SCP-1048-JP
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記録のため収容施設内で撮影されたSCP-1048-JP

アイテム番号: SCP-1048-JP

オブジェクトクラス: Euclid Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-1048-JPは天井部に設置された出入り口と通気口を除く、外部へ繋がる3mm以上の隙間を完全に排除された高さ8mの一般大型生物収容室に収容されています。収容施設内への出入りは天井部の出入り口からクレーンとワイヤーを用いた投下により行ってください。退出の際も同様の手順を用いて引き上げを行ってください。収容室内においてはSCP-1048-JPを刺激しないよう、最低でもSCP-1048-JP-1から3m以上の距離を取った上で作業を行うよう心がけてください。

SCP-1048-JPに対しては1日に3度通常のエゾヒグマと同様の給餌を行い、1日に1度Dクラス職員を用いて収容室内の清掃が行われます。収容室内には排水孔が存在しないため、水を必要としない方法で清掃を行ってください。円滑な業務遂行のため、清掃業務にあたるDクラス職員は過去にSCP-1048-JPの異常性に暴露した人物を選定してください。清掃作業中にDクラス職員がSCP-1048-JPを刺激した際の救助は不要です。

SCP-1048-JPが人間の体内に侵入した場合、SCP-1048-JPが体外へ再出現するまで侵入が行われた対象の回収は行わないでください。またマスクや手で口を抑えるなどSCP-1048-JPの侵入・再出現を妨害する試みはSCP-1048-JPを刺激する可能性があるため、侵入が行われる際は抵抗を行わないでください。

説明: SCP-1048-JPは異常行動を起こす体長2.8m体重340kg推定12歳の雄のエゾヒグマ(Ursus arctos yesoensis)です。SCP-1048-JPは常に興奮状態にあり睡眠を必要としないことを除き、通常のエゾヒグマと肉体的に異なる点は存在しません。SCP-1048-JPが人間を発見した場合、積極的にその対象に接近を行いますが、SCP-1048-JPが人間に危害を加えることは一部例外を除きありません。

SCP-1048-JPの異常性は自身の肉体よりも狭い空間に侵入が可能であるという点です。SCP-1048-JPが侵入を行うことができる空間体積の最低値は不明ですが、侵入を行う際の侵入口は最低5mm以上の大きさを必要とします。自身の肉体を完全に侵入させるために必要な時間は侵入口の幅・距離・空間の大きさに関係なく一定して約3秒程度です。侵入を行う際SCP-1048-JPは重力の影響を受けておらず、鎖などの連続した輪を通り抜けることで重力や自重を無視した移動を行う事が可能です。

SCP-1048-JPが異常性を使用するための十分な距離にまで人間に接近した場合、その人間の口腔から体内へ侵入を行います。侵入が行われた被害者は体内でSCP-1048-JPが動き回る感触を感じると報告しますが、これらの行為による直接的な健康的被害は存在しません。体内へと侵入したSCP-1048-JPはおよそ60秒ほどで口内から体外に再出現し、その後まだ侵入を行っていない他の人間の捜索を開始します。基本的に過去に侵入を行った人間に再度侵入を試みることはありません。

基本的に体内から再出現したSCP-1048-JPに変化は確認されませんが、過去に一例のみSCP-1048-JPと共に肉塊のように見える生命体(以下SCP-1048-JP-1)が体内から出現した事例が存在します。SCP-1048-JP-1は未知の手段により約40km/hの速度で転がるように移動し、常にSCP-1048-JPの後を追いかけるように行動します。進行方向に障害物がある場合それを避けるように移動することから何らかの方法で周囲の状況を知覚していると推測されています。SCP-1048-JP-1の動きは素早いですが攻撃の手段を持たないため容易に捕獲することが可能です。しかし他の生物がSCP-1048-JP-1に対し接触や攻撃を行った場合、SCP-1048-JPは即座に敵意を示し対象に執拗な攻撃を行います。

この攻撃は対象の死亡、もしくは対象がSCP-1048-JP-1から100m以上離れ、かつSCP-1048-JPがSCP-1048-JP-1を奪還するまで継続されます1。SCP-1048-JPの攻撃から逃れた場合でも敵対した対象への警戒は失われず、再度対象がSCP-1048-JP-1の半径100mに侵入した場合は即座に攻撃を開始します。過去に収容室内からSCP-1048-JP-1を回収した際にSCP-1048-JPが収容室内の床や壁に無差別な攻撃を行い続け、SCP-1048-JPの生存に問題が生じたことからSCP-1048-JP-1への接触およびSCP-1048-JPから引き離す必要がある調査・研究は行われていません。

SCP-1048-JPは19██/██/█に北海道██村で無差別に人間の体内に侵入、再出現を行っているところを発見されました。その際同村在住の男性、立花 ██(52)が自身の体内からSCP-1048-JP-1と共に再出現したSCP-1048-JPにより殺害されています。当時の目撃者によるとSCP-1048-JPが体内に侵入した数分後に立花氏が強い苦痛を訴え始め、同時に痙攣等の症状が現れたと証言しています。立花氏の肉体はSCP-1048-JPの執拗な攻撃により遺伝子検査以外での個人の判別が不可能なほどの損傷を受けていました。なぜ立花氏の体内からSCP-1048-JP-1が出現し、かつSCP-1048-JPが執拗な攻撃を行ったかについては現在調査中です。SCP-1048-JPと立花氏の関係性が発見されました、追加資料 19██/█/█を参照してください。

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