SCP-111-KO
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アイテム番号: SCP-111-KO

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-111-KOはサイト48内の特殊保管室に保管してください。この保管室から2m離れた地点には連続して九九と単純な四則演算を計算するプログラムを実行中のコンピュータを設置し、500m離れた管理室と連結されたCCTVを通じてコンピュータのモニターを観測してください。万一、観測途中で計算結果に微細な誤差が発見され始めた場合、緊急命令パスカルを施行、保管室の大きさを拡張してください。いかなる職員もSCP-111-KO保管室付近で文書保管作業や数学的思考を伴う活動は禁止されています。

説明: SCP-111-KOは大きさ█×█×█cm3の黒色の六面体です。表面には変形され続ける数学記号が使われており、これはやや青色をしています。

SCP-111-KOの異常性はこのオブジェクトの持つ一定の範囲内に存在する人々に発現します。このオブジェクトの影響を受けた人々(以下SCP-111-KO-1と呼称)は外形上には特別な問題はありません。しかし、SCP-111-KO-1が数学的思考を伴う活動をする時異常現象が発生します。SCP-111-KO-1は演算など数学的思考をする時、度々微細な誤差を起こし誤答を出します。SCP-111-KO-1はこれに対し持続的なストレスを受け、正解を出すために演算を試み続けます。しかし誤差の範囲幅が減少していくにも関わらずSCP-111-KO-1は正確な演算結果を出すことができず、これに対し悪口をはじめとする軽い行為から自害、器物破損、周辺人暴行、[データ抹消]まですることになります。

SCP-111-KOの影響は人だけでなく演算活動をするすべての電子機器にも及び、影響を受けた機器は単純な計算誤差から元に戻すことはできない程度の大型のエラーまで起こすことになります。現在、オブジェクトの影響を受けたコンピュータのCPUには数学記号が記されており、このような記号はSCP-111-KO-1の脳のMRI写真でも確認可能です。これをもとに見れば、SCP-111-KOは感知が不可能なある種の電波などで催眠をかける程度の水準を越えた高度な作動原理を有していると推測されます。このような痕跡を対象から完全に消す方法はまだありません。しかし約3週間SCP-111-KOからの影響を受けない状態でいるとほとんど正常に近い演算能力を取り戻すと見られています。現在のSCP-111-KOの動力源を把握する全ての試みは失敗に終わっており、材質分析の結果SCP-111-KOの材質は[データ抹消]。

SCP-111-KOの影響範囲は着実に広がっており、これはオブジェクトの影響圏内にある影響を受けた物体の数に比例して速度が増加するものと見られています。

付録111-KO-1: サイト48総管理者███博士がサイト48の職員に送った通知文

現在SCP-111-KOが自主的に範囲を広げるという点からサイト内職員の間で怪しい噂が回っているという話がある。だがSCP-111-KOは範囲内に物体が無い限りは非常に安定的で遅い速度で影響圏を広げるため、この程度の水準を維持すれば約150年が経過したところでサイト48全体に影響を及ぼすだろう。職員中にこれほど長く生きる者は誰もいないのだから、収容手順を適切に守って特殊保管室付近には誰も近づかないように。 - ███博士

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