※クラスQ記憶処理プログラムへの異常が検知されました※
不正なアクセスを検知しました
セキュリティRの起動を確認………
セーフティの発動を確認……
警告:エラー®çš†æセッ¡動作に失敗しました
クラスQ記憶処理プログラム画像データが破損された可能性があります
セキュリティRの起動を確認中……………………..
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不正 クセス
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RELOADED……
不明なデータベースがインポートされました
これを読むんだ
SCP-1153-JP - When you leave(一人去る時)
Item #: SCP-1153-JP
Object Class: Thaumiel
取扱方: SCP-1153-JPは現在財団日本支部のデータベース内に於いて対象秘匿情報レベル6に分類されています。SCP-1153-JPの取扱方にアクセスを試みる、あらゆる日本支部職員に対しては自動的にクラスQ記憶処理画像による記憶の改竄が実行されます。
SCP-1153-JPは、全オブジェクトによる脅威が除去されるまで、確実に日本支部に於いてSCPオブジェクト分類がなされていなければなりません。専任の情報工作チーム"directors"によって日本支部データベースが保護され、進入禁止エリアが保全されるよう努めています。"directors"への連絡はO5-2、O5-5の歴任事項と定められており、必ずO5-2もしくはO5-5を経由してコンタクトしてください。
SCP-1153-JPそのものに点検・修復は必要ありませんが、プロトコルD・I・Gの実行時に使用される通信設備または機器については、3週間毎の点検が必要とされています。プロトコルD・I・G関連職員の人事権はO5-10に委任され、関連職員の情報はセキュリティクリアランスレベル5情報として扱われます。
プロトコルD・I・Gに基づいたSCP-1153-JPの起動はO5メンバーの90%以上(1名のみの場合を除き端数切り捨て)の承認によって行ってください。
SCP-1153-JP進入禁止エリアの管理は機動部隊アルファ-1"レッド・ライト・ハンド"によって行われます。同機動部隊はプロトコルD・I・G実行時の対処チームでもあるため、プロトコルD・I・Gに於ける広域記憶処理の対象外としてください。
SCP-1153-JP起動後の、機能の摩耗、あるいは内部からのSCP-1153-JPの破壊ないし機能喪失の試みに対処するため、日本支部内部に撹乱用有機ドローンが配置されています。有機ドローンの詳細についてはプロトコルD・I・Gを参照してください。
概要: SCP-1153-JPは日本国周辺に敷設された、特定の粒子放射線を照射する複数の装置です。装置は1945年にもたらされた新発見の元素クラウチテニウムの性質の知見に基づき、当時の財団によるD・I・G計画の一環として開発されました。
クラウチテニウムは間接電離放射線への曝露によって、独特の性質を有した大量の荷電粒子線を放出します。この荷電粒子は発見の経緯から"クインツ粒子"と呼ばれ、空間を構成する重力比率を変成することでリーマン幾何学的な空間の曲率変動を局地的に誘発し、接触しうるあらゆるエネルギーもしくは空間・非空間中に於ける量子化的現象のベクトルを湾曲する性質を有します。
また、"クインツ粒子"は重イオンビームにより誘導と特定空間域への固着が可能であり、空間の曲率変動を部分的にリセットする層の形成によって、現実性への介入という形で発露される空間への改変について有意な実験結果をもたらしました。この事から、"クインツ粒子"を活用した収容法の確立は、研究の初期段階から模索されていました。
SCP-1153-JPはそうした研究の最終形であり、日本の無条件降伏によって、一定の領土規模と収容技術を有した最適地の獲得が実現したことで実際に運用されました。
