アイテム番号: SCP-1039-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1039-JPはサイト-8100の専用サーバー内で管理され、インターネット上では完全に封鎖されます。
2018年現在もSCP-1039-JP内の動画は更新され続けており、担当研究班は動画の分析を随時行ってください。
SCP-1039-JP-Aとなった人物は速やかに収容され、対象には検査およびインタビューが行われます。また変異条件の分析の為、SCP-1039-JP-AがSCP-1039-JP内で保存した動画や検索履歴なども本人確認を行ったうえで全て記録してください。
実験を行う際は橘博士の許可を得た上で行ってください。
説明: SCP-1039-JPは2016年に出現したと思われるインターネット上に存在するウェブサイトです。SCP-1039-JPは主に映像販売やサイトメンバーによる生放送の配信を目的としており、サイトのアカウントを作成することでそれらの購入と視聴が可能になります。SCP-1039-JP内の文章は英語、中国語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、日本語とその他24種類ある未知の言語(12種の言語の翻訳に成功)に対応しており、アカウント作成と同時にその人種によって自動的にその言語が適用されます。
現在、SCP-1039-JPの運営会社の特定には至っておらず、SCP-1039-JP内にある有料コンテンツに支払われた金銭およびネットマネーの送金先や口座等も判明していません。その為、現状ではこれらの金銭は入金と同時に消失していると予想されています。
SCP-1039-JPにて配信される動画は主に未知の生物や未知の人型実体が映し出される映像で構成されています。映像内容にはおおよそ2種類の形式が存在し、第3者によって撮影された映像と実体自身が撮影したと思われる映像がそれに該当します。なお、これらの映像内容には財団が既に収容したと思われる生物型オブジェクトや人型オブジェクトと思われる実体も確認されており、情報漏洩の観点からもSCP-1039-JPは速やかに収容されるべき対象であると決定されています。その為、対象のオブジェクトクラスはEuclidに指定されました。
SCP-1039-JPの異常性は現在詳しくは判明していませんが、SCP-1039-JPを人間(以下、SCP-1039-JP-A)が閲覧した際に認識障害と推測される症状を発症すると予想されています。しかし、身体検査を行った場合も身体的影響や精神影響の痕跡なども確認されておらず、これに関する調査が継続されています調査は取り消されました。
SCP-1039-JP-AがSCP-1039-JPを閲覧した場合、一定の確率で対象はSCP-1039-JP内のアカウントを作成します。なお、Dクラス職員を起用した実験では100人中58人がSCP-1039-JPに対して好意的な印象を覚えたと発言し、それ以外の職員は嫌悪感を示しました。
これらに関しては研究者の間でも議論されており、発症率約58%という数値からも前述した異常性は存在していないという見解が多数を占めています。しかし、これに対して主任研究員である橘博士は「投稿されている映像の内容からも推測できる通り、率先してSCP-1039-JPのアカウントを作成しているとは考えづらい。」とコメントしており、現状SCP-1039-JPの影響を受ける人間には何らかの共通点や体質的特異点があるのではないかと提唱しています。
補遺: SCP-1039-JPは2016/4/17にインターネット上を監視していたエージェントによって発見されました。当時、エージェントはインターネット上で発信されるミームオブジェクト等に関わる情報の調査と監視を行っており、その際、新たに作成されたと思われる動画配信サイト(後のSCP-1039-JP)を発見しました。エージェントがその内容を確認した結果、すぐさまサイト-8100に報告。この時点でアカウント作成者は20068人に到達しており、情報機動部隊りゃ-800”検閲“によるサイトの封鎖、アカウントを所持していた人物らの特定を行いました。
以下はアカウントを所持していた人物へと行ったインタビュー記録です。
きっと、彼らには何かしらの異常を発現させる共通点があるはずだ。私は彼らを救いたい。元の思考に戻してあげたい。彼らに起こっている現象を今すぐにでも解明し解放するのが、今の私にできる最大限の仕事だ。-橘博士