SCP-1051-RU
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アイテム番号: SCP-1051-RU

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1051-RUは鋼鉄製の5x5x3mの収容室内の、強化ガラス製の透明な棺に収納されます。収容室へのドアは、少なくとも20mmの厚さがあり、密閉機構を備えている必要があります。収容室の壁面へ窓、スロット、またはその他の開口部の作成は一切許可されません。収容室の外側には、3人の警備員を配置してください。 インシデント1051-Aの後、SCP-1051-RUはマシンガンタレット、マンストッピングパワーに優れた弾薬を備えたマガジン、緊急殺菌システムを備えた自動警備システムによってのみ警備されます。収容室には、サイト██の既存のエネルギー供給システムとは別に、独立したバックアップエネルギー供給システムを用意する必要があります。プロトコル511-シータを実行するための機械は、常に正常に使用できるようにしておく必要があり、定期検査と予防保守は、週に少なくとも2回以上行われる必要があります。

部屋には、部屋全体が監視できるよう、4台の監視カメラを設置します。1台以上のカメラに障害が発生した場合、即座にバックアップ機器を用意する必要があります。さらに、各カメラには、オブジェクトとコミュニケーションを取るためのマイクおよびスピーカーが装備されている必要があります。

SCP-1051-RUはDクラス職員によってのみ監視されます。オブジェクトの有害な異常性によって、SCP-1051-RUに割り当てられた職員は、反抗的になる可能性が高いため、SCP-1051-RUを使用する場合、職員を椅子にしっかりと縛り付ける必要があります。オブジェクトから視線を逸らさせないため、職員の頭は画面の対面に固定され、その距離は少なくとも40インチの距離を保たなければなりません。さらに、監視者のまぶたは外科的に除去され、代わりに人工的に眼球を保湿するための装置が装着されます。さらに、各職員はバイタルサインを監視する機器を装着される必要があります。オブジェクトの影響によって致命的な結果が生じた場合、死亡した職員は事前に準備されている新しい職員と直ちに交換されます。

4人の監視者全員が同時に死亡した場合、または全ての電源供給システムに障害が発生した場合、もしくはSCP-1051-RUから目を離すような何らかの緊急事態が発生した場合は、プロトコル511-シータが実行されます。

保護装置を装備せずにSCP-1051-RUを直接目視することは厳しく禁止されています。

説明: SCP-1051-RUは身長約145cm、体重約48kgの人型実体で、薄い紅色の肌をしており、多数の傷跡と、まだ治癒しきっていない傷で覆われています。多数の傷があるにも関わらず、SCP-1051-RUは痛覚を感じておらず、外部的な要因によって痛みを感じることはないようです。また、オブジェクトは水分と食料を必要としません。SCP-1051-RUは英語で多少の会話が可能ですが、全ての会話やインタビューの事例で、ほとんどの場合基礎的な単語のみで回答します。

SCP-1051-RUの異常性は、オブジェクトに隣接、またはオブジェクトを視認している生物にとって非常に危険なものです。SCP-1051-RUは人間、または動物の視界に入ると、観察者の生命力を急速に「吸い取り」ます。これは通常犠牲者の開口部、および皮膚からの大量な血液およびその他の体液の分泌を引き起こします。このプロセスによって、SCP-1051-RUは「食餌」をしますが、オブジェクトの傷が回復することはありません。SCP-1051-RUと直接接触した生物は1時間から15分の間に死亡し、場合によっては[編集済み]します。現時点で、犠牲者から生命力を吸い取る速度の法則は明らかになっていません。

ビデオ監視装置、暗視装置、もしくは双眼鏡を通して視認した場合、SCP-1051-RUの効果は減衰することが実験によって判明していますが、後者の場合、効果は極僅かです。この特性が判明する以前は、職員の死亡率は非常に高いものでした。現在の収容プロトコルではこの点を改善し、SCP-1051-RUの効果による被害は大幅に減衰されています。さらに実験を行った結果、プロトコルに関わるDクラス職員の平均寿命は██日にまで延長されました。視界を奪われた、もしくは盲目の人間、および動物は、SCP-1051-RUの異常性の影響を受けません。

