SCP-1046
評価: +8+x

アイテム番号: SCP-1046

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現在SCP-1046が"合体"されたその家屋は標準的な封印用居住ユニットに隠されているべきです。その家屋に接する全ての面は木製で作られていなければなりません。収容違反の際は、家屋の外に出てしまったSCP-1046の全ての部分は外科的に切除され、元の家屋や適切な代替の家屋へ移植されなければなりません。

説明: SCP-1046はかつて████ ██████という人間であった、分割された彼の体の781のパーツの集合です。SCP-1046の体の一部は今も生きており、そして完全に機能しています。にもかかわらず、それらは一切栄養を摂取することもなく、そして血液の一滴すらないのです。

SCP-1046はかつて████ ██████の家であった場所にあります。正確には、SCP-1046の781のパーツは家じゅうにびっしりとばらまかれており、いくつかのパーツは家具の様に家の中に配置され(肌はまるで三枚のカーテンやランプシェードであるかの様にあしらわれて)、そしていくつかは家の機能を害するかのように取り付けられています(流し台は彼の気管でぎゅうぎゅうになってしまい、顔の皮はリビングのテレビにまるで永久に張り付いたかのようになってしまいました)。

不規則な間隔で、SCP-1046のパーツの一部は、それが現在合体している非生物学的表面を移動します。この入れ替えは家の様々な場所で発生し、短くて45分、長くて2週間もの間をかけて行われます。加えて、その間テレビに張り付いた顔の表面や、他のSCP-1046の音を出せる体の一部はその入れ替えの際取り乱しているような叫びをあげます。またSCP-1046が合体した蛇口からは、少量の塩水が流れ始めます。この家屋は一切何処の水源とも繋がっていないというのに。

SCP-1046は1994年9月18日に、デイビー保安官事務所にいた財団エージェントが、"人の部品の家"に関する報告書の調査を行った際に発見されました。そのいわくつきの家を調査したところ、SCP-1046の前述の異常な特性が判明しました。続発する入れ替えへの外科的処置に成功したエージェントの手により、SCP-1046の封じ込めに成功しました。1994年11月19日に、SCP-1046はEuclidに指定されました。SCP-1046とSCP-1582の類似性が注目されており、この2つの現象の類似した起源に関する調査が進行中です。

補遺 SCP-1046が合体した家から回収された文書が、SCP-1046の現在の状態に関連していることが示されています。この文書にて触れられている"マルヴァ不動産コーポレーション"についての更なる調査はこれからも継続されます。これらの文書は手紙であり、書き物机の引き出しの中から発見されました。これらは恐らくどこかの未知の一団へと送られた手紙のコピーであると考えられています。

親愛なるベアー様へ

最近、私は貴方の会社が紹介してくれたこの素晴らしい新家屋に引っ越してまいりました。私には全く以って贅沢過ぎるほどの家ですよ。御社の広告は正しかった! 貴方が仰ったとおり、まるで私が家の一部になれたかのようだ! しかしですね、私はこの新しい家に現在寝室がないということだけは尋ねなければなるまいと思い、このように手紙をしたためております。どなたかこの問題を解決してくれる土建業者の方はおられないでしょうか?
敬具
████ ██████より

親愛なるベアー様へ
ええと、先日のお手紙はお受け取りになられましたか? またこうやってお手紙を送っております。貴方に土建業者の派遣を要求してからというものの、そう言った方は来られなかったので、私自らがそういう業者を雇う事にしようと決心いたしました。ですが…どういうわけか不幸なことに、その工事の際、私の家で立て続けに起きた事故のせいで業者の方々は工事を終えることなく引き揚げてしまったのです。ですから、改めて貴方に、どうかこの家の問題を解決してほしいとお願い申し上げます。
敬具
████ ██████より

ベアー様へ
……これで貴方に手紙を送るのは三回目ですね。こうなってしまったら、もう、流石に貴方が偶然私の問題について何らかの不運があって知らないままなのだとは信じられません。ただちに私の家を完成させる土建業者を送ってきなさい。私の様な身長の成年男性が、いつまでも居間のソファで背を縮めて眠るのは到底我慢できないのです。それでも三週間以内に我が家にちゃんとした寝室を作り始める気がないというのなら、……私は法廷に行かざるを得ないでしょう。
████ ██████より

いつか、来てくれるであろう人達へ
私は孤独で、幽閉されていて、そして、もう何も見えない。私は"全て"であり"全ての所"なんだ。梁の軋みを感じる。壁のくさるあじがする。からだがかわいた。わたしのしんしつがほしいよ。すーじつまえにしんんんんせつなてがみがきたんだあのふしんせつなひとからあいつはかいてたわたしはいえになるわたしぃはいえになっていくいやだおねがいもううぁたしをかえていかないでわたしはにんげんだ
ねむれないんだ[ノートの残り部分は判読できない]

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