進入禁止エリアに敷設されたSCP-1153-JPはD・I・G計画の秘匿性を維持するため、SCPオブジェクトとして当該国支部に登録され、最終的なフェイルセーフ手段としての権限は全てO5によって管理されています。
しかしながら、これ以上のSCP-1153-JPの製造は、クラウチテニウムの不足から断念されており、SCP-1153-JPをこれ以上積極的に用いた収容法の実現は困難であるとみなされています。
兼ねてより懸念されていた、SCPオブジェクトの収容限界に由来する大規模な収容違反によってもたらされうるK-クラスシナリオの予防策として検討されていた"石棺計画"について、改めて正式に承認する。この度、承認に至った要因を以下に列挙す。計画の実行にあたっての要点として留意すべし。
- 実施最適地の速やかかつ、最低限の地形への被害に留めた上での確保
- 実施最適地に於ける主要権力組織の効率的な解体・掌握・吸収の完了
- 実施最適地に於ける財団組織の編成と情報網の構築、機密情報の移動と工作員の潜入について最上の防諜成果を得つつの達成
- 地形的制約、ないし周辺国家勢力の調整の成功
- インターヒューム・システム"Balance"構築完了の見通し
- 規定量のクラウチテニウム確保の見通し
- クインツ照射器の設計上の不備に於ける改善の確認
- クインツ照射器の半永久的な維持機構の実現
時、満ちぬを祈る
O5-1
D・I・G計画概要
日本国土全体を一つの収容装置と見なした上での、最終的な緊急収容措置
大規模収容違反のリスクを可能な限り日本国内に留め、収容限界による大規模収容違反が発生し次第SCP-1153-JPを使用した永続的な封じ込めを実行する。
日本国が最適地である理由:
第一に、政治的な介入の容易さが挙げられる。そも、D・I・G計画の前身である"石棺計画"に於いても、日本の無条件降伏は重要な要件の一つであり、機密を維持した状態での計画の進行には、強固な政治的な影響力の地盤を置く事が必要不可欠である。その点に於いて、日本はイタリアと同等の優良地である。
第二に、プロトコル実行に際して島国であるという特性の利便性が挙げられる。先に挙げたイタリアは大陸と地続きであり、国際的な交通網の形状を考慮しても、機密の維持が困難である。それに対し、日本は完全な海洋国であり、「離脱」に際しての交通・流通網の再調整も比較的容易である。
第三に、一定の収容技術が見込まれる点が挙げられる。計画の性質上、最適地足り得るには、その地に於いて一定以上の収容技術が確保されなければならない。無条件降伏時点での日本の技術力・工業力は実に粗末であったものの、財団日本支部の形成過程に於ける技術の吸収能力。更には、日本国の一般社会での工業技術水準の向上の傾向も認められており、現地人による収容行為にも成果が見込まれる。
第四に、防諜意識の低さが挙げられる。以前より、日本政府または軍事組織の防諜能力の低さは指摘されていたものの、無条件降伏による詳細な調査の結果、防諜意識そのものが全体的に非常に低いことが確認された。この性質を部分的に日本支部組織に受け継がせることで、計画の進行または修正の際に生じる情報工作がより容易になる可能性が高じる。
機密保護手順
財団日本支部に一定水準の収容能力を備えさせた上で、クインツ照射器を敷設した場合、日本支部の手によってクインツ照射器が発見され、機密違反が発生してしまう可能性が高い。
しかしながら、日本支部管轄外の敷設、あるいは日本支部の有する収容能力の削減は、計画そのものの意義に反する措置である。
これらの要件を満たす方策として、クインツ照射器の存在をあえて日本支部のデータベース上でSCPオブジェクトと分類し、情報の一部改竄によって、クインツ照射器の敷設地点を進入禁止エリアと策定させる。そこにあるものが不明であるならば、財団の理念に基づく調査が独自に実施されなければならないが、そこにあるものが判明しているのならば、収容プロトコルを優先するという規定を利用するものである。
- 進入禁止エリアの実質的な管理: 機動部隊アルファ-1"レッド・ライト・ハンド"
- 進入禁止エリアの取扱プロトコルに関するシステム: 財団日本支部理事会による管理
