SCP-1063
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アイテム番号: SCP-1063

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1063は20m×20m×6mの大きさの居住域に保管してください。この居住域は温帯の落葉樹と針葉樹の森林の環境を模したものにしてください。また、居住域は60cmの厚さの花崗岩の壁で囲ってください。この壁は磨かず、また、生きた苔で覆われているようにしてください。これは、SCP-1063は生きた植物の支えになる物体に損傷を与えることができないを非常に嫌っているためです。いかなる理由でもSCP-1063の収容場所に立ち入る全職員は、鉢植えの植物を明確に見えるように持参してください。守衛は鉢植えの植物だけでなく火炎放射器も持参してください。

SCP-1063の収容場所の30m以内で英語を話すことは禁止されています。これは、SCP-1063が英語の話し声を聞くと、それを発した人物に対して敵対的になるためです。

SCP-1063の居住域の植物と微小動物は時間表1063-N6に従って整備してください。SCP-1063の居住域の気候は時間表1063-CX5に従って整備してください。ただし、模擬降雨の後には、無地のタオルをSCP-1063に与えて、SCP-1063の耐水性のない部品を乾かすことができるようにしてください。与えるタオルは無漂白の染色されていない天然繊維だけで構成されたものにしてください。

説明: SCP-1063は全身が木で作られているように見える人間型の自動人形です。SCP-1063には様々な大きさの木製の玉軸受けでできた関節があります。SCP-1063は身長2m、体重103kgで、19世紀半ばの正装をした、ひげを生やした白色人種の男性を模した姿をしています。SCP-1063の左の下腕の末端には手がなく、代わりに平たく広がっており、幅約70cmの斧の形状をしています。この斧の刃は木製であるのにもかかわらず鋭利であり、物理学的な特質はほぼ金属と同等です。SCP-1063は激怒していると、斧の刃に損傷を与えることなく、人間の頭部や手足を一振りで切断したり、30cm以上の幅の花崗岩を叩き切ったりすることができます。

SCP-1063の「衣服」は木を彫って作られたものであり、その肉体と一体になっています。ただし、例外もあります。数個の非常に酸化した銅でできた装身具 (6個の「シャツ」のボタン、頭に巻かれた歪んだぎざぎざのある帽子のリボン、右目を囲う壊れた片眼鏡の縁、右の「袖」にあるカフスリンク、ベルトのバックルおよび左の「上着のポケット」からぶら下がる懐中時計の鎖) と、右の上腕にあるぼろぼろで色あせた鉤十字の腕章は、木を彫って作られたものではありません。

SCP-1063の動力の供給源は不明です。SCP-1063がどのようにして物を見聞きし、思考するのを可能にしているのかも判明していません。放射線や超音波、[編集済み]による画像化処理の結果はどれも、SCP-1063は前述の装身具以外は固形の木でできていることを示しています。

SCP-1063は言葉を話すことができませんが、ドイツ語のいくつかの方言とフランス語を筆記することはできます。心理学的な調査により、概して愛想のいい性格をしており、その人格は気分変動と全体的に知性が低いことに特徴づけられることが判明しています。(注: SCP-1063とインタビューをすることを希望する研究者は、ドイツ文字の書法の様式を習熟することが推奨されます。) SCP-1063は「フライハー・フォン・シュヴァルツヴァルト」、つまりは「黒い森の男爵」1を自称し、自身は「王その人」 (ドイツ語から翻訳) から爵位を授けられた純粋な貴族であると述べています。SCP-1063はこの人物が何の王であるかということに関するこれ以上の詳細な情報を提供することができていません。しかし、その王はプロイセンのウィルヘルム1世 (後にドイツ皇帝になった人物) ではないかという提言に対しては侮蔑の感情を表し、彼を「成り上がり」や「新参者」と述べました。これらの態度や、SCP-1063による他の言説から、SCP-1063は遅くとも19世紀半ばに創造されたことが示唆されており、これはその衣服の様式にも合致しています。

SCP-1063は自身が存在するのは2つの目的のためであると述べています。第一の目的は、SCP-1063が「最初に目を覚ました日」からもっていた目的であると主張しているものです。これはドイツの黒い森の樹木や他の植物をどんな犠牲を払ってでも保護するというものです。第二の目的は、SCP-1063が「自分に (鉤十字の) 腕章をくれたあの親切な兵士たち」から教えられた目的であると主張しているものです。これは英語を話す侵略者からドイツを守るというものです。

SCP-1063が最初に財団によって認知されたのは、19██にドイツの[編集済み]村からの、統計的に異常なほどに数多くの人間が行方不明になっているという報告からでした。財団職員は捜索隊を装ってその地域の調査を行いました。その際、キャンプファイアの準備の開始時にSCP-1063から攻撃を受けました。その後、SCP-1063は急速に鎮圧され、死傷者を出すことなく捕縛されました。

SCP-1063の捕縛後、職員はSCP-1063に殺害した人間の死体を提示させました。SCP-1063は██人分の人間の死体を提示しました。これはSCP-1063が「自然に対して有害で無礼な行為」、または英語を話したことを理由に殺害したものです。その後、これらの死体の手足を切り落とし、第2次世界大戦時の不発の爆発物が偶然に発見されたというカバーストーリーを適用しました。

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