SCP-1051-RUを誰も視界に入れていない場合、オブジェクトは急速に生命力を失っていきますが、ほとんどの生物に有効な一種の精神信号を発信します。被害者の抵抗力には個体差がありますが、ほとんどの場合その場にある道具を用いて刺し傷や切り傷をつけ始め、SCP-1051-RUに協力的になります。その後の調査で、抵抗力は被害者の知能レベルに反比例することが判明しました。例えば、動物は人間よりもSCP-1051-RUの信号の影響を受けにくくなっています。この信号の効果範囲は半径約500mです。

一定時間、通常20~50分間この状態が持続すると、SCP-1051-RUのバイタルサインは特定の閾値にとどまるようになり、その後信号の出力と範囲が徐々に増大していきます。この現象の明らかな危険性のため、収容プロトコルはこの効果が発生する前に復旧される必要があります。

SCP-1051-RUは██.██.19██、ブラジルの西部の██████の複数の村における奇妙な失踪事件の報告の後、財団によって発見され、捕獲されました。偵察に向かったエージェント█████はSCP-1051-RUの存在する地域に到達した結果として、死亡しました。STF-██がエージェントの遺体を発見した後、SCP-1051-RUに到達し、多大な犠牲を払うことで、かろうじてオブジェクトの確保、収容に成功しました。SCP-1051-RUの収容室への移送には、[データ削除済み]の使用が許可されました。その後、特令███-04-████に従って、オブジェクトはロシア支部へと移送されました。

インシデント1051-А: ██.██.19██、監視者D-1644の死亡により、SCP-1051-RUの視認状態が損なわれました。オブジェクトは、精神影響を与える信号を直ちに発信し、収容室の外に待機している警備員が影響を受けました。これらの職員は、SCP-1051-RUの発信に応じて収容室に侵入し、オブジェクトを開放しました。██人の被害者とサイト██への重大な損害を引き起こした後、事態は収集されました。この結果として収容プロトコルが見直され、監視者が4名に増員されました。さらにSCP-1051-RUの収容室自体に、SCP-1051-RUの異常性に暴露された職員を鎮圧するための自動セキュリティシステムが設置されました。

補遺1051-1: サイト██のセキュリティ担当官が、捕縛された敵対組織の構成員を尋問する際、内部セキュリティ部門による尋問の代わりに、SCP-1051-RUに暴露させることを提案しました。申請は拒否されました。

補遺1051-2:
██.██.19██のインタビュー記録1051-Fからの抜粋:

███████博士: あなたの名前を教えて下さい。名前はありますか?
SCP-1051: ない
███████博士: なんと呼べばいいでしょう?
SCP-1051: なんでも
███████博士: 1051-RU、あなたはどこから来ましたか?どのようにして今の状態に?
SCP-1051: わたしははじめからからこう
███████博士: はじめからですか?つまり、当初からその状態で存在していたのですか?
SCP-1051: そう
███████博士: なぜ視認される必要があるのですか?
SCP-1051: いきるため
*オブジェクトは静かに苦しそうな鼻息を出す*
███████博士: 1051-RU、あなたの傷はどこでついたものですか?
*SCP-1051-RUは沈静化する*
███████博士: もう一度聞きます。あなたの傷はどこでつきましたか?
SCP-1051: ほかのひと
███████博士: 「ほかのひと」とはどのような人ですか?
SCP-1051: わたしににてる

SCP-1051-RUとのこのインタビューは、オブジェクトが属する種族の個体が複数体存在する可能性があるという仮説を裏付けるものです。情報操作と捕獲のため、機動部隊デルタ-4「全血」が結成されました。彼らは現在、中国の██████において、オブジェクトの関与が疑われる失踪事件を調査しています。

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