アイテム番号: SCP-1016-RU
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1016-RUは、完全に遮音され、照明に赤外光を用いた5x5x3mの室内に収容しなければなりません。室内の清掃を容易にするために、壁面と床はタイル張りで、部屋の中央には排水溝が設置されなくてはなりません。収容室は、床上15cmの高さに設置されたスプリンクラーからの放水による水圧によって、2日おきに洗浄する必要があります。天井には互いに1m離れたところに2つの懸架重量約90kgのフックを設置しなくてはなりません。フックから60cmのところに、拘束具付のステンレススチール製の椅子を取り付け、SCP-1016-2を拘束して、完全に固定します。
SCP-1016-RUは、2日ごとに鎖骨下カテーテルを通して第2群および陰性Rh因子の血液を輸血しなければなりません。
毎日23:27に、収容室に配属されているDクラス職員によって、この椅子の設置を修正する必要があります。「超過」した従業員の交換は、1時間以内に行う必要があります。心理的圧迫感に対する適性が無いために、「超過」した従業員はこの任務から除外されるべきです。SCP-1016-2は、自身のアクションに対する応答の欠如に気づいた場合叫び始めるため、聾者のDクラス職員の起用は推奨されません。
アクセスレベル4以上の職員のみがオブジェクトを取り扱うことが許可され、各実験の後には心理検査を実施しなくてはなりません。職員に異常が見つかった場合、即座に別オブジェクトに配属がえとなります。
説明: SCP-1016-1、"またたき"は重度の骨軟骨症に苦しむ34歳の白人男性です。彼の腕と脚は、根元から切断されています。身体からは完全に体毛が欠如しています。右腕と右足の切断面に、直径30cm、厚さ8cmの未知の金属からなるリングが通されています。各リングから1.7mの同じ材質のチェーンをつなぎ、対象を天井のフックに吊り下げる必要があります。
SCP-1016-RUは、名目上は身体の所有者です。"またたき"の特異性は、彼は「はい」か「いいえ」で答えられるすべての質問に対して目を通して返答することができるという点です。SCP-1016-RUの目に瞳孔は存在しません。オブジェクトが左目を開く場合、その目は真っ黒で、「いいえ」を示し、逆に右を開いた場合、その目は真っ白で、「はい」を表します。彼の口は、リング付のチェーンと同じ素材でできているステープルによって固定されています。頭蓋骨のX線写真によれば、ステープルは皮膚を貫通するだけではなく頭蓋骨にまで到達しており、完全に顎を固定していることが明らかになっています。彼は発話することが不可能です。SCP-1016-1の背中には、ローマ数字でVIIの刺青が入れられています。
SCP-1016-1が一日に回答することの可能な質問は10問ですが、実験結果が示すとおり、答えは常に正確なものです。10問の質問に返答した後、彼は"眠く"なり、両目を閉じ██:██まで外部刺激に対して反応を示さなくなります。「はい」または「いいえ」で返答のできない質問を投げかけると、SCP-1016-1は5秒間両目を閉じ、答えを出すことはしないものの、質問を考察します。SCP-1016-1は質問の後に湿った目をまたたくことはありません。
SCP-1016-2、"口汚い死体"はSCP-1016-1の背面に存在する起源不明の寄生生物です。SCP-1016-2はグロテスクな顔面をしており、SCP-1016-1の背中に沿って縦方向に「口」が存在し、10cmにわたって脊椎を露出させています。この脊椎は、SCP-1016-2が発話する際、まるで前列の歯であるかのように稼動します。「目」に当たるのは、「口」の左右に存在する2つの刺し傷です。
SCP-1016-2は、その「口」から絶え間なく卑猥な言葉を発していることからそう名づけられました。さらにそれは、常に椅子に縛り付けられているDクラス職員個人に向けられたものとなっています。適切な犠牲者が1時間以上SCP-1016-2から5m以内に存在しない場合、"口汚い死体"は200dBの大音量で叫び始め、聴力限界内の生物を殺傷します。対象は、██時間悲鳴を上げ続けた後、1時間沈黙します。この時間内に、オブジェクトをおとなしくさせるため、Dクラス職員を提供しなくてはなりません。
SCP-1016-2は███の言語でいくつかの死者を冒涜するふさわしくない文言を発話することがあり、犠牲者の自発的な攻撃を誘発する言葉をたくみに選択します。「触れる」ことで少しでも損傷を与えた場合、叫び始め、「実行者」の脳内出血を引き起こします。その後SCP-1016-2は大爆笑し、血に酔いしれます。"口汚い死体"の叫び声は"またたき"に対しては一切影響を及ぼしません。
補遺-1016-1: SCP-1016についているすべての傷は、SCP-1016-2の作用によって常に出血しており、発言中常にSCP-1016-1の身体を震わせます。SCP-1016-1が失血で死ぬことのないよう、定期的な輸血が必要です。医療的手段によって、SCP-1016の血液を凝固させる試みは失敗しました。
補遺-1016-2: 補遺-1016-3: 補遺-1016-4: