JPが排除行動を取った場合は室外に退去し、室温を-20℃まで低下させ鎮圧してください。
SCP-101-JPが果実を付けた場合は活動停止状態にした上でDクラスによる採取を行い、採取された果実は必要がない限り焼却処分してください。
説明: SCP-101-JPは樹高約4m、葉張り約6m、目通り1約2mの果樹です。外見的な特徴はモモに類似していますが同種のものは存在せず、また収容から現在まで大きさの変化は確認されていません。
SCP-101-JPには運動能力があり、普段は枝を震わせるなどの活動を示します。周囲を知覚していることも判明しており、扉の開閉、室内への出入り、会話などに枝の動作による反応を示しました。また白衣を着用または刃物、注射器を所持している人間に対しては激しく枝を揺らし、その人物から離れるように幹を曲げるといった反応を示します。それでもなおそれらを着用、所持した人間が接近した場合は、枝を使った殴打またはその人物を投擲することで排除し始めます。この行動開始後に白衣、物品の放棄によってSCP-101-JPの行動が止まることはありません。SCP-101-JPが排除行動を開始したならば、2時間から最大で8時間の間、知覚できる範囲の全ての人間を排除し続けます。またこの行動は収容室内のライトの消灯によっても誘発されることが確認されています。現在のところ全ての活動は気温-15℃以下の低温状態では抑制され、低温状態で1時間ほど経過すると全ての活動を停止することが判明しています。
SCP-101-JPは3か月に1度の間隔で花を咲かせ、その後果実を付けます。この実の数は花の数に関係なく、現在までに5個から最大10個まで発生することが観測されました。果肉部分は水分量が多く、糖度が高いことが判明しています。果実内部の種を植えたところ、SCP-101-JPと同種と思われる樹木が生えました。その樹木はSCP-101-JP-1と分類され、5株 6株が研究のために栽培されています。現在のところSCP-101-JP-1には運動能力は確認されておらず、未知種のモモであること以外に異常性は発見されていません。
しかしSCP-101-JPの果実が成熟から1か月ほど経過すると、人間の赤ん坊のような生命体に変化します(以下、SCP-101-JP-2)。SCP-101-JP-2は全て女性の外見的特徴を有していますが、その身体構造は[削除済]。現在 4体 3体のSCP-101-JP-2が飼育されています。身体的な成長は通常の人間と同様ですが、全ての個体において知能レベルが成長していないことが確認されました。また全て個体の外見的特徴が一致しています。
SCP-101-JPは19██年██月頃に████県の████山中にて「桃の木に殴られた」という事件が複数報告されたため財団が調査し、SCP-101-JPを収容しました。またその際SCP-101-JPの傍からプラスチック製のタグが回収されています。タグには以下の文字が記載されていました。
日本生類創研 P-008-X05
補遺1: 19██/██/██にSCP-101-JP-2のうちの一体がSCP-101-JP-1に変態しました。変態した個体はSCP-101-JP-2の中でも最も経過年数が長かった個体で、誕生から5年が経過していました。
補遺2: SCP-101-JP、SCP-101-JP-1、SCP-101-JP-2のDNAを比較したところ全て一致し、またDNAのうち██%から人間女性の特徴が確認されました。