- 機密範囲: O5評議会と機動部隊アルファ-1"レッド・ライト・ハンド"のみに限定
財団日本支部内部に於いて、収容プロトコル改訂の発議が行われた際の対処法として、クラスQ記憶処理画像による記憶の改竄と固着化によって現行のプロトコルを遵守するよう判断を誘導する方法が執行される。
クラスQ記憶処理の管理は日本支部の現地スタッフが行うものであるが、その実態について把握するのはO5評議会のみとする。
※機密違反が発生した場合※
現地の有機ドローンを通じてただちにO5-1に連絡され、その都度対処を行うものとする。
ただし、機密違反が発生した時点で、人員の記憶領域にある情報を含めた、日本国内に現存する全データの破壊が機動部隊アルファ-1"レッド・ライト・ハンド"の独自判断によって行われる。
D・I・Gプロトコル実行手順
- 日本支部に於いて最高機密であるコードUU-726が発令され、大規模な収容違反が確認された場合、O5メンバーの90%以上(1名のみの場合を除き端数切り捨て)の承認によって実行される。動議は発令より1分以内に完了することとする。
- 全クインツ照射器の起動。球状に展開されるクインツ粒子によって日本区画を完全に覆い、封鎖する。
- 全世界規模での、化合物ENUI-5の大量散布。ただし、クインツ粒子障壁によって散布指示が途絶される日本国内に対しては実行されない。処理の対象は「日本という国家、その全領域」に適用。
- 日本周辺地域の浄化と封鎖、あるいは社会構造への介入による物流ルートの変更の誘導。これらには通常の情報工作手順を適用する。
- 機動部隊による、クインツ粒子障壁の外側からの恒常的監視。
インターヒューム・システム"Balance"
率直に申せば、これは本来我々の理念の前では「意味をなさないもの」であります。
現実性の歪曲率には、一定の集合性、あるいは収束性が確認されているのは皆さんご存知の通りかと思いますが、これらが実際に集中する特異点の発生地点については、それを誘引する要素は長らく不明とされていました。
量子力学的なアプローチから、時空そのものの歪曲に沿って、現実を構成する子が歪み、その溝を走るようにして物質が不規則的な運動を示す。その仮説に於ける、時空の歪曲線がこれまで発見出来なかったのです。
しかしながら、問題は量子的な空間ではなく、非量子的な確率論だったのです。「要因は無い」という、非科学的な結論こそが真実であることに、我々は驚きを隠せませんでした。
物理法則に一切制約を受けない確率というものを直接目にすることは不可能ですが、自然的に発生する特異点については、まさにそれだったのです。
"Balance"は、言うなればそこに溝を彫るシステムです。真っ平らで滑らかで傾きも完全に0である板に溝を彫れば、そこを流れる水の行き着く先を操作出来るというものです。
端的に申せば、数化されない確率を量子化するということなのですが、これによって、異常現象の発生地点をより偏らせることが、理論上は可能となります。
私が「意味をなさないもの」と言ったのは、"Balance"によっては、異常現象の発生数の全体値は変わらないということです。どこか一ヶ所に異常の発生を集中させて、他の地点に発生負数を拡散させるということは出来ても、この宇宙で発生する異常の数そのものは変わらないのです。
だから、正直に言って、私は困惑しています。何故、あなたたちが今この話を聞いているのか。
私には分かりません。このシステムが、宇宙の保護に寄与するとは思えないのです。
今日、全ての準備がようやく完了した。
我々は日本という優良地を手にし、日本支部という収容能力を与え、"Balance"によって多数のオブジェクトが日本支部管轄区で発生するようにした。
数多くの危険極まりない異常存在が日本国内に収容され、彼らの努力の限りそれらは恐ろしいまでのスピードで蓄積されていくだろう。
しかし、そこにもはや恐怖はない。
「どうして」という問いに「さらば」とのみ応える日が、いずれ来るだろう。
重要なのは、その時に我々が何ものであろうとも、必ず「さらば」と応えなければならないということだ。
確保、収容、保護。
多くの者よ、軽々に唱えるなかれ。
O5-1