アイテム番号: SCP-1047
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-1047-1から-5の全個体は空気中に含まれる二酸化炭素との接触を極力避けるべく個別に収縮包装され、二酸化炭素濃度の計測を目的としたセンサーの備え付けられた標準無生物オブジェクト用ロッカー内に保管されます。火災に備え、ロッカーにはハロンガス自動放出設備もまた設置されます。
SCP-1047-1の全個体は矢印を地面に向けられた状態で保管されます。
SCP-1047-6は現在のところ回収することはできず、発見された現場にて収容されています。問題の共同住宅はフロント企業を通して財団によって購入されており、空室のまま保たれます。SCP-1047-6を収容している部屋の空気を排出し窒素に置換するための二重ポンプシステムが構築されており(機械仕様及び略図は別表1047-B26を参照のこと)、これらのポンプは継続的に稼働せねばなりません。ポンプの整備・SCP-1047-6を収容している部屋への調査のうち少なくとも一方を行う職員は放射線量計を装備し、放射線曝露に関する標準の健康・安全基準を遵守せねばなりません。
説明: SCP-1047は6種類の標準的な交通・道路標識の一群であり、各種類ごとに異なる特異な効果を発生させます。これらの特異な効果はSCP-1047個体が柱から取り外され、二酸化炭素濃度が600ppmを上回るかマリファナ(Cannabis sativa)燃焼物の濃度が100ppmを上回るかの少なくとも一方を満たす部屋に収められた際に始動します。始動にまつわる空気状態の詳細なパラメータや「部屋」に関する正確な定義に関しては未だ究明されていません。全ての状況において、これらの特性は問題となる部屋の壁を超えて広がることはなく、扉や窓を外部から開放して空気の交換を促すことによって中断させることができます。
SCP-1047-1(18個体が回収済)は「一方通行」の標識です。SCP-1047-1が活性化すると、直ちに室内の重力は一方通行標識の矢印の向きに従って向きを変えます。もし、新たな重力の向きに従って倒れ、矢印の指す方向が変わる場合(すなわち標識が空中で回転する場合や、自由落下中に物体と衝突した場合)、重力の方向は新たな矢印の向きに従って直ちに変化します。部屋が大きな建造物の一角ではなく独立した建造物である場合(例えば、移動住宅、キャンプ用テント、簡易トイレなど)、重力の方向転換は問題の建造物への強制的かつ継続的な移動をもたらすことになります。これらの強制的な移動は周囲の環境との衝突による建造物の崩壊という結果に繋がる傾向があります(この場合、SCP-1047-1は非活性化する)。さらに、この働きによって建造物が大気圏外へと上昇することもまた知られています(この場合、気圧の低下によりSCP-1047-1は非活性化へと向かう傾向がある)。
SCP-1047-2(23個体が回収済)は「止まれ」の標識です。SCP-1047-2が活性化すると、直ちに室内にいる全ての脊椎動物は全身の随意筋の完全な麻痺を経験します。SCP-1047-2の影響を受けた者の死因としては、倒れたことによる負傷や食物の誤嚥、そして飢餓が挙げられます。
SCP-1047-3(31個体が回収済)は「駐車禁止」の標識です。SCP-1047-3が活性化すると、室内にいる全ての脊椎動物は運動の停止や意識の喪失をすることができなくなり、継続的な活動の後に極度の疲労によって死亡します。更に、影響を受けた生物はSCP-1047-3の影響圏内を離脱することができなくなります。
SCP-1047-4(15個体が回収済)は「合流せよ」の標識です。SCP-1047-4が活性化すると、室内にいる全ての脊椎動物の皮膚、そして過去24時間のうちに皮膚と接触したすべての表面(SCP-1047-4そのものを除く)は直ちに半流動状態を一貫して呈するようになり、接触と共に分子レベルでの結合を起こすようになります。
SCP-1047-5(4個体が回収済)は「道を譲れ」の標識です。SCP-1047-5が活性化すると、室内にいる全ての脊椎動物は直ちに意志を失い、命令と解釈できるような文を見る・聞くまで動きなく座った状態になります。命令と解釈できる文を見聞きすると、その命令が部屋を去ること無く実行できるものであれば最少の努力をもって従います。[注記: SCP-1047-5の効果が全ての脊椎動物に対して有効であることは合理的に推測できるものの、「服従」効果は人間および訓練された哺乳類動物のみでしか検証されていません。]
SCP-1047-6は「制限速度55マイル」の標識であると推測されていますが、その特異な効果の性質ゆえに直接の検証はできません。効果範囲内([編集済]通り、6番アパート239号室)において、光の速さは55マイル(88キロメートル)毎時となります。結果として、相対性理論的効果とチェレンコフ放射1が境界面で発生し、集合住宅への進入はできません、集合住宅内の空気を排出し窒素に置換するための二重ポンプが現場に建設されました。二酸化炭素の空気中濃度がSCP-1047-6の活性化条件を下回るためには、473年の継続稼働が必要となることが予想されています。
回収記録: SCP-1047は20██年██月██日、SCP-1047-1個体が[編集済]市の電柱から盗難された後近所の集合住宅にて「壁飾り」として設置された事件1047-Aの後に発見されました。この事件は5名の死を招く結果となり、事件は建物へのトラックの激突の結果によるものとして説明されました。
捜査の結果、市議会議員である[編集済]は最近に道路標識の窃盗の増加を非難しており、全ての標識泥棒は『報いを受ける』であろうと主張していました。事情聴取の為に財団が接触すると、[編集済]議員は直ちに自殺しました。第二議会のメンバー1名および市基盤設備課の従業員2名が脳内出血によって同時に死亡しました。他の2名の基盤設備課の従業員が落雷を受けて同時刻に死亡しました。検屍の結果、6体の遺体すべての歯形が一致した点を除いて異常は発見されませんでした。