アイテム番号: SCP-117
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 使用時及び研究時以外、SCP-117は発見時に入っていた小さな革製の袋の中に収容されます。
精神的に適合する職員がSCP-117の収容室に入り、許可無く移動させようとした疑いのある場合、捜索の上、該当者には懲戒処分が下されます。
収容室へのドアはロックされたままでなければならず、使用時にのみ警備員が配置されます。
説明: 当物品は通常の万能ナイフのように見えますが、メーカー及びブランドは不明、フロリダ州の███████████にて発見されました。一見、通常のツール(ドライバー、ナイフ、缶切りなど)が見受けられますが、使用者が仕事を始めたとき、何を引き出して使おうとしたか、またツールが収納されていたであろう空間的な大きさに関係なく、引き出されたツールは仕事に完全に適合するものとなります。他のツールはそのままであるように見えますが、仕事が終了しツールがしまわれると、当該ツールのさらなる使用が必要とされていない限り、当該ツールを物品中に発見することはできません。
補遺: レベル2のセキュリティクリアランス所持者は文書 #117-Bを閲覧のこと。
文書 #117-A: 使用の影響
膨大な使用及び試験を経て、このオブジェクトは使用者が触れている限り身体から鉄分や銅、カルシウム、亜鉛を吸収し、苦痛や死を引き起こす恐れがあると分かった。手袋の利用はこの影響を抑制できず、吸収率はSCP-117によって作られ利用されたツールに依存する。研究員の死や負傷を防止するため、このオブジェクトとの接触にはDクラス職員のみを起用することを推奨する。
文書 #117-B: SCP-117使用記録
{重複事項は異なる結果でない限り非記載。}
状況 - SCP-117の作成したツール
- 金属板上のゆるんだネジ - 通常のものではないドライバー
- 木材に打ちかけの釘 - 通常の金槌
- 切断線を引かれた木材 - 外部電源を必要としない電気のこぎり
- 防弾ガラス - 外部電源を必要としない未知のレーザー切断具
- SCP-███ - 血まみれのコンバットナイフ
- 骨折したエージェント - 引き金付きの小さな道具。引き金を引くと放射線がいくらか放出され、負傷はただちに快癒した
- 処分を待つDクラス職員 - [データ削除済]
- SCP-363とのコミュニケーション必要時 - [データ削除済] (事件レポート #117-3fを参照、O5-Xクリアランスが必要)
- シャッフルされていないトランプ1組 - 中型の機械式シャッフル機
- 末期がん患者のDクラス職員 - 6番目のテストの同様のツール
- 犯罪記録がなく、健康上問題のない白人男性 - [データ削除済]
- 犯罪記録がなく、健康上問題のないヒスパニック系男性 - [データ削除済]
- SCP-138 - ”そりゃ酷いなTHAT'S ROUGH, BUDDY”の一文が刻印された金属板。
- 完璧な状態の銀製フォーク - 当オブジェクトからは何のツールも引き出せなかった。
- [データ削除済] - ドライバー
- 汚れた窓 - 窓を完全に掃除できる、洗剤と水の混合物を吹き出す噴射口
- 充電していないiPod - 外部電源を必要としないiPod用充電コード端子
- 何も書かれていない通常のコピー用紙1枚 - 無限に黒インクが詰まっているように思われるペン
- サムスン製の携帯電話 - 小さなデバイス。携帯電話に接続すると、電波の受信レベルはおよそ250%上昇した。
- 『現実が現実でなくなったとき生存するためのハウトゥ』のペーパーバック冊子 - ライターとして機能。
- 『ダエーワ年代記』の非異常なハードカバー書籍 - ライターとして機能。
- 『ダエーワ年代記』の異常なハードカバー書籍 - 火炎放射器として機能。書籍は問題なく焼却された。
- 『ダエーワ年代記』の非異常ながら放浪者の図書館由来のハードカバー書籍 - 書籍用虫除けスプレー。
文書 #117-G: SCP-117についての進展
「異なる人や物をこのオブジェクトに晒した結果、このオブジェクトにはある程度の知覚力があるであろうことがわかった。これにより、我々はこのオブジェクトのテレパシー能力への感受性の高さを事実として考慮しなければならないし、テレパシー能力を持つであろういかなるSCPもこの物体と接触させてはならない」 - クライマン博士
上記は当オブジェクトに対し無害な興味を抱いていたと思われるクライマン博士の個人ノートからの写しである。他のSCPを用いたテストは██年9月16日の時点で延期される。
メモ #117-1: ██/5/4
SCP-882を対象とするテストが提案された。クライマン博士が検討中。
メモ #117-2: 20██/6/19
事件 #117-4a後、クライマン博士によって生物系テストは中断されている。正しい使い方を伝えられた1人以上の武装した警備員による監視の下という条件付きで、当オブジェクトは施設中の修理作業に現在も用いられている。
メモ #117-4: 20██/6/21
「検討により、SCP-882を用いたSCP-117のテストは行わないことにする。単純に、SCP-882を傷つける危険性は見逃すには大きすぎる」 - クライマン博士
メモ #117-26: ██/9/16
「事件 #117-3fの後、他のSCPを用いたSCP-117のテストはすべて強制的に中止される。収容が失敗する危険性は非常に由々しいものだ。私の調査に参加可能なDクラス職員の制限数や、今まで証明されてきたさまざまなことから、生物系テストは後日まですべて中断とする」 - クライマン博士
メモ #117-27: ██/7/20
生物系テストはクライマン博士により再開され、テスト結果はさまざまである。他のSCPを用いたSCP-117のテストは、さらに行われるようには思えないものの、O5-█により再審議中である。
メモ #117-28: ██/3/20
SCP-682を対象とするテストが提案された。