アイテム番号: SCP-1053
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-1053の破壊的な特性のために、それは現在エリア1053に隔離されています。機動部隊オミクロン-7(”バウンスハウス”)はエリア1053内での顕現事象を収拾するために、常にその近辺に駐留しています。SCP-1053自体は鉄製のボックスの中に封じられ、その下の敏感な秤が早期警戒システムとして機能しています。SCP-1053の意図的な実験は禁止されました。そして原則的には干渉も禁止されています。
説明: SCP-1053は、都市部を中心に書かれた[編集済]市のストリートマップのように見えます。地図上の日付は(のみならず書かれた建物や道路も)19██年のものです。ほとんどの状況下では、地図はそのゆったりとした再生特性(下記参照)を除いて、平凡なものです。地図は紙から作られ、採取されたサンプルは異常な性質を示しませんでした。展開されたSCP-1053は25cm×40cmの大きさで、5cm×8cmに折りたためるよう折り目がついています。
定期的に1、SCP-1053は顕現事象として知られているlamed-Gammaレベルの空間的な異常を引き起こします。SCP-1053の50メートル半径内の土地は、道路、建物、歩道、およびその周縁部にいたるまで 19██年の[編集済]市の風景に変化し始めます。[編集済]市のランドマークや大通りがそこにコピーされることはありません。そうではなく、街灯や建物の様式などの細部がつなぎ合わされることで、この新しい領域(以下、Ground1053)は形成されているのです。Ground1053の風景内部は"ストリートの巣" "極端に都市的"として報告されており、被験者はこの場所をアスファルトや汚れた通り、狭い道路、高層ビルのごった煮であると詳述しています。
Ground1053は、空間異常という性質により外部からの観察は難しいものの、非常にゆっくりと拡大してします。測量自体は外部から行っても正確なデータが検出されます。しかしながら、Ground1053の内側被験者は、それが外部に表示されるよりもはるかに大きいことを報告しています。計算によれば、外部より測量したサイズは内部より測ったサイズの約██%です。内部よりの測量は15%という広い誤差を許容する形で行われましたが、更に大きく空間のサイズが変動している可能性もあります。
Ground1053の天候は外部のものを模倣します。存在するのは稲妻、雨、雪、風などで、その他の自然の力がこの地に影響を与えることはありません。また天候が異常なものになることもありません。
これまでGround1053の内部でのあらゆる生物との遭遇は確認されていません。無人のアパートやマンションなどには遭遇しています。しかし私物は、これらの住宅の中に発見されていません……ドレッサーはあっても中身は空、壁は壁紙も写真も何もない、などです。
事象1053-01の後、SCP-1053に十分なダメージを与えれば、Ground1053はすぐに拡大を停止すると結論づけられました。その場合Ground1053の顕現から経過した時間の30%以内に、領域全体が完全に崩壊します。そしてそのしばらく後、SCP-1053は未知の手段で完全に修復されます。
Ground1053が拡大をはじめる前のSCP-1053への干渉は、Groundの成長に影響を与えません……むしろ、Ground1053発生前にSCP-1053の状態を変化させた場合、それに比例してGround1053崩壊のためにSCP-1053に与えなければならない損害の量が増加します。よって事象の発生前にSCP-1053が一定以上の損害を受けた場合、Ground1053の拡大を止めることは不可能になるだろうと推測されます。その場合はCK-クラス:世界終焉シナリオが開始されます。
MTFオミクロン-7(”バウンスハウス”)が顕現事象の発生時にGround1053に踏み込む使命を帯びています。迅速な対応が顕現事象を終わらせる鍵です。Ground1053が拡大するほど、SCP-1053までの距離は指数関数的に増加します。また、Ground1053の内部では、未知の理由によりテクノロジーの使用が大幅に抑制されています。現在(20██/██/██)までに、最大を記録したGround1053の半径は██kmです。