SCP-108-KO
評価: +2+x

アイテム番号: SCP-108-KO

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: オブジェクトは収容ロッカーの中に保管され、承認された視覚障害エージェントを介してのみ閲覧することが可能です。

説明: SCP-108-KOは、ゴムとプラスチック材からなる人間の頭部模型です。表面がゴム、裏面がプラスチックであり、分離と着用が可能となっています。

オブジェクトに視覚的に接触した人物は、オブジェクトを自分の罪だと考えるようになります。それと同時に大きな罪悪感を感じ、オブジェクトを隠そうとします。曝露した人物がオブジェクトを手にすると、オブジェクトを着用することで隠そうと考えるようになり、この試みが成功した場合罪悪感は消失し安堵感を得ます。着用後にはオブジェクトを曝露した人物から引き離すことが不可能になります。曝露した後、約8日間に渡ってオブジェクトを着用することができなければ曝露した人物は正常に戻ります。

オブジェクトを着用した人物はSCP-108-KO-1と分類します。SCP-108-KO-1はオブジェクトを着用した後、30時間以内に自分が犯すかもしれない犯罪に対する心配をするようになります。SCP-108-KO-1は様々な物体を見るたびにそれを用いて犯罪を行う想像をして恐怖を感じます。生命体を見る場合は、その生命体に犯罪を加える想像をします。想像される犯罪の程度は時間が経過するほど大きくなります。SCP-108-KO-1は影響を受けた後、いずれかのタイミングで必ず想像と現実を混同して罪を犯します。そしてそれまでの不安を超える快感を味わい、それ以降は罪を犯す可能性が大きくなります。SCP-108-KO-1が最初に犯罪を犯すときの程度は、SCP-108-KO-1の通常の社会規範遵守の程度に応じて変化します。

補遺:

インタビュー記録-108-KO-J

インタビュアー: H███博士

内容: オブジェクトを確保してからSCP-108-KO-1となったエージェントの中で最も長く犯罪を起こしていない████にインタビューを行った。このSCP-108-KO-1は多数の証言により、過去に所属していた部隊で非常に模範的な人物であったことが確認されている。

<記録開始>

H███博士: それではインタビューを開始する。今はどのようなものを心配している?

████: 先生が持っていらっしゃるペンです。片付けていただけませんか?それは十分に……先の尖っているものです。

H███博士: 何に十分であるのかを言うことはできるか?私の身体に深刻な傷を負わせることができるのか?

████: 殺人です、先生。そのペンで先生の目を突いて強く押し込むと、簡単に先生の脳に到達してしまうでしょう。あるいは耳の穴に差し込むのも同じ結果をもたらすでしょう。他にも、他にも……ああ、先生!私が先生のペンを奪ってペンが折れるまで先生の首を穿ってしまったらどうしましょう?そうすると血が溢れ出て四方に流れていき、自分の汚くて真っ黒な顔には先生の血が跳ねてべっとりと付き、それでも私は止めることなく鋭く折れて尖った部分で……

H███博士: 何?何だって?そんなはず……もう猟奇殺人まで行ったって?そんなことはない。そんなことはないから……君は少し……座ってくれないか?手は下ろして。冷静に。それは単なる妄想だ。君はそんなことはしていない。そうだな?

(H███博士が椅子から立ち上がる。)

████: いいえ。分からないです。私はそうしてしまうんです先生。堪えることがますます大変になっています。考えてみてください。私は目に浮かびます。こんな手錠なんてすぐに抜け出してしまって先生の頭を机の角に打って打って打ち続けて脳がはみ出すまで打ち込んでしまうでしょう。先生、私はどうすればいいんですか?

H███博士: うん、もういい。大丈夫だ。今日のインタビューはこれで終了にしよう。分かってくれるね?

████: それ以外にも先生の頭を机の脚の下に置いて、私がその上に乗っかることもできます。本当に酷いとは思いませんか?十分に可能なんですよ先生。私が適切な速さで動くことができれば……私の想像は現実になります。十分に可能なんです。

H███博士: それでは、インタビューを終……

(████が机を乗り越えて博士に飛びかかった。待機中だった警備員が駆けつけ████を制止した。博士は自分のペンで腹部に傷を負った。博士は医療班により移送され、████は収容された。)

<記録終了>

結論: 法令遵守度の高いSCP-108-KO-1は長期間オブジェクトの影響に抵抗することができるが、犯罪レベルはより迅速に高まることが判明した。また、一定期間が過ぎたSCP-108-KO-1は、インタビュー時には完全に捕縛しておかなければならない